舞城王太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
作品紹介・あらすじ
こんなことになるなんて!
1行目は全員一緒、25編の「大騒ぎ」。
早起きした朝、昼の休憩、眠れない夜ーー。
ここではないどこか、今ではないいつかへ、あなたを連れ出す7分半の物語。
『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』『これが最後の仕事になる』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第四弾。
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25編からなるショートショート集。
Mephisto Readers Club(MRC)が贈る大好評シリーズ第4弾とのこと。既に第3弾と第6弾は読み終えた。
最初の一文 -
Posted by ブクログ
ネタバレ福井で発生した連続主婦殴打生き埋め事件。
主人公・奈津川四郎は、母親の復讐を果たすためアメリカから帰国する。
四郎は、暴力衝動を抑えるためにボクシングと医療知識という“理性の蓋”を自らに課しています。しかし感情が高ぶると自制が利かず、相手がヤクザであろうと躊躇なく殴り飛ばす。
短気さと気弱さ、そして高い知性が同居しており、犯人以上に危うく歪な人格が、本作最大の魅力だと感じました。
句読点を極力排し、途切れることなく流れ続ける心理描写も印象的です。
軽口、推理、不安が入り乱れ、常に騒がしい四郎の内面と、この文体が見事に噛み合っており、読者は事件を追うというよりも、四郎の思考の奔流に巻き込まれ -
Posted by ブクログ
ネタバレまずは語り口がかなり独特。
舞城節ここに極まれり。
とにかく主人公奈津川四郎の意識の流れがとめどなく流れ込んでくる。
ミステリの形を取っているけれど、中枢に流れているテーマは家族。
仕掛けや言葉遊びなんかは本当に形だけ。どうでもいいんだ、と言わんばかり。
本質はそこじゃなくて、主人公四郎が父親を、兄弟を、母親を赦して、家族の愛を築き上げる作品だと思う。
父親が最後に斬りつけられたときに兄弟の名前全員の名前を呼んで、逃げろと言ったとき、
これまでのすべてをひっくり返すほどの、血のつながり、そして愛を確かめた四郎。
これがすべてだったんじゃないかと思う。
行動としては、一郎の妻と不倫したりと、純粋 -
Posted by ブクログ
短編なのでサクサク読めた。
今回の書き出しテーマは『だから捨ててと言ったのに』…だいたい恋愛絡みか、夫婦関係こじらせ系が多かったように思う。
誰に対して言っているかで、作者ごとに思い付く話が違い、個性があって面白い。
アンソロジーは、知らない作家さんを知って、見つける機会にもなる。
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↓読んだ中で印象に残ったもの。
●良い話
砥上裕將『母の箪笥』
金子玲介『恋文』
●じわじわ来る系
潮谷験『無理解』
五十嵐律人『累犯家族』
背筋『こわくてキモくてかわいい、それ』
●設定の世界観が独特
黒澤いずみ『捨てる神と拾う神』
舞城王太郎『食パンと右肘』
多崎礼『海に還 -