長野まゆみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この巻がいちばん好き。楽しい巻ではないけど、すごくぐっときた。正午のところは苦しくて泣きそうになったし、凛一が千尋に我侭を言うところは嬉しくてせつなくて泣きそうというか。引用文はぐっときた千尋の台詞。
凛一への千尋の感情が複雑で、でもまとめてしまえば「大切」の一言でしかない。同性だということ、親族だということ。千尋の凛一に対する責任感はすこし違和感を覚えるほど過度。けれどそれが凛一にとっての救いであって、お互いにそれを分かっているけれど、そんな関係の2人だからこそ、結婚というのは大きいなあ。登場人物の中でいちばん凛一から遠ざからざるを得ない人だった。いちばん傍にいたら凛一が楽になれる人だったろ