筒井康隆のレビュー一覧
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【全体の感想】
たったの1ページから数ページまで、サクッと読めるお話が詰め込まれており内容もヘビーなものは無いので手軽に楽しめる。寝る前に布団の中で一つだけ読んだり、洗濯ものの脱水待ちの時間に読んだりして楽しく読み終えた。最後に「にぎやかな未来」で締めるところがまた良い。読み終えた後、これまで気軽に楽しんでいた心地よい雰囲気の温度が急に下がり、コンクリート打ちっぱなしの荒涼とした部屋にいながら「これまでのお話を楽しんでいる自分」が映っているテレビを眺めているかのような気分になっている。
同封されていた らでんちゃんのチェキ は本棚に飾っておきました。良い本に出合わせてくれてありがとう。 -
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読み進めるうちに使えるひらがなが1文字ずつ消えていくという実験小説。読んでるうちにどんどん語り手の語り口が変わっていって、それこそが肝!!な感じは、アルジャーノンに花束をみたいだなぁと思った。
最初の方はおお〜今回は何の言葉が消えたんだ!?と毎回ワクワクしていたけど、当たり前にだんだんめちゃくちゃ読みづらくなって途中から読むのが疲れてしまって、そんなに長くないのにカラマーゾフより全然読むのに時間がかかった。
でもこれを1冊書き通したのは常人ではないまじですごいことだと思ったし、それを読み届けることこそがこの本を読む意義だと思うので、最後まで読めて良かった。あとは言葉(ひらがな)ひとつひとつの大 -
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ネタバレ[富豪刑事の囮]
大金持ちの刑事が金にものをいわせて事件を解決するっていうと、昔読んだ「ドーベルマン刑事」に出てきた話を思い出しちゃうけど、時期的にいってこっちが本家なのかも。その部分を除くと、推理小説としては残念ながら平凡。ただ、4人の容疑者の状況を連続的に次々と転換していくという手法は、後の「ロートレック荘事件」で使われた叙述トリックの原形なのかもしれない。こういうエンタテインメンでも実験的な手法を使わないではいられない筒井康隆のひねくれ方は好きだけどね。
[密室の富豪刑事]
トリックは簡単なものだったけど、真空鋳造っていう反対のイメージの設定を持ってくるところが推理小説っぽいかな。 -
Posted by ブクログ
最近、星新一を読んだあとだと筒井康隆はやっぱり、毒あるなぁ。でも、そのサディスティックな話ほど頭に残ってしまう。
数ある短編の中から、気になったものを抜粋すると、
「傷ついたのは誰の心」
えぇ。。。駅員に暴行されまくる短編並みにエグい。
不倫されるわ。傷つけられるわ。もう、キツイ。
「悪魔を呼ぶ連中」
わかるー。何度同じことをしていたら成功しても、
失敗と思っちゃうよねー。
「最初の混線」
たまにあるタイムスリップもの?
オチがよいね!
「流行り」
やはり、藤子不二雄短編集にありそう。
普通にスルーしてたけど亭主関白の日ってなんだろう?
「廃墟」
最後に意味がわかった。
男しかいな -
Posted by ブクログ
『七瀬ふたたび』からの繋がりが全くなく、唐突に学校篇が始まった。冒険的でハードボイルドな前作とは異なり、いきなりミステリー小説のような調査が始まり、あの緊迫感はどこに消えたのかと戸惑い、置いていかれる思いがした。
これまで物語の舞台は家族から国へと広がってきたが、本作では宇宙や神にまで拡大した。さらに置き去りにされた感覚を覚える。
しかし、前2作との繋がりを探しつつ「これは一体何の話なのか」と思いながら読み進めると、最後の最後で一気に収束していった。
自分の感情や記憶までもが宇宙意志に関与されていることに気づく不幸。恋に落ちることを「心を奪われる」と表現することはあるが、そこに第三者の意