長野まゆみのレビュー一覧

  • 天球儀文庫

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    今や幻想のかたちが変わった、か。文庫化からさらに数年を経た現在に住まう僕らにとって、幻想のリアル(変な言葉だけど)とはなんだろう。
    長野まゆみのあとがきはと書きたかったけど、そういえばあとがきを読んだ覚えがない。数冊めくってみたらばやはりそう、あとがき自体書かれていなかった。いいあとがきに出会うと作品の印象が固定化されてしまうからあまり好きではないけれど、いいものはいいんだからしょうがない。

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    2013年01月25日
  • 白昼堂々(凜一シリーズ)

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    私はこれを読んで驚いてしまった。同性愛の話だとは思っていなかったからです。古本屋で手に取り後ろの説明を読んで面白そうだと買ったのが、この本。私にはとても読みやすい文章の書き方で心地が良かったですね。ですが、すらすら読んでいるような、しかし実際はなかなか進みませんでした。私は同性愛に偏見はありませんが好き好んで読んだりはしない人間なので、それが原因かもしれませんね。しかし、凛一がとても好きですね、私。由緒ある家元なだけあってか穏やかで礼儀正しい。凛一が魅力的且つ心地の良い書き方があるから私はこの作品を嫌いとは簡単には言い切れないなと思いました。好きかとも言い切れないですが。他の方のレビューでも書

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    2013年01月16日
  • 都づくし旅物語 京都・大阪・神戸の旅

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    文章が美しくて、素敵な気持ちになる。フルウツパァラアにやられた。後半のお話が好みです。前半の京都の櫻の樹が印象的。

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    2013年01月11日
  • 左近の桜

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    いわゆる同性愛ものだけど、BLと括ってしまうにはちょっと違う。しっとりと妖しくて、でもどこか怖い。読み終わった後もしばらく余韻が残る不思議な感覚。

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    2013年01月05日
  • 改造版 少年アリス

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    オリジナル少年アリスが今手元にないのではっきりしたことは言えないんですが、改造版は、非常に読みやすくなっているという印象です。
    文字表現がとかではなく、内容に関して、無駄に分かりやすくなっているような。
    もっともっと幻想的で、曖昧でいいと思うんだけどなあ。
    「少年」は、とりわけ初期の長野少年は、それこそ石膏でできた細工たまごのような存在で、成長することもなければ現実世界に生まれることもない、天幕のむこうの人形のような存在だと思っているので、ずっと曖昧なままで、夢の中のような雰囲気でいい。
    でも飾り文字や装丁が、オリジナルよりぐんとおしゃれになってます。

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    2012年12月18日
  • お菓子手帖

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    寝る前とか、ちょっとだけ文章が読みたいときにぴったり。
    その時代ごとのお菓子と、そこに結びつく想い出たち。

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    2012年12月05日
  • 夏帽子

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    やっぱりいいですね、河出文庫の文藝collectionの長野さん。長野さんの作品はどれも素敵ですが、このシリーズは特に素敵。

    ただ、少し私には素敵すぎる作品だった気が…。雪花草子を読んだすぐ後だったので、その差かもしれません。次はもう少しアクの強い作品が読みたいな。でもよかったです。

    これはまさに宮沢賢治なオーラの作品。紺野先生がセロ弾きのゴーシュの主人公と重なります。なんとなく不思議で素敵な世界とこの現実の仲介人。長野さんのこういう感じの作品には必ずこんな役割の人物が登場しますが、その人物のかき方がうまいです。とても素直な人物なのになぜかわざとらしくなく…。長野さんの技ですね。

    一つ一

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    2012年12月02日
  • 賢治先生

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    ストーリーを楽しむんじゃなく、描写にうっとりする作品という感じ。
    広い行間ともともと茶色みがかっている(これは気のせいかな…?)紙が味があっていいです。

    あとがきで作者が言っていた通り、自分の中の「銀河鉄道の夜」のジョバンニとカムパネルラのイメージで読むと、なんだか違和感が。登場人物は、彼らとは別人であるジョヴァンナとカムパネッラであると思って読んだほうがいいかも。

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    2013年07月18日
  • 野ばら

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    著者の作品を読むのはこれがはじめてで、いまいち世界観に浸れなかったのが残念。けれど甘やかで美しい描写が読んでいてとても心地がよかった。
    解説で使われていた夢の言語という言葉に妙に納得。
    とても不思議な物語で、こちらまで夢を見ているような錯覚を起こさせられるお話でした。

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    2012年11月30日
  • 時の旅人

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    時間も空間もあったもんじゃないので唸りながら読んだ記憶が。でも長野さんはそういうお話こそ再読がおいしいのを知っているので再読しよかなと思う今日この頃。

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    2012年11月20日
  • 猫道楽

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    長野まゆみ氏の文体が好き。
    猫好きなのでタイトルに惹かれて読みました。
    同氏の作品には男性同士の恋愛が当たり前のように描かれているものが多い
    私はそういう物を好まない性質だけれど、氏が書くものはソフトで、あからさまというよりは
    淡い感じだったので気にならずに読めていたが、今作はもうそれ一色!!

    なんとか読めました。

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    2012年11月20日
  • 夏至南風

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    長野まゆみらしさ、が感じられる小説でした。
    文章があいかわらず美しく、静かに流れて行く物語には魅力がありました。世界観も好きです。
    長野まゆみさんの書かれる美少年は、単純に美しく清らかで儚いというのではなく、むしろしたたかで艶やかでたくましく、とても魅力がありますね。
    むしろそこに刹那的な儚さを感じるというか

    すごくよかったのですが、最後が…というか物語が、けっきょくちんぷんかんぷんでした…
    難易度高い…

    長野まゆみさんの小説はファンタジー作品よりも、現代物の方がリアリティとみずみずしさがあって好きかもなぁ。

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    2012年11月11日
  • 新装版 夜啼く鳥は夢を見た

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    登場人物の名前が鳥だったもので鳥好きのわたしはホイホイと釣られました。不覚であります。内容は幻想をつっきる感じ。水蜜桃って・・・エロいですよね・・・←

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    2012年11月08日
  • 野川

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    久々に長野さん読みました。
    そうか、課題図書やったのか。そのせいなのか、メッセージ性が強くて、長野さんの文章じゃなかったら好きじゃなかったやろうなと思ってしまった。(それでも、中盤の父との場面では泣きそうに!!)
    河井先生は先生像としては理想に近かった。それだけに、ちょっとふやけてしまった感じ。文章になっとるのを見ると、ちょっと安っぽく感じてしまった。
    そうか、課題図書か…。(?)
    河井のことばの情景は美しいけれども、再現するためのことばが無ければ意味がない。わたしの中にある意識を言語化できる人になりたいなあ。

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    2012年10月30日
  • 野川

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    長野まゆみ氏。

    久しぶりに読んだなー。

    こんな作品も書くんだなーってちょっとびっくり。

    お父さん頑張って欲しいわー。

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    2012年10月21日
  • 猫道楽

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    ハードすぎてじっくりは読めませんでした。正直、BLシーンはなかなかきつかった。

    普通の本屋さんにもこれくらいなら普通に置いてあるんですね・・・。びっくりされる方いらっしゃらないんでしょうか。

    もっともっとソフト(匂い系程度)だったら好きだったかもしれません。でも美しい日本語というより、官能小説用語のようなものを使っているだけに感じました。あと、「ぢゃあ」っていうのがギャルみたいでやたら気になりました。

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    2012年10月20日
  • 猫道楽

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     兄弟っていうから2人かと思いきや。
     話の結末は可愛らしくてよかったなあ。

     どのお話も割とすっきりしてて好きでした。

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    2012年10月08日
  • 天体議会 プラネット・ブルー

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    星とか、鉱石とか。宝石箱みたいなファンタジー。
    イメージが湧かないと少々苦しい。わたしには眩しすぎたかな…
    天体議会の召集方法がアナログでかわいらしい。飴の交換はこっちが照れてしまうようないじらしさ。
    万華鏡のくだりがロマンチックでとても好きです。なにが見えるんだろう。

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    2012年09月30日
  • 鳩の栖

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    長野まゆみさんを読んだことがなくて、
    中村明日美子さんみたいな少年愛を求めている人におすすめしたい本。
    独特の雰囲気がありますが、それが大丈夫なようでしたら本当に非常におすすめします。文体にくせがあるので、苦手な人は苦手かと思います。
    それになにより少年愛をズバズバ書いてますからね!!!!
    彼女の作品は何の疑問もなく、みんなホモですからね!!!!!


    この中に収録されている、「栗樹―カスタネチア―」が、
    …驚かないでくださいね。
    現代文模試の……小説読解に選ばれていたのですよ……

    なにを…考えているんだ……ベネッセ…

    そんなにガッツリとした部分ではなかったのですが、いやしかし、いやしかし

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    2012年09月18日
  • お菓子手帖

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    お菓子にまつわるエッセイ集。
    1959年から始まります。

    流石に馴染みのない時代なのだけど、
    1966年の『デパートのお菓子』あたりから、なぜか知っている光景で、鼻の奥がツンとしたりしなかったり・・・

    後半では、あの『少年アリス』の裏話や、(宮澤)『賢治とお菓子』の章もあり、好きな人にはたまらない本だと思います。

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    2012年09月17日