長野まゆみのレビュー一覧

  • 左近の桜

    Posted by ブクログ

    長野まゆみさんの文章のファンなので、読む麻薬だと思う。文章そのものが読んでいて心地よい。
    どこか妖しさの漂う美しい描写、核心に触れず行間を探り合う軽妙な会話。好き。
    ただ、以前の自分であれば何も考えずに楽しめたのだと思うけれど、親世代の年齢となってしまった今では桜蔵くんを取り巻く大人たちの無責任さに苛立ちを感じてしまい駄目だった…。単に自分が読者層から外れてしまったというだけのことで作者に非はないけれど、こんなこともあるのだなあ。

    0
    2019年07月01日
  • チマチマ記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ヘルシーなお料理はすごく美味しそうなのもあって読んでて楽しかったけど、語りが子猫で、(作中で大人になってもずっと)幼い感じの文体なのがちょっと読みづらい。
    話の中心はカガミさんと桜川くんで、長野まゆみ的な男×男(女?)やったんやけど、わたし、どーーーしても桜川くんがいい男だとは思えなくて、健気なカガミさんがなんでこんな奴を好き(?)なのか…理解できない…のだけど…
    もうちょっと桜川くんが、心からカガミさんを大事に思っとるとか、本心からデレるとか、そーゆー描写があればまだもうちょっとよかったのに…と思ったり…
    まあ猫視点だから…

    それにしてもカガミさんの料理ほんとにおいしそうで(ぜんぶがぜんぶ

    0
    2019年05月16日
  • 夏期休暇

    Posted by ブクログ

    文庫書き下ろし作品。
    文庫にしては文字数が多かったのか、余白も文字で埋まっている印象。
    長野作品って余白とか、紙質とか、字体とかも大事だから、本を分厚くしたくなかったのかなーと。

    ほら、帽子だよ。約束通り拾ってきたんだ。
    確かに渡したからね。今度は風に飛ばさないよう気をつけるんだよ
    千波矢、兄さんは行くよ。追いかけてくるんぢゃない。
    さあ、帰るんだ。崖を登って。もう帽子を飛ばすのぢゃないよ。兄さんはもう来られないからね。

    0
    2019年05月11日
  • レモンタルト

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読んだ後の余韻がすごい。はっきりと明言せず、考えさせる形式。でも、義兄が好きってところははっきりわかって良かった。主人公がめっちゃモテるけど肝心な本命とはうまくいかない。義兄が主人公を受け入れるでも拒否るわけでもなくなんとももどかしい。最後の考察で義兄は永遠に手に入らないものの象徴であり、今は亡き姉の思い出に主人公は一生勝てない勝てないというのを見てとても切なく感じた。姉と義兄の思い出の1つとしてレモンタルトがある。主人公がレモンタルトを食べながら義兄への感情を抑えるシーンがグッときた。

    0
    2019年04月25日
  • フランダースの帽子

    Posted by ブクログ

    どこか不思議短編集。
    じわじわと疑問が湧いてくる。
    そして最後にひょんなところに着地する。
    えっ!あれ?そうなの?ってちょっと置いてきぼり。それがちょっと楽しい読後感でした。
    「ポンペイのとなり」「ノヴァスコシアの雲」が好き。

    0
    2019年04月24日
  • カムパネルラ版 銀河鉄道の夜

    Posted by ブクログ

    小説の形をした宮沢賢治(と中也)研究。
    賢治の心象スケッチ(詩)や原稿メモを読み解いく。後世このように恋心を暴かれるのはつらいことだなぁ。

    0
    2019年03月25日
  • チマチマ記

    Posted by ブクログ

    猫っていろんな事考えているんだなぁ。おいしそうなご飯はうらやましいが、このうちに住むには、私は少し疲れそう。

    0
    2019年03月18日
  • フランダースの帽子

    Posted by ブクログ

    とにかく不思議な感覚でおわる作品。
    それもどの作品も。

    読んでいて「あれ?もう終わり?えっ?」となり、また前なページを開いて内容を再確認してしまった。

    0
    2019年03月17日
  • メルカトル

    Posted by ブクログ

    思ったより読むのに時間が掛かった。しっかりと読み進めて行かなければ内容が分からなくなるそんな作品だった気がする。

    0
    2019年03月08日
  • カムパネルラ版 銀河鉄道の夜

    Posted by ブクログ

    ちょっとよくわかりませんでした。
    宮沢賢治の童話や詩って
    ちょっとぼーとしていて
    クリアではないというかぼやっとわからない
    部分があるけれども、なんとなく気持ちいいというか
    いい感じというところが好きなのですが。

    そこを分析するような手法で、しかももっとよくわからない
    状態になっている感じがして、ちょっとあまり
    よくわからない内容だったと思います。個人的には・。

    0
    2019年03月02日
  • 猫道楽

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ジャケ買いならぬ表紙買いした積読を崩す。ちらっと読んで「ん?」となり、中盤まで読んで「お?」となり、著者名を確かめて「あ、あぁ~(納得)」となった。

    耽美で甘やかな言葉の流れ、クスリと笑える隠喩表現。グッとはこないけどふわっと暖かいようで、少し切ない物語。同性愛表現に抵抗が無いのであればお手に取ってみるのも良いかもしれません。

    0
    2019年03月02日
  • メルカトル

    Posted by ブクログ

    メルカトルときたからもっと地図がキーになるのかと思ったが、地図の存在感はさほどではなかった。
    リュスの平静な心と同じように文章も静かで、淡々と進んでいった印象。ちょっと盛り上がりに欠けたかな…

    0
    2019年02月26日
  • カムパネルラ版 銀河鉄道の夜

    Posted by ブクログ

    「銀河鉄道の夜」をカムパネルラ視点で読み替え、と思って読むと、思っていたのと違う…ということになる。
    先に出た『銀河の通信所』の続編、あるいは語りつくせなかったことの拾遺版といった感じだ。
    “銀河通信”の記者が、カムパネルラの魂と交信して、「銀河鉄道の夜」を語り直してもらう企画という形をとる。

    小説に分類されているが、作者の宮沢賢治研究のまとめの書だと思う。
    素人の妄想は妄想で終わるが、作家はこうして考察を尽くした結果、作品に昇華出来るのだから素晴らしい。

    作者は、「銀河鉄道の夜」は少年二人の物語であるのに、ジョバンニだけの視点で描かれるのは不公平との思いを抱いたらしい。
    賢治は病などの理

    0
    2019年02月26日
  • カムパネルラ版 銀河鉄道の夜

    Posted by ブクログ

    題名はカムパネルラ版ということだが,中原中(宙)也氏、宮沢賢治の恋愛事情を語るといった程.中原中也がかなり出張ってきて,銀河鉄道の内容を詳細に検証している割に,印象が少しぼやけた感じがした.というより,題名から受けた印象とかなり違った.

    0
    2019年02月24日
  • カムパネルラ版 銀河鉄道の夜

    Posted by ブクログ

    物語と思ったら銀河鉄道の夜を深く読み解く本でした。
    取材班とカムパネルラと中原中也(本の中では宙也)が物語の中の説明や年譜を基にした解説をします。

    童話しか読んだことがなかったので、実の宮沢賢治さんの姿を見ることができて楽しかったです。

    0
    2019年02月20日
  • カムパネルラ版 銀河鉄道の夜

    Posted by ブクログ

    初出 2017〜18「文藝」

    デビュー30周年記念小説と銘打たれているが、
    小説の形をとった『銀河鉄道の夜』の創作過程と背景の分析と、それに関わる中原中也論と言うべきか。
    ジョバンニは生還するのに、なぜカムパネルラは帰らなかったのか、その理由を知りたいというのが動機で、銀河通信の記者松本がカムパネルラにインタビューするのだが、時にカムパネルラを遮って自分の意見を述べ、中原"宙"也が割り込んでくる。ジョバンニは少年期の賢治で、カムパネルラは青年期の賢治なのだという。
    それにしても「銀河鉄道の夜」の原稿が第1次〜第4次まで残っているとは知らなかった。

    0
    2019年02月15日
  • 改造版 少年アリス

    Posted by ブクログ

    少年が成長していく過渡期にありそうな冒険譚。植物、鳥、鉱石。星の巡り、色彩の表現。宮沢賢治的な匂いが漂ってきます。少年二人が主人公であるところも「銀河鉄道の夜」を連想させます。 夜にしか見えない質感や色合いを思い浮かべながら読みたい。

    0
    2019年02月04日
  • 咲くや、この花 左近の桜

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    前作ほど抵抗感なく読めた。
    父親は理解できない。自分が親になったけんやとおもうけどほんっっとに理解できない。意味がわからない。次のも読むと思うけど、本当の父ではありませんでしたとゆーおちを期待するほどあの父親の姿勢には嫌悪感を覚える。納得できるような説明があるだろうか。
    まあ高校卒業したからな。主人公は少年じゃなくなったってことやし関係性もかわるかもしれん。化生からの見られ方もかわるんかもしれん。


    3巻読んだあとの追記
    マサキはやっぱり実の父やなかったやんか。

    0
    2019年07月13日
  • メルカトル

    Posted by ブクログ

    地図収集館で働く孤児院育ちの主人公のもとに、メルカトルという人物から手紙が届いてことがきっかけで、次々に不可解なことが起こる。
    一つずつ話が進むたびに、少しずつ謎が解けて行くのだが、「地図」という冒険に使うアイテムが主人公の進む道を示すアイテムになっていて、謎解きと冒険が合わさったようなストーリー。
    よくある長野まゆみの世界観とは少し違う、ファンタジー。

    0
    2018年12月31日
  • カムパネルラ版 銀河鉄道の夜

    Posted by ブクログ

    装丁に惹かれた。

    カムパネルラの視点から語り直す『銀河鉄道の夜』ということだが、小説?というよりは岩波ジュニア新書版、宮沢賢治論って感じがする。(感じはあくまで感じなので、ご容赦ください)

    思っていた内容ではなかったので、途中から斜め読みになったけれど、『銀河鉄道の夜』の一つの解釈として「宮沢賢治の恋」に興味がある方は是非。
    異同も含め、各章のモチーフと他作品や詩を挙げながら、細かく捉え直してくれている。

    私個人は、宮沢賢治のお話について、必要以上の解釈は要らないと感じてしまう。
    儚さとか、蒼さとか、そんなあやふやで、でもギュッとなるような世界がそこに広がっているだけで、もう充分に思う。

    0
    2018年12月30日