【感想・ネタバレ】白昼堂々(凜一シリーズ)のレビュー

あらすじ

1976年初冬。由緒ある華道家元の若き跡継ぎである原岡凜一は、従姉・省子の男ともだちだったアメリカンフットボール部のエース氷川享介と出逢う。その邂逅が、やがて二人の運命を変えていくことに……。冬から春、やがて夏へと移ろう季節の中で、彼等の思いはどこへ向かうのか。凜一の希みは叶えられるのか。少年たちの切ない恋を描く好評シリーズ第1弾。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

文章は流れるように、心地よくて清涼感のある物語。
凛一や氷川、省子たちの心情は強かったり激しい場面もあるけれど、あくまで静かで流れるような話だった。
凛一、氷川、省子、千尋、正午の不確かな繋がりかたの人間関係がなんともいえない。
時代が1970年代後半。
もちろんスマホも無ければ、携帯電話すらみんな持ってない時代。自宅に電話しないと、自分からしっかり動かないと連絡すらとれない時代のゆったりした恋愛の流れが穏やかでよかった。

0
2023年09月30日

Posted by ブクログ

「凛一シリーズ」第1巻


中等部へ進級した主人公の原岡凛一は、自分を従姉と間違えてキスした上級生の氷川享介に一目惚れをしてしまう。しかし、氷川はノーマルであり、凛一は自分の気持ちを抑制して付き合うことを覚悟する。

舞台は1976年の東京。初冬からに翌年の晩秋にかけて、2人の関係が深まっていく様子が描かれる。凛一本人にも決して上手くいくとは思っていなかった関係だったが、叔父の千尋や従弟の正午の登場により、恋の行方は思わぬ方向へ向かって行く……



自分の感情を押さえ込み、状況や心境を冷静に捉えることが出来る凛一は人前では滅多に涙を見せない。非常に堅固な性格の持ち主だが、身体は脆弱であり、体調を崩して倒れると数日後に病室で目覚めるということもしばしば起こる。
そんな彼の兄のような存在である千尋は、度々凛一の前に現れては意地悪をするが、氷川との関係を良好に進められるよう後押しをしたりと、良い仲介者でもある。

氷川に気付かれないようにこそこそと話し合っている凛一と千尋のやり取りからは、好意や信頼関係も伺えてとてもすきです。凛一の考えていることは何でもお見通し。と言った雰囲気も格好良い。

0
2016年08月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

正午くんとのやりとりで、彼が緊張しているのがわかって、いじわるで長引かせる凛一くん好きです。
氷川くん、省子さんに千尋さん第一印象苦手な人だったけど、みんな好きになってしまった不思議。

0
2014年06月19日

Posted by ブクログ

2000年代前半、ある種流行病のように長野まゆみが流行った(かどうかは定かではないが、田舎に住んでいた私のまわりの同好者のあいだでは爆発的に流行っていた)ように思います。
一番好きなのは凛一シリーズです。今思うと、この子も物腰穏やかでしたたかな子だなぁ…(笑)
これも夏がくると思い出す本。

0
2012年07月04日

Posted by ブクログ

透明な文章。

というのが一番初めに思いました。
高校時代の夏に読んで、その後何度も読み返す作品となりました。

0
2012年04月04日

Posted by ブクログ

はっきり言うと、凛一は私のタイプかもしれない。
長野まゆみの本が好きになったきっかけの一冊。
たまたま本屋で見つけて、表紙に惹かれて思わず手に取ってしまったのを覚えている。

0
2010年04月24日

Posted by ブクログ

「よせ泣くな、みっともない。お前が泣くことはないよ。」
「・・・いつもは、泣けと云うくせに、」

白昼堂々シリーズ、第一弾。

0
2010年11月26日

Posted by ブクログ

確かですね、長野まゆみ作品にハマり始めた頃に、綺麗なタイトルだなぁ、と思ったぺらぺらと読み始めた、ら、ば。

……なんてこと! これは、やおい文学じゃないの!

中学生だったワタクシ、ちょっとびっくりしちゃってさ、でもその頃にはしっかり腐女子だったので、別に大層な驚愕ではなかったが。

ちゃんと読んだのはもっと後のことで、その頃には腐女子としての礼儀も身に付き、冷静な気持ちで読めた。純文学の雰囲気で、すごく綺麗。BLではないでしょう。同性愛の物語。だから、やおい文学なのです。さすが長野まゆみさん、といった感じでした。

0
2010年02月19日

Posted by ブクログ

友達に薦められて読んだ本。
長野まゆみさんの文章を読むきっかけともなった。
風景の見える文章で、キレイな世界だなと思った。
いわゆる、ボーイズラブなので嫌悪感のある人には、お勧めできません。

0
2010年04月20日

Posted by ブクログ

この本を手に取ったのは時代の流れもさることながら、自分の大好きな作品に志村貴子先生の「放浪息子」があることがきっかけになったんだと思う。凛一の声がちょいちょい似鳥くんで再生されてしまった。
作中でひとつ違いの従姉と見分けがつかないくらいに似ている、と描写されている美少年、凛一の思考が可愛らしくて仕方がないと思いつつ、見る人が見れば気持ちが悪いという感想にも繋がるのかな。BLという一言で片付けるにはあまりにももったいない、性別というものに対する思春期の揺らめきが詰まった一冊でした。
読み終えてからシリーズものと知ったので、残りの3冊も読んでみようかな。

0
2023年06月08日

Posted by ブクログ

BLだろうけれど文学的な印象を受けた。
少年二人の関係性と嗜好の違いがリアルを感じさせる一方で文章の独特さが現実から読者を引き離す感覚を覚える。

0
2012年09月11日

Posted by ブクログ

以前に読んだ本。
ここで皆さんのレビューを確認していたら、また読みたくなってきました。。
うずうず。。。

0
2012年08月20日

Posted by ブクログ

シリーズ物だから絶対時間かかる、と思ってなかなか手を出せなかったのですが、なぜか最近よく耳にするので試しに読んでみました。
意外と時間もかからず、さくさくと読めました。
ストーリー的には・・・うーん、悪くは無いんですが・・・
またこういう系統かあ、とはおもってもみたり。
でも、長野さんの文章は、すごく独特で綺麗な感じがして好きです。
それぞれのキャラクターがしっかりとしている点が魅力的でした。
特に千尋さんが好きです・・・
この人の作品に出てくる人はいつも魅力的だと思います。現実離れしちゃったような人もいますが。

0
2012年04月27日

Posted by ブクログ

読んだことあると思ったんだけど後半の記憶がなくてもしかして初見なのかなとか思ってたら読みおわってた。
例のごとく男同士のあれこれなわけだけど下品にならずに色気とか繊細さとかあっていいなー。
正午がかわいかったのでシリーズ探そうかな。
終盤の省子さんがすごくよかった……。

0
2012年01月28日

Posted by ブクログ

長野まゆみさんの小説は今までファンタジー?SF?系しか読んだことがありませんでした。
この「白昼堂々」を始めとするシリーズは少年同士の友情か恋愛かあやふやなつながりを綴ったお話で、長野さんの少し寂しげな落ち着いた、でもそわそわさせるような文体が沁みるように読めました。
同姓愛、と書くとひいちゃう人もいるかも知れませんが、このお話は文体のお陰で、嫉妬心すら凄く綺麗なものにみえてきます。
読み心地がさらっとしすぎているので、シリーズ全部一気読みしたいです。

0
2011年12月05日

Posted by ブクログ

氷川君は本当にいい人だ。そして、お兄さんのことがあるからかもしれないけれど、受け入れがたいはずの状況をなぜか受け入れてしまっている氷川君。その部分は謎ではあるのだけれど、画一的な物の見方をしないところ、出来るだけ偏見を排除して考えようとするところ、そういうのが氷川君の美質だと思う。
凛一はずるくて、その一方でそんなずるい自分はいけないと批判する自分もいて、そんなふうに揺れているところが憎めない感じだ。実際に凛一みたいな人が近くにいたらむかつくのかもしれないけれど。
そして私にとって一番重要なのは、凛一は華道、正午は茶道という家柄で、所作がとても美しいということだ。多分、長野まゆみもそういうところに意識的に字数を費やしているのではないかと思うけれど、美しい所作の描写の積み重ねが、凛一と氷川君の微妙な関係を彩り、昇華させているような気がする。

0
2011年03月27日

Posted by ブクログ

初めて読んだ長野先生の作品でした。
予備知識なしに読んだので若干吃驚しましたがとても素敵なお話です。

0
2011年03月26日

Posted by ブクログ

「白昼堂々」「碧空」「彼等」「若葉のころ」の四冊からなるシリーズものです。
主人公の凛一と、氷川のキャラクターを好きになってしまった時点でもう好きな作品です。凛一の病弱で線が細そうなイメージと正反対な、長身でタフなスポーツマンの氷川。性格的にも癖があって、単純に興味が沸く二人です。
氷川に惹かれる凛一の気持ちを知って、自分なりに葛藤しながら悩む氷川がいいです!そして凛一の唇奪われ率のなんと高いことか…

凛一・氷川の二人と、有沢・正午の今後が気になります…。

0
2011年04月07日

Posted by ブクログ

この空気感がとても好き。
無駄だとわかっていても、どうしても惹かれてしまう、この人でないと駄目なんだ、と感じてしまう。
ないに等しい可能性に、縋る。

0
2010年11月02日

Posted by ブクログ

2周目!
凛一、ひ弱過ぎだろう・・・(笑)

力加減を知らない野蛮な男、N籐。
無理やりはいいけど、怪我させるのは最低…
という、ある意味、『異分子』『浮いてる』キャラを入れる事によって、作品が平坦でなくなっていて面白い。

0
2010年05月13日

Posted by ブクログ

2012/08/05 こんなに久しぶり?こんどは3→4→2→1
2008/11/28 何回目か。3→2→4→1 で読んだ。

0
2012年08月14日

Posted by ブクログ

初めて読んだ長野まゆみ作品。なかなか癖のある文章だなという印象。主人公の性格がなかなか分からない。でも描写が綺麗なお話だなと思いました。

0
2011年02月09日

Posted by ブクログ

ずっと澄んでてしっとりしたような作品でした。
恋とか欲とか、人間だから、そんな単純じゃないよねって、好きです1つで終われないことだってたくさんあるよねって思います。恋愛を描いた作品は好きがすぐに幸せに繋がるように思えて、自分との差に辛くなりますが、性別のこともあって簡単じゃない恋愛はちゃんと苦しみがあってい良い。

0
2024年07月18日

Posted by ブクログ

私はこれを読んで驚いてしまった。同性愛の話だとは思っていなかったからです。古本屋で手に取り後ろの説明を読んで面白そうだと買ったのが、この本。私にはとても読みやすい文章の書き方で心地が良かったですね。ですが、すらすら読んでいるような、しかし実際はなかなか進みませんでした。私は同性愛に偏見はありませんが好き好んで読んだりはしない人間なので、それが原因かもしれませんね。しかし、凛一がとても好きですね、私。由緒ある家元なだけあってか穏やかで礼儀正しい。凛一が魅力的且つ心地の良い書き方があるから私はこの作品を嫌いとは簡単には言い切れないなと思いました。好きかとも言い切れないですが。他の方のレビューでも書いてありましたが好き嫌いは別れる作品かもしれませんね。私はどちらかと言えば残念ながら後者かもしれませんが、良い作品です。

0
2013年01月16日

Posted by ブクログ

男好きの男がたくさん登場するので好みは分かれますよね。凛一のしたたかさがなんか好きになれなかった。4部作の1作目らしいけど多分続きは読まないかな。

0
2012年09月02日

Posted by ブクログ

言葉がとても綺麗。
人生唯一の恋愛小説だが
BL要素がなければなァ…と切実に思う(のは間違いなのだと判ってはいるが)

凜一シリーズ以外は読もうとは思わないのは
従姉が好きだったから。

【透き通った眸の色の涼やかさに
 ただ愛を感じただけだ
 誰でもなく 深い陰影に縁取られたその双眸が
 愛を呼んだんだ】

0
2012年04月04日

Posted by ブクログ

凛一シリーズ第一弾とのこと。
「天体議会」や「新学期」等の長野作品に馴染んでいたせいか、初めて読んだ時は脳ミソに衝撃が走りました(笑)。
さらさらと硬質な筆致で描かれているのが余計に…どきどきさせられるというか…モジモジ
でも結局、シリーズ完結まで読み終えられずにいます。肌に合わないんでしょうなぁ。

0
2011年05月12日

Posted by ブクログ

当時はいわゆるボーイズのラブなど無縁、知りもしない世界だったので結構衝撃を受けたなあと。
描かれているものが綺麗なので余計にすごくいけないものを読んでいる気がした。初長野作品にしてすべての始まりです。

0
2011年04月26日

Posted by ブクログ

なぜか読み終わってちょっと経ってからものすごく題名がしっくりきた。
凛一くんの性格がいまだ私のなかで掴めていないのだけど、彼らの行く先が知りたいので、続きが気になる。

0
2011年01月24日

Posted by ブクログ

バイトの後輩ちゃんから借りた凛一シリーズ第一作目。もう日本語オタクとしてはこういう文章堪らないわけです。やたら好きーってわけじゃないけど綺麗だし、設定とか要素の選び方が過度でも足りなくもなくて上手いなあ。ちっともそういう方面に明るくないですが、凛一が茶道ではなく華道っていうのがとても好き。

0
2011年07月15日

「小説」ランキング