阿部智里のレビュー一覧
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【あらすじ】
八咫烏シリーズ。先にアニメと漫画の視聴をしていたので内容は知っていた。
設定はファンタジー、内容はミステリーに近い。
人ではなく烏(カラス)の世界。といっても、鳥(とり)の姿で過ごすわけではなく、基本は人の姿をしており、用があれば姿を変える種族のお話。
シリーズ第一作目の『烏に単は似合わない』は、若宮(いわゆる王子様)の妃の座を巡って、東西南北の四家から選りすぐりの4人の姫君達が送られてくることから始まる。
若宮の妃を輩出した家は一層権力をもつことになるので、どの家も必死で妃候補の姫を育ててきた。
美貌、作法、芸の全てを兼ね備えた、各家を代表する4人の姫達は、桜花宮と呼ば -
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Posted by ブクログ
「新しい法律ができた。」という一文から始まる短編小説が25編載っています。
25人の書き手が、もしこんな新しい法律ができたら、という視点でお話を綴ります。
「新しい法律」ができた理由がそれぞれ興味深いです。
例えば、
・金子玲介さん「ルパちゃん」では、「少子化対策」のために「子どもがわりに人口知能を搭載したぬいぐるみを所持することを禁止する法律」ができます。
・日野瑛太郎さん「推し活制限法」では、「推し活にハマり過ぎて身を持ち崩す人が出た」ために「推し活への課金上限を制定する法律」ができます。
(わたしが、ぜひ読んでみたいと思っていた、くどうれいんさんの場合は、)
・くどうれいんさん「ショ -
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新しい法律ができた、から始まる物語を色んな書き手が描く1冊。
新しい法律ができているわけだから、世界設定がSFっぽかったりディストピア感を感じるものがあったりして、楽しく読めた。
その他にも、ぞっとする物語、切なくなる物語、短い中でミステリーのような作りになっている物語…
叙述トリックが含まれているものや、ばかばかしいと思ってしまうような内容の法律が大真面目に取り扱われる物語など、本当に色んな味がする1冊。
なかでも殺人を罰する法律が"新しい"法律として制定される「もう、ディストピア」が特に良かった。
有り得ないはずの世界に説得力があって冷たい汗をかく。
「ルパちゃ -