長野まゆみのレビュー一覧

  • 学校ともだち

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    子供達の心の交流、という物語だけでも十分面白いのに、さらにそこに近未来的な問題をつけるのが長野先生さすがだなと思わせる。

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    2016年02月25日
  • 銀木犀

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    自然に還ると言ってしまえばあまりにも短絡的すぎるけれども、あるものへのどうしようもない憧れを描いていて、あとがきに書いてあるようにカンパネラと同時期に書かれたというのは納得。
    ある意味夜啼く鳥は夢を見たにも近い。

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    2016年02月25日
  • コドモノクニ

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    子供が感じていることや見ている世界を淡々と描いている。時代は違えども、なんとなく共感できて楽しい。小学生時代を思い出した。

    子どもだっていろいろある

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    2016年02月02日
  • 猫道楽

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    猫ってそっちのネコかぁ!(笑)
    ん?なに?え?ってなったよ(笑)

    さらっと読めるからいい。
    でもしっかりヤってる!(笑)結構ヤってる!

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    2016年01月23日
  • 兄弟天気図

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    文芸コレクションだからサクッと軽く読むつもりではあったけど、こんなにサクッとした話だとは思ってなかったかも。もうちょい話が広がるものかと…

    主人公は長野先生に多い大人っぽくてでも世間知らずな儚げ少年ではなく、年相応に背伸びしてみたりむくれてみたりする可愛らしい男の子。中1。姉はもうすぐこどもが産まれて、兄は中3だっけ?
    小さい頃に死んだはずの兄と、死んだ祖母と町で度々出くわす。でも出くわすだけで、特に大きな変化はない。
    自分は昭和を知らないけど、銭湯とかよく出てきてちょっと古めかしい雰囲気がいい話。話を楽しむというより雰囲気を楽しむ系の話かも。

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    2016年01月06日
  • レモンタルト

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    予想以上にライトだった。猫道楽とかよろずとか桜蔵のやつ(タイトル忘れた)とかと同じテイスト。
    これ何も知らずに読んだらびっくりするんじゃ?とか思ったけどそっちに重きを置いて読まなければいいのか。

    相変わらずわけのわからない厄介ごとに巻き込まれる主人公(今回はゲイ(ゲイ?))、相手は長野先生お得意の絶妙な距離の身内。死んだ姉の旦那。しかも同じ敷地内に住んでる。姉は死んでるからある意味もうどうしても手に入らない人のものの義兄。
    主人公の仕事がこれまた都合いいっていうか、ありがとうございますって感じ…役員の公にできない様々な用事を文句言わず請け負う仕事。同僚からは縁故採用と疎まれ事情を知る者からは

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    2016年01月06日
  • 螺子式少年

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    <・・・このレプリカは組み立て完成品でございます。分解は自由、簡単。再組み立ても可能です。ご希望であれば、モデルの意識を複製することもでき、よりリアルにお使いいただけること請け合いです。登録品ですので、まずは当社までご連絡を。>


    じぶんと同じ顔、同じ背格好の「レプリカ」が当たり前に存在している近未来世界の、少年たちの話。SFと筆者の文体がふしぎといいぐあいにマッチしていて心地いい 読みながら舞台はエーゲ海沿いの街並みをイメージしていた 葡萄丸や百合彦の父親たちのおだやかに諭す感じの口調が気にいった まあ彼らもレプリカかもしれないんだけどね。

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    2015年12月18日
  • 時の旅人

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    悪夢を食べるシロウヅ、日付変更線を越えて繰り広げられる物語。
    亀を救うところから始まり、玉手箱をもらって…浦島太郎物語の要素を含みながら、タイムリープもあって、難しい。どこからどこまでが夢かもよくわからなかったり。
    雰囲気で読めってことなのかなあ…。笑

    時を超える少年(亀)たちの物語。彼らは悪夢を食べる。食べられたら夢は正夢にならない。日付変更線を超える、という設定に浪漫を感じる。パラレルワールドのようにもなっていて面白い。カメと浦沢、玉手箱など浦島太郎のモチーフが登場するのも遊びがある。

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    2015年12月13日
  • 遊覧旅行

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    “遊覧”の短編は「わたし」と友人が2人で神戸や京都を旅するお話。旅の途中で不思議な少年に出逢ったり、気付けば白昼夢を見ていたり…。
    見知らぬ土地での目的地のない旅は楽しそうだなぁ〜
    “逍遥”の短編では、少年たちの飲んでいる曹達水や檸檬水がぱちぱちと弾けて甘い香りを漂わせているような雰囲気のあるお話。星雲母や雪更紗、言葉の1つ1つがとっても綺麗。

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    2015年12月10日
  • 新世界〈5th〉

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    母性系種族に侵略された夏星オシキャットの種族たちの話。ラシートたちの悲しい運命。搾取され、身体も記憶も好きなようにされて…悲しい、閉鎖的な物語だった。誰にも知られず、ラシートとhalassは自分たちの生を繋いでいく、ということなのかな…。
    記憶も身体も翻弄されるなか、シュイからソレンセン、イオからシュイへの思慕は物語を通して変わらず、それが彼らの唯一残っている人間味を浮き彫りにさせるようでいっそう辛かった。

    性別シフトとか、かなり面白い着眼点で、もっと話題になっていいSF作品だと思うんだけどな。
    長野作品は物語の視点の使い方がとても上手いと感じる。誰視点で読むかで全く違う世界観が見えてくるし

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    2015年11月25日
  • 螺子式少年

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    ネタバレ

    主人公の百合彦と、従弟の葡萄丸と、友達の野茨。学生らしいから今回も12~14歳ぐらいの美少年想像しながら読んだ。
    野茨のレプリカを彼の母親が作ったという話から始まる。百合彦が何人もの野茨のレプリカと出会ったり、葡萄丸はレプリカと本物の違いが判ったり、サーカスに行ったり、百合彦と葡萄丸の父親が来たりする。
    最終的には「結局みんなのレプリカが蔓延してるのかもしれない」みたいな終わり方。葡萄丸のレプリカが家に届いている、さてどうしよう、っていう。
    (美少年が吸う)(違法な)煙草、ソーダ水かなにか、まぶしいぐらい明るい、真っ白な街。

    長野さんの作品いくつも読んだけど、これは終盤で「あれ?」って思った

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    2015年11月21日
  • 銀木犀

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    ネタバレ

    ストーリーというストーリーはない。ない?
    登場人物は主人公(といえるのか)の燈水と銀木犀だけ。燈水の社会的属性や誰かとの関係は何も書かれてない。ただの少年。
    お気に入りの隠れ処である銀木犀の幹で眠る燈水、少年の射るような目線に気づいて、不思議な夢を見始め、銀木犀に取り憑かれて、銀木犀に取り込まれる。
    銀木犀の少年は死んだ鳥の体の中の卵を食べるとずっと少年のままでいられるという。その卵を食べさせられて燈水は銀木犀で永遠に眠る。
    泥濘、雨水、死んだ鳥、卵

    感性がそれほど豊かじゃないので「ほえー」って感じで読んだ。正直よくわからん。でもただただ美しい。長野さんの小説って「よくわからんけどまあいいや

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    2015年11月15日
  • 猫道楽

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    一言、これぞ耽美!なお話でした。私はその手のお話が好きな方から勧められて読んだので、あっちのネコかーー!!と最初から分かっていましたが表紙の綺麗さ、書名からBLとは思わずに買ってしまう(しまった)人も多数いるのではないかと。御愁傷様、だったのか気になります。

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    2015年10月25日
  • 兄と弟、あるいは書物と燃える石

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    んん?結局誰が実在するんだ?現実と小説と妄想が入り混じってこんがらがる。正解があるパターンなのか、「新世界」みたいに正解がないパターンなのか。もう一回読んでみます。

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    2015年09月27日
  • 兄と弟、あるいは書物と燃える石

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    タイトルに全てが込められた小説.
    現実と書かれた小説の中の物語と患者の妄想とが入り乱れこんがらがっている.が,このこんがらがり以外に何が面白いかと言われると,ちょっと困ってしまう.

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    2015年09月18日
  • 鳩の栖

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    こんなに瑞々しい文章を書ける人がいたのか、と驚いた。もっと早くに出逢いたかった。
    少年たちの危うさとか繊細さを上手く描いていて、読んでいて心がぎゅうっとなった。学生時代独特な空気感をこんなに鮮明に描けるなんて、本当に素晴らしい!
    ただ、感動すると共にそんな少年が実際に居るのかと考えるとちょっと現実離れしている気もする。読んでいて登場人物が少年同士であることを忘れてしまうくらい、文章が女性的だった。
    他の作品も読んでみたいと思った。

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    2015年08月22日
  • 新世界〈4th〉

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    陳腐な表現だが謎が謎を呼ぶ、という感じで頭がこれでもかと混乱した。高校生のときに読んだ際は何を感じたのかまったく覚えていないが、きっと同じように混乱したのであろう。けれど何もかもをつじつまを合わせて読もうとするから疲れるだけで、そこにあるものをそのまま吸収してじぶんの物語に変換してしまえば、こんなに好きなように読める作品もない。喪失感にくるまれていくシュイが切ないが、ここにきてそのその寂寥感に捕らわれるわけにはいかなくなった。エヴァとジャウの意味深なセリフに、ソレンセンという男。さあ、終焉を描く5thへ。

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    2015年07月27日
  • 新世界〈3rd〉

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    ハードカバー版をずいぶん前に既読。読めば読むほど、寄る辺ない心地となってシュイとはまた違う不安に襲われる。じぶんの足で立っていると自信を持って言えないような、ぐらついた不安。著者の手のひらのうえで踊らされているかとおもいきや、巻末のインタビューでは著者なりに書きあぐねた様がうかがえ驚いた。優雅に指揮棒を振っているかのような、軽々と文章を操っているように感じられたから。優雅に見えても、それを支える根幹に積み重ねがあるのは本来の指揮者と同じなのか。物語自体が混濁した意識というような状態だが、それがおもしろい。

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    2015年07月16日
  • 兄と弟、あるいは書物と燃える石

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    話が入りまじっているのかな?
    なので、わかったようなわからなかったよな。
    でも、気分は悪くない。

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    2015年07月14日
  • 新世界〈2nd〉

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    ハードカバー版を両手の指の数では足りないくらい前に既読。内容は全く覚えていない。時間軸がおもしろい場所へ飛び、そう来るかとのめり込んで読んだ。1stに至る前にシュイがたったひとりで(そういっていいだろう)このような複雑で煩雑な仕事を請け負っていたのをみると切ないが、この悲しみをぶつける相手は誰々である、と明確にいえるわけでもないのがさらに切ない。ぶつけようとおもえばぶつけられるのであろうが、少年の矜持がそれを許さないだろう。再録されている著者のインタビューが貴重な話が満載でおもしろかった。“植物の雌雄”。

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    2015年07月11日