長野まゆみのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
長野ワールド全開で独特のキラキラした世界観にうっとり。鮮やかな色彩の描写や透明感が心地よかった。長野まゆみ作品に出てくる「ソーダ水」の清涼感ってはんぱない。脳内で勝手に手塚治虫の「メトロポリス」のような近未来的な世界観で映像化して楽しみました。これアニメで見てみたいなー。
一旦その世界に入りこんでしまえばどっぷり浸れるのですが、一度意識を外へそらしてしまうと文章がすべるすべる。何度も同じ部分を読んでも頭に入ってこなくて、薄い割には結構読むのに時間がかかりました。でもその分じっくり読んで、じっくり浸れました。
この世界の女性はまさに「生む機械」ってわけか。 -
Posted by ブクログ
ネタバレわーーー表紙がまず色っぽいですね
学ラン大好きだし好みなので何回も表紙見てにやけてました
桜蔵君の色気が生意気さと交わってて読んでてにやけてました
にやけてばっかですいません
状況描写も幻想的で綺麗ですね
お風呂の桜とか背中の蝶々とか最後あたりの盃から花弁がうんたら
とか読んでて綺麗に書く人だなぁって思いました
千菊がかわいかったです 先生好きすぎだろお前ーーー
パターンは毎回同じなんですけどなんだか先が気になるかんじで
めっちゃ面白い!!って感じじゃないんですが
なぜか惹きこまれました 私がアレなせいでもあるけどね
時代設定があんまり想像できなかったので
何回も読んでて躓きました
ただ単に -
Posted by ブクログ
双子がとても子供らしくて可愛くて、
ふわふわしたファンタジーの世界観が魅力的な作品でした。
長野まゆみさんの淡いファンタジーは乙女チックで良いですね~。
双子のミケシュとロビンの日常的な非日常が、キュートさ全開です。
子供の目を通すと、この世は摩訶不思議に満ち溢れていると思うのです。
子供にしか見えないもの、子供にしか理解できない道理、
そういったものが散りばめられて、キラキラしてました。
本作は、双子の生活にまつわる小話の詰め合わせですから、
すごく読みやすいと思います。寝る前に一編づつ読みました。
キレイな缶に入ったドロップを一粒づつ食べてる気分になれます。
白うさぎに見える毛糸玉、 -
Posted by ブクログ
長野まゆみの初期作品を好んで読んでいた私にとって、
これはごく最近の作品となる。
読み進めるうち、不安になった。
紛れもなく長野まゆみの作品で、面白い。
でも、作家仕事の仕舞いの支度をしているような気になってしまった。
交錯し、曖昧で、美しい道具仕立てであるのは変わりない。
でも、それらすべては全く不安でないのだ。
初期作品でのこれらの要素は、永遠に続く美しい不安だった。
でも、これはまったく不安でなく、むしろ曖昧なままを良しとする暖かな曖昧だ。
安心できる作品を読んで不安になってしまった。
長野まゆみには、こういう古い日本の風景を記録せねばという義務感があるのだろうか。