あらすじ
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17歳も年上の兄・朋彦に引き取られることになった史生。兄が教師を勤める学校に転校した彼は、そこで朋彦を慕う二人の少年に、少々手荒な歓迎を受ける。朋彦を自分だけの兄にしたいのだという彼らに、次第に史生は心を通わせるようになって…限られた時を生きる十四歳の少年たちの心の交流を描いた、感動の名作。
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面白い。
長野まゆみ先生がつくりだす世界観が好きだと再実感。
他の作家の作品との違いを感じつつ面白いと感じつつもその正体がよくわからなかったが、解説の説明で何となくわかったような気がする。
椋のセリフが魅力的で一言一言に深みが感じられる。だきついてこいよ、と きまってるじゃないか。好きだからさ。
は心に沁みた。
Posted by ブクログ
天議やTV-cityの世界観とはまた違う、懐古的な世界が下敷きの物語。
わたしが一番好きなシーンは、朋彦(兄)と史生(弟…と見せかけ息子!)が一緒に料理をするシーン。
ぎこちないながらも心を通わせていく空気があったかいのです。
ちなみに一番好きな科白は、椋の「極まってるぢゃないか。好きだからさ。」。
こういうのサラッと書いちゃうから、BL寄りとか言われちゃうんだよな…。悔しいような図星なような(苦笑)。
Posted by ブクログ
萌えた。この人の作品はいつも好きだなあとは思えど萌えはあまりなかったのだけど…ぎこちない兄弟愛たまりません。(本当は親子だけど)
3人の少年の関わり合いもいいなあ。ほんのりBL風なのは相変わらず。
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相手に対して「完璧に分かり合えなくてもいいのだ」と割り切っている椋がなお「好き」という感情を諦めないところが眩しくて、ラストシーンで彼のことがより一層好きになった。
彼が骨董品を好きなのも、「限られた時間の中で意味をなしてきたモノ」の価値を人並み以上に感じているからかもしれない。
すずしろや密と過ごした時間も、これからも。いずれ必ず来る「好きなもの」との別れが、少しでも悔いのないものであるように。まだ14歳の椋の、少年らしさの奥に秘めた寂しさが埋まってほしいと思う。
Posted by ブクログ
好きな世界です。余白が多い。
解説読んでいて、確かに内面の描写無いかも…と思いました。でも、こう思った、が無くても彼らがどんなこと考えているか伝わってくるので良いです。
学生結婚で17歳差の息子……って色々と捗るのですが、サラッとし過ぎていてそれも良かった。朋彦いい。
Posted by ブクログ
登場する3人の少年のうち、絶対好きなタイプがみつかるはず!
それくらい魅力的な少年達!透明感のある少年って大好きで、この3人はほんとストライクゾーンにどーんときました。笑
こんな素敵な3人がいろんな想いを抱えつつ関わっていく。
ついページをめくり続け、あっという間に読めてしまう。
景色描写とのマッチングも素敵。
ラストの一文も好み。終わりかたがいい本は心に残る。この作品もその一つになりました。
Posted by ブクログ
両親を亡くして叔父の家で暮らしていた少年は、17歳年上の兄に引き取られ兄が教師を務める中学校に転校する。
そこで出会った風変わりなふたりの少年との交流を描いた物語。
耽美要素もファンタジー的なものも薄く、ごく普通の青春小説の印象である。
少々さらっとしすぎだった。
Posted by ブクログ
長野さんのお話はいつも、自分にあってる!って思うときと、これはちょっと自分の好みとは違うな…って思うとき、五分五分くらい。で、今回は素敵なことに前者だった。
もともと「兄弟」っていうモチーフに弱いので、あらすじを見てすぐに読んでみたいと思ったんだけども、最後の最後で<…え?朋彦兄さんと史生って親子だったの?親子だって地の文では明言されていなかったような気がするんだけど…親子なの?>って感じだった。しつこいけど、本当に親子なの?それはちょっとびっくりというか…むしろ嫌だなあ…。と思ってしまったのは、ひとえにわたしが年の差の兄弟っていう設定に夢を見すぎなせいなんだろうけど。
あと、長野さんのお話では、登場人物の名前がいつもおもしろいというか難しいというか、独特な感じがするけど、今回は「密」で「たかし」って読ませるこの名前と、そして密自身が一番のお気に入りかな。
Posted by ブクログ
鳩の栖をちょっと思い出した。
ラストには、史生が報われた感じがして安心したけど、何となく史生が終始蚊帳の外って感じで可哀想だったなあ…
もう深く兄とのこととか今後のこととか読みたかったな。蛇足かな。