長野まゆみのレビュー一覧

  • いい部屋あります。

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    お話自体は面白いのですが、BL的なものを入れなくてもよかったのでは・・・長野まゆみさん作品らしいといえばらしいかな・・・。

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    2020年09月07日
  • 賢治先生

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    賢治先生や少年たちを乗せた汽車は銀河鉄道だったのかな……好きでした。
    カンパネッラもジョヴァンナも良いです。ジョヴァンナは途中まで少女かと思ってたけど。
    途中途中に挟まれる詩のような短文も良かったです。言葉遣いが旧仮名遣いなのも雰囲気ありました。
    長野作品は清涼剤ですほんと。

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    2020年08月01日
  • 夏帽子

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    清涼剤です。
    紺野先生の授業も不思議な時間だと思っていたら、だんだん紺野先生の前に表れる世界も不思議なことに。
    鉱石や植物、生物も素敵。
    雨竜先生の生徒の少年が好きでした。

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    2020年06月10日
  • メルカトル

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    出自が不幸ゆえにどこか達観した少年とそれを振り回す少年と奔放かつわがままな女性たちという得意の構図だが、昔の作品と違い他者の生活や街の雑踏が感じられる。

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    2020年05月20日
  • 鳩の栖

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    素敵な空気です。落ち着いてて清々しくて。
    少年たちに気品が感じられるところか大きいなあ、やはり。
    「鳩の栖」「紺碧」「紺一点」が好きです。
    浦里と真木は続きがあったはずなので楽しみです。

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    2020年04月10日
  • 魚たちの離宮

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    夏の初めから病床に臥す友人・夏宿(かおる)を見舞いにきた市郎が、彼の家で過ごす4日間を描いた物語。家には彼ら以外に、夏宿の弟である弥彦、そして弥彦のピアノ講師である諒(まこと)が登場する。
    夏宿の屋敷のふもとにある池には鯉が住い、市郎は夜な夜なその池に降りるたびに夏宿の幽霊らしき白い姿と出会う。弟の弥彦は兄がすでに夏の初めに亡くなったと言い、ある鯉は彼の生まれ変わりだと教える。しかし日が昇れば夏宿は自室におり、床でいつものように本を広げている。
    最後まで夏宿の生死がはっきりしない、彼岸にいるような曖昧な世界観だった。家の周りでは木々が鬱蒼としていて、その環境が余計に外界と断絶されたような幻想的

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    2020年04月10日
  • 左近の桜

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    BL。
    短編なんだけど、前に出た話が後で出てきたり、関わってくる。わかんなくても問題ないけど。

    私が読んだのはハードカバーなので表紙は、アートちっく、というか、縄文風味。
    BLじゃなくても、面白いの作れそうなのに、BL入れないと駄目かな。まぁ、あっちこっちで出てくるけど。

    相変わらず、知らない言葉が多く出てくるし(調べても分からないままの言葉もある)、漢字と平仮名の割合が美しい。(この文字平仮名なんだ、とか。)
    読み直さないと理解出来ないし、何なら読み直しても理解出来てないかも。
    箪笥の中って言葉が出てきて、関連しないよね?とか。
    勧酒が出てくるの多い。

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    2020年04月10日
  • フランダースの帽子

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    今回はウソがテーマの短編集。ウソはウソでも、人をひどく傷つけるようなものではなく、アッと思わせるような無邪気なウソなのが可愛らしい。しかしテーマが読者をだますようにできているので、集中して読まなければ最後のネタばらしについていけない。読みながら登場人物の相関図でも書きたくなるような複雑さである。

    またいつもながら、長野さんの文章は美しい。特に情景描写がきめ細やかで、想像が膨らむ。会話も軽快で洒落がきいていて、口に出して読みたいくらいだ。「シャンゼリゼで」のモモコの長い語りも苦にならないし、でまかせで話しているとわかっていても信じてしまうほどの説得力がある。
    お気に入りは「ノヴァスコシアの雲」

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    2020年03月20日
  • 雨更紗

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    誰も彼ももうひとつの人格を生きているのでは…?
    祖母=寧子、伯母=安、玲=哉。
    ゆらゆら、涼やかに雨にけぶる幻。

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    2020年03月19日
  • 時の旅人

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    時空を超えて、少年が経験した不思議な世界の話。タイムトラベルの話、というよりは夢を見ていたような、繋がるようで繋がらない奇妙な感覚が残るストーリーでした。
    長野まゆみさんらしい、言葉が美しくて読んでいて心地よさを感じました。時空の変化にはついていけなくて、おいてけぼりな気分を味わいつつも。

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    2020年03月19日
  • カンパネルラ

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    カンパネルラと言う題名で選んだ本でしたが、長野まゆみさんの少年アリスを読んだ事があるので期待して読みました。子供の頃銀河鉄道が本当に走っている光景を信じていた幼い私。カンパネラはザネリを救うために川へ入りそのまま帰ってこなかった、夏織も又帰って来なかった、その存在すら曖昧になっていった。カンパネルラは宮澤賢治ファンにとってむやみに使う事は許せないのですが、私の中ではOKでした。

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    2020年02月23日
  • デカルコマニア

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    ネタバレ

    うおおおややこしいいい年表と図が欲しいいい
    と思いながら読んでた。仕方ない。わたしは時間移動系のお話がものすごく苦手なので…。これはいつの誰のことやろう…といちいち前のページを確認しながら読まんといかんかった。
    でもそれを除けばいつもの長野まゆみって感じで面白かったよ。シリル部を最後まで読めば割とすんなりそーゆーことかとなったし。最後のミロル部は必要な話やったのかよく分からんかったけど。

    しかし、初期の頃の長野まゆみと違って、美め麗しい不思議な雰囲気を持った少年ていうのが歳をとる。時間移動系で歳を取らんのかと思わせといてばっちりおっさんになっとるぞ。

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    2020年01月29日
  • 鉱石倶楽部

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    ネタバレ

    様々な鉱石から着想を得たごく短い物語が、鉱石の架空の使用方法と共に図鑑のようにまとめられている。‬

    ‪物語の登場人物は少年達。不純物を排除した世界で生きている彼らの記憶の断片を覗かせてもらっているようだ。‬純粋で透明で時が止まったみたい。
    ‪美しいその瞬間を永遠に閉じ込めておきたい一冊。‬

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    2020年01月26日
  • 掌篇歳時記 秋冬

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    ショートパンツを穿いてサンダル履き、シャーツの前をはだけて、腹を丸出しにして、裾を風にはためかせている奴の姿を見ると、破滅の予感が沸いてくる。Tシャーツに印刷された絵や文字は、どうにも珍妙で道理に反している。自分の内在している思想や感情を表現しているように見えてしまうことが卑怯すぎる。見えてしまうことによって、人は破滅に向かう。Tシャーツ1枚で偉そうに思想を語った気になる。自分の弱いモチーフを服によって増幅させる。これは刺青をちらつかせて人を威圧するのと変わらない。相応の覚悟もないまま雰囲気だけまとって、さも中身があるかのように取り繕う人間には破滅の道があるだけ。破滅が恐ろしくてTシャーツが着

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    2020年01月18日
  • 銀木犀

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    銀木犀ってどんな香りがするのでしょう。
    緑と雨に包まれた静謐なお話でした。
    銀木犀は少年を取り込み、命を繋いでいく。
    好きな世界です。

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    2020年01月06日
  • 夜間飛行

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    面白かったです。
    こんな旅に出たいです。不思議でキラキラしていました。今回はフランスっぽさを感じました。
    プラチナとミシエルの友人関係、素敵です。「ぼくたちは互いにゆずりあったのち、どちらも謝らないことにした(最高に公平な判断だと思う)」

    「プラチナ、どんな夜だって二度とめぐってこないのさ。ほかのどんな夜ともちがう今夜があるきりだ。」

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    2019年11月24日
  • カムパネルラ版 銀河鉄道の夜

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    ネタバレ

    推敲段階の銀河鉄道の夜から読み解く宮沢賢治の心境みたいなものをカムパネルラが語る。
    途中で中原中也なんかが出てきたりして、友人としての視点で語る。
    作者の私生活と作品の対比がわかり、それはそれでなるほどなと思うのだが、もう少しほかの作品も含めて読み込んでいればもっと楽しめたと思う。

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    2019年10月22日
  • カムパネルラ版 銀河鉄道の夜

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    銀河鉄道の夜を介した、宮沢賢治の紹介本。

    手に取ったきっかけは、装丁の美しさから。
    銀河鉄道の夜のリメイクを期待していたが、
    カムパネルラを交えた上の、
    考察・評論という内容に少しがっかり。

    けれど、宮沢賢治史と重ねた考察は面白く、
    改訂を重ねるごとに移り行く内容に、
    彼の心情を近くで感じているような不思議な感覚がある。

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    紀元前2200年に生きた人や
    紀元前1000年に生きた人がいて、
    彼らはそれぞれの時代に正しいと思ったことを述べ、
    その考えを史実として書き留めました。
    それが歴史であり地理であるとその人はいいます。
    つまり歴史も地理も、
    その時代を生きる人のためにあるの

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    2019年10月08日
  • 聖月夜

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    面白かったです。
    物語の季節はまたしばらく先ですが、これからがわくわくするようなお話たちでした。
    「少年アリス 三月うさぎのお茶会へ行く」が好きです。アリスと蜜蜂にまた会えました。耳丸も。お茶会楽しそう。
    どのお話も動物が出てきました。犬は可愛いです。

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    2019年10月05日
  • カンパネルラ

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    こちらも夏の清涼剤でした。
    夏織は初めから居なかったのでは…と思います。
    柊一とのやりとりしか無いですし。柊一は夏織が療養していると思っているけど、既に他界しているのでは。。
    こちらの長野さんはどんどん自分が不安定になっていく感覚があります。でも不快では全くなく、心細いけれどどこか陶酔してしまいます。

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    2019年08月25日