筒井康隆のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
夏以降バタバタしてすっかり遠のいていた読書、年間10冊ちょいしか読んでないことに気づいて年末が見えてきた頃に慌てて読んだリハビリ代わりの一冊。「良識」が支配する世の中からドロップアウトした、自己の欲望に忠実な「俗物」たちが立ち上げた各種評論家プロダクションは、やがて「良識」を相手の武装闘争をする羽目になる…。論理を突き抜けた非論理、現実を突き抜けた非現実、ごく普通のサラリーマン物のように始まった物語が自衛隊との衝突の果ての爆死で終わる辺り、難解さはないのに平然と常識世界を飛び越えるのがさすが筒井ワールド。あくまで娯楽的な軽さは固持しつつ、メディア論・マスコミ論としても読み応えのある面白さがある
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