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昭和二〇年八月六日、広島は雲ひとつない快晴だった-東京の女学校に通う十五歳の珠紀。戦争の影が濃くなるなか、友人たちは次々軍人に嫁いでゆき、珠紀は従弟の担任教師と結婚する。だが突然、夫は軍に志願したため、二人で過ごせる時はたった一週間しかなかった。珠紀は姑と暮らすため広島へ移り、やがてその地で運命の日を迎えることに…。少女たちの目から原爆を描き話題となった名作。
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Posted by ブクログ
「原爆」がテーマの本作。けれど、その瞬間も以後の世界も描かれていません。そこにいたるまでの日常が描かれた、緩やかで温かな青春小説です。だからこそ、以後を知る私たちには言いようのない虚無感と怒りがわいてくるのです。
ところで、文庫版は、東日本大震災のすぐ後に出されました。あるボランティア団体は、3月10日、つまり震災前日に鎮魂の花火を打ち上げています。「3月11日は、どうしたって忘れない。そうじゃなくて、最後の日常だった3月10日を、その日常を忘れないために、花火を打ち上げようと思う」そんな趣旨だったと記憶しています。
この本もきっと、そんな鎮魂の儀式の一つです。原爆を忘れないために、原爆以前の日常を忘れないために。
Posted by ブクログ
従姉弟同士のかけがえのない、優しくて切ない時間にうっとりしました。
原爆がテーマとのことで最初は敬遠していたのですが、勧められ読みました。結果、読んで良かったと思います。
最初は原爆ではお馴染みの「ピカドン」で終わりだろうと高をくくっていのですが、原爆に関する記述はなくそれ以前の戦争中ながら優しさと慈しみにあふれた日常で始まり終わります。
原爆以前の日常を知らない世代にとっては、驚きなのではないでしょうか。学校では凄惨な戦場風景や戦争後しか教えてはくれないので、まさしく珠玉であり名作。
そう表現するにふさわしいかと。
この一冊に出会えたことが幸せです。
もっと考えが成熟してから読み直してみると、違った感想が持てるのではと思い、しばらくこの本な寝かせます。
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小説・文芸
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