長野まゆみのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
さらっと一読しただけでは、よくわからない所がまだまだある。しかし、よくわからないけれど面白いし惹かれるのが不思議だった。長野まゆみさんに興味を持つきっかけになった作品。
愛情と行為を分けていた所も魅力だった。
自分がここにいることに対する肯定を、他者から自分が必要とされることを求めて時に縋りたくなる気持ちもよくわかる。
温に感情移入していたのかもしれない。
とりあえず、もっかい読もう!笑
一年ぶりに再読。というわけで勿論サマーキャンプの意味もわかった上で読んだ。前回よりも人間関係や登場人物たちのセリフの意味が入ってきやすかった。初めて読んだときはその世界観にただただ圧倒されるばかりであったが -
Posted by ブクログ
今更ながら初読。
文藝掲載時に書き下ろし小説とあったので、もっと物語風なのかと思っていたら生まれてからデビューまでの年の大まかなエッセイでした。
お菓子の話だけかと思っていたけれど、その時代の代表的な事柄も交えて書いてあるので時代背景なども分かりやすくて良かった。
ただ、ある程度長野さんのファンでないと面白くはないかもと思いました。
出てくる食べ物がどれも美味しそうで、とてもお腹が空きます。
中には食べたことのあるものも出てきて懐かしくなったり。
今はもう手に入らないものもあるけど、現存するものはそのうち食べ歩いてみたいなぁ。
特にプランタンのカフェのモンブラン!一度食べたことあるけど、食 -
Posted by ブクログ
ネタバレ表紙とタイトルが素敵。
長野さんの作品はとてもきれいな言葉、単語が使われているという印象があります。
一方で「少年アリス」等、独特な世界感に入り込むのに時間がかかり読みにくかったようなイメージだったのですが、「よろづ春夏冬中」は短編で現代風のお話ということもあり、おもしろく読みやすかったです。
どのお話も不思議な雰囲気で、きつねにつままれたような感じになります。
男性同士の恋愛がベースのお話が多かったですが、お話によっては思わずきゅんとしてしまいます…
「海辺の休日」「花のもとにて」「アパートの鍵」が特に好きです。
魂や夢がからんでいるお話は少し怖くて、?となることも多かったです。
「雨 -
Posted by ブクログ
最初の一行からどっぷりと世界に浸かれるような作品で、一言一言がほんのり発光しているような控えめな美しさがある。何故だか死のにおいがちょっとして、アリスが迷い込んだあの世界は本当に怖かった。私はアリスが死んだんじゃないかと思っていた。
でも結局アリスは時間のゆがみはあったものの元の(冒頭の)世界に帰って来れた。これが本当に本当なのかな、という疑惑は拭えず。本当にあの教師の言うとおり、アリスは夢をみていたのかもしれない。
そういう、疑うに足る端くれを見つけるまではそのような問いは不適切であると思うけれど、実際そう深く感じられる世界を垣間見せられたあとではどうしてもそういう(平たく言えばマトリックス -
Posted by ブクログ
『星降る夜のクリスマス』
クリスマスの夜、デパートで買い物中の母を待つミラン少年が、不思議な雰囲気のフラノと共に遊園地に行くお話。
フラノは天使と住んでいるようだ。
キラキラふわふわした物語だった。
『仔犬の気持ち』
もミランが主人公で、クリスマスの出会いから時間をさかのぼり、愛犬タッシュが家に来てからの日々を描く。
お兄ちゃんとの関係がいい。
『少年アリス 三月うさぎのお茶会へ行く』
少年アリスは読んでない。物語はまんま不思議の国のアリスの焼き直しであった。
『クリスマスの朝に』
唯一女の子が主人公。
子犬のような巨体のうさぎをクリスマス休暇の旅行に連れて行くかどうかのあれこれ。