カンパネルラ

カンパネルラ

418円 (税込)

2pt

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「兄さん、あの署名、――あれはどう云う意味。自分の名前を記せばいゝのに」。緑に深く埋もれた祖父の家で、ひとり療養する兄の夏織。気怠い夏の空気の中、弟の柊一は兄の隠れ処を探して川を遡っていく。

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カンパネルラ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    長野さんの作品の中で一番好きな話。兄弟のすれ違ってる感じとか、でもきっと、同じ事考えてるんだろうなとか、いろんな事考えながら読んだ記憶が。あんな場所に行ってみたいと言うか住みたい。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    今まで読んだ長野さんの作品の中で、雰囲気と場面設定は一番好きかもしれない。
    この本のあらすじは?って言われても、言いようがない感じ。ストーリーというよりはこの世界観全部を感じて読むみたいな。
    涼しくなるお話。相変わらずうつくしい。

    0
    2011年07月15日

    Posted by ブクログ

    よくわからなかったけど、この人の作品は内容より描写を楽しむものと思っている節がある私なのでこれもやはり好きです。
    やっぱりこの空気感、澄んだ表現、たまらない。
    「銀木犀」と似ているけれど、なにか関連があるのだろうか。

    0
    2011年02月17日

    Posted by ブクログ

    風景の描写がすごい。木々の息づかいが伝わってきそう。後半の現実と幻想の曖昧になってゆく感じがたまらない。

    0
    2009年10月21日

    Posted by ブクログ

    舞台は気怠い夏の深い緑と川・・・年に1度しか会えないから、後姿ならはっきりと思い出せるのに、いつも不鮮明で思い出せない兄の顔。そんな兄が毎日出かける「隠れ処」・・・突如現れた少年・・・宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」に出て来る少年の名前といえば、わかるかなぁ。霞みがかかったような景色の中での不思議で切ない

    0
    2009年10月07日

    Posted by ブクログ

    自分だけの秘密の場所を持ったことはありますか?そっけない兄が正午何処へ行っているのか。弟は兄を知る為に川を登り、ひっそりと生える銀木犀を見つける。そっけない兄と兄を追いかける弟のお話。真夏の森林浴のイメージ。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    ほわほわと存在感のない人々が、ほわほわと同じ場所を行ったり来たり。ロケシーン少な過ぎの低予算映画かよ!って小説だけど。
    まぁ存在感のなさで言うなら爺ちゃんは本当に存在したのか謎。死んでんじゃねーのか。爺さんを殺してその罪悪感に苛ませるままに幻覚に囚われて第二の人格お兄ちゃんを生み出して最終的には誰も

    0
    2021年02月13日

    Posted by ブクログ

    カンパネルラと言う題名で選んだ本でしたが、長野まゆみさんの少年アリスを読んだ事があるので期待して読みました。子供の頃銀河鉄道が本当に走っている光景を信じていた幼い私。カンパネラはザネリを救うために川へ入りそのまま帰ってこなかった、夏織も又帰って来なかった、その存在すら曖昧になっていった。カンパネルラ

    0
    2020年02月23日

    Posted by ブクログ

    こちらも夏の清涼剤でした。
    夏織は初めから居なかったのでは…と思います。
    柊一とのやりとりしか無いですし。柊一は夏織が療養していると思っているけど、既に他界しているのでは。。
    こちらの長野さんはどんどん自分が不安定になっていく感覚があります。でも不快では全くなく、心細いけれどどこか陶酔してしまいます

    0
    2019年08月25日

    Posted by ブクログ

    色鮮やかな風景描写が美しい。目を閉じたらその光景が浮かんできそうです。特に朝昼夜で顔を変える川の水面の描写が秀逸だと思った。柊一が透明な水の中を泳ぐシーンが印象的でした。読んでいるとこっちまで心地よくなってくる文章。植物描写が綺麗な小説にハズレなし。
    年に一度しか会えない病弱な兄、香織。兄を慕いつつ

    0
    2012年04月24日

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