あらすじ
宝来家で飼われることになった迷いネコ兄弟のチマキ、ノリマキ。大きな洋館に住むこの大家族は、ちょっと複雑な関係ながら皆個性的で仲が良い。そしてこの家にはいつもいい匂いが漂っている。それは、専業料理人である息子のカガミさんが作る毎日の料理。春野菜のドライカレー、豆乳チキンスープ、里芋あんの桃まんじゅう……家族の健康を考え、美味しくて体にいい食事を作り続ける。そんな彼が気になるのは、居候の桜川くんだが。
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Posted by ブクログ
長野まゆみさんのご本を読むのはちょっと久々。
学生時代に大ハマりしてお店にも行ったし、『耳猫風信社』とか『少年アリス』とか何回も読み直してる。
このお話もすごく良かった。
こちらも今後何回も読み直すと思う。
まず、この『チマチマ記』という題名ね。
響きといい、由来といいとにかく可愛い。
お洒落で美味しそうでヘルシーな食べ物たち、マキマキ兄弟や他の猫たちの可愛さ。
そして、カガミさんと桜川くんの関係…!
全てが良かった。
季節ごとのコラムも、清少納言みたいなすぱすぱした語り口で読んでて気持ちよかった。
あんなフリーペーパーがあったら毎回楽しみにしちゃうな。
Posted by ブクログ
チマキとノリマキの猫兄弟。
チマキ視点で語られる『宝来家』での日々。
小巻おかあさんがフリーペーパーに連載している『コマコマ記』を真似て『チマチマ記』だって^^
かわいい♪
所々にでてくるチマキのかわいい表現にやられちゃいます♪
チマキとノリマキの会話なんてほんっとかわいくて癒されちゃいます^^
美味しそうなごはんの数々が出てきますが、ネコがダメな食材(ネギとかチョコとか)に気を使ってる宝来家の人々にうんうん♪
うちもチワワーズに気を使ってるので共感しちゃいました。
長野さんの作品、初めて読んだのがちょっとボーイズラブが全面に出てきていたので苦手でしたが・・
今回の作品はかるーく匂わす程度だったので気にならなかったです。 こういうのなら他の作品も読んでみたいかな。
Posted by ブクログ
読んでいて心地よい小説。日常が穏やかに輝くように見えるようになる。
カガミくんがつくるこだわりの料理が美味しそうで読んでいてお腹が空いた…。1つ1つの料理を丁寧に作るように、小さなことを重ねて生きることが「良く生きる」ことなのかな。
複雑な家庭事情だけれど特に事件は起こらない。普通ならここからいざこざが起こりそうだけれど、そんなこと気にもせずにみんな飄々と生きているのが長野さんらしいところ。この良い意味で人間らしくないところに、あこがれてしまうんだよなあ。こんな風に強く生きたい。
Posted by ブクログ
混雑する空港で飼い主さんにはぐれてしまった、仔猫の兄弟。
小さな弟を守るしっかり者のお兄ちゃん「チマキ」と、無邪気で怖がり、何とも保護欲をかき立てる弟の「ノリマキ」
偶然たどりついた「宝来家」での、彼らの四季。
宝来家は複雑な家系図だけれど、皆いい関係だ。
チマキ視点で、家族の日常と、「まかない係」のカガミくんのつくる料理などが語られる。
長野版「吾輩は猫である」と言ったところ。
カガミくんの料理は、とても体に良さそうで、ていねいにつくられている。
「天然生活」という雑誌に載っているようなものを想像していただければ。
そして、ちょっとの不思議とBLの隠し味も長野さんらしい。
レシピ本、出ないんですか?
どれも作ってみたいけれど、見たこともなく、すごく気になったのが、「卵のゼリー」
チキンスープ味のゼリーの中にポーチドエッグが埋まってるんですって!
卵の下にはシソの葉と薄切りハムですって!
ゼリーを崩すと、黄身がとろ~り…って出てくるんでしょうね…
Posted by ブクログ
猫視点からのにぎやか家族物語。
家族といっても血縁関係は複雑で、時折しれっといるジャン=ポールの正体はすぐ気付けるけど故人までとなると…でも当たり前に一緒にいるので、同じ家で暮らしてるなら家族では?苗字や血縁が何だって??みたいに緩い繋がりで良いのでは。
来客がひっきりなしの方がわたしは耐えられない。。。みなさんかなり社交的だ。
それもあって、だんご姫もおしゃまなんだろう(おしゃまももう古くて使わないかも…)。
カガミさんの作るごはんも健康的で美味しそうで、カロリーこんなに云々しなくてもいいのに…と思いながら読んでいました。
料理へのモチベーションが上がりそう!
猫派ではないのでチマキとノリマキのかわいさにはそこまで、、、作家読みです。
表紙の猫の色は違くない!?誰?とは思いました。
Posted by ブクログ
最初に思ったのは、チマキとノリマキっていう名前がかわいい。
猫のチマキ視点で語られる宝来家の日常の話。
とかく人物が固有名詞となって出てくるのと家族単位がゆるいために、誰がどういう血縁だっけ?となかなか頭に入ってこない。巻頭の家系図何回見たことか。
とはいえ特別大きなトラブルもないし、出てくる食材や料理は美味しそうで四季の移ろいが目に浮かぶ。のほほんとした空気感を楽しみたいときにはいいのかもしれない。でも少し眠くなる。
Posted by ブクログ
猫であるチマキの語りで進められていく宝来家の美味しい日常 大きな事件という事件もなくここだけゆったりとした時間が流れていく なんともほんわかとした温かい作品だが、カガミさんを何度も「女子」と表現するのは不快感があった ゲイであることなのか、心が乙女なことを指しているのか、どちらにしても前時代的な表現に感じる 可愛い話だけにここが残念
Posted by ブクログ
ヘルシーなお料理はすごく美味しそうなのもあって読んでて楽しかったけど、語りが子猫で、(作中で大人になってもずっと)幼い感じの文体なのがちょっと読みづらい。
話の中心はカガミさんと桜川くんで、長野まゆみ的な男×男(女?)やったんやけど、わたし、どーーーしても桜川くんがいい男だとは思えなくて、健気なカガミさんがなんでこんな奴を好き(?)なのか…理解できない…のだけど…
もうちょっと桜川くんが、心からカガミさんを大事に思っとるとか、本心からデレるとか、そーゆー描写があればまだもうちょっとよかったのに…と思ったり…
まあ猫視点だから…
それにしてもカガミさんの料理ほんとにおいしそうで(ぜんぶがぜんぶではない。ほんとにヘルシーなのばっかだから。ハンバーグとかカレーとかポテチとかも食おうぜ)、作ってみたいのもいくつかあったんやけど実際に作れるレシピなんやろかね?
誰かYouTubeとかTwitterとかでいいから長野まゆみ作品に出てくる料理を実際に作ってみた、みたいなのやる人おらんかな。わたしも暇ができたらやるわ。