長野まゆみのレビュー一覧
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夏なので夏っぽい長野まゆみ作品を再読しようキャンペーンそのよん。
これ夏休み前か思ったら夏至頃か。ちょっと今読むには時期が遅かったか。でも、涼しげなお話よ。
何と言うか、おしゃれできれいで可愛くて、自由気ままな感じががっつりタルホロジー。タルホロジーって、かわいくてときめくアイテムを散りばめてるだけじゃなくて、ちょっと危険な香りがするのよね。(ただ、後書きは作者も言うとおり蛇足と思う)
あとは、幼馴染みのふたりの少年がこれまで一心同体にいつも一緒だったのが、少しずつ自立し始めてるのも見所かしらん(そう言えば最終的にふたりがバイバイする話あったよねどれやっけ)
個人的に好きなのは「琥珀玉」。これ、ニ ッ キ 飴 でしょ
わたしニッキ飴は好きなのよ。色があめあめしてておいしそうでいかにも長野まゆみって感じで。シナモンの香りも好きやけん、あの舌に刺激感じるくらいきつい味も食べちゃうのよ。でも、ニ ッ キ 飴 て言ったら爺むさい感じがするやん。それがおんなしものでも琥珀玉って言ったら女子力高そうなおしゃれなものに見えるね。 -
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ネタバレ夏なので夏っぽい長野まゆみ作品を再読しようキャンペーンそのさん。これも10年ぶり。
これの後に『銀木犀』なんかを読むとごっちゃになる。
緑と透き通った水と、そこに溶けてしまいそうな兄と、(もうすでに溶けてるかもしれない祖父と)謎の少年がいる話。色合いが澄んでてきれいで涼しくなるよ。
柊一が誰かとコミュニケーション取ってる感じがしないのよねこの話。『銀木犀』もそんな印象があったけど(読んだのは10年くらい前やけど)たったひとりで動いてる感じがする。もちろん兄とやりとりしてる描写あるんやけど、顔も見てない憶えてられないていうのはものすごい夢の中感。
カンパネルラは、後書きによると「誰にとっても自由であり、特定されることを拒む少年の名を、描くことのできない少年の代名詞として拝借した」んだそうだ。
そういう存在と、兄との境界が分からんようになったのね。しかも、それがこれまで冷たい、でも心を通わせたい兄に向けて欲しいと思っていた顔と重なっている。
匂いに誘われて植物にくわれる話、萩尾望都にもあったよね。
ところで、後書きの改訂前銀河鉄道の夜の構成がごそっと変わってるという話結構衝撃やぞ。 -
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ネタバレ夏なので、夏っぽい長野まゆみ作品を再読しようキャンペーンそのに。
多分タイトルの印象もあって、夏やったなあ?と思って選んだけども、読んでみたら違った。臨時理科教師が季節が巡るごとに学校を転々としてて、最初と終わりが夏やった。
紺野先生は、最初は少年たちに日常や自然のふしぎを提供する立場なんやけど、途中から土地に足を踏み入れるごとにふしぎに出くわしている。でも理科教師だから(?)順応性たっかいの。獣に化かされてもへんなもの売りつけられても全部受け入れて嬉しそうにしとるのん。いい先生やわーと思うよ。ちゃんと授業しよるんやろうか。ポケットから素敵なものが何でも出てくる。
ところで、これに出てくる「生徒たち」つうのは、書きぶりから中学生くらいぽいけど現実味のない少年たちだなあ。
どこかで、こういう自然や日常の事象にひたむきな興味を向ける少年を「天然理科少年」て言ってたようなぜんぜん覚えてないから違うかもしれんけど(小説のタイトルとは多分また違う)理科少年ていいなあ。 -
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可愛らしい表紙絵(著者の手による)を見て、「どんな内容なのかな?」と。
自伝…というのが近いでしょうか。
『長野まゆみ自伝 お菓子の思い出とともに』
というのがわかりやすいタイトルだと思う。
同年代としては、非常に懐かしいものがありますが、お菓子について深く語られることを期待して読めば、がっかりするでしょう。
最後に宮澤賢治、というのも、お菓子を語る上でぜひ必要な人物ではなく、この本の主人公は、お菓子ではなく長野まゆみなのだと確信しました。
時々はさまれる皮肉にちょっと閉口しながらも、一気に読みました。
ああ、そういう時代だったわねぇ~と。 -
Posted by ブクログ
以前(7年前!)読んで意味不明だった記憶があったので、もう一度再読。前回は裏切られの連続でじれったかったけれど、今回はそういうものだと承知して読んでいたので翻弄されること自体を楽しんだ。
読み進めながら、物語のモチーフになっている実在の人物たちは?この家は何?この宇宙、語り手は誰なのか?ということに思いめぐらせながら整理していくのが楽しい。
結局うまく繋がらないのだけど、じゃあそもそも繋がるように書かれているのか、と謎は巡り巡っていく…。語られていないことも多いので、考えれば考えるほど謎が深まっていって面白い。
↓2016年の感想
現実と虚構が混ざり合っている中で、現実と虚構どちらにも記憶障害であったり混乱があり、大変わかりにくい。
リエトが実在しないと書かれた時には、くそうやられたと思った。良い意味で。
結局何がどう繋がるのか、いや繋げようとしてはいけないのか…。
長野先生に敬服です。
この物語では皆極端だが、誰にでも二面性はあるのだ。
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Posted by ブクログ
さらっと一読しただけでは、よくわからない所がまだまだある。しかし、よくわからないけれど面白いし惹かれるのが不思議だった。長野まゆみさんに興味を持つきっかけになった作品。
愛情と行為を分けていた所も魅力だった。
自分がここにいることに対する肯定を、他者から自分が必要とされることを求めて時に縋りたくなる気持ちもよくわかる。
温に感情移入していたのかもしれない。
とりあえず、もっかい読もう!笑
一年ぶりに再読。というわけで勿論サマーキャンプの意味もわかった上で読んだ。前回よりも人間関係や登場人物たちのセリフの意味が入ってきやすかった。初めて読んだときはその世界観にただただ圧倒されるばかりであったが、2回目の今回では本著が生殖医療が進化した世界で生まれた人々の存在、彼らの葛藤そし自己容認を描いた物語なのだと広い意味で捉えることができた。(前回は登場人物と自分を重ねるというある意味独りよがりな読み方をしていたと思う。)