長野まゆみのレビュー一覧

  • 螺子式少年

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    「つまりね、ホンモノかレプリカかということが、なぜ重要なのかということだよ。」(p.154)


    本人と区別がつかないほど精巧に作られたレプリカキットが出回る世界。従弟の葡萄丸と暮らす百合彦と、彼の友人野茨を中心としたSF風のお話。

    野茨とレプリカの区別がつかない百合彦は本物の野茨を探すうちに、一体、何が野茨を本物と証明することになるのかと考え始める。
    一方、本物の野茨はレプリカの百合彦と会っていたらしく、自分の気付かないうちに自分のレプリカが作られ、動いている。それも、1つではなく無数に存在するとなるともう本物がどれだったのかさえわからなくなる。
    案外、友人のレプリカに戸惑う百合彦本人がレ

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    2016年05月04日
  • 宇宙百貨活劇 ペンシルロケット・オペラ

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    ★宇宙百貨活劇
    かわいい双子の少年ミケシュとロビンに終始癒される。ほのぼのとしていてファンシーな短編集。2人はいつも何処へ行くにも一緒。時々喧嘩もするけれどすぐにお互い反省して仲直りできてしまう。ひっそりと探偵社を営むお父さんが少年たちの無理難題に頭を悩ます姿も良かった。

    個人的に第九話の「スノー・スノー・ボーイ」がお気に入り。実は寒さに弱いロビンがミケシュに手伝ってもらわないと着替えも出来なかったり、外出したくなくて愚図る姿が意外で可愛らしかった。凍えてしまったロビンの躰を暖めようと抱きついたミケシュと、頬同士をくっつけて微笑む姿はとっても微笑ましかったです。

    今回も、ロケット壜のストロ

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    2016年05月03日
  • 三日月少年漂流記

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    自由奔放で好奇心旺盛な水蓮とくまのぬいぐるみをリュックに詰めてきちゃう銅貨。三日月少年っていう自動人形に電池を入れると彼らは意思をもってどこかへ行く。三日月少年たちがどこに行くのか何しに行くのかを二人で見に行く。冬の日の冒険。博物館とかプラネタリウムとか。登場人物は水蓮と銅貨だけなので二人の夢を読んでるみたいなかんじ。

    これも特にこれといった大事件やどんでん返しもなく、きれいで夢のあるお話。
    比較的情景が思い浮かべやすかった。

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    2016年04月27日
  • 野川

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    「今の話でなにか風景が見えたか その風景は、きみ自身が目にしたのでも体験したのでもないが、きみだけのものとしてそこにある。」

    河井先生の話がすごく好きです。

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    2016年04月08日
  • 学校ともだち

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    1年間の学級日誌を通して、成長していく少年たちの姿を追うことができるお話。それぞれが抱える悩みや、わだかまりも前向きに話し合いで解決していこうとする姿には勇気付けられる。
    トィとシュウイチにはこれから仲良くなっていってほしいなぁ。

    ……そんな日常とは裏腹に学校の外の環境は悪化する一方…。謎のシェルタア・シティやこれから行われるであろう食物の配給制度。紫外線が原因で病気になる子供が増えていたりなんてしていて、すごく怖い…。
    (そういえば、あんまり関係ないけれどこの頃の長野まゆみさんの著書である『天球議会』や『テレヴィジョン・シティ』も食べ物は配給制だったような…)
    初期の頃の作品に見られる、こ

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    2016年03月29日
  • あめふらし

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    数年ぶりの再読。タマシイをつかまえる"あめふらし"橘河。義理の息子の身体に移り棲んだ仲村。橘河にタマシイを拾われた市村。ナカヂマ商會で繰り広げられる不思議なタマシイにまつわる色々。読んでも謎が明らかになるわけではなく。義理の息子のタマシイはどこへ行ったのか、峠は何者なのか、彼が生み出したタマシイ(岬)とは?謎な部分を想像するのも楽しい。
    よくわからなくても、文章が素晴らしいので、深く考えずにこの妖しく美しい世界に揺蕩うだけでも心地よい。

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    2016年03月05日
  • 学校ともだち

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    子供達の心の交流、という物語だけでも十分面白いのに、さらにそこに近未来的な問題をつけるのが長野先生さすがだなと思わせる。

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    2016年02月25日
  • 銀木犀

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    自然に還ると言ってしまえばあまりにも短絡的すぎるけれども、あるものへのどうしようもない憧れを描いていて、あとがきに書いてあるようにカンパネラと同時期に書かれたというのは納得。
    ある意味夜啼く鳥は夢を見たにも近い。

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    2016年02月25日
  • コドモノクニ

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    子供が感じていることや見ている世界を淡々と描いている。時代は違えども、なんとなく共感できて楽しい。小学生時代を思い出した。

    子どもだっていろいろある

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    2016年02月02日
  • 猫道楽

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    猫ってそっちのネコかぁ!(笑)
    ん?なに?え?ってなったよ(笑)

    さらっと読めるからいい。
    でもしっかりヤってる!(笑)結構ヤってる!

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    2016年01月23日
  • 兄弟天気図

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    文芸コレクションだからサクッと軽く読むつもりではあったけど、こんなにサクッとした話だとは思ってなかったかも。もうちょい話が広がるものかと…

    主人公は長野先生に多い大人っぽくてでも世間知らずな儚げ少年ではなく、年相応に背伸びしてみたりむくれてみたりする可愛らしい男の子。中1。姉はもうすぐこどもが産まれて、兄は中3だっけ?
    小さい頃に死んだはずの兄と、死んだ祖母と町で度々出くわす。でも出くわすだけで、特に大きな変化はない。
    自分は昭和を知らないけど、銭湯とかよく出てきてちょっと古めかしい雰囲気がいい話。話を楽しむというより雰囲気を楽しむ系の話かも。

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    2016年01月06日
  • レモンタルト

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    予想以上にライトだった。猫道楽とかよろずとか桜蔵のやつ(タイトル忘れた)とかと同じテイスト。
    これ何も知らずに読んだらびっくりするんじゃ?とか思ったけどそっちに重きを置いて読まなければいいのか。

    相変わらずわけのわからない厄介ごとに巻き込まれる主人公(今回はゲイ(ゲイ?))、相手は長野先生お得意の絶妙な距離の身内。死んだ姉の旦那。しかも同じ敷地内に住んでる。姉は死んでるからある意味もうどうしても手に入らない人のものの義兄。
    主人公の仕事がこれまた都合いいっていうか、ありがとうございますって感じ…役員の公にできない様々な用事を文句言わず請け負う仕事。同僚からは縁故採用と疎まれ事情を知る者からは

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    2016年01月06日
  • 螺子式少年

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    <・・・このレプリカは組み立て完成品でございます。分解は自由、簡単。再組み立ても可能です。ご希望であれば、モデルの意識を複製することもでき、よりリアルにお使いいただけること請け合いです。登録品ですので、まずは当社までご連絡を。>


    じぶんと同じ顔、同じ背格好の「レプリカ」が当たり前に存在している近未来世界の、少年たちの話。SFと筆者の文体がふしぎといいぐあいにマッチしていて心地いい 読みながら舞台はエーゲ海沿いの街並みをイメージしていた 葡萄丸や百合彦の父親たちのおだやかに諭す感じの口調が気にいった まあ彼らもレプリカかもしれないんだけどね。

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    2015年12月18日
  • 時の旅人

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    悪夢を食べるシロウヅ、日付変更線を越えて繰り広げられる物語。
    亀を救うところから始まり、玉手箱をもらって…浦島太郎物語の要素を含みながら、タイムリープもあって、難しい。どこからどこまでが夢かもよくわからなかったり。
    雰囲気で読めってことなのかなあ…。笑

    時を超える少年(亀)たちの物語。彼らは悪夢を食べる。食べられたら夢は正夢にならない。日付変更線を超える、という設定に浪漫を感じる。パラレルワールドのようにもなっていて面白い。カメと浦沢、玉手箱など浦島太郎のモチーフが登場するのも遊びがある。

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    2015年12月13日
  • 遊覧旅行

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    “遊覧”の短編は「わたし」と友人が2人で神戸や京都を旅するお話。旅の途中で不思議な少年に出逢ったり、気付けば白昼夢を見ていたり…。
    見知らぬ土地での目的地のない旅は楽しそうだなぁ〜
    “逍遥”の短編では、少年たちの飲んでいる曹達水や檸檬水がぱちぱちと弾けて甘い香りを漂わせているような雰囲気のあるお話。星雲母や雪更紗、言葉の1つ1つがとっても綺麗。

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    2015年12月10日
  • 新世界〈5th〉

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    母性系種族に侵略された夏星オシキャットの種族たちの話。ラシートたちの悲しい運命。搾取され、身体も記憶も好きなようにされて…悲しい、閉鎖的な物語だった。誰にも知られず、ラシートとhalassは自分たちの生を繋いでいく、ということなのかな…。
    記憶も身体も翻弄されるなか、シュイからソレンセン、イオからシュイへの思慕は物語を通して変わらず、それが彼らの唯一残っている人間味を浮き彫りにさせるようでいっそう辛かった。

    性別シフトとか、かなり面白い着眼点で、もっと話題になっていいSF作品だと思うんだけどな。
    長野作品は物語の視点の使い方がとても上手いと感じる。誰視点で読むかで全く違う世界観が見えてくるし

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    2015年11月25日
  • 螺子式少年

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    ネタバレ

    主人公の百合彦と、従弟の葡萄丸と、友達の野茨。学生らしいから今回も12~14歳ぐらいの美少年想像しながら読んだ。
    野茨のレプリカを彼の母親が作ったという話から始まる。百合彦が何人もの野茨のレプリカと出会ったり、葡萄丸はレプリカと本物の違いが判ったり、サーカスに行ったり、百合彦と葡萄丸の父親が来たりする。
    最終的には「結局みんなのレプリカが蔓延してるのかもしれない」みたいな終わり方。葡萄丸のレプリカが家に届いている、さてどうしよう、っていう。
    (美少年が吸う)(違法な)煙草、ソーダ水かなにか、まぶしいぐらい明るい、真っ白な街。

    長野さんの作品いくつも読んだけど、これは終盤で「あれ?」って思った

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    2015年11月21日
  • 銀木犀

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    ネタバレ

    ストーリーというストーリーはない。ない?
    登場人物は主人公(といえるのか)の燈水と銀木犀だけ。燈水の社会的属性や誰かとの関係は何も書かれてない。ただの少年。
    お気に入りの隠れ処である銀木犀の幹で眠る燈水、少年の射るような目線に気づいて、不思議な夢を見始め、銀木犀に取り憑かれて、銀木犀に取り込まれる。
    銀木犀の少年は死んだ鳥の体の中の卵を食べるとずっと少年のままでいられるという。その卵を食べさせられて燈水は銀木犀で永遠に眠る。
    泥濘、雨水、死んだ鳥、卵

    感性がそれほど豊かじゃないので「ほえー」って感じで読んだ。正直よくわからん。でもただただ美しい。長野さんの小説って「よくわからんけどまあいいや

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    2015年11月15日
  • 猫道楽

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    一言、これぞ耽美!なお話でした。私はその手のお話が好きな方から勧められて読んだので、あっちのネコかーー!!と最初から分かっていましたが表紙の綺麗さ、書名からBLとは思わずに買ってしまう(しまった)人も多数いるのではないかと。御愁傷様、だったのか気になります。

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    2015年10月25日
  • 兄と弟、あるいは書物と燃える石

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    んん?結局誰が実在するんだ?現実と小説と妄想が入り混じってこんがらがる。正解があるパターンなのか、「新世界」みたいに正解がないパターンなのか。もう一回読んでみます。

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    2015年09月27日