舞城王太郎のレビュー一覧

  • 好き好き大好き超愛してる。

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    ネタバレ

    柿緒IIが特に印象深い。柿緒は手紙という鎖で「僕」を縛り付ける。特別な工具があればその鎖を壊して自由になれるが、自ら解こうとしなければ一生束縛され続ける。きっと一番好きなところを記した手紙は存在しなくて、柿緒の心の中だけに留めてあるのだと思う。

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    2025年08月19日
  • 山ん中の獅見朋成雄

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    自分が自分でアイデンティティだと思って固執していたもの、それを失うことは案外ふとしたキッカケであって、失くした後も意外にうまくやっていけるものだよな。変化するてことは何かを喪失することで、何かを喪失したからには何かを新しく獲得しなければならない。成雄の場合はそれがウサギであったのかな。

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    2025年08月18日
  • 煙か土か食い物

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    ネタバレ

    まずは語り口がかなり独特。
    舞城節ここに極まれり。
    とにかく主人公奈津川四郎の意識の流れがとめどなく流れ込んでくる。
    ミステリの形を取っているけれど、中枢に流れているテーマは家族。
    仕掛けや言葉遊びなんかは本当に形だけ。どうでもいいんだ、と言わんばかり。
    本質はそこじゃなくて、主人公四郎が父親を、兄弟を、母親を赦して、家族の愛を築き上げる作品だと思う。
    父親が最後に斬りつけられたときに兄弟の名前全員の名前を呼んで、逃げろと言ったとき、
    これまでのすべてをひっくり返すほどの、血のつながり、そして愛を確かめた四郎。
    これがすべてだったんじゃないかと思う。
    行動としては、一郎の妻と不倫したりと、純粋

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    2025年08月17日
  • スクールアタック・シンドローム

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    収録されているソマリア・サッチ・ア・スゥイートハートは問題作であるが一読の価値あり。読む地獄の疑似体験。

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    2025年07月29日
  • だから捨ててと言ったのに

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    短編なのでサクサク読めた。
    今回の書き出しテーマは『だから捨ててと言ったのに』…だいたい恋愛絡みか、夫婦関係こじらせ系が多かったように思う。
    誰に対して言っているかで、作者ごとに思い付く話が違い、個性があって面白い。
    アンソロジーは、知らない作家さんを知って、見つける機会にもなる。
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    ↓読んだ中で印象に残ったもの。

    ●良い話
    砥上裕將『母の箪笥』
    金子玲介『恋文』

    ●じわじわ来る系
    潮谷験『無理解』
    五十嵐律人『累犯家族』
    背筋『こわくてキモくてかわいい、それ』

    ●設定の世界観が独特
    黒澤いずみ『捨てる神と拾う神』
    舞城王太郎『食パンと右肘』
    多崎礼『海に還

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    2025年05月31日
  • だから捨ててと言ったのに

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    「だから捨ててと言ったのに」という1文から始まるショートストーリー集。このシリーズは全て読んでいるが、毎回色んな作家さんの作品が読めるので楽しみ。今回のもバラエティに富んでいて面白かった。
    「パルス、またたき、脳挫傷」岡崎隼人
    「海に還る」多崎礼
    「探偵ですから」麻耶雄嵩
    この3編が特に意外性があって良かった。

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    2025年05月19日
  • だから捨ててと言ったのに

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    色んな短編があって面白かった。
    ちょっと理解できない話や良く分からなかった話もあったけど、個人的には「母の箪笥」「海に還る」が好きだった。

    こわくてキモくてかわいい、それ 一体何だったのだろう…??

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    2025年04月13日
  • だから捨ててと言ったのに

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    不穏な話は少なめ。金子玲介さん『恋文』、舞城王太郎さん『食パンと右肘』、多崎礼さん『海に還る』、麻耶雄嵩さん『探偵ですから』が特に好き。

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    2025年04月01日
  • だから捨ててと言ったのに

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    すべて「だから捨ててと言ったのに」から始まる、複数作家の短編集。
    同じセリフから始まるのに、こうも多様な物語になるのかと驚きました。
    ちょっとよくわからないなという話もありましたが、おおむね読みやすく、飽きずに最後まで楽しめました。

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    2025年03月16日
  • 阿修羅ガール(新潮文庫)

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    好きでもない同級生と寝てしまったことで自己嫌悪するアイコは密かに陽治に想いを寄せている。調布アルマゲドンとかグルグル魔人とかでストーリーは尻上がりにカオスな展開に。その人を食ったようなストーリーは好き嫌いが分かれるだろう。どこまで本気なのか、ハチャメチヤだけど何か筋は通ってる。

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    2025年02月26日
  • 世界は密室でできている。

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    面白かった。
    最後は少しシリアスな場面だったけど、友紀夫とルンババの友情が固いものだと伝わって感動した。

    舞城王太郎氏の作品は初めてだったが、まるで大阪のしゃべくり漫才を観ているかのような疾走感は読んでいて気持ちいいものだったし、笑える部分も多々あって素晴らしい作品だったと思う。

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    2025年01月13日
  • JORGE JOESTAR

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    ひたすら分厚くて、ずっと何を読まされているんだろうと思いながらとりあえず読んだけど、結局のところカーズ様最強

    「世界が円環ならば、勝ち逃げはできないのだ、ディオ・ブランドー。絶望の用意はいいか?」

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    2024年12月18日
  • 私はあなたの瞳の林檎

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    青臭いけどわりとすき。これが三部作のひとつめなのか。

    ・私はあなたの瞳の林檎
    酷い境遇にいたから少しの間でも救ってくれた人間を特別に思ってしまった女の子と、救ってしまったことで見た内側を特別に思ってしまった男の子のねじれ恋愛。自分から好きって言えなくても他の人のものになるのは嫌。もとから私のなんだから。愛し方も愛され方もわかってなくて苦しい。まあ子どもだから……。

    ・ほにゃららサラダ
    芸大生のマウントとか焦りとか恋愛とか芸術観とか。冗談とかマウントとか悪意とかまっすぐに受け取っちゃうし、逃げたくて自虐しちゃうと持ってるものが見えなくなる。

    ・僕が乗るべき遠くの列車
    誰を好きかもわからず中

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    2024年11月23日
  • バイオーグ・トリニティ 1

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    ・2周通読。わたモテ同様、キャラの使い捨てがなく、どのキャラもしっかり命が宿ってる
    ・極子とベルウッドみたいなメインキャラもとても魅力的なんだけど、サブ・モブキャラだと思ってたキャラが超重要なキャラだったパターンが多くて、とても興奮した
    ・物語世界の謎に少しずつ迫っていくという構造上、序盤は主人公とヒロインに感情移入も出来んし好きにもなれないしで辛い。が、そこをベルウッドと極子が救っている。中盤以降は、主人公とヒロインのバックボーンも明らかになっていき、すっきりしていく

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    2024年10月08日
  • 畏れ入谷の彼女の柘榴

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    タイトルのお話よ。
    なんちゅう胸糞ストーリーなの!!!
    なんか、本当に嫌な感じだった。
    妊娠した理由も。
    させた理由も。
    終わり方も。

    あなたの元奥さん、かなり悪いヤツだよ。
    なんで気づいてなかったの?
    結婚するくらい恋に恋してたから気づかなかったのかな。
    絶対(あんまり絶対って使わないけど、あえて使う)昔から人から嫌われるタイプだったはず。
    だってその片鱗ないとあそこまで考えなしの嫌なヤツにはなれないよ。

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    2024年10月02日
  • 煙か土か食い物

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    ネタバレ

    ページにびっしりと文字が詰まっていて、圧迫感があって、翻訳本のような感じ。全体的にスピード感がありテンポが良いけれども、ほぼ回想なので本筋の話はほぼ進まず、不思議な感覚。

    最後のセラピーを受け、「生きることは無駄ではない」ということを認識し始めた時からの主人公の心の動きがとても重く感じた。今までせき止めていた感情がようやく流れ出すのに、それもどこか第三者の目線。最後の「俺は~15時間経ったのにまだ起きない。よっぽど疲れていたんだね。」には、一体これは誰が言っているのだろうかと、ぞわっとした。

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    2024年06月30日
  • 熊の場所

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    「熊の場所」と「バット男」は個人的に好きな内容でした。特に「熊の場所」はお父さんの話も興味深かったし、全体的にどうなるんだろうって久々にドキドキしながらページを進められてとても良かったです。収録されている「ピコーン!」はちょっと合わなくて残念です。

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    2024年05月31日
  • 好き好き大好き超愛してる。

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    ”愛”の存在自体は永続的とも言えるが、一瞬の感情の交わりで愛を成立させるのすらわりと無理だし、フィクション的だと言い続けたい。しかし、虚構もまた存在である。だから祈ったらいいよ。わたしも祈ってみようかな。愛について語る人は、愛を持ってる人と、そうでない人だが、後者のほうが自己愛が強そう。つまり愛だよ。

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    2024年03月25日
  • 世界は密室でできている。

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    舞城王太郎作品をおすすめしてもらったので読んでみました。

    序盤からどぎつくグロテスクな表現が続き、顔をしかめながら読み進めると、軽快な一人称の語り口に気づけば引き込まれています。
    ぶっ飛んでいながらも友情、恋愛、青春の機微が切なく描かれています。
    中毒性が高いと思います。

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    2024年03月05日
  • 畏れ入谷の彼女の柘榴

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    ネタバレ

    正しさと優しさは両立しないことの方が多いと、つくづく思った。不思議の中に優しい物語を入れ込むのが舞城王太郎の凄さ。

    「畏れ入谷の彼女の柘榴」
    タイトルの語呂が良くていい。でも、モヤモヤする話だった。千鶴が不倫して出来た子供を「おめでたい出来事」と言い、そこから夫婦の関係が悪くなっても「雨降って地固まる」とか言っちゃうのも、イライラしてしまったが、「どのようなバカにも存在意義があって、この世の中の幸福につながるチャンスがそれなりにあるんだという俺の祈りが叶いますように」という優しさはなくてはならないような気がした。

    「裏山の凄い猿」
    「困っている人を助けようって気持ちがなくなったら社会は終わ

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    2024年02月03日