舞城王太郎のレビュー一覧
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ネタバレ読み終わるまでだいぶ時間がかかった気がする。
読み終わりが見えてきた頃には、物語初期(成雄が記憶喪失だとか、中学校に編入したりとか、鬣触ろうとした同級生の皮膚をえぐったりとか)からはだいぶ成雄も変わっていて。
ボアダムスのワンサクの演説は、読んでいて、「まじよく書いたなー」と、帯の「凄まじい文圧!!」という煽りに納得。
楡が、頼まれたからやらせてあげちゃう、という舞城小説によく出てくるふつーの女の子だったところに私自身がっくりして、成雄の白けた気持ちにとても共感した。
罰太郎はどうなったの?とか、
結局義経と成雄はそもそも生まれが違うの?とか、
ボアダムスって結局なにがしたいの?とか、 -
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『ドグラマグラ』のように堂々巡りし、『黒死館殺人事件』のように奇想夢想蘊蓄がゴージャスに詰めこまれ、『虚無への供物』のようにメタメタしく人を食った一大衝撃小説。
ついでに終わり方は『ナルニア王国物語』を思い出した。
こんなものよく書けるな。凄まじい。
と、感心はしたけれど、途中のディスコが時空を好き勝手しはじめたあたりから正直気持ちはさめてしまった。
何でもありすぎてどうでもよくなったと言うか。
それにディスコと小枝が最後まで好きになれなかった。
どうしても「親の気持ち」を考えてしまう。
熱狂的な子供好きの、けれど「親」ではない男(その子供の成長した姿とセックスする夢を見るような)が
「俺 -
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馬から生まれた少年の話。
…とこれだけで相変わらずの世界観なんだろうなぁと予想がつく。こっちの常識とか考えを全て取っ払って頭の中を真っ新な状態にして、いざ読書開始。
この作品は舞城さん独特のあの凄まじいスピード感があまりなくて読みやすい。文章的にもそこまで癖がないように思う。なので初舞城さんにオススメ…と言いたいところだが残念ながら後半はそれが普通どころか半端ないレベルにまで上がってしまっている。言うなれば絶叫マシンに片手だけで掴まっているような、いつ自分が飛んでいってしまうのか分からない恐ろしさ、寧ろ自分が掴まっているのか飛ばされているのかさえ分からない状態で完全に小説に置いてきぼりをくらっ -
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舞城王太郎の九十九十九は、やっぱり舞城王太郎の九十九十九でした。
てか、加藤九十九十九って! 名字、別にあるのかよっ、みたいな。
キャラも全然違うしね。
あたしとしては、舞城王太郎の九十九十九の方が好きです。
というのも、清涼院流水の九十九十九は、なんか人間味がない。
で、それゆえにあまり魅力的とは思えないのだけど、舞城王太郎の九十九十九は、それとは違って、全然完璧でなく、悩んだり、迷ったり、困ったり、いろいろ「ふつー」だから。
とはいえ、清涼院流水の九十九十九とは違う意味で、人間を逸脱している感は否めないけど(目玉の取り外しが出来たり…)。
ストーリーの方は、ん〜…ぐちゃぐちゃ?
九十 -
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短編集。
単行本の『みんな元気。』に収録されていた、「スクールアタック・シンドローム」と「我が家のトトロ」の2編に加え、書き下ろし「ソマリア・サッチ・ア・スウィートハート」1編。
3つの中であたしが一番気に入っているのは「スクールアタック・シンドローム」です。
なんか、よくわかんないんだけど、わかる気がする。
ん〜…。
たとえば、帯にも書いてる「暴力は、伝染する」というワード。
基本的には、そんなわけないだろう、と思うのだけど、でも、そういうこともありうるかも、みたいな。
話は少し飛ぶのだけど、江國香織の『すいかの匂い』の解説で、川上弘美(←あたしはこの作家も好きです)が、江國香織の文 -
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キミトピア、というタイトルはなんかぞくっとくるものがあってどうかと思いますが。7編の中・長編入りの作品集。
初めて舞城王太郎読んだの阿修羅ガールが文庫化した直後で阿修羅ガールで初めて読んだんだけど、舞城王太郎は女の人のような気がする。どうなんでしょ。
舞城作品は比較的メタファーががっつりしているんだけど、結構後半までそれがうまいこと隠されたりしていて、それが解けたときの快感が強い。
主題もはっきりしている。
「やさしナリン」ではかわいそうな人を見るとなんとかしなきゃ!というスイッチが入って冷静なときにはできる判断がどうにもうまくいかずに暴走してしまう兄妹を兄の嫁視点で描いている。
そのかわい