長野まゆみのレビュー一覧

  • 雨更紗

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    初めて読んだ長野作品。
    再読しました。
    哉と玲のすれ違い(?)がなんとも切ないです。結局2人の関係は明かされぬまま物語は終わりますが、これもまた雨の雰囲気に合っていていいんじゃないかと思います。
    雨の日になると読み返したくなる一冊。

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    2010年07月02日
  • 彼等(凜一シリーズ)

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    登場人物たちの人間関係の築き方が、単純なわたしには不思議に映ったりもしましたが…美しく端正な空気とか、もどかしい感じとか、色々とたまらなかった。透明な思春期の少年たち、この現実にはいなさそうな、でも憧れずにはいられない夢のような少年を描くのが長野まゆみは本当に上手です。
    ああ好きだなぁ…長野作品はやっぱり初期だと思う。

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    2010年06月22日
  • お菓子手帖

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    夢のような、ノスタルジックな、お菓子たち



    昭和34年から54年まで。ひとりの少女の誕生から成人までと、その時代を彩るお菓子を中心にした文化史を詳細に描いた、まるでエッセイのような小説。

    私は生まれていない時代のことですが、夢のようにおいしそうなお菓子たちの話がなぜかノスタルジックです。

    これは、昭和のこの時代だかこそ成立する話であって、現代で書こうとすると、とても難しいのではないかと思う。なぜなら、お菓子もそうだけれど、今の時代というのは、あまりにモノ・情報に溢れていて、ひとつのサブカルチャーを共有することすら難しいから。

    長野まゆみの作品は、いつも印象的な食べ物に彩られていま

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    2010年06月14日
  • 夏至南風

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    濃密に匂い立つ、うだるような暑さと腐臭と退廃の美。夏の残酷な熱風に飲み込まれそう。
    他の長野作品とは違う、異色作です。
    過激で全編に腐敗が色濃く印象づけられているのに美しい。長野作品がきらきらかわいいだけに終わらないのはこういう世界観も持ってる人が描いてるからかなーと思う。

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    2010年06月27日
  • 時の旅人

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    世界観やキャラ設定は好きなんだけど、
    時空や空間をポコポコ飛び越えすぎていて
    こんがらがります…。
    それも永の作品の特徴の一つではあるけど、
    飛びすぎな気が…。
    登場人物はみんな魅力的なので、
    話やキャラに集中できない感じは
    残念な気がしました。

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    2010年06月04日
  • 箪笥のなか

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    長野作品では一番好きかもしれない。長編は中だるみになるのでごくみじかい話の方が巧い作家さんだと思う。珍しく女性主人公

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    2010年05月26日
  • 若葉のころ(凜一シリーズ)

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    絶対に、以前に読んだ事がある(笑)
    この種の作品…BLモノと言うには長野作品は文芸的に過ぎるのだけれど、兄、弟という関係が結構重要な意味が帯びてくる気がする。
    自分的にそのあたりが気になりすぎるだけなのかも知れないけれど。

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    2010年05月21日
  • 夏帽子

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    先生が好きすぎる。
    塾のテストか何かでこれがでたときは叫びたくなったww
    そんな思い出w
    長野作品の中では若干異色(?)気味かなぁと思ったけどそうでもないかもw

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    2010年05月14日
  • 白昼堂々(凜一シリーズ)

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    2周目!
    凛一、ひ弱過ぎだろう・・・(笑)

    力加減を知らない野蛮な男、N籐。
    無理やりはいいけど、怪我させるのは最低…
    という、ある意味、『異分子』『浮いてる』キャラを入れる事によって、作品が平坦でなくなっていて面白い。

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    2010年05月13日
  • 新学期

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    転校生とその兄と兄を慕う生徒との三角?関係/ザ・長野まゆみワアルドだけど相変わらず はずさない美しさでした

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    2010年05月08日
  • 夏至南風

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    夏におすすめの一冊。夏の爛れたっていうか、腐敗のさまをここまで耽美に書けるのってほんとにすごいと思うんだよね。

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    2010年05月06日
  • 天然理科少年

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    高校二年生の頃、
    はじめて読んだ長野まゆみ作品。

    透明感のある文章に、独特の雰囲気が印象的で、
    それでいてなんともいえない居心地の悪さをかんじました。
    「ここにある」ようでいて「どこにもない」、
    漠然とした不安定な感覚。
    それは多分、この作品の持つノスタルジアのせい。
    懐かしいような気がするのだけれど、
    その懐かしさは実体験に基づいていないから実体が無くて。
    そしたら今自分が感じている「懐かしさ」は誰の感情?
    とそれが不気味に思えてしまう故の不安定。

    考える文章、ではなく、感じる文章、というものもあるのだと、
    気付かされた読書体験でした。

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    2010年04月27日
  • 彼等(凜一シリーズ)

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    凛一シリーズ第3弾。
    東京で受験生としての日々を送る凛一と
    京都の大学で活躍する氷川。
    なかなか煮え切らない二人のターニングポイント!
    凛一の従兄弟の正午の変化がメインっぽいけど
    とにかく切ないです。このシリーズ。

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    2010年04月25日
  • 碧空(凜一シリーズ)

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    凛一シリーズ第2弾。
    京都の大学へ進学した氷川と、東京で暮らす凛一。
    凛一の前に陰りを帯びた上級生、有沢が現れる。
    背景は和の世界で静かなのに、凛一の心だけが
    激しく乱れます。切ないなぁ~

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    2010年04月25日
  • サマー・キャンプ

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    "ABITAS-C1"
    特徴的な症状として人の顔を憶えない。
    男性のみにあらわれる。
    総じて著しく知能が高い。

    ♂ X-Y ♀ X-X

    辰 X-X-Y
    温 Y-Y
    景 X-Y
    ヒワ子 X-Y

    久々に遺伝に興味。
    なんと生物の参考書を購入してしまった。。

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    2010年04月24日
  • 天体議会 プラネット・ブルー

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    独特の言葉遣いや言い回しが面白いんですよね。登場人物の名前も銅貨や水蓮といった具合で、ありそうでないのだけど作品世界にぴったりと合っているという、その感覚が楽しいです。まあ少しくどく感じる部分もありますが。
    少年たちが鉱石のようにきらきらと硬質の輝きを放っています。しかも鉱石が持つ意外な儚さ、脆く剥離してしまう感覚をも持ち合わせているんですね。そういった雰囲気を楽しみました。

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    2010年03月26日
  • あめふらし

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    初期作品が硬質的で凛と冷えた感じがするならば、これは湿気を含んだ熱っぽさを感じます。しかし魂は同じという印象ですね。実に創り込んだ怪しく妖しい物語。外枠だけ描写して読み手の想像妄想を膨らませる文章が面白い。そこがまた初期より変わらぬ長野まゆみの魅力ですな。

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    2010年03月26日
  • ことばのブリキ罐

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    言葉のひとつひとつが丁寧に扱われてて読んでて気持ちいい。
    長野まゆみ小説をより味わえるようになる一冊。
    鉱石の魅力もたっぷりと。

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    2010年03月13日
  • あめふらし

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    本作は『よろづ春夏冬中』の「雨師(うし)」とリンクしている。
    よろづ・・・は短編集であって、BLをニオワセル作品も
    あるにはあったけど、不思議な話も含まれていて
    中でも「雨師」はお気に入りだった。

    祖父の残した古屋に住む市村兄弟。
    奇妙な兄弟ではあるが、弟君の方がすっとぼけている。
    梨木香歩さんの「家守綺譚」の主人公のような感じ。
    不可思議な状況を「まぁ~いいか」と受け入れてしまう。

    そこで雨漏り診断士と名乗る知らない男と出会うのだが
    この男こそ、本作の主人公?というより黒幕のあめふらし。
    あめふらしとは、タマシイを捕らえる事を
    生業とするモノのことである。

    この

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    2010年02月05日
  • 天体議会 プラネット・ブルー

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    新書のほうを持っていますが、これは文庫。
    大人の女性が読む童話だと思います。
    こういう文面・世界観。
    本当に大好きで私の憧れです。

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    2009年12月20日