長野まゆみのレビュー一覧

  • 兄と弟、あるいは書物と燃える石

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    久しぶりに読みたくなった長野まゆみ。初期書かれていたものから根底に流れるものは変わらないんじゃないかと思うのだけど、扱うテーマが少しずつ移ろっていくのが面白い。心の柔らかいころにデビュー当時の作品にどっぷり浸かったのは今は懐かし思い出。初期作品の中では『よくわからなかった』「魚たちの離宮」の文章の一端を見かけて、今読むとなんか違うかも、と読みたくなった。
    最近も読んではいて、「カルトローレ」「箪笥のなか」なんかが好き。

    今回の作品は分かりづらいけれど、嫌いじゃない。作者と作中作の入れ子構造、小説とそれを原案としたドラマ、さらに小説家が実在の編集者の名前を作中で使ったせいで同じ名前の人間が別の

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    2017年01月25日
  • 天然理科少年

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    不思議な感覚の読み物でした。
    何がどうなっているやらはよくわかんないけど
    なんとなく納得してしまう、
    そんな摩訶不思議なストーリー。

    気張って読まなくていいので、
    サラリとしたものを所望しているときに有効。

    ただ「ぢ」は「じ」でいいぢゃねーの。
    (`皿´)ウゼーと思っちまった。

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    2016年12月27日
  • あのころのデパート

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    長野さんが今時のデパートにもの申すめんどくさいおばちゃんにならず嬉しい。働く側として少しでも関わったことがあると、さらに面白く読めるかもしれません。

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    2016年12月23日
  • 三日月少年漂流記

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    漂流記と聞いて真っ先に十五少年漂流記を思い出したのは解説の野上氏と全く一緒。笑
    どこかわからないけれど、飛行船に乗ってどこかへ、漂流を始める三日月少年たち。そして、彼らの跡をつけて、いつもと違う、少し冒険(漂流?)する水蓮と銅貨2人の少年。
    この構図が、長野作品を見る私たちを見ているようで面白い。つまり長野ワールドが三日月少年たち側で、それを垣間見るのが私たち読者といったような…。

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    2016年12月05日
  • 賢治先生

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    宮沢賢治自身を銀河鉄道に乗せ様々な宮沢作品の人物たちと乗り合わせて話しは進んでいく。
    宮沢賢治を敬愛している長野まゆみらしい一冊。
    しかし私自身かれの作品はそれこそ学生時代の教科書レベルの作品と銀河鉄道の夜しか知らないので、この本の魅力をおそらく半分も理解できていないだろうと思う。
    長野まゆみファンならば、やはり宮沢賢治と稲垣足穂も読むべきなのだろうな。

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    2016年12月03日
  • 少年アリス

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    青春の狭間、夏と秋の狭間で少年たちが非日常を体験し、「包帯」から解放され、成長する物語。
    卵の球形と兄で円環するというメタファー、と解説で指摘されていたのはなるほどと思った。

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    2016年11月26日
  • 猫道楽

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    いきなりのボーイズラブでびっくり。笑
    長野まゆみさんがそういう系統のお話を書く作家さんだということは知っていたけれど、背表紙の作品説明を読んでもそんな感じはしなくて、単純に猫好きだから読んでみたのだけど、猫道楽ってそういう意味か(ダブルミーニング?)…と妙に納得。
    (ちなみに長野まゆみ作品を読むのは初めて)

    大学生の一朗は学生課で紹介された猫シッターのアルバイトをするため、猫飼亭という屋敷を訪れる。
    しかし世話をするべき猫は見当たらず、おかしいと思い始める。
    そして流されるままに家主とその美しい兄弟たちの奇妙な注文に応えるうちに、彼は不思議な世界を覗くことになる。

    言葉の遣い方が美しくて、

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    2016年11月11日
  • 改造版 少年アリス

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    美しいんだけど、なぜだろう。ちょっと怖い。
    ひやっとしたものを押し当てられているような感じ。つるんとした陶器に触れた時の感触に似ている。
    男の子がお人形のように精巧だった。

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    2016年10月28日
  • 咲くや、この花 左近の桜

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    少年でも大人でもない、(長野まゆみ作品の中では)不安定な年齢を扱っていたこの「左近の桜」シリーズだが、本書の終わり、つまり高校卒業と同時についに桜蔵も1人の男となった。
    柾の魅力がすごすぎてそれ目当てだけでもこの本を読み進められる。流されるままにされる桜蔵もなかなか面白い。現実では、自分に起こる様々なことにこうも淡々としていられない。

    再読。
    この世ならざるモノたちと交わってしまう桜蔵の短編集シリーズ2作目。美しい文章に隠されてはいるものの、結構際どい描写やそれアリ?と思うような展開。和風モチーフで惹かれはするものの、ちょっと…と思ってしまった。

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    2025年11月27日
  • 碧空(凜一シリーズ)

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    やっぱり長野さんはいいねぇ。
    でも、いつかどこかで出会った少年たちなんだけど、どういう子たちだったか朧気で、シリーズの初めからもう一度読みたい。
    だけど、男子たちが全員お互いをいろんな意味で想いあってて、全員そういう感情に理解があるというのは、ちょっと不自然?

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    2016年10月10日
  • あのころのデパート

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    昔、デパートは「ハレ」の場だった。
    そんな時代を、ノスタルジックに回想しながら、著者自身がデパートに勤務した時の逸話も記した、ルポルタージュ的エッセイ。

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    2016年09月21日
  • 野川

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    ネタバレ

    世田谷辺りに流れてる、僕にとっても馴染み深い野川をめぐる中学生の青春話です。
    親の事業の失敗を境にあばら家に引っ越してきた父息子が、豊かな時には通わなかった気持ちの交流や、尊敬できる恩師との出会い、友人たちとの出会いが彼を変えていくのでありました。

    もうちょっと掘り下げて書いたら名作になったような気がします。ちょっと大人過ぎるのと、物分かり良すぎるのが少し気にかかる。

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    2016年08月23日
  • テレヴィジョン・シティ

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    ネタバレ

    とにかく謎の多いお話で、何がどうなっているのか理解が追いついていません、、。
    いくつかの観点から感想を書いたのですが、読後からしばらく時間が経っているため、まとまりのない文章になってしまいました。

    生徒たちのコードを当てはめると下記のとおり。
    シルル:ML-0021754、イーイー:ML-0021234、アナナス:MD-0057654、ジロ:MD-0057864
    コードから推測するに、本来はML、MDどうしでセットにならないといけないのに、アナナスはそのルールを破ってイーイーとセットになっているようですね。
    それは異常ではあるけれど、AVIANが計画して仕組んだ故意の異常ということのようです

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    2016年08月16日
  • お菓子手帖

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    お菓子を中心とした著者の自伝的エッセイ


    長野作品の魅力の一つにはお菓子があると思います。中でも蜂蜜のイメージが私は強いのですが。
    そんな長野さんですから、さぞかし素敵なお菓子を沢山食べてきたのだろうな、と。
    さすがに脱脂粉乳は飲んだことが無いですが、懐かしいお菓子がたくさん出てきました。ハイクラウン!あー好きだったなぁ、そう言えば妖精を描いたようなカードが、確かに入ってました。ああいうパッケージ今は無いですよね。
    味もそうですが、パッケージにも強いこだわりがあったというのも知ることができました。長野さんは美大だったんですね。長野作品には、常々色が感じられると思ってましたが、こういう所からな

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    2016年08月01日
  • 三日月少年の秘密

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    あぁ~久しぶりの長野ワールドです。
    昭和レトロと幻想が結びついた不思議でワクワクするお話し。
    昭和チックな仮名遣いとカタカナ多様で、レトロ感アップ♪
    最初は三日月少年漂流記の続編だと思っていたけど、
    そういうわけではないようです。
    でも、三日月少年漂流記が、逃亡した三日月少年を尾行する
    睡蓮と銅貨の目線の話なら、本作は、三日月少年側から
    見ている世界って感じかな?
    迷い込んだ世界は違っても、逃亡?盗難?にあった
    三日月少年のうちの一人?一体?だと思いたい。
    想像力というか妄想力全開で楽しめました。

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    2016年07月30日
  • ぼくはこうして大人になる

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    ネタバレ

    残酷なこの世界は、とても美しくて。

    主人公・一(はじめ)は、田舎町の医者の末息子。双子の姉と兄とは年が離れている。地域の力関係が反映する学校では優等生を演じている。ある日、七月(なつき)が転校してきたことで、一の日常が変わり始める。

    長野まゆみ的な、というのか。夏なのにからっとした潮風の爽やかさを感じる。主人公は美しい「未青年」であり、彼を取り巻く登場人物たちも、実際には居ない美しさを持つ。フィクションを思う存分に味わえる、薄荷菓子のような色気に満ちた世界。この物語は思春期女子には効くだろう。

    自分の性的志向にコンプレックスを持つ。幼い頃自分を女だと信じ、またそのように振舞っていたのは双

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    2016年07月28日
  • あのころのデパート

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    デパートってわたしみたいな若者はあまりもうワクワクしない年代だと思うんですけど、「あのころのデパート」はすごく魅力的でした。サザエさんではデパートに張り切って買い物に行く場面があったりしますけど、ああいう感じなんですかね。よそ行きのワンピースでめかしこんだ女の子がお子様ランチを食べている場面を想像してほほえましく思います。就活を終えたばかりなので、デパートで働くのもいいなあ、なんて。

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    2016年07月18日
  • 兄弟天気図

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    夏なので、夏っぽい長野まゆみ作品を再読しようキャンペーンそのいち。
    以前読んだのはちょうど10年前くらい。そんくらいの頃に長野まゆみをまとめて読み漁ったので、1冊1冊の印象が薄くてどれがどの話かよく分からんなっとるのが多いので、再読してちゃんとレビューを書かねばと思っていたのでした。

    あとがきによるとこれは子どものためと銘打ったものらしいけど、成長途中の少年が不思議な男の子に出会って謎体験するっていういつものパターンなのよね。
    成長途中といっても、弟史の場合は性の目覚めが強調されとるように思うが。
    いたのかいなかったのかも分からない、もうひとりの兄との交流もほとんどなくて、彼は何で今このタイ

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    2016年07月11日
  • あのころのデパート

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    デパート用語(接客用語)、店員同士の符丁(隠語)、暇つぶしに来る面倒くさいお客様。小売業で働く今の自分にも当てはまることから、時代が変わったんだなー、と私が当然知らない昭和のデパートの裏話の数々は面白い。
    暇つぶしに来たあげく、新人か若いスタッフに怒鳴り散らす(極端な例だろうが)ような迷惑な人は何時の時代でもいるものなんですねえ。
    ほかにも細かな事情は異なるも、似たような悩みはこういった職業につく人の共通の悩みなのだと、何度も肯きながら読んだ。

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    2016年07月03日
  • 兄弟天気図

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    死んだもう1人の兄との不思議な邂逅を描く。
    今となっては見ることも聞くこともなかなかできない言葉に溢れている。

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    2016年06月18日