舞城王太郎のレビュー一覧

  • 熊の場所

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    ネタバレ

    (表題作について)
     小学生の「まーくん」が猫のしっぽを千切って鞄に入れているという開幕早々戦慄の走る話だが、読んでいくと「まーくん」が普通に笑うどこにでもいる小学生という事実に行き着く。気味悪がっていた主人公は、一緒に遊ぶようになり、理由はどうあれ彼を庇うまでになる。子ども時代の楽しい生活は虫を潰しても何も感じないような残酷さをはらんでいる。その意味で、主人公はあくまで普通の小学生なのだろうし、まーくんも異常と呼ぶほどのものではない。虫を潰さず猫を潰していただけだろう。
     もちろん、大人になってもそれでは異常な奴として扱われるのは仕方ない。子どもというのは、互いに少しずつ異常なものを持ってお

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    2016年08月08日
  • バイオーグ・トリニティ 1

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    連載中 人が様々なものと合体できるバイオバグが存在する世界。恋のためだったら世界だってぶっ壊す。原作者は違えど『天上天下』『エアギア』の大暮維人の画力の神髄がここにある

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    2016年07月08日
  • キミトピア

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    舞城さんの本を読んだのは実に数年ぶりで…それこそ一つの前の職場にいた頃、一番読んでいたのは大学生から社会人になりきれてない、22の壁を越えられなかった頃だったと記憶しています。
    出版年の頃にはもう今の仕事だったわけですが、その時期にこれだけぶれない話しが出せるんだから本当に凄いなと。
    著者の作品は大学時代の私の「最先端」であったので、今となっては少し懐かしいものがあれこれとでてくるのです。
    ガラケー。某巨大掲示板。絵文字。フォントによる表現。などなど。
    懐かしさと少しの痛み(恥ずかしさとか)を伴う時代感覚と、古さなんてなにものですか読んでりゃわかるでしょおもしろいって、という感覚が同時にきて、

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    2016年07月03日
  • バイオーグ・トリニティ 9

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    "「すみません ウチの穂坂がいつもお世話になりまして」
    「敬語はやめろ 俺の方が違和感あるぜ
    40年前は俺ら同級生だったわけだしな…です。」

    「んっ んーーー んんん?
    なんか今……とんでもないこと言いませんでしたか?さらっと」
    「だから敬語はやめやがれ です。
    そのツラで言われるとむしろムカつきやがるぜ です。」
    『この人がアホなのか…それともやっぱオレがアホ?
    まったく意味がわからな……』"

    よんっ……40年前??

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    2016年07月01日
  • バイオーグ・トリニティ 2

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    まあ、わっかりにくい話なんですが、ときどき、めちゃくちゃわかりやすいいい話が入っていて、またそれがけっこううまい。
    このあたりは、大暮 維人の持ち味かなぁと思います。

    なんか、昔懐かしい「3✕3EYES」みたいな話?違うか。

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    2016年03月31日
  • 山ん中の獅見朋成雄

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    舞城王太郎にしては読みやすいように感じる作品(笑) 色々と謎は残るけど,ミステリでもないしまぁそれはいっか,と割り切れば面白く読めます。分量的にもさくっと読む分にはいいかと。

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    2016年01月25日
  • バイオーグ・トリニティ 8

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    "「それともうひとつ。
    君はここにたどり着く前に 何度も致命傷を受け何度も死んで何度も生き返った
    ひとつ前に死んだ君と今の君が
    全く同じ人間だと言い切れるだろうか。」"[p.187]

    心臓をわし掴みにされたみたいにからの突然の物理に思わず笑ってしまった。
    本当に絵と動きと展開にどきどきが止まらない。

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    2016年01月22日
  • 山ん中の獅見朋成雄

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    背中に鬣のある成雄くんが、書道家に弟子入りしたり馬を追っかけたり変な集落に迷い込んじゃったりして走りまくる。けれど他の舞城作品に比べれば穏やかで、少しファンタジーっぽくもある。

    ……などと呑気に読んでいたら、さらっとグロくなってさらさらっと自分が自分でなくなってしまい、うわぁ油断した、やられた、と思った。
    舞城作品の登場人物たちは、頭がよくても間違う。きちんとリスクを考えて、その上で自分の頭で物事を決定するのだが、それでも現実はさらにその上を行くのである。成雄くんが鬣を剃ってしまう場面は、彼の判断の上の予期しない間違いとして非常に印象的だ。

    何をどうするか、目の前のことにどう対処するか……

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    2015年11月15日
  • 熊の場所

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    ぼく・わたしの未来が詰まった現在進行形ポップ純文学短篇集。
    舞城王太郎従来のアクの強さは満載ながら、とてもまとまりのよい短篇集。なので、「これは素晴らしいなぁ、舞城王太郎を人に薦めるならこの本からと言いたいな」と思っていた。そしたら最終話の「ピコーン!」でいやいやいやいや、これ人に薦めたら駄目だ、となる。
    もう、舞城さんなんなの~(笑顔)、こんなの人に薦められないじゃん~(笑顔)。

    勢いに飲まれるキュートな最終話も素晴らしいが、1話・2話収録作もたいへんスマートで唸る。舞城王太郎は軽快ながらもある種の泥臭さがあり、そこが魅力でもあり時にくどくもあるのだが、この2作はそこのところを「書きすぎて

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    2015年11月15日
  • 阿修羅ガール(新潮文庫)

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    再読。
    パンチきいてる…。
    でも、すごく乗っ取られる。
    ノリというか。
    そしてなんだか次の日は元気に職場に行けたのです。
    愛だよって言いたいくらいの感じで。
    愛をもらったのかもしれない。

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    2015年10月09日
  • バイオーグ・トリニティ 7

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    "「オレ
    フミホに恋してはじめて自分が生きてるって知ったんだ。」
    だからオレはきっと死なない。"

    どきどきが止まらない。
    物語の進む方向が決まった感じする。
    最後の穂坂がとても格好いい。

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    2015年08月03日
  • 阿修羅ガール(新潮文庫)

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    舞城節が唸りを上げてますね〜終盤まで何が何だか全然分からないんだけど、たくさん散らばる訳分からない荒唐無稽なピースを一気に収斂させてストンと落ち着かさせるのはほんとスゴイ。自分の存在とは…哲学的な問いかけに対して現代の女子高生の言葉や思考回路を通して語り上げるような舞城王太郎節…私は結構好きです。面白いです。

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    2015年08月02日
  • みんな元気。

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    表題作は、まるでコマ割りのない漫画を読んでいるような文章だった。舞城さんの文章は思考と理屈と情景が感覚的なのが魅力だけど、特にこの作品はその境界線が限りなく曖昧である。
    けれども、読んでいて理屈は理屈とわかる。 

    個人的には、「みんな元気。」は非常に身につまされる話だった。選択しなかったということも、選択に含まれること。
    人生は一度きりで、やり直しはできない。<私>以外の人生を<私>が生きることだって、不可能だ。
    私たちは生きている限り選び続けなくてはならないし、たとえ選ばなかったとしても、否応なしに人生は続く。失敗しても、間違っても……家族が家族でなくなってしまっても。

    平行世界が文字通

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    2015年06月27日
  • イキルキス

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    問題が起き、思慮を廻らせ、自分の中で折り合いがつき、救済がやってくる。そんなストーリーの繰り返しにより短編は紡がれる。「無駄口を数える。」は「微温的」な超短編ながら、言葉にならない言葉を言葉にするという空気感が圧巻。

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    2015年05月22日
  • バイオーグ・トリニティ 6

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    "「好きだからな!!
    せっかくあきらめてやろうと思ったけどおまえのことやっぱり好きでいてやるからな!!
    ずっと ずっとだ!! 死ぬまでだ!!! 覚悟しとけコノヤロウッ!!!!」"

    読むたびの新たな面にいつもどきどきさせられる。
    委員長……。

    "「よく組み立てられるねこんな土の破片から」
    「え?わかるっしょ?文様入ってるし…ホラこことか」
    「いやっわかんないよっモンヨー?どこ?この穴ボコのこと?」
    「…そっか わかんないんだ
    どんなにバラバラになっても コウ君はコウ君なのになー」"

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    2015年05月14日
  • ディスコ探偵水曜日(上)

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    困った。面白い。
    どんどん後退していく真実。いや、真実ってなんだ。
    哲学に、基礎付けが要求され、基礎付けの基礎付けが要求され、基礎付けの基礎付けの基礎付けが要求され……という無限後退、無限背進の議論があるけれど、それを思い出した。

    なんでもっと早く読んでおかなかったのか。。

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    2015年03月22日
  • バイオーグ・トリニティ 6

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    愛と物語の物語。舞城っぽくなってきた。なんだか良く分かんないけどクライマックス感。でもそもそもなんだかよくわからないように作られている感じがする。語義の説明が物語の後になってからなされたりすることも多いし、読み返さなきゃ。

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    2015年03月20日
  • みんな元気。

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    【みんな元気。/Dead for Good/矢を止める五羽の梔鳥】家族もの。超展開ばかりだけど表題作は比較的綺麗にまとまっていた感じ。愛に溢れている!

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    2015年02月28日
  • 世界は密室でできている。

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    いいなぁ舞城作品。大好きだ。そう思うお話だった。

    ミステリー的な部分は、はっきり言ってどうでもいい。この年頃の男の子の生き生きしたかんじ、女の子のわけわかんないかんじ、親との葛藤。いろんな気持ちをわーって叫びたくなったり、でも閉じ込めちゃったり。
    読み終わると「ああ、ルンババ~」と思う。ああ~。この本が舞城さんの著作で一番好き、という人がいるのもわかる。青春。

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    2015年02月22日
  • ビッチマグネット

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    弟を持つ一人の女の子の物語。両親が離婚する話なのに、何故か暗さが無いのが良い。むしろ爽やか。
    タイトル?って感じだけど、途中で分かる。本文中で解説あります。
    後半は文字を太字にしてまで人生で大事な教訓を問いてくれる。全く同じ文章が二回出てきて、これが筆者の伝えたいことなんだろうなと思った。
    でも一箇所文字でか過ぎ笑

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    2015年01月11日