長野まゆみのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ夏なので夏っぽい長野まゆみ作品を再読しようキャンペーンそのご。今他に読みかけが2冊ほどあるけど、これは日を選んで読んだよ。
久々すぎてほとんど話憶えてなかったんやけど、改めて読んだらめっちゃおもしろかった。こういう時期のこんな日常がこんなに語られるのってあんまりないんじゃないのか?いや戦争モノ好きじゃないけんあんまり読まんくて知らんけど。
一番衝撃やったのは、特攻隊員進発の記事が女性たちに嘆きや悲しみ以上の興奮を与えたっていうところ。興奮てどういう興奮なんやろか。こんなの語られることないんやろうけど、戦争ってわたしらに知らされん一面が絶対あったはずよ。
6日の描写もあっさりしているようです -
Posted by ブクログ
夏なので夏っぽい長野まゆみ作品を再読しようキャンペーンそのよん。
これ夏休み前か思ったら夏至頃か。ちょっと今読むには時期が遅かったか。でも、涼しげなお話よ。
何と言うか、おしゃれできれいで可愛くて、自由気ままな感じががっつりタルホロジー。タルホロジーって、かわいくてときめくアイテムを散りばめてるだけじゃなくて、ちょっと危険な香りがするのよね。(ただ、後書きは作者も言うとおり蛇足と思う)
あとは、幼馴染みのふたりの少年がこれまで一心同体にいつも一緒だったのが、少しずつ自立し始めてるのも見所かしらん(そう言えば最終的にふたりがバイバイする話あったよねどれやっけ)
個人的に好きなのは「琥珀玉」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ夏なので夏っぽい長野まゆみ作品を再読しようキャンペーンそのさん。これも10年ぶり。
これの後に『銀木犀』なんかを読むとごっちゃになる。
緑と透き通った水と、そこに溶けてしまいそうな兄と、(もうすでに溶けてるかもしれない祖父と)謎の少年がいる話。色合いが澄んでてきれいで涼しくなるよ。
柊一が誰かとコミュニケーション取ってる感じがしないのよねこの話。『銀木犀』もそんな印象があったけど(読んだのは10年くらい前やけど)たったひとりで動いてる感じがする。もちろん兄とやりとりしてる描写あるんやけど、顔も見てない憶えてられないていうのはものすごい夢の中感。
カンパネルラは、後書きによると「誰にとっても -
Posted by ブクログ
ネタバレ夏なので、夏っぽい長野まゆみ作品を再読しようキャンペーンそのに。
多分タイトルの印象もあって、夏やったなあ?と思って選んだけども、読んでみたら違った。臨時理科教師が季節が巡るごとに学校を転々としてて、最初と終わりが夏やった。
紺野先生は、最初は少年たちに日常や自然のふしぎを提供する立場なんやけど、途中から土地に足を踏み入れるごとにふしぎに出くわしている。でも理科教師だから(?)順応性たっかいの。獣に化かされてもへんなもの売りつけられても全部受け入れて嬉しそうにしとるのん。いい先生やわーと思うよ。ちゃんと授業しよるんやろうか。ポケットから素敵なものが何でも出てくる。
ところで、これに出てくる -
Posted by ブクログ
可愛らしい表紙絵(著者の手による)を見て、「どんな内容なのかな?」と。
自伝…というのが近いでしょうか。
『長野まゆみ自伝 お菓子の思い出とともに』
というのがわかりやすいタイトルだと思う。
同年代としては、非常に懐かしいものがありますが、お菓子について深く語られることを期待して読めば、がっかりするでしょう。
最後に宮澤賢治、というのも、お菓子を語る上でぜひ必要な人物ではなく、この本の主人公は、お菓子ではなく長野まゆみなのだと確信しました。
時々はさまれる皮肉にちょっと閉口しながらも、一気に読みました。
ああ、そういう時代だったわねぇ~と。 -
Posted by ブクログ
以前(7年前!)読んで意味不明だった記憶があったので、もう一度再読。前回は裏切られの連続でじれったかったけれど、今回はそういうものだと承知して読んでいたので翻弄されること自体を楽しんだ。
読み進めながら、物語のモチーフになっている実在の人物たちは?この家は何?この宇宙、語り手は誰なのか?ということに思いめぐらせながら整理していくのが楽しい。
結局うまく繋がらないのだけど、じゃあそもそも繋がるように書かれているのか、と謎は巡り巡っていく…。語られていないことも多いので、考えれば考えるほど謎が深まっていって面白い。
↓2016年の感想
現実と虚構が混ざり合っている中で、現実と虚構どちらにも記憶