長野まゆみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
氷川君は本当にいい人だ。そして、お兄さんのことがあるからかもしれないけれど、受け入れがたいはずの状況をなぜか受け入れてしまっている氷川君。その部分は謎ではあるのだけれど、画一的な物の見方をしないところ、出来るだけ偏見を排除して考えようとするところ、そういうのが氷川君の美質だと思う。
凛一はずるくて、その一方でそんなずるい自分はいけないと批判する自分もいて、そんなふうに揺れているところが憎めない感じだ。実際に凛一みたいな人が近くにいたらむかつくのかもしれないけれど。
そして私にとって一番重要なのは、凛一は華道、正午は茶道という家柄で、所作がとても美しいということだ。多分、長野まゆみもそういうとこ -
Posted by ブクログ
この巻がいちばん好き。楽しい巻ではないけど、すごくぐっときた。正午のところは苦しくて泣きそうになったし、凛一が千尋に我侭を言うところは嬉しくてせつなくて泣きそうというか。引用文はぐっときた千尋の台詞。
凛一への千尋の感情が複雑で、でもまとめてしまえば「大切」の一言でしかない。同性だということ、親族だということ。千尋の凛一に対する責任感はすこし違和感を覚えるほど過度。けれどそれが凛一にとっての救いであって、お互いにそれを分かっているけれど、そんな関係の2人だからこそ、結婚というのは大きいなあ。登場人物の中でいちばん凛一から遠ざからざるを得ない人だった。いちばん傍にいたら凛一が楽になれる人だったろ