長野まゆみのレビュー一覧
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雰囲気はすごく好きなのですが、結局よく解らないまま何も解決しないラストに雪崩れ込む。
長野作品には割りとある、堂々回りな感じです。鬱々と重苦しいので注意。あと、こちらも長野作品によくある同性愛要素も含まれます。 -
Posted by ブクログ
混雑する空港で飼い主さんにはぐれてしまった、仔猫の兄弟。
小さな弟を守るしっかり者のお兄ちゃん「チマキ」と、無邪気で怖がり、何とも保護欲をかき立てる弟の「ノリマキ」
偶然たどりついた「宝来家」での、彼らの四季。
宝来家は複雑な家系図だけれど、皆いい関係だ。
チマキ視点で、家族の日常と、「まかない係」のカガミくんのつくる料理などが語られる。
長野版「吾輩は猫である」と言ったところ。
カガミくんの料理は、とても体に良さそうで、ていねいにつくられている。
「天然生活」という雑誌に載っているようなものを想像していただければ。
そして、ちょっとの不思議とBLの隠し味も長野さんらしい。
レシピ本、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ友人から勧められて読んだものです。
いわくありげな連れ込み宿の子である桜蔵(さくら)が、人ならざるものとの縁を結んでしまう(いろんな意味で)という短編集です。
ほんのりとすべての物語がつながっていて、さくさく読めました。個人的には「骨箱」が好きです。オカルト系は苦手と思っていたのですが、これはそのいわゆる悠連さんたちがとても生身の人間のように書かれていたので、自然に読めました。
全体的な描写がとってもしっとりとした雰囲気を感じさせていて、最初時代小説か?と思ってしまうほどでした。
父親である(血のつながりはない)柾や、店の常連の浜尾などのおっちゃん(?)がいい味出しております。
直接的な