筒井康隆のレビュー一覧

  • 文学部唯野教授

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    著者の人間観察は相変わらず冴えていて(よく描けていて)際立たされた人物像の卑小・卑屈・傲岸ぶりをとらえた毒気を孕んだ筆致は愉しい。またそんなかれらのドタバタ(狂騒・暴走)ぶりはいきいきと精彩を放っている(著者は愉しんで書いていることがよくわかる)。残念なのは主人公のするそれぞれ章の講義部分の大半が(特に後半部分になってくると)正直よく解らなかったこと。自分の知力を越えるものであったから・・残念。ただ主人公の次々言及(紹介()する学者・哲学者の理論はエライく端折られているにせよその切口というか口調にはひきこまれた。

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    2018年05月12日
  • 愛のひだりがわ(新潮文庫)

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    内容(「BOOK」データベースより)

    幼いとき犬にかまれ、左腕が不自由な小学六年生の少女・月岡愛。母を亡くして居場所を失った彼女は、仲良しの大型犬デンを連れて行方不明の父を探す旅に出た。暴力が支配する無法の世界で次々と事件に巻き込まれながら、不思議なご隠居さんや出会った仲間に助けられて危機を乗り越えていく愛。近未来の日本を舞台に、勇気と希望を失わずに生きる少女の成長を描く傑作ジュヴナイル。



    最初に読書の楽しみを教えてくれた最大の恩人は筒井康隆氏です。高校の時は手当たり次第に読みました。短編も長編もエッセイもどれもこれも大好きでした。当時の世の中への影響力も物凄いものが有りました。ブラ

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    2017年12月15日
  • 恐怖

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    登場人物に読み手が共感して感じる恐怖と言うより、登場人物の行動や内心を読み恐怖を感じるシチュエーションやその種類を理解する、恐怖の考察を小説にした様な本であった。

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    2017年12月10日
  • アホの壁(新潮新書)

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    面白いエッセイを読みたいと思っていたところ、そういえば筒井康隆のエッセイは読んだことがないなと気づき手に取った1冊。

    「アホ」に関して、様々な精神医学の症例を挙げながら、具体的なエピソードが矢継ぎ早に披露されていく。

    65歳でこの本を書けることがまず驚きである。
    また、本書の内容を理解することもさることながら、
    読みたい本を探すためのガイドブックとして活用することも有益だと思う。

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    2017年11月02日
  • 繁栄の昭和

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    けっこうな高齢の域に達しているのに、いまだ衰えぬ執筆パワー。

    ええい、ツツイヤスタカはバケモノか!

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    2017年09月11日
  • アホの壁(新潮新書)

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    筒井ファンじゃないといまいち楽しめないような気がする。
    本人も認めている通り明らかなパクリの題名と、思い付きをつらつらと、ちょっとフロイトで彩ったくらいのものなので、何らか深い思索を期待したらダメ(まあそもそも題名からしてそういう期待は無いと思うのだが)。

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    2017年08月12日
  • 銀齢の果て(新潮文庫)

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    ネタバレ

    他書からの引用で存在を知り、老人相互処刑制度なる過激な内容に惹かれて読んだ本。

    現実離れした設定に創作だなぁと、気を楽にしていたのですが、、、。読んでいくうちに、ありえる話や・・・とも感じられ、狂気はすぐそばにあると感じざるを得なかった。

    終わり方もまぁ、この作品らしさかなと感じられた。
    これがファンタジー作品ならば、話のオチやどんでん返しも期待したけれど、あまりに現実感があって、まぁ、そうかなと。

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    2017年07月14日
  • ビアンカ・オーバースタディ

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    ネタバレ

    筒井康隆氏の初ラノベ。内容は直球的なエロい描写があったり、グロい描写があったり突然未来にいったりと、ラノベというよりも設定が何でもありのケータイ小説を読んでいる感覚。(以前読んだ、「ここはボツコニアン」に印象が似ている気がする。)ただ、ラノベの設定に対しての皮肉が織り交ぜられたりして、話の筋はしっかりしてるかなあ。その点では納得しながら読めたので普通。まあ、読み手を選ぶのは間違えないが。感想はこんなところです。

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    2017年06月17日
  • 陰悩録 リビドー短篇集

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    表題の「陰悩録」電車に乗りながら読んでいたら、自分のきんのたま付近が、立っていられないほど痛くなってきました。

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    2017年05月24日
  • 聖痕

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    どうゆう結末になるのか、どんどん読み進めたいのに枕詞やら見た事ない漢字(読み仮名ふって、ページの左に用語の説明までご丁寧にありましたが)がぎっちりで、少しイライラしました。
    巨匠が古今の日本語の贅を尽くして・・・との事ですが読み難い。
    主人公の性器を切り取った変質者も、祖父を殺した弟も、会社の上司と職場の上の部屋で不倫するレストランのスタッフも、物語の終わりではなんだかみんな赦されていて、ファンタジーなのかな、コメディなのかな、私のココロが狭いのかな?と少し不穏になりました。

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    2017年03月28日
  • ビアンカ・オーバースタディ

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    お世辞にもお上品な内容とは言い難いが、先生ご乱心と言ったところだろうか。
    良くも悪くも古典的超展開SF。
    ビアンカの美少女設定が過剰すぎるような気がした。
    ビアンカマジキチなんじゃないかと思わなくもないが、ギャップ萌えとか言うのだろうか。
    未来人の断定の仕方が雑。というよりも、世の男性にとっては屈辱的な断定の仕方ではないだろうか?
    読んだことないがハルヒってこんな感じだろうか。
    作品内で披露される知識の幅の広さは異常。
    耀子は普通に犯罪に手を染めてるがそこスルーはヤバイ。
    でも何も考えないで読める感じは悪くない。

    巨大ガエルで一件落着→巨大ネズミヤバイのループは動物やシチュエーションを変えて

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    2017年03月18日
  • アホの壁(新潮新書)

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    会議で突然無関係のことを述べ立てる(たいていは自分の知識や体験の披瀝)、成功の夢に酔う、批判を悪意と受け取る、自分の価値観を過信する、専門外のことに口出しする...。
    これらが本書でいう「アホ」の姿の一例である。
    耳の痛いところも多くて、私なんぞは定期的に本書を読んで反省したほうがいいかも。
    批評家と作家の大喧嘩のメカニズムを解剖した部分を読むと、こんなへぼ記事でも、作家先生の目に入れば、プライドを傷つけてしまうかもしれない。
    くわばら、くわばら。

    ところで、この本は、ご本人もおっしゃるように、「俗流」フロイティズムに拠っている。
    人は欲望(多くは性的なもの)を、日常生活では抑圧しているけれ

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    2017年02月28日
  • 虚航船団(新潮文庫)

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    筒井康隆作品の、妙に人間臭いモチーフと、軽々と死ぬこと、最後が読点の極端に少なく混沌に落ちていく感じがどうにも苦手で、煙に巻かれたような気がしてしまう。
    パロディと比喩の境界、唐突な視点の切り替え、語句の繰り返し、年代がごちゃごちゃ、ページをまたぐ、作者の独白や思考が混入、、、手法としてはとても挑戦的で斬新。

    文章などが小説らしくなくて読んでる最中は面白いと思えないんだけど、のちに構成やそれぞれの登場人物(登場文房具?)の意味を考えていくと、深いものがあるなーと気付かされる。
    便箋と封筒の、他人から聞いたら何がなんだか分からない言葉の置き換え遊び、これがこの本全体にもあてはまって「違和感」を

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    2016年12月22日
  • アホの壁(新潮新書)

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    アホについて。身近なアホから戦争まで話は深刻になるんだけど、結局はアホがなければ人類はつまんないものだ、アホは素晴らしいというアホな結論に至る。

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    2016年11月12日
  • ビアンカ・オーバースタディ

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    ネタバレ

    ウニの生殖では満足できず、人口受精して人の生殖へ。それだけでは足りずに、人とカエルのキメラまで。ぶっ飛んだ話でさらっと簡単に読めました。

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    2016年08月12日
  • にぎやかな未来

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    旧版初版は昭和47年というからワシの産まれる前。短編集ゆえに好みもそうでもないのもあるが、それをおいても書かれた年代を意識せずに読めるのがまずすごい。SF的なのも多いが、今に至るも普遍的なネタだな、と思う。短編の面白さと難しさを楽しめる。

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    2016年07月14日
  • ビアンカ・オーバースタディ

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    筒井康隆だし、文庫になったし、読んでみるか〜なんて斜に構えて手に取った本。
    そしたら「時をかける少女」っぽくなってきて、さらには巨大カマキリが登場!
    わ〜、これ「虚航船団」じゃん!

    というわけで、そこからは手が震えつつ一気に読み進めました。この作品を読んで筒井康隆のほかの作品を読むもよし、筒井康隆の名前につられてこの作品を手に取るもよし。

    最後の最後に、かなり読者を意識した強いメッセージがあるあたり、おじいちゃんから孫へのプレゼント……といった感じのする本です。
    ただライトノベルっていうジャンルに挑んだってだけでなく、そういう意味でも筒井康隆の新境地な気がするなあ。

    新境地って、執筆当時

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    2016年06月06日
  • 愛のひだりがわ(新潮文庫)

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    まずジュヴナイルってなんぞや、YAみたいなものなのね。それなら許してもいいかしら、ずいぶんと大衆的な読み物だなぁという感じはする、でも筒井康隆の顔、こわいので、このひとすごい経験してきたんだろうな、とは思ったり。
    人がこんなにパタパタとRPGみたいに死んでゆく小説はあまり読まないので新鮮だった。
    父の最後の絶望的な様子ばかり現実的で、そこが好き。

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    2016年05月16日
  • 日本以外全部沈没 パニック短篇集

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    ドタバタというか、狂った世界の
    リズムが合わない作品(表題作も)は、
    滑稽とは思えても趣味が合わない、
    場合によっては嫌悪感をも感じてしまう。
    その向こうに、(当時の)時代をどれだけ
    見透かして茶化す、天才の視点があっても。
    ちょっと、大衆に対する優越感を感じてしまうのかな。

    法螺話というが、
    隅に追いやられている人を笑いものにして
    隅に追いやっている人を滑稽に描きつつ
    実は両者とも笑いものにしている
    高みに立った風味が漂うよう
    感じているのかもしれない。

    鋭さに耐えられない、普通の感覚が
    壁・溝を作っているのかもしれない。

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    2016年01月13日
  • 日本以外全部沈没 パニック短篇集

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     筒井先生お得意のスラップスティックがたくさん詰まった短編集。「ワイド仇討」のみ既読だった。
     パニックに陥った人間たちのドタバタ劇はどこか滑稽で面白く、クスリと笑わされることしばしば。だけどどの作品の裏にも世相への皮肉や切迫感、切なさや哀しさが潜んでいるので、ただのドタバタコメディで終わっていない、むしろ怖さすらうっすら感じる上質コメディだ。
     しかしなぜ自分がクリスマスイブにこの本を選んだのかはよく分からない…(笑)

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    2015年12月13日