舞城王太郎のレビュー一覧
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『違う。何ができるかじゃない。何かをするんだ。何でもするんだ。』
『世界は人の信じるように在り、その世界観は絶えず他人によって影響され、揺らいでいる。』
『深刻ぶってたって問題は解決しねえぞ? 罪悪感だか自己憐憫だか知らないけど、くだらねえ情緒的な苦しみなんか苦しんでないで考えろよ。』
『何しろ知識も経験も論理も時間も、全て積み重ねなんだからな。』
『親は頑固でも意地っ張りでもないし世界を敵に回しても構わないとも思ってない…護りたいものを護るだけなのだ。』
『俺に正しく強い意志があれば、運命はちゃんとついてくる。』
『…え?酷いって、どれくらい』
『世界が終わるくらいだよ』
『俺には誰かを愛するための愛情があり、それを小枝に注いでみたい。』
『弱いのが悪いなら、悪は弱いんだよ』
『小枝が隣で笑っていてくれるのだけが俺の救いだ。毎日の希望そのものだ。』
『いつもピンチになれば必ず俺が来ると思うなよ』 -
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『そんなのちゃんと説明してあげれば大した罪にはなるはずないよ。女の子の恋心を誰が責められるの?』
『梢のためと言われたら俺に躊躇はない。何でもする。何でもだ。』
『影響? お前みたいな奴が何をベラベラ喋ってようが俺の世界はびくともしねえよ』
『しますよ。他人の存在って大きいんです。そして世界は絶えず揺らいでいる』
『怯えるんじゃねーよ探偵 ー 怯えてるうちは十分戦えねーよ』
『信じるも良し、信じないのも良しだ。大事なのはどっちかに決めることなんだよ。いつまでもどっちにしようか迷ってるからいちいち動揺したり考え込むんだ。ビシッとしろ!』
『いつも俺が仕事に向かうときに言ってくれる台詞だ。いつも寂しいのを我慢して言ってくれる《いってらっしゃい》。』
『強い意志が運命を引き寄せるなら、ある出来事は、その鉄の意志だけの力で起こすことができるのだ。』
『慣れてることだけで生きてっと鈍るし腐るな。壊して新しいもん作ってる奴だけが本物だ。お前に和菓子作りは無理だぜ? あれは本物だけが就ける仕事だからな』
『どっちにしろ行くのだ。運命も意志も揃ってしまっている。』
『意志と運命が俺をそこに連れて行ってくれる。鉄の意志。それが肝要だ。』
『人には、時空を超える方法を教えることはできても、何かを愛する方法を教えることはできないんです』
『私にとって、本当のことはディスコなの。私ちっちゃかったけど、本気でディスコのことが好きだったの。愛してたの。本気だよ? お願いだから馬鹿にしないでね。これしか私、ないんだから』 -
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『いろいろあって、風が吹いたら桶屋が儲かる的に迷子捜し専門の探偵になる。俺のキャデラックのボディには俺の名前と事務所の住所と電話番号の上に「ベイビー、あんたが探してんのは結局あんた自身なのよ」って書いてある。』
『餌で釣るような真似をしたくないのと同じで、電気ショックで柵に近づけさせないみたいなことはしたくない。』
『この世の出来事は全部運命と意志の相互作用で生まれるんだって、知ってる?』
『とにかく何がこれから起こるか判ってるよりも、何も判らない方がいいよね。恋愛だって悲しい結末なら、ない方がいいってもんじゃないかな』
『人は、自分より先に死んで悲しいに決まってるペットを、それでも飼うんですよ』
『言葉は神で、無から有を創り出す。』
『やめとけやめとけ。全部自分のせいだと発想するのは子供じみていて、恥ずかしいものだ。』
『意志と運命が全ての出来事を作るのだ。でも俺は今運命に意思を揺さぶられている。』
『そんなの記憶も証拠も蓋然性もなければ、可能性ですらないと思うよ、私は』
『とにかく動こう。忘れているなら思い出そう。勘をなくしているなら取り戻そう。』
『何をどうすればいいのか判らないことを判らないままにとにかく始めることを《何とかする》って言うんだよ。覚えとけ』
『こいつにとっては倫理も知識に過ぎないんだ。』
『俺はもう若くはないけど、若さというものを覚えてはいる。あのときの気分を思い出せ。』
『ただいま三朗は殺されております。犯人は谷口徹です。あなたが谷口徹なら、発信音の後に懺悔の言葉を、他の人ならお悔やみを入れてください。P。』
『「でも今じゃないしここじゃない」。それはもっと暖かい、明るい場所で、自分が愛情に包まれてると梢自身にはっきりと判るようなところで行われるべきなのだ。』 -
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『目を覚ますと、隣で姉の体がベットからだいたい十五センチくらい浮いている。』
『あのさ、これ、ゆりちゃんに内緒な ー だってやっぱ可哀想だろ、夜中に浮いてたなんて。恥ずかしいじゃん』
『昔の恋愛なんて、全部架空の話みたいなもんだからさ ー お互いが好きだったらこうなるっていう、条件結果の話だろ?恋愛のことって。好きっていう前提がなくなったら、起こったことだけが残って、起こった理由とか根拠とかなくなってるから、凄い宙ぶらりんな感じなんだよな。やっぱりいくら事実でも、それが起こるための前提とかなかったら、小説読んだのと感覚変わんないよ』
『南田の大学時代の彼女は秋元則子って名前で、それを聞いただけで私はのりこって名前の女がいきなり全員嫌いになる。のりこなんてろくな女いないと思う。』
『弱くないよ全然強いよ。怖いって別に弱くないんだよ秀之ぃ。歯が痛いのと一緒でさ、痛いのわかんなかったら身体の悪いところわかんないだろ? そういうのと一緒で怖いってのは大事なんだ』
『どうせあんた、ホントはどっちでもような感じなんじゃないの?実際さ、中途半端な無気力君の脱力人生、気張って見せたって底が知れてるよ。やめとけば?みっともないから』
『嫌なら言い返してきなよ。このままじゃまずいと思うんだったら何とかしなよ。いじいじしてたってどうしようもないでしょ?』
『いつまでが子供なの? ー ちょっとさ、ねえ、子供っていつまでよ』
『あんたね、子供のまんまでいたら大人になんないよ』
『こういう泣き方をしている私は母に泣けば済むと思ってるでしょとよく言われてしまう。泣けば済むんだったらいいけど、泣いても済まなくて、それがまた悲しくてくやしくて泣いてしまう。』
『父はハンドルに両手を置き、目をつぶっているが泣いてはいない。でも涙が流れていないだけで、本当は泣いている。』
『欲しい物があるから欲しがるんだけど、本当に欲しいのは、同じ種類の中の、ただ一つなんだよね。種類が同じだったら何でもいいって訳じゃないんだよなあ』
『タイミングはいつだって悪いもんだよ。』
『もっと頑張るべきだったんだ。もっと愛するべきだったんだ。もっと考えるべきだったんだ…。』
『恋愛に怯え、セックスに怯え、怯えることにも怯えてもうぐるぐる訳が分かんない。』
『大体枇杷にはセックス無理なんだよ、そもそも。自分のこと傷つけるか甘やかすか、どっちかのための道具にしかなってないもん。そういうのってちょっと幼すぎるだろ』
『みんな選んでんだよ。こういう選択いくつもいくつもやってって人生生きてんだから。首はいくつも切り落とされてんだよ。このちょっと錆びた植木バサミでちょきんちょきんとさ』
『この世の全ては偶然と必然が同時に作用してるって知ってた?』
『愛されている。これからいろいろあるだろうし、あるけれど、愛されて起こるいろいろだから、きっと大丈夫。でもそんなふうに言えば、実は全てがそうなのだ。みんな大丈夫。みんな元気。』
『まだいろいろもっとたくさん選択肢はあるに違いない。いや、選択肢はもっと作ることができるんだ。まだ選択肢になってないところからもっと選べるんだ。そうして増やしたい選択肢の中から私はもっとよく考えて選べるはずだ。もっとよく考えて選んでいかなくてはならないのだ。植木バサミを振るって人の首をちょきんちょきん切るような重い決断をしていかなくてはならないのだ。でも人が人生を生きるというのはそもそもそういうことで、みんなそうやって生きているんだ。平気で、元気に、気づかずに。』
『私は目を開ける。まっすぐ落ちる私の目の前にまず三つの選択肢。迷うことなく私は唯士に向かって手を伸ばす。言わなくちゃ。』
【Dead for Good】
『人間という命の長い、知性を持つ生き物は、それゆえひたすら退屈を厭い、楽しみためなら何でもする。苦しみ、悲しみ、それに耐え、悪意にとらわれ、人を騙し、殺し、それを悔やみ、惜しみ、泣き、涙が枯れた後には死のうと思い、死ななくてはいけないと思い、死ねない自分は駄目だと思うが、それらはすべてそういう気分を楽しんでるだけなので、死なない。』
『人は自分を変えようとするよりは状況を変えようとする。』
『死んだら永遠に死に続けて長いんだし、生きてる時間なんかせいぜい百年のもんだから、俺はひたすら生きまくるよ』
『誰かを殺すと自分も一部死ぬ。誰かを傷つけると自分も一部傷つく。俺は長い長い自傷行為を楽しんでいる。ゆっくりと時間をかけた自殺。でも俺は俺を殺すことで、またさらに深く強く俺を殺しており、その連鎖は俺を死に対して鍛えている。俺はもう死なないんじゃないかと思う。死ぬにはもうすでに死にすぎている』
『前にさ、すんごい何にもやることなくてさ、調布の駅のそばの八百屋の柱に貼ってあった、猫の飼い主探していますってポスター見て、一日で五匹全員、クラスの子とかから飼い主見つけてあげたじゃん?あれってゲームだったけど、あのときすんごい楽しかったし、あれで私、なんて言うか、胸があったまったんだよね。そのときだけじゃなくて、ずっと。なんかこれからもずっと安心して生きていけるって感じ』 -
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ネタバレ上中下巻の「下巻」
≪あらすじ≫
時空探偵となったディスコは過去へ未来へ飛びまくり。
パインハウスの31人失踪事件
パイナップルホームとムチ打ち男爵
≪吊るされた男≫自殺事件
ラミア症候群(3億人の子供攫い)
すべての謎を解決すべくディスコは未来のJJのもとへ向かう。
そして明らかになる子供の虐待を商売とする『梢式』。
梢が起こした魂の分裂よろしく
子供を虐待することにより魂を人間に入れ出し空の肉体を作成し
需要者は意識の転送を行うことにより不老状態となる。
それを商売とし億万長者となったJJ。
子供を虐待していたのはブラックスワン(黒い鳥の男)であり
その計画を防ごうとラミア症候群・子供攫いをしていたのはディスコ本人であることがわかる。
パインハウスをメビウスの輪に・・・水星Cはパックマンに・・・
≪感想≫
言葉の渦に飲み込まれ疲れた。。。
中巻の探偵による謎解き合戦はどれもこれもそれが正解で良いのでは?と思える程の素晴らしいものだったけど、結局どれも不正解なんだよねぇって解っていながら読むのはナカナカしんどかった。
でも先が読めない展開はさすがでした。 -
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ネタバレ上中下巻の「上巻」
≪あらすじ≫
主人公のアメリカ人迷子探し専門探偵・ディスコ水曜日 は
織田建治に盗まれた6歳の幼女・山岸梢 を保護し
親の元へ返すが、すったもんだで東京で共に暮らすことに。
ある日、梢が急に17歳の少女に変身!
彼女曰く、【パイナップルトンネル】を通過して
未来から来た梢本人であるらしい。
そして、心身共に6歳と17歳を交互に繰り返す梢が6歳のとき
14歳の少女・島田桔梗の魂が移り住む。
彼女は連続魂泥棒事件『パンダラヴァー』の被害者だった。
桔梗により梢の意識の闇【黒い鳥の男】の存在を知り
梢の子宮から人間の指が4本産まれる。
桔梗の魂を戻すべくパンダラヴァー事件を調査するディスコは
17歳の梢より未来の啓示を受けた青年・星野真人 に
調査協力を頼むが、彼の先輩・水星Cの襲撃にあう。
そして桔梗が17歳の梢になる姿を目撃した人達に
ディスコは事のいきさつを説明。
すると【パイナップルトンネル】つながりで
パイナップルの形◎をしたパインハウスで名探偵が次々と殺害される
『パインハウス殺人事件』の存在を知る。
更に最近になってパインハウスには
”踊りたい”女の子の霊が出没するらしい。
その霊を”ディスコ”を呼んでいる6歳の梢だ思い至ったディスコは
水星Cを連れてパインハウスへ向かうことになる。
果たして『パインハウス殺人事件』は解決されるのか?
そして梢の魂は? -
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怒濤のクライマックス! 一気読みの下巻、603P!!
正直半分くらいはついて行けない様な展開なのですが
そこを脳みそを必死コイてのフル稼働で、喰らい付いて
行く先には、なんとも言えない脳内麻薬がジワーっと!
いやー、凄い、もの凄い作品ですなー。
ストーリーの着地点は途中から見えては来たものの、
そこに至るまでの運びは何度もハラハラさせらるし、
中盤での推理合戦がこうやって後半に活きてくるのを
感じるだけでもニヤニヤしてしまう。
そして何より...「水星C」の存在感! 133Pで書かれた
イラスト図がこんな伏線だったなんて!! 最高にカッコいい!!
単に紙に印刷された文字の羅列を目が追い、その内容を
理解しようとするだけで、自分の中で、その紙に書かれた
活字は上下左右、奥行きを持ち、自由に脳内にその世界を
構築するのだ。きっと自分が小説を読む事が止められない
理由がそこにあるんだろーなー。
ラストに書かれるインドのムンバイのカエルのシーンには
あまりの美しさに思わず涙が溢れ出てしまった。
もっと自分がジジイになった時に必ず読み返そう! -
Posted by ブクログ
『《手負いの熊》って俺ら全員そうだよ。皆何かに傷付いて怒って危険な状態なんだよ』
『部屋も人生もゆっくり悪くなるからどこまで酷くなってるんだか判断がつきにくい。』
『お前はお前で、《学校襲撃イメクラ》楽しんでたんだろ?コスプレだったんだろ?猫殺しも小説もあの包丁も、単なる衣装だよな』
『レスカが太陽でりえが地球なら、月は僕なのだ。永遠にりえと一緒に運動を続けるのは僕なのだ。』
『別にいいんだよ。自分のこと好きな男の人なんて、私他にいらないもん。慎平だけでいいよ』
『証明なんてどうでもいいよ。ホントに俺はりえのこと好きだし、好きなふりでも何でも、りえが俺に優しいなら何でもいいよ』
『ゆっくりでいいんだよ。これ以上勉強したら、人生じゃなくなっちゃうもん。』
『戦争のない世界。汚職のない政治。薄れない愛情。いつか必ず叶う恋。馬鹿馬鹿しいけど、そういうものってやっぱりホントは皆欲しいのだ。』
『でも、今ちゃんと生きることを考えて、そのまま明日、明後日のことを考えていたら、いつか死んじゃうなんてこと自然と考えないだろ?…ね?それでいいんだよ。大事なのは今をちゃんと生きることと、その次のことをしっかりと考えること、そうしていれば、いつか誰かが死んじゃうなんてこと、考えなくても問題ないからね。』
『愛している人間の言う、自分にとって「正しい」ことを目指して生きていけば、そして、そういうふうに今、今、今を生きて、明日、明後日、来年のことを考えていけば、それで僕は人生満足だ。』
『いいやろ最後に本当のことくらい!あんたには私の身体あげるんや!心もちょっとくらいはそん中に入ってるわ!言葉くらいいいやろ他の人にあげても!』
『杣里亜。ありがとうはいいよ…友達なんだから、できることをしたかっただけや。それができんくて、本当にごめん。それだけや、俺は』 -
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★あらすじ★
アイコは片思い中、でも他の男の子とやっちゃった、最低最低返して私の自尊心!その間街ではバラバラ殺人は起きるは同級生は誘拐されるは子ども達はアルマゲドンをやりはじめる始末。東京と魔界を彷徨い、妄想と現実を彷徨い、アイコが見つけるものとはーーー?
感想
若者の話し言葉がそのまま綴られたかの如き文体は、一見ただのライトノベルのよう。しかしこれはただのラノベではない。独特でスピーディーな文体は、読む側に問うてくる。カラダと意識が分離したら、手足と脳みそが分離したら、いったい自分は誰で、どれが自分なんだろうということを。
淡々として跳ぶような文体と自己の定義という重厚な主題のミスマッチが目に新しい。また、ラノベによく見受けられる、「文字の大きさを変える」という技を効果的に使用している点も素敵(バリバリ純文学ではありえないんじゃないか?)。文字という羅列が持つ視覚的効果も十分に利用している点は前例がない(ような気がする)。
形態はラノベでありながら中身は純文学、という、枠にはまることのない素晴らしい一品だと思う。 -
Posted by ブクログ
大澤真幸の「不可能性の時代」で紹介されたため読んだ本。
「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」の
レビューでもちらりと触れました。
舞城王太郎が書いたこの小説、
世間のライトコンテンツで描かれる無限ループ性に、終止符をうってみる、
ということをしたかったのかもしれない。
大澤真幸の言う「選択」の象徴、「同人誌の流行」。
自由にキャラクタの物語を変えられる同人誌は
「自由」「選択」という時代の表れらしい。
また、世間のライトコンテンツに見られる「無限ループ」という設定も、
同人誌のような「書き換え」によって無限な膨張の象徴、らしい。
ここで九十九十九を見てみる。
無限ループ性をしっかり備えている。
そして次章が前章を内包していき、終わりがない。
「自由」「選択」の象徴である無限ループの世界。
そこに舞城は、ピリオドを打つという作業をした。
「自由による束縛感」からの開放が必要なんじゃないの?
もしくは、それをみんな望んでいるんじゃないの?
なんて言いたげに。
そういう社会背景性が、読み取れる(あるいはこじつけられる)。
というのが大澤真幸の論のばっくりしたものだが、
やはり、これはいえていると思う。
何故なら、主人公が狙い済ましたように、同人誌的だからだ。
主人公「九十九十九」は、別の作家の小説の、主人公なのだ。
ここに「同人誌性」への意識が見られる。
つまり、主人公も「自由」「選択」の象徴なのだ。
その象徴的な主人公が、象徴的な無限ループの物語を生きる。
おそらく舞城王太郎はこれを意識してやっている。
それくらいの裏を期待をさせる作家なのである。