長野まゆみのレビュー一覧

  • 彼等(凜一シリーズ)

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    凛一と氷川の関係がちょっと前進?
    心配なのは正午かな…。
    偽善の話にはとても共感できた。
    凛一の刹那的生き方も、氷川の感情にまっすぐなところも、嫌いじゃない。むしろ好感を覚える。
    とりあえず、凛一の人間味がシリーズ3つ目にしてようやくだいぶ見えてきて、良かった。

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    2015年11月21日
  • 碧空(凜一シリーズ)

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    他も少しずつ前進している気がするけれども、やはり今回は有沢改がメインですね。
    彼の言っている、結局見えるのは表面だけ、というのはわかるようなわからないような。表面に隠された特別な感情や事情はわからないわけで、しかしそれをわかった上で表面を見ていよう、ということなのかなと。若干の諦めを含みながら、それを写真という形で表現している有沢君が好きです。表面に見えるものがすべて。内面にあるものなんて信じない。

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    2015年11月21日
  • サマー・キャンプ

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    さらっと一読しただけでは、よくわからない所がまだまだある。しかし、よくわからないけれど面白いし惹かれるのが不思議だった。長野まゆみさんに興味を持つきっかけになった作品。
    愛情と行為を分けていた所も魅力だった。
    自分がここにいることに対する肯定を、他者から自分が必要とされることを求めて時に縋りたくなる気持ちもよくわかる。
    温に感情移入していたのかもしれない。
    とりあえず、もっかい読もう!笑

    一年ぶりに再読。というわけで勿論サマーキャンプの意味もわかった上で読んだ。前回よりも人間関係や登場人物たちのセリフの意味が入ってきやすかった。初めて読んだときはその世界観にただただ圧倒されるばかりであったが

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    2016年10月29日
  • 猫道楽

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    サラッと読めて爽やかなのに官能的でお耽美です。雰囲気が綺麗でした。猫ってそっちのネコか…前知識なしでいきなり読むとびっくりしてしまうかも。

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    2015年08月31日
  • お菓子手帖

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    今更ながら初読。
    文藝掲載時に書き下ろし小説とあったので、もっと物語風なのかと思っていたら生まれてからデビューまでの年の大まかなエッセイでした。

    お菓子の話だけかと思っていたけれど、その時代の代表的な事柄も交えて書いてあるので時代背景なども分かりやすくて良かった。
    ただ、ある程度長野さんのファンでないと面白くはないかもと思いました。

    出てくる食べ物がどれも美味しそうで、とてもお腹が空きます。
    中には食べたことのあるものも出てきて懐かしくなったり。
    今はもう手に入らないものもあるけど、現存するものはそのうち食べ歩いてみたいなぁ。
    特にプランタンのカフェのモンブラン!一度食べたことあるけど、食

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    2015年08月12日
  • 魚たちの離宮

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    ちょっと不思議なファンタジーっぽい雰囲気で、お盆のお話なので時期的にはぴったりでした。
    長野さんらしい古くて綺麗な言葉遣いに癒されました。

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    2015年07月27日
  • ぼくはこうして大人になる

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    甘美な物語の流れに時折奇声を発しながら読み進めました。さすが長野さん、この人らしい文章の組み方や流れの作り方に、久々に読んでもたのしく読ませていただきました。

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    2015年06月27日
  • 天体議会 プラネット・ブルー

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    再読。煌びやかで儚くノスタルジックな世界観は日常からの逃避行にうってつけ。水蓮と銅貨の住む街に一度は迷い込んでみたくなる。二人は永遠に少年で、時と場所と名前を変えて著者の様々な作品の主人公なのだろう。時々割れる花瓶の欠片を修復しながら友情は続く。

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    2015年04月28日
  • 咲くや、この花 左近の桜

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    前作・左近の桜の続編。
    前作よりはBL感が薄いけど代わりに妖感が強めになっています。
    主人公がその都度意識を失うのがイマイチに感じてくるけど、そういうもんだと主人公自体が思っているようなので良し。
    成長してどうなるのかも気になる。

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    2015年04月15日
  • よろづ春夏冬中

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    初期の兎に角フワフワして絆とか心の繋がりを書き綴っていた作風とも、がっつり男性同士の行為を描写し読者を選別してきた中期とも違う作品。
    読みやすさの中に彼女の作品らしく性行為を連想させる描写は弱いものの描写されているが、初期のフワフワしたこの世ともあの世ともつかない曖昧な世界観と、耽美的な描写。ハマる人はとことんハマるだろうなあ。
    重たいラストがないので気がつくと手にとってしまうことの多い短編集。
    これを読むと、あめふらしが読みたくなる。

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    2014年11月11日
  • 野川

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    タイミングの妙、といいますか、
    この本を読んだのは
    日帰り奈良ハイクの道中でした。

    それも相まってか、
    本にある緑の風景や、
    湿った匂いや
    そういうものが
    あまりに鮮やかに浮かびました。

    バスの中で読んでいるのに、
    外で、本当の自分の目で見ているようで。

    その文章力にちょっと泣けてしまいました。

    話も誰も嫌な人が出てこない、
    それでいて少しモラトリアム。

    個人的に非常に好きな話です。

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    2014年10月11日
  • 左近の桜

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    ネタバレ

    文字通り、世界が違うのだなぁと思いました。
    そういう世界観なのだと受け入れてしまえば、BLというジャンルに嫌悪感が無ければ浸るのは容易いかと。
    ただ桜蔵くんはちょっと貞操観念が薄いというか、もうちょっと危機感持ってもいいと思います……受け入れすぎです…。
    そういうものを惹きつける存在であることを疎ましく思いつつも、、自身がそういう存在なのだとどこかで思っているのだとすれば、少し納得。

    さらさらとキレイな文体ですっと読めました。

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    2014年10月06日
  • 改造版 少年アリス

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    こちらの方が風景描写など細やかで、関係のないエピソードを削ったかと思うと、ラストをかなり変えてきて、少し怖いような世界になっています。どちらも違った味わいがあって、ストーリー的にはこちらの方が好きで、文体は以前の方が好きです。

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    2014年09月04日
  • 鳩の栖

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    毎回言葉の選び方が秀逸で普通に並べたらえっというようなところもふんわりした表現で綴られています。焦らずゆっくり雰囲気とかかみしめながら読みたくなります。

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    2014年08月23日
  • 夜啼く鳥は夢を見た

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    全編通して夢か現実か曖昧で不思議な話。
    水を豊富に含んだ柔らかい泥や水蜜の感触を想像するだけで、気持ちいいのと同時に引きずり込まれそうな恐ろしさを感じる。
    途中で怖くなってきたがやめられずに最後まで読んだ。
    唐突に終わるので夢から覚めた気分になった。
    沼から聞こえる鳥の声に魅入られた少年たちは、その後一体どうなったのだろう。
    しばらく頭から離れそうにない。

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    2014年06月22日
  • よろづ春夏冬中

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    ネタバレ

    表紙とタイトルが素敵。

    長野さんの作品はとてもきれいな言葉、単語が使われているという印象があります。
    一方で「少年アリス」等、独特な世界感に入り込むのに時間がかかり読みにくかったようなイメージだったのですが、「よろづ春夏冬中」は短編で現代風のお話ということもあり、おもしろく読みやすかったです。

    どのお話も不思議な雰囲気で、きつねにつままれたような感じになります。
    男性同士の恋愛がベースのお話が多かったですが、お話によっては思わずきゅんとしてしまいます…
    「海辺の休日」「花のもとにて」「アパートの鍵」が特に好きです。

    魂や夢がからんでいるお話は少し怖くて、?となることも多かったです。
    「雨

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    2014年04月25日
  • 少年アリス

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    最初の一行からどっぷりと世界に浸かれるような作品で、一言一言がほんのり発光しているような控えめな美しさがある。何故だか死のにおいがちょっとして、アリスが迷い込んだあの世界は本当に怖かった。私はアリスが死んだんじゃないかと思っていた。
    でも結局アリスは時間のゆがみはあったものの元の(冒頭の)世界に帰って来れた。これが本当に本当なのかな、という疑惑は拭えず。本当にあの教師の言うとおり、アリスは夢をみていたのかもしれない。
    そういう、疑うに足る端くれを見つけるまではそのような問いは不適切であると思うけれど、実際そう深く感じられる世界を垣間見せられたあとではどうしてもそういう(平たく言えばマトリックス

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    2014年04月16日
  • 聖月夜

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    『星降る夜のクリスマス』
    クリスマスの夜、デパートで買い物中の母を待つミラン少年が、不思議な雰囲気のフラノと共に遊園地に行くお話。
    フラノは天使と住んでいるようだ。
    キラキラふわふわした物語だった。

    『仔犬の気持ち』
    もミランが主人公で、クリスマスの出会いから時間をさかのぼり、愛犬タッシュが家に来てからの日々を描く。
    お兄ちゃんとの関係がいい。

    『少年アリス 三月うさぎのお茶会へ行く』
    少年アリスは読んでない。物語はまんま不思議の国のアリスの焼き直しであった。

    『クリスマスの朝に』
    唯一女の子が主人公。
    子犬のような巨体のうさぎをクリスマス休暇の旅行に連れて行くかどうかのあれこれ。


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    2014年03月23日
  • 天体議会 プラネット・ブルー

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    ネタバレ

    言葉だけでいかにきれいな世界観を出せるかを教えてくれた本です。水蓮と銅貨という三日月少年にでてきた二人が登場するので手に取ってみた一冊。なんとドラマCDもあるそうな。近代未来都市っぽい雰囲気も出しつつどこか昔っぽいところもある不思議な感じです。友情や、家族との確執など、人間関係に重きをおいた作品に感じました。水蓮の銅貨との仲直り仕方に脱帽。

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    2014年03月12日
  • よろづ春夏冬中

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    不思議なお話の詰め合わせ。長野さんの作品は初めてだったけど自分には合ってるな〜と感じた。読後感もふわっとイイ感じ。
    男同士の恋愛がこれでもかというくらい出てくるけど(笑)、全然嫌なものに感じなかった!

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    2014年01月21日