あらすじ
ろくでもない人間がいる。
お前である。
SNSで「書き出しがすごい!」とバズった(46万いいね)本!
これが、舞城王太郎の小説だ。言葉だ。
ろくでもない人間がいる。お前である。
くだらないことに執着して他人に迷惑をかける人間がいる。これもお前である。
何を触っても誰と関わっても、腐敗と不幸をもたらす人間がいる。まさしくお前である。(「代替」冒頭より)
<収録作>奏雨/狙撃/落下/雷撃/代替/春嵐/縁起(全七篇)
「ろくでもない人間がいる。お前である」
「積乱雲と呼ばれる女の子がいて」
「私のうちの犬はストーム。本当はヒョードル・ミハイロビッチって名前」
――直截的で幻惑的かつ挑戦的な書き出しで始まるそれぞれの小説世界が描き出すのは、現実と異界に彷徨う命と魂の真実の物語。
作家・舞城王太郎の真骨頂が宿る七短篇。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
全体的に面白かった
短編集なので合うものとあまり好みではなかったものもあったが、全体的に面白く満足できた。
SNSでバズっており、少し天邪鬼を発症してもっと早く読まなかったのは悔やまれる
「ろくでもない人間がいる。お前である。」はバズってた通り最初から最後まで面白かった。
Posted by ブクログ
面白かったー
初めて読む作家でした。
タイトル通り短編7編
『奏雨』
『狙撃』
『落下』
『雷撃』
『代替』
『春嵐』
『縁起』
今まで味わったことのない魅力がありました。
どの話もゾワゾワする所があり、それがそれぞれ異なる怖さなんですよね。
そんな気持ちがありながら何となく最後には微笑んでしまうような。
不思議な読後。
世界観が独特でした。
落下、代替がお気に入り。
でも奏雨のSAWもねー
ハッとする。
狙撃はジョジョを思い起こさせるし、縁起は感情が追い付かない。
雷撃も困惑させつつ、青春がある。
春嵐は普通っぽく見えちゃうのがこの小説の恐ろしいところだ。
Posted by ブクログ
書き出しが鮮烈でずっと読みたかった作品。
歯切れよく読みやすい文章にスラスラとページを捲る速度は高まっていくのに、オチがまったく読めずどこに辿り着くのかわからない読書体験が爽快だった。
七篇からなる短編集で一作品30ページほどなのでスキマ時間にサッと読めるのが嬉しい。
が、一度読みはじめたら多分止められなくなってしまうと思うので注意して欲しい。
Posted by ブクログ
読みやすい、どんどん読み進められる。
7つの話があるから自分の好きな順位をつけながら読んだ。
面白かったからこそ、一つ一つに対してもっと詳しい内容や細かな設定、続きの話があったらいいのになぁと感じた。
個人的に春嵐が好き
Posted by ブクログ
始めての舞城王太郎さんの作品。歯切れが良く疾走感のある文体が心地よく一気に読んでしまった。世界観はSF・ホラー寄りでぞっとするような描写もあるけれどナンセンスなユーモアが全体を包みこんでいるので、読後感は悪くない。
短編ということもあり、若干、乱暴に放り投げられるような感じで終わる話が多いけれど、その感覚も悪くない、好き!
Posted by ブクログ
有名な「ろくでもない人間がいる。お前である。」を読みたくて読んでみた。日常…と思いきや唐突なファンタジーだけど、さくさくするする読んでしまった。ややグロいから短編でよかった。
Posted by ブクログ
どのお話も濃くてとても面白かったです!
短編集はだいたい、好きなお話とそうでもないお話の差が激しかったのですが、この本はほんとに全部面白かったです。
特に「代替」と「縁起」が好きです。
Posted by ブクログ
読み終わったときに、自然に「面白かった。」って言ってしまった。
パートナーさんの好きな作家さん。なんで今まで私が出会わなかったのか謎。スキ。
この短編は、読んでいて同じ人が書いたの?…みたいな不思議な感じになった。
スキ。
ホラーやSFベースで、絶妙なグロ加減。そして、ちょっと甘酸っぱい青い春よ。
なんだろ?
大人になる前の少年の危うさみたいのが、直接的に描写はされてないんだけど、そこかしこに匂わせているように感じるところが凄く好き。
ホラー、SF、グロだと思って読んでるんだけど、その中に感じる青春と恋愛。
とりあえず、パートナーさんの家にあるやつ全部借りたい。
Posted by ブクログ
話によって好みは分かれようが、どれも濃厚で満足度が高く、切り口と持ち味の違う話でたいへんよかった。
個人的には一篇目が面白かったのがよかった。映画好きなら(さほどでも)だいぶニヤリと出来た。
ホラー感ありつつも、「落下」「代替」もすごくおもしろかった。
話によってはイマイチ突然終わった感、物足りなさがあるものもあったが、だらだら余計な理屈づけをしないクールさが良いという気もする。
初めて読んだ作家だったので、他の作品もよみたくなった。
Posted by ブクログ
初めて舞城王太郎さんの話を読んだ。
ものすごく独創性のある話で、世界観についていけなかったものも多数・・・
しかし読み進めてしまう魅力がある。
最後に近づくに連れ抽象度というかファンタジー度合いが高くなっているのかな?
アニメ監督やられていることを最後の著者紹介で知ってすごく腑に落ちた。
Posted by ブクログ
なんて独特な作風なんだろう。
短篇でこんなに展開読めないことある?
奇っ怪だけど現実的で妙な爽やかさもあり…面白いというか癖になりそう。
『奏雨』なんて猟奇的な話をしているのに微笑ましさを感じるし、『雷撃』は不気味さと青春が上手く合わさってる。
『縁起』は不可思議だけど最終的にはハッピーで、それがまた良くて。
どの話も「何これ」って思うのに結局楽しめてしまうから不思議!
Posted by ブクログ
ひとつの話読み終わるごとに「なんだこれ笑」って思う、いい意味で。
非現実的なのにラストはしっかりまとまっててこれぞ物語っていうか、すごいなって思った。