舞城王太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ暴力は嫌だ。
特に家庭内の暴力は。
誰も助けてくれない。
自分で何とかするしかない。
だから四郎はERの外科医になったのだろうしボクシングを習ったのだと思う。
ただ暴力の後始末が出来たり暴力を暴力で抑えられたりしても救われなかった。
相手を赦すことと自分の感情を外に出すことが必要だった。
煙か土か食い物ではないのだと知ることが必要だった。
初めて読んだ舞城王太郎さんの作品。
独特な文体の疾走感とか事件の気味悪さとか推理を進めていく過程の面白さとかそういうものだけではなく人間とは家族とは愛とはというような純文学的な深さというか分からなさがあった。
続編があるようなので読みたいし他の作品も読み -
Posted by ブクログ
25編のショートショート集で、ちょっとした時間にも読み進める事ができて楽しかったです。
全て『だから捨ててと言ったのに』の一言から始まり、そのあとは作者さんによって推理物になったり、ホラーになったり、感動物になったりと、ショートショート集なのにとても読みごたえがありました。
知っている作家さんの作品には作家さんらしさが出ていて楽しめました。初めての作家さんの作品もあったので好みの作風の作家さんの他の話も読んでみたくなりました。
このショートショート集をきっかけに読書の幅が広がりそうです。
今回は第四弾目とのことで、前作も読んでみたくなりました。 -
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Posted by ブクログ
面白かったー
初めて読む作家でした。
タイトル通り短編7編
『奏雨』
『狙撃』
『落下』
『雷撃』
『代替』
『春嵐』
『縁起』
今まで味わったことのない魅力がありました。
どの話もゾワゾワする所があり、それがそれぞれ異なる怖さなんですよね。
そんな気持ちがありながら何となく最後には微笑んでしまうような。
不思議な読後。
世界観が独特でした。
落下、代替がお気に入り。
でも奏雨のSAWもねー
ハッとする。
狙撃はジョジョを思い起こさせるし、縁起は感情が追い付かない。
雷撃も困惑させつつ、青春がある。
春嵐は普通っぽく見えちゃうのがこの小説の恐ろしいところだ。 -
Posted by ブクログ
読み終えてもタイトルと内容の意味が私はよくわからなかった。
けれどどの作品も現実ににじみ出してしまった怪異の不気味さが面白くてサクサク読み進めてしまった。
「畏れ入谷の彼女の柘榴」「裏山の凄い猿」はどちらかといえばエンタメ的で各シーンが面白かった。
単行本刊行時書き下ろしの「うちの玄関に座るため息」は人生における後悔と失敗について丁寧に書かれていて、理解するのに何度も終盤を読み返した。
収録されている三作の中ではこの作品が一番好きだが、直哉の「男性が思う女性らしさ」的な雰囲気が不快で、とてもうまく描かれているなと感じました。
購入して良かったです。 -
購入済み
正統続編!
オリジナルアニメ『ID:INVADED』のコミカライズ。
コミカライズと聞くとだいたいは原作をそのまま漫画に落とし込んで無難に仕上げてくる印象。
しかし本作は正真正銘の続編。
スピード感溢れるストーリー展開で仮想世界(井戸)と現実世界で同時並行で動く事件捜査。
アニメ本編と比べても全く遜色のない熱量と情報量。
面白いの一言に尽きる!
作品づくりに一切妥協しない姿勢が本当にすごいしファンとして嬉しい。
そういったものがID:INVADED独自の設定や世界観、果てはコミカライズの取り組み方にも現れてると思う。
アニメが好きな人はコミカライズも絶対好き!
興味ある人はまずアニメから!