長野まゆみのレビュー一覧
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母性系種族に侵略された夏星オシキャットの種族たちの話。ラシートたちの悲しい運命。搾取され、身体も記憶も好きなようにされて…悲しい、閉鎖的な物語だった。誰にも知られず、ラシートとhalassは自分たちの生を繋いでいく、ということなのかな…。
記憶も身体も翻弄されるなか、シュイからソレンセン、イオからシュイへの思慕は物語を通して変わらず、それが彼らの唯一残っている人間味を浮き彫りにさせるようでいっそう辛かった。
性別シフトとか、かなり面白い着眼点で、もっと話題になっていいSF作品だと思うんだけどな。
長野作品は物語の視点の使い方がとても上手いと感じる。誰視点で読むかで全く違う世界観が見えてくるし -
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ネタバレ主人公の百合彦と、従弟の葡萄丸と、友達の野茨。学生らしいから今回も12~14歳ぐらいの美少年想像しながら読んだ。
野茨のレプリカを彼の母親が作ったという話から始まる。百合彦が何人もの野茨のレプリカと出会ったり、葡萄丸はレプリカと本物の違いが判ったり、サーカスに行ったり、百合彦と葡萄丸の父親が来たりする。
最終的には「結局みんなのレプリカが蔓延してるのかもしれない」みたいな終わり方。葡萄丸のレプリカが家に届いている、さてどうしよう、っていう。
(美少年が吸う)(違法な)煙草、ソーダ水かなにか、まぶしいぐらい明るい、真っ白な街。
長野さんの作品いくつも読んだけど、これは終盤で「あれ?」って思った -
Posted by ブクログ
ネタバレストーリーというストーリーはない。ない?
登場人物は主人公(といえるのか)の燈水と銀木犀だけ。燈水の社会的属性や誰かとの関係は何も書かれてない。ただの少年。
お気に入りの隠れ処である銀木犀の幹で眠る燈水、少年の射るような目線に気づいて、不思議な夢を見始め、銀木犀に取り憑かれて、銀木犀に取り込まれる。
銀木犀の少年は死んだ鳥の体の中の卵を食べるとずっと少年のままでいられるという。その卵を食べさせられて燈水は銀木犀で永遠に眠る。
泥濘、雨水、死んだ鳥、卵
感性がそれほど豊かじゃないので「ほえー」って感じで読んだ。正直よくわからん。でもただただ美しい。長野さんの小説って「よくわからんけどまあいいや -
Posted by ブクログ
ネタバレ放浪癖のある父親のせいで転校を繰り返す岬。引っ越してきた山間の町で、小柄な少年賢彦に出会う。賢彦は二年前幻の湖で神隠しに遭い、二年前と変わらぬ姿で戻ってきたとか。そのせいでクラスで浮いてしまっていた。
まず、表紙のお人形さんの眸に惹きつけられて、表紙買いしました。美少年さんです。
長野まゆみさんの描かれる少年はきっと、岬も賢彦も透明感のある少年なのでしょう。
鬼胡桃の印鑑、檸檬水の空き瓶を溶かして作った笛……
古い机の中とかに入っているのを見つけたくなるような小物がいちいち可愛いです。
父親の過去の友人と、息子である岬が邂逅します。
短い時間でも、もう会えなくても岬は賢彦と友人になり、