長野まゆみのレビュー一覧
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ネタバレ友人から勧められて読んだものです。
いわくありげな連れ込み宿の子である桜蔵(さくら)が、人ならざるものとの縁を結んでしまう(いろんな意味で)という短編集です。
ほんのりとすべての物語がつながっていて、さくさく読めました。個人的には「骨箱」が好きです。オカルト系は苦手と思っていたのですが、これはそのいわゆる悠連さんたちがとても生身の人間のように書かれていたので、自然に読めました。
全体的な描写がとってもしっとりとした雰囲気を感じさせていて、最初時代小説か?と思ってしまうほどでした。
父親である(血のつながりはない)柾や、店の常連の浜尾などのおっちゃん(?)がいい味出しております。
直接的な話法は無いのですが、ああ、”した”んだな。っていうのが言外に香ってきて、情緒がある感じでした。
長野まゆみ先生の本は本屋で見かけたことはあったのですが、読んだのは初めてです。
勧めてくれた友人曰く「好みが分かれる」とのことでしたが、自分的には嫌いではありません。
もっと、柾や浜尾について突っ込んでくれたらなお楽しかった…とは思いました。 -
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ネタバレ夏なので夏っぽい長野まゆみ作品を再読しようキャンペーンそのご。今他に読みかけが2冊ほどあるけど、これは日を選んで読んだよ。
久々すぎてほとんど話憶えてなかったんやけど、改めて読んだらめっちゃおもしろかった。こういう時期のこんな日常がこんなに語られるのってあんまりないんじゃないのか?いや戦争モノ好きじゃないけんあんまり読まんくて知らんけど。
一番衝撃やったのは、特攻隊員進発の記事が女性たちに嘆きや悲しみ以上の興奮を与えたっていうところ。興奮てどういう興奮なんやろか。こんなの語られることないんやろうけど、戦争ってわたしらに知らされん一面が絶対あったはずよ。
6日の描写もあっさりしているようですごくドラマチックで素敵ですよ。それから、夫も史郎も会いにきてくれる珠紀はみんなに愛されているなあと思う。
でも、史郎せつないのうーーー -
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夏なので夏っぽい長野まゆみ作品を再読しようキャンペーンそのよん。
これ夏休み前か思ったら夏至頃か。ちょっと今読むには時期が遅かったか。でも、涼しげなお話よ。
何と言うか、おしゃれできれいで可愛くて、自由気ままな感じががっつりタルホロジー。タルホロジーって、かわいくてときめくアイテムを散りばめてるだけじゃなくて、ちょっと危険な香りがするのよね。(ただ、後書きは作者も言うとおり蛇足と思う)
あとは、幼馴染みのふたりの少年がこれまで一心同体にいつも一緒だったのが、少しずつ自立し始めてるのも見所かしらん(そう言えば最終的にふたりがバイバイする話あったよねどれやっけ)
個人的に好きなのは「琥珀玉」。これ、ニ ッ キ 飴 でしょ
わたしニッキ飴は好きなのよ。色があめあめしてておいしそうでいかにも長野まゆみって感じで。シナモンの香りも好きやけん、あの舌に刺激感じるくらいきつい味も食べちゃうのよ。でも、ニ ッ キ 飴 て言ったら爺むさい感じがするやん。それがおんなしものでも琥珀玉って言ったら女子力高そうなおしゃれなものに見えるね。 -
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ネタバレ夏なので夏っぽい長野まゆみ作品を再読しようキャンペーンそのさん。これも10年ぶり。
これの後に『銀木犀』なんかを読むとごっちゃになる。
緑と透き通った水と、そこに溶けてしまいそうな兄と、(もうすでに溶けてるかもしれない祖父と)謎の少年がいる話。色合いが澄んでてきれいで涼しくなるよ。
柊一が誰かとコミュニケーション取ってる感じがしないのよねこの話。『銀木犀』もそんな印象があったけど(読んだのは10年くらい前やけど)たったひとりで動いてる感じがする。もちろん兄とやりとりしてる描写あるんやけど、顔も見てない憶えてられないていうのはものすごい夢の中感。
カンパネルラは、後書きによると「誰にとっても自由であり、特定されることを拒む少年の名を、描くことのできない少年の代名詞として拝借した」んだそうだ。
そういう存在と、兄との境界が分からんようになったのね。しかも、それがこれまで冷たい、でも心を通わせたい兄に向けて欲しいと思っていた顔と重なっている。
匂いに誘われて植物にくわれる話、萩尾望都にもあったよね。
ところで、後書きの改訂前銀河鉄道の夜の構成がごそっと変わってるという話結構衝撃やぞ。 -
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ネタバレ夏なので、夏っぽい長野まゆみ作品を再読しようキャンペーンそのに。
多分タイトルの印象もあって、夏やったなあ?と思って選んだけども、読んでみたら違った。臨時理科教師が季節が巡るごとに学校を転々としてて、最初と終わりが夏やった。
紺野先生は、最初は少年たちに日常や自然のふしぎを提供する立場なんやけど、途中から土地に足を踏み入れるごとにふしぎに出くわしている。でも理科教師だから(?)順応性たっかいの。獣に化かされてもへんなもの売りつけられても全部受け入れて嬉しそうにしとるのん。いい先生やわーと思うよ。ちゃんと授業しよるんやろうか。ポケットから素敵なものが何でも出てくる。
ところで、これに出てくる「生徒たち」つうのは、書きぶりから中学生くらいぽいけど現実味のない少年たちだなあ。
どこかで、こういう自然や日常の事象にひたむきな興味を向ける少年を「天然理科少年」て言ってたようなぜんぜん覚えてないから違うかもしれんけど(小説のタイトルとは多分また違う)理科少年ていいなあ。