あらすじ
春の名残が漂う頃、隠れ宿「左近」の桜蔵に怪しげな男が現れ手渡した「黒面を駆除いたします」というちらし。桜蔵は現ではないどこかへ迷い込む……匂いたつかぐわしさにほろ酔う、大人のための連作奇譚集。
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再読。『左近の桜』の続編。さらに妖しさが増して、桜蔵もいろんな受容力が高まっているような気がする。とにかく不思議な魅力が満ち満ちていて、手放せない一冊。
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『左近の桜』の続編。
濃密な香りが漂ってくるような十二の短編。
桜蔵の小学生の頃からの友人である久生(ひさお)が、長身で大柄な見た目とは裏腹に穏やかな性格なのがとても良い。彼女もいるようだけれど、弥(はるや)も久生のことを狙っているようで、この三人が今後どうなっていくのか見てみたい。
「最後に抱かせて、きみのからだを。鐘が鳴り終わるまえに。」
本作では『灰かぶり』がお気に入り。
桜蔵に無理矢理ドレスを着せて共に楽園を目指そうとするブロンドの髪に碧眼の美少年。桜蔵にとっては迷惑な話で、理不尽でしかないけれど…。
彼が処分されずに済んだみたいでよかったです。遠子さんはやっぱり侮れない人だなぁ。
最後の章『桜守』では、柾や桜蔵の母と関係の深い桜生(さくらお)のことについて少し触れられていて、桜蔵の祖母や柾は時々、桜蔵の姿に桜生を重ねて見ていたのかもしれないなぁ…なんて思いました。
最後の最後に思わぬ展開を見せた桜蔵と柾。
彼らのこれからの生活がどうなるのかとても気になります。
「左近」から離れて大学生となる桜蔵に穏やかな春が訪れるといいな。
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左近の桜シリーズ2作目。
人ならぬ妖しきものを惹きつけ、この世の限りに交わりを求められる体質の桜蔵。
1話20ページ足らずの12編のなかで「灰かぶり」「雪虫」「ヒマワリ」が好き。
私の物覚えが悪いのもあるけど、読んだうちからふわりと消えてしまう。半分くらい夢のようなそんなお話たちです。
最後、父・柾に引っ越してくるよう鍵を渡されたのにはドキドキ。3作目に続きます。
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前作・左近の桜の続編。
前作よりはBL感が薄いけど代わりに妖感が強めになっています。
主人公がその都度意識を失うのがイマイチに感じてくるけど、そういうもんだと主人公自体が思っているようなので良し。
成長してどうなるのかも気になる。
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不思議な話。文章に安定感があり、端麗で読みやすい。又、世界観が確立され、独特の空気感を纏っている。
読んでいる間は、夢と現の狭間を浮遊するような感覚。どこかとらえどころがなく、それでいてさらりとした作品だった。
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『左近の桜』の続編。相変わらず妖しくも美しい世界観。そして相変わらず桜蔵は、あやかしにいいようにされてる。でも、段々と状況をすんなり受け入れている節が。何より文章がとても美しい!
最終章のラストで、桜蔵と柾の関係が変化しつつあるので、その後が気になる。でも、この作者さんなら、はっきりとは描かないかも。いろいろと想像するのもまた楽しいけど。
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前作の設定を少々忘れていて、物語世界に入るのに少しだけ手間取りました。
短編の連作だけど、ちゃんと時間が進んでいる。
桜蔵がちゃんと受験合格するのかハラハラしました。
毎度、妖に取り憑かれるのにも。
知らないうちに変な世界に入り込んでいることもあれば、「あ、その扉開けちゃダメ――――!」と思う事も有り。
けれど、どんな悪い夢でも必ず醒めるように、最後はちゃんと戻ってくるので、そこは安心して読めるし、読後感も悪くないです。
一遍ずつ工夫が凝らされて、綺麗な鉱物の標本を見ているよう。
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前作ほど抵抗感なく読めた。
父親は理解できない。自分が親になったけんやとおもうけどほんっっとに理解できない。意味がわからない。次のも読むと思うけど、本当の父ではありませんでしたとゆーおちを期待するほどあの父親の姿勢には嫌悪感を覚える。納得できるような説明があるだろうか。
まあ高校卒業したからな。主人公は少年じゃなくなったってことやし関係性もかわるかもしれん。化生からの見られ方もかわるんかもしれん。
3巻読んだあとの追記
マサキはやっぱり実の父やなかったやんか。
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左近の桜、続編2巻目。
なんだか段々桜蔵くんが不憫に思えてきてしまったけれど、変わらず綺麗な情景描写と妖しげな世界観が好きです。
気になる終わり方だったので続編も読みたい。
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少年でも大人でもない、(長野まゆみ作品の中では)不安定な年齢を扱っていたこの「左近の桜」シリーズだが、本書の終わり、つまり高校卒業と同時についに桜蔵も1人の男となった。
柾の魅力がすごすぎてそれ目当てだけでもこの本を読み進められる。流されるままにされる桜蔵もなかなか面白い。現実では、自分に起こる様々なことにこうも淡々としていられない。
再読。
この世ならざるモノたちと交わってしまう桜蔵の短編集シリーズ2作目。美しい文章に隠されてはいるものの、結構際どい描写やそれアリ?と思うような展開。和風モチーフで惹かれはするものの、ちょっと…と思ってしまった。
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つまり、きみはもう外道にいるわけだよ。
「左近の桜の」続編。相変わらず巻き込まれ体質の桜蔵。各章ごとに区切られているので、次の章こそ新展開かと期待して読み進めるも、少しワンパターンな展開が続く。しかし、最後はなかなかどうして気になる。大学生編と続いてほしいシリーズ。
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左近の桜続編。ひとつ年をとり、受験生に。
パターンは同じ。ちょっと飽きた。
全体としての動きが欲しいところ。
父親との関係に変化が見られ続きが気になる。
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前作よりファンタジー(と表現は不適切な気がするが)な
要素が強まってしまったなあ・・・。
でも相変わらず独特の妖艶さと柔らかさで、
不思議な世界にたゆたう感じは好き。
この人の作品を読むと、
日本語のもつ美しさにはっとさせられる。
Posted by ブクログ
文庫版楽しみにしていました
表紙の色っぽさが素敵
内容は圧倒的に前作の方が好みでした
今回もいいけどね!!正直いうと後半部で
ちょっと飽きてきてちゃんと読めてないから
また読みますね! あと羽ノ浦先生が
謎を残したままどこかへ行ったのが
かなり悲しかったですね またどこかで登場して頂きたい
サブのほうに好みのキャラが多いので次また出るのだったら
活躍してほしいなー 弥とか久生とか
真也ちゃんの男らしさが好きです なんだかんだで
今回は桜蔵と真也ちゃんの絡みが一番好みでした
髪に指をからませキスをするシーンがとてもきた
相変わらず甘くて幻想的で美しい文章でした
着物の柄の説明?とか香りの表し方とかが
いちいち色っぽくてうっとり