長野まゆみのレビュー一覧

  • 魚たちの離宮

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    これだよ、これと何度も読める作品。
    読む時期を間違えたけど、すべてを語らず、読者の想像力にゆだねた終わり方。なぜか長野作品初期だけは、モヤッと感が心地いいと思えてしまうので読み飽きない。

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    2015年02月12日
  • 夏至南風

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    圧倒的な感性の本
    圧倒的に感性の本

    少年アリス、三日月少年に続いて三作目

    欲求不満、不合理感、異種への蔑視
    敵わない

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    2013年12月14日
  • 鳩の栖

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    中学生の男の子が主人公。
    彼らの身近に”死”を配することで、ひたむきに生きる価値を浮き立たせる短篇集。
    物語にいかにシンクロできるかが満足度を左右しそう。


    『鳩の栖』
    内気で愚鈍な主人公が、転校を繰り返す中で初めて経験する楽しい学校生活。
    それをもたらしてくれた利発で優しい同級生が不治の病に冒されていることを知る。

    『夏緑蔭』
    自分の出生の秘密を知らされた主人公が、古い記憶を思い出しながら事実を受け止めていく。

    『栗樹』
    血縁上は兄だが子供のいない伯父の養子となった従兄と主人公の交流。物語の中身がないなと思いつつ読んでいたらラストが急転直下。

    『紺碧』
    両親が亡く、同居していた姉が死

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    2013年12月08日
  • 天体議会 プラネット・ブルー

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    登場人物の名前がまた、長野ワールド全開って感じ。あと、銅貨とお兄さんのこととか、銅貨の家族のこととかももっと知りたいなあと思った。続編があるのかな?だとしたら読みたい。

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    2013年12月07日
  • 猫道楽

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    うわあ、これは気持ち悪いぞ。(笑)
    過激とかそういうのではなく、攻め方がね。
    こう、ジワジワ相手を追い詰めて行く感じが。

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    2013年12月07日
  • 千年王子

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    テレビジョンシティのような、近未来SFと、古代ファンタジーが混ざったような小説。
    千年前に古代都市で生きていた人が、近未来の時代に転生して、徐々につながりがわかっていくが、どこと誰が結びついているのか、しっかり読まないと混乱する。
    名前がアルファベットなので、途中で誰が誰かわからなくなったり、近未来のシステムがなかなか理解できなかったりと読むのが大変だったけど、基本は長野ワールド。
    つまり、少年同士のシーンが出て来るけど、今作はあからさまにやってるシーンがたくさん出てくる。
    普通にsexって単語出てきますし。
    ですが、それをまた違う言葉で言い換えたりしているので、あからさまなシーンなはずなのに

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    2013年11月16日
  • 水迷宮 瀧の巻

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    下巻。
    上巻の途中から、世代順に話が始まってきたが、家系図がついているので、それを見ながら読み進めるとわかりやすい。
    得意な少年の話が出てきます。

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    2013年11月16日
  • 水迷宮 汪の巻

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    長野まゆみの初期の作品。
    短編連作で、平安時代の妖をテーマにした作品です。
    よくある、妖の呪いを末代までかぶることになった一族の話で、平安時代のホラーなんだろうけど、そんなに怖さを感じない内容。
    長野作品にある難しい漢字や珍しい文章はそんなになく、読みやすいです。
    こちらが上巻です。

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    2013年11月16日
  • 改造版 少年アリス

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    読み始めた頃はファンタジー感強くて苦手かも…と思ったけど読み終わると独特の世界観があっておもしろかった。
    他の作品も読んでみたいかも。

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    2013年11月09日
  • 猫道楽

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    綺麗な表紙で手にとってみたら…
    大学の学生課に入った猫シッターの高額バイトの募集。仕事先は瀟洒な調度のお屋敷で…
    という出だしに惹かれたものの、途中でどうやらBLらしい展開に。
    しかし思い返せば冒頭から、バスの中で桜の花びらを取ってもらうシーンからなにか怪しかった、と気づくべきだった。

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    2013年11月08日
  • レモンタルト

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    地に足がついているようでついていない独特の世界観に引き込まれて一気に読んでしまった。作品のなかに漂う空気や雰囲気がとても好き。
    突っ込みどころ満載で腑に落ちないところもたくさんあったのだけれど、それを差し引いてもとても素敵な作品だと思った。
    私と義兄の関係性がもどかしくもあり、それがたまらなく魅力的でもあり、この甘酸っぱい作品のタイトルに通ずるのでしょう。

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    2013年11月06日
  • 野川

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     東京の西側郊外を流れる野川を中心とした物語。関東の地図を開いてみてください、東京と神奈川の境を西の奥多摩から東京湾に向けて、東西に多摩川が流れています。野川は西東京を流れる多摩川の支流。

     多摩川の周辺にはそれとは気づきづらいのですが、何段かの河岸段丘が残ります。東京側の野川の向こうには”はけ”という地形が残る段丘が広がり、周辺には武蔵野台地に浸み込んだ湧水が野川に流れ込んでいきます。

     物語の随所に自転車で走り回った地域が出てきますので、大変馴染みを覚えます。調布飛行場、東京天文台、東京外語大学、まだ緑の多く残る地域です。私のホームタウンは多摩川を渡った逆側の段丘、多摩丘陵です。

     

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    2013年10月31日
  • 少年アリス

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    独創的な世界観のある長野まゆみの原点。話の舞台は、現実世界のようなのだけど、著者の幻想的な表現によって、一種のパラレルワールドのようにも感じられる。その世界の住人アリスと蜜蜂が、夜の学校で別の世界に紛れ込んでしまう。二重のパラレルワールドが展開されているようで、とても不思議な作品。単純なファンタジーではなく心にチクッと刺さるものも、大人でも存分に楽しめる童話。


    中学の頃に出会った本。当時は単行本だったが今回文庫を読み直し。「天体議会」もそうだけど、この作家の初期の作品を何冊か読んでいると宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」(登場人物のほとんどが猫の姿で描かれてたアニメ版)の世界をいつも想像してしまう

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    2013年10月28日
  • よろづ春夏冬中

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    つくづく、この人の文章が好きなのだと思う。

    お気に入りは「待ちきれない」。先生が好き。でも実際に自分の近くにいたら、ひいちゃうと思う……(笑)
    「猫にご飯」も良かったなぁ。続きが読みたい。

    長野さんの作品の中ではライトというか、文体的に読みやすいのかしら、と感じました。

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    2013年10月21日
  • サマー・キャンプ

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    ネタバレ

    彼女作の「ぼくはこうして大人になる」と少し近かった。清浄な淡白な文章と設定、ドロドロで欲望と希求溢れる内容。長野まゆみの、錯綜した性や女性男性の垣根を分からなくさせる得意の内容だった。読んでいて誰が何の性別でどんな印象でどんな人物なのかわからなくなる。いかに自分の人物評が性別に依るかが分かって嫌になった。ジェンダーの問題を主眼に置きつつも主人公、温の性別や染色体や病気を探るものではなくてそれは唯の手がかりで自分は何者なのか、どういう生活をしてきたか誰なのか、社会と相対的に存在する自分はどこにいるのかを探っていった。
    自分が何者なのかということを探ることで自分の世界、自分にとっての愛おしいものを

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    2013年10月17日
  • 夜間飛行

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    常に夢の中にいるみたいなお話。
    挿絵がなくても頭の中にキラキラの色や物語の世界が広がる。
    宝石箱みたい~

    あとミシェルの飲む薄荷入りのジュース、飲んでみたいな~♪

    読みすすめるうちにどんどんわくわくするお話でした。
    また読もう。

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    2013年10月04日
  • 咲くや、この花 左近の桜

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    前作よりファンタジー(と表現は不適切な気がするが)な
    要素が強まってしまったなあ・・・。
    でも相変わらず独特の妖艶さと柔らかさで、
    不思議な世界にたゆたう感じは好き。
    この人の作品を読むと、
    日本語のもつ美しさにはっとさせられる。

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    2013年09月08日
  • 都づくし旅物語 京都・大阪・神戸の旅

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    高校の卒業旅行。この本を参考に京都の町を巡ったものです…なぜか最近は男性愛専門作家みたいになっていますが、この頃はもっと幅のある活動をされていました。

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    2013年09月08日
  • 銀河電燈譜

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    宮沢賢治が辿った銀河鉄道の旅と、上京先で巡り合った人々を描いたファンタジー。
    本当の宮沢賢治が東京で如何様な出会いをしたのか定かではないが、彼の視線から人々の数奇な生き様を見ることは、なかなか愉快であった。

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    2013年08月31日
  • 鳩の栖

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    高校の頃一度読んで意味がわからないと思ったけど、今なら客観視しながらちゃんと読めた。

    季節や言葉に関しては、本当に美しいものばかりだし、四季をはっきりと感じることができる描写。

    夏の夜に読みたくなる。

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    2013年08月09日