長野まゆみのレビュー一覧
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【収録作品】「男」 角田光代 絵/網中いづる/「ガラスの便器」 石田衣良 絵/松尾たいこ/「さよなら、猫」 島本理生 絵/鯰江光二/「水の恵み」 阿川弘之 絵/木内達朗/「タイムリミット」 辻村深月 絵/吉田尚令/「ヘビ」 西加奈子 絵/西加奈子/「ふたり流れる」 市川拓司 絵/いとう瞳/「ハントヘン」 堀江敏幸 絵/中村純司/「雲の下の街」 柴崎友香 絵/田雜芳一/「衣がえ」 長野まゆみ 絵/望月道陽/「おしっこを夢から出すな」 穂村弘 絵/ささめやゆき/「さらば、ゴヂラ」 高橋源一郎 絵/しりあがり寿
夢だけにシュールな感じを引きずる。続き…はないのかな。 -
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ネタバレ黒長野。少年たちの関係だけでなく、クラスの空気もピリピリしてるのがこれまでと違うなと思いました。主要な少年たちが孤独に弱い。
これまでは、高慢な美少年だけど集団でも上手くやってる、みたいな子たちだったけどイッくんは違う。七月と健はイッくんよりはメンタル強者。
主人公イッくんの学校生活が不憫でした。「イッくんはちゃんとしてるなぁ」で済まされててクラスの面倒見させられてても、彼まだ中学生だ。。
宮木あや子さんの長野愛が爆発しているけど冷静に分析してある解説とても面白かったです。作品が限りなく現実っぽい世界観でも、長野まゆみさんの描く少年は架空の生き物で、長野まゆみさんの作品にしか存在しないのすごい -
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作品紹介・あらすじ
【誰かの夢はときに美しく、ときに恐ろしく、どこか優しさに満ちている――】
5分で読めて心が癒やされる!
文:角田光代、石田衣良、島本理生、阿川弘之、辻村深月、西 加奈子、市川拓司、堀江敏幸、柴崎友香、長野まゆみ、穂村弘、高橋源一郎
絵:網中いづる、松尾たいこ、鯰江光二、木内達朗、吉田尚令、いとう 瞳、中村純司、田雜芳一、望月通陽、ささめやゆき、しりあがり寿
豪華作家陣が文章と絵で綴るショート・ショートアンソロジー!
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本の帯には「5分で読めて、暖かな気持ちに」とあるように、1作品は5分前後で読めてしまう。また「寝る前のひと時にぴったりなショートショートアンソ -
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千年の時を隔てたSFファンタジー。
衛星都市のワールド・ツアー校という学校が舞台なのですが、架空の世界の設定を理解するのに苦労しました。
この世界では女性の存在は極めて稀で、男性の人数に対して数%しかいません。
生徒数700人のワールド・ツアー校には、女性はいません。
男性同士のエロティックな場面もあるのですが、仮想現実的であり、機械的でもあり、あまり感情が見えてきませんでした。
後半は、性別すら曖昧になっていました。
感情移入するのが難しい作品でしたが、長野まゆみさんの文章は好きです。
冒頭から『サファイア、コバルト、藍(シアン)、青玻璃(ビイドロ)、ラピスラズリ、ターコイス、アズライト…』 -
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ネタバレ・12月8日に読みはじめ、10日に読み終えました。
・長野まゆみのつめたくつれない少年、妖しい少年、翻弄される少年…… うれしい。柊一と一緒に夏織を探している気分になった。
・硝子の魚を夏織に渡せていたら、夏織のことを繋ぎ止められていたのかなとかなんとなく思う。夏織の真意は語られないままだったので、全然わかんないけど。夏織も柊一もカンパネルラに手を引かれたのか翻弄されたのか……
・最後に追っていた背中が「兄さん」から「少年」に変わったところ、よかったな。顔も曖昧で存在も危うくなっていた夏織が、ついにほどけてしまった、そんな感覚。
・「文藝」2001年夏号のインタビューを読んでみたら、 -
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ネタバレ・11月7日に読み始め、9日に読み終えました。
・これの前は十二国記を読んでいたので、超大作長編ファンタジーで興奮してた精神を落ち着かせるには良いものでした…… 久しぶりに長野まゆみ読んだ。なんだかんだ1年くらい読んでなかった!? 長野まゆみのボーイ・ミーツ・ボーイアンドラブがジュンジュンの良い短編集でした。
・長野まゆみ、わりと社会人×高校生とか年の差系も好きよね。「獅子座生まれ」では年下×年上(に私は見えたんだけど)だったの新鮮だった。捜したらもっとあるのかもしれないけど、初めて読んだ、ような……気がする。
・あと「ウリバタケ」。これなんか妙にきしょくて(好きなきしょさです)印象 -
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ネタバレ博物館から三日月少年が逃げ出した…そう話す水蓮と共に、銅貨はZ市の百貨店、プラネタリウム、展覧館をめぐりながら、真夜中の月光舎とそこから飛び立つという船を眺めます。彼らはどこへ行くのか? 水蓮は三日月に帰っていったと言いますが、銅貨にはこれが馬鹿げているようにも、案外本当かもしれないと思うのでした…。
トラブルが起こるわけでもなく、綺麗に進んでいって綺麗に着地(この場合離陸?)したのが本作です。瓦斯燈の灯りを点けたり消したりする描写や、美味しそうな食事のシーンなど、やはり長野さんらしい、細部と単語のイメージがとにかく好きです。解説の野上さんが言う「三日月少年の漂流先」も考えると、なるほど確かに