阿部智里のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
猫をテーマにしたアンソロジー短編集ですね。
人気作家7人が、謎と企みに満ちた短編を綴ります。
目次
世界を取り戻す 村上由佳
女か猫か 有栖川有栖
50万の猫と7センチ 阿倍智里
双胎の爪 長岡弘樹
名前がありすぎる カツセマサヒコ
猫とビデオテープ 嶋津輝
幸せなシモベ 望月舞衣
阿倍智里さんがエッセイで猫との生活を描いた作品で、それ以外はフィクションの短編なのだけど、猫が脇役扱いなので、ちょっと残念です。
長岡弘樹さんと望月舞衣さんはさすがに短編の名手ですね。有栖川さんは、学生アリスで久しぶりに江神さんがでてきますが、精彩に欠けてましたね!
題名に惹かれましたが、もうひとつと云うところでした(=゚ω゚=) -
Posted by ブクログ
ネタバレ【収録作品】
「ルパちゃん」 金子玲介
「推し活制限法」 日野瑛太郎
「日本国民に英語の勉強を義務づけへ」 朱野帰子
「つるべを取られて」 阿部智里
「こんにちは、チャッテー」 真下みこと
「虚法」 須藤古都離
「国家殲滅フットボール法」 嶋戸悠祐
「復讐者は振り向かない」 多崎礼
「コロシヤとユキオンナ」 風森章羽
「 Touch law if you can」 名倉編
「ある死刑囚の回顧録」 真梨幸子
「『ラ禁法』ディストピア」 東川篤哉
「忘却加害」 霜月流
「密室の獣」 矢樹純
「御首塚の風」 高田崇史
「ネーミング」 潮谷験
「試み」 献鹿狸太朗
「魔法罪」 高田大介
「もう、ディストピア」 大沼紀子
「自転車武装条例」 矢部嵩
「ありがとう、虎太郎」 柾木政宗
「 ショートケーキの夜」 くどうれいん
「ぜんぶミステリのせい」 白井智之
「帰り道の行先は」 赤川次郎
「革命夜話」 五十嵐律人
「新しい法律ができた」という1行から始まる物語。
法律が題材だから、どうにも不気味な読後感。
「もう、ディストピア」は皮肉が効いている。
最後の「革命夜話」が重い。
この重さが失われつつある今、どんな悪法ができても驚かなくなりつつあるのが怖い。
現実的に生活は大切だけれども、それを守るためには大局を見なければいけない。理想がなければ堕ちるだけだ。 -
Posted by ブクログ
作品紹介・あらすじ
何がどうしてそうなった? 1行目は全員一緒、できた新法25本!
『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』『これが最後の仕事になる』『だから捨ててと言ったのに』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第五弾。
*****
25編からなるショートショート集。
Mephisto Readers Club(MRC)シリーズ第5弾。
最初の一文は必ず「新しい法律ができた」で始めなければならない、という括りがある。
このシリーズを読むのも本作で5冊目。いつものように玉石混交。
以下が面白かった作者。
金子玲介
須藤古都離
多崎 礼
名倉編
潮谷 験
大沼紀子
矢部嵩
柾木政宗
くどうれいん
白井智之
五十嵐律人
上に挙げた中では大沼紀子が僕にとってのベスト。
オチの意味の分からなかった作品や、あまりにも安易なオチだなと思える作品もあった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『望月』の感想でも書いた博陸侯はあえて憎まれ役を買ってでているのでは?という疑問。トビが出てきたことで濃厚さを増してきたように感じます。
トビに貴族側の知識を与え、「打倒、博陸侯」を掲げた新しい英雄にさせようとしているのでは??
久しぶりの梓、雪雉の登場も嬉しい。
みんな大好き風巻の忍さん。
真赭、澄尾一家も勢揃いで登場。照尾くんのキャラが良い。
治真さんは言わずもがな。相変わらず雪哉強火担でしたね。
前作に引き続き「真なる民の、山内の幸せとはなにか?」に対する雪斎と澄生の対立が続くかと思われた中、最悪な出来事が。
谷間側からはすべてを奪っていったと思われている博陸侯、その博陸侯が最も守りたいと思っていたものを谷間側から奪われるかたちとなり、雪哉の胸中は如何ばかりか…。こんな形で父親や雪馬くんとも再会してほしくなかったな…。辛いわ。
終章、とうとう澄生が民衆にその本性を明かし大演説を行うシーン。まるで弥栄の雪哉の演説を彷彿とさせ、でも雪哉の気持ちを思うとただただ上滑りしているようにも感じてしまう。
まさか次巻で終わるとは思ってもおらず、どう決着するのかソワソワしている。 -
Posted by ブクログ
「新しい法律ができた」
の一文から始まる25個のショート・ショート。
25人の作家たちが各々の世界を作り出していく。ほっこりするものやかなり作り込まれたトリックを忍ばせているもの、思わず肝が冷えるものなど、"新しい法律"というテーマをどう使うかが如実に表される。新しい読書体験だった。
「Touch law if you can」 名倉編
途中まですごく楽しい話だと思っていた。
「ある死刑囚の回顧録」 真梨幸子
最後の最後にタイトルを読むと本当に肝が冷える。あまり他人事とは言えないのだ。
「もう、ディストピア」大沼紀子
何故人を殺してはいけないか。その問いに、殺人が許容されている国ではどう答えるのが正しいか。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今作は「弥栄」から「楽園」までの間になにがあったかを記すお話。
「弥栄」のラストに誕生した姫宮がすでに8歳になり、雪哉は変わらず金烏の護衛として務めている。ここに至るまで朝廷や雪哉の周りでは大なり小なり衝突や諍いはあったのかもしれないけど、山内自体はなんとか平和な世を保ってこれたんだなぁと想像。
そしてまさかまさかの澄尾と真赭がくっつき子供ができてるなんて(泣)久しく享受できなかったキャラクターの幸せに涙…
雪哉の遊学の決定、花祭りに姫宮と出向いた先で突如として呼び出されるも本性の伺いしれない東家当主との会談、小梅との邂逅、そして遊学直前の金烏からの謎の「相談事」…。
序盤の空気と打って変わって不穏な空気が漂い始めた矢先の金烏暗殺。勁草院時代の同窓、明留の死。しかも雪哉の遊学中というタイミング。
まぁ、1回ここで本を閉じましたよね、辛すぎて笑
金烏暗殺からは一気にミステリー的に。
雪哉が探偵役となり、なぜ金烏暗殺という事態に陥ったのかを紐解いていきます。
ここに来て直前に読んだ「外伝 白百合の章」の「おにびさく」と「なつのゆうばえ」がインパクトになるとは。絶対刊行順に「外伝 白百合の章」を先に読むことをおすすめします。キャラクターの解像度が上がるとともにどうにもままならない虚無感を得られます。
実行犯のひとりである滝本と藤波の宮とのエピソードは以前浜木綿を守った青嵐との関係を彷彿とさせる不器用ながらも確かな愛情を感じつつも、それに気づけた浜木綿と違い、最後まで気づけなかった藤波という皮肉なエピソードで胸が痛む。
金烏暗殺事件が解決し、今後の山内の未来を考えるフェーズに移行する流れで私は2回裏切られました。
長束の金烏代即位かと思いきやの金烏代捺美彦の隠し子の登場。
それに関わっていた東家と南家。(やっぱり東家、お前ーっ!ってなった)
そして奈月彦の遺言の内容。もうね、てっきり雪哉を黄烏に指名するものだとばっかり……『相談事』は…???!
遺言の内容と浜木綿の言い放った台詞は雪哉の心を壊し非道な人物に変わらせてしまうには十分な材料となったと思います。姫宮の心痛が辛い…。
この章は全体を通して読者に『真の忠誠とはなにか?』を問う話だったなと思います。
表紙の雪哉が烏の羽で目元が隠れているのが皮肉に感じられますね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ第2部のスタート。
急に20年後の話になっててビックリ。
謎の『幽霊』によって山内に連れてこられる『人間』はじめ。
おおお…なんか偉そうな人が来たぞ……ん、博陸侯?どええ〜ッ、雪哉でした…。人間味を失い、底しれぬ表情で話す雪哉…はじめは最初から狡猾さを秘めた雪哉と相対するキャラ然としてましたね。
新キャラ頼斗登場。
まるで八咫烏シリーズ冒頭の若宮と雪哉のバディものを読んでいるときような、はじめに振り回される頼斗たちの道行き。
猿の残党はまだこの時代に潜伏し(と言われる)、その存在に怯える山内の民たち。
行く先行く先で『山内は楽園か?』と問いかける、はじめ。
この先どうなるの全く分からないまま気になり読む手を進めて最後明かされる真相と台詞にゾ……ッとしました。
千早、長束などのおなじみのキャラが出てきて嬉しい反面、今どうしてるのか気になるキャラがたくさんいるのですが……阿部先生…?雪哉の行動を奈月彦はどう見てるのか…そもそも今何をしてるのか(若き今上陛下とは…)、紫苑の宮の件も気になります…。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ薄々そうじゃないかと予想はしていたけど、『玉依姫』の対になる話でした。
ひたすらに辛い…。『玉依姫』のエピソードの裏で八咫烏たちがどのように思案し、対策を練り、そしてあの悲しい出来事が……。
冒頭、すっかり頼もしく成長した雪哉や、思いがけないラブの予感にまだ気持ちは落ち着いていました。(むしろやや浮足立ってた)
ところがどっこい。
突如として『空棺の烏』でも予告されていた大地震が山内に発生。みるみるうちに山内に甚大な被害が。
きっかけは山神がゴクを喰べたこと。
ここからは『玉依姫』と同様の時間軸で物語は進行していく。目を背けたい事実が刻々と迫りつつ。
そして起こってしまう悲劇。
茂丸嘘でしょ……一番信じたくない予感が当たってしまい、雪哉といっしょに信じたくないと何回も文面を読み返しました。
そして、一命は取り留めるも重症を負った八咫烏、澄尾だったんですね…片腕片足を切り落とすシーンは武人としてもうどうあっても元には戻れなく、本当に辛かった。
ここで我々の気持ちを代弁するかのごとく、まるで主人公のように活躍してくれるのが真赭の薄。
彼女の成長が素晴らしい。『単』時から信念の強さや正義感、思いやりの心は見せていたが、貴族のお姫さま然とした考え方は拭いきれず…それはやはり本編でも指摘されてしまう。それでも山内を、八咫烏を想う強い信念がどんどんと彼女を変えていく描写は読んでいるこちらも同時に勇気を与えられているかのごとく、この作品における大切な心の支えとなりました。
それに相対するかのように読み手をどんどんと不安に陥れる雪哉…。茂丸が亡くなって以降、細い一本の糸だけが辛うじて雪哉を正しい道に留めているかのようで、いつその糸が切れてもおかしくないような状況にも関わらず、参謀としての手腕をこれでもかと発揮していく雪哉。
多分、茂丸がいたら「お前はお前の幸せを選んでいいんだぞ」と言ってくれていたような気がする(泣)
金烏を、山内を守ると明言しているその裏に大きな私怨が見て取れたのは他のキャラクターも同様だったのか…。
そして今作なによりも重要だったのが猿と烏の過去の因縁。
『玉依姫』から今作のラストまでずっと得体のしれない不気味さを放っていた大猿がなにを思い、なにを願ってきたか、純粋とまで思えるその狂気とラストは顔をしかめずにはいられなかった。
ここで一旦第一章は終了。
山内にはいっときの平和と、雪哉に一縷の希望となりそうな姫宮の誕生。今後山内と金烏、雪哉たちがどのような先へ向かっていくのか怖くもありまだまだ楽しみです。
とりあえず第二章に移る前に外伝を読んで山神のごとく荒ぶった心を静めようと思います(笑) -
Posted by ブクログ
ネタバレ『空棺の烏』からウッキウキの八咫烏シリーズ第5巻。
どん底もどん底に突き落とされた…。
ひたすらに辛い、ずっと辛い…。
まず、登場人物紹介にお馴染みの面子がほぼいない。うん?と読み進めると舞台は現代(1995年)の日本。
でもどうやら、『空棺の烏』で若宮たちが禁門を開いたあとの話のようなので時系列的には『空棺』の数年後のよう。
まず、最初の印象は「因習村じゃん…」と思った。
ただ、そのまま進むと生贄の少女はそのまま悲しい結末を迎えるはずなのだけれど、この作品はそうはならない。
醜い山神を我が子として育てる生贄の少女。
…って、ちょっと待って…!
山神って八咫烏シリーズで散々出てきた、山内を創ったとされる神様じゃん!?こうも普通に登場してきてビックリ。神話の類を神話であるからと片付けず、紐解く設定の奥深さに感服。
さらにさらに、シリーズ最大の敵と思われた猿も普通に出てきて、普通にコミュニケーション取ってるじゃん…
ここまで八咫烏の長たる姿勢を崩さなかった若宮も山神にはお馴染みの傍若無人な態度は取れず、まるで別人を見るかのよう…動揺や怒気に満ちた姿が度々出てくるので若宮の人間くささ(人間…?)が幾度も垣間見える。ちゃんと心あるじゃないですか…(涙目)
とにかく辛かったのは、どうしても八咫烏サイドに心を寄せてしまっているため山神の怒りによって八咫烏の同胞たちが痛手を追うシーン。
これ、誰だとか名前が一切でてこないのが………阿部先生鬼畜や……『空棺』の後にこのエピソードを持ってくるなんて………結局最後までずっと心配して読んでました……辛いわ……
重症を負いつつも一命を取りとめた八咫烏って…やっぱ…AKRくんなんでしょうか……『弥栄の烏』を読めば判明するんでしょうか……それはそれで見たくないような…でも確かめなきゃいけない(使命感)
山神の怒りによって山内村が燃え盛るシーンは「ゲ謎」を観てたのですっとイメージが頭に入ってきた。やっぱり神様を怒らせたら怖い。
猿も倒されたとの描写だったけど、今後そのあたりもどうなっていくのかすごく気になる。
巻末、対談ページにて阿部先生の「読者の心に傷を残してなんぼ」とのお言葉、まさにでっかいでっかい傷を刻まれました…やられましたよ、ほんとうに。
山内が心配すぎる!!!!!(次巻に続く) -
Posted by ブクログ
ネタバレ今回から八咫烏シリーズは第2部に突入!
優れた参謀であった(私の大好きな)雪哉は
いけすかないトップへと成り上がっていた。
(すごく悲しい…)
民の為に…と、考えられた地政に
外界から『幽霊』に連れてこられた人間は
違和感を覚える。
花街で働かなくても良くなったとしても自由は奪われている。
家族はバラバラにされている。
しかし当人達は
『この暮らしはとても良い』
と、口を揃えて言う。
何か宗教的に洗脳されているかのよう…。
それにしても『幽霊』は何者?
何で金烏は出てこない?
雪哉達の本当の考えは?
(まだ大好きな雪哉が悪徳政治家になってしまったと
信じたくない私)
正直言って今までより面白くない…と、
思いながらようやく読み終えたのですが
最後まで読むとやはり続きが気になります。
(雪哉がただの悪者ではないことが判明しますように)