阿部智里のレビュー一覧
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ネタバレ今作は「弥栄」から「楽園」までの間になにがあったかを記すお話。
「弥栄」のラストに誕生した姫宮がすでに8歳になり、雪哉は変わらず金烏の護衛として務めている。ここに至るまで朝廷や雪哉の周りでは大なり小なり衝突や諍いはあったのかもしれないけど、山内自体はなんとか平和な世を保ってこれたんだなぁと想像。
そしてまさかまさかの澄尾と真赭がくっつき子供ができてるなんて(泣)久しく享受できなかったキャラクターの幸せに涙…
雪哉の遊学の決定、花祭りに姫宮と出向いた先で突如として呼び出されるも本性の伺いしれない東家当主との会談、小梅との邂逅、そして遊学直前の金烏からの謎の「相談事」…。
序盤の空気と打って変 -
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ネタバレ第2部のスタート。
急に20年後の話になっててビックリ。
謎の『幽霊』によって山内に連れてこられる『人間』はじめ。
おおお…なんか偉そうな人が来たぞ……ん、博陸侯?どええ〜ッ、雪哉でした…。人間味を失い、底しれぬ表情で話す雪哉…はじめは最初から狡猾さを秘めた雪哉と相対するキャラ然としてましたね。
新キャラ頼斗登場。
まるで八咫烏シリーズ冒頭の若宮と雪哉のバディものを読んでいるときような、はじめに振り回される頼斗たちの道行き。
猿の残党はまだこの時代に潜伏し(と言われる)、その存在に怯える山内の民たち。
行く先行く先で『山内は楽園か?』と問いかける、はじめ。
この先どうなるの全く分からな -
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ネタバレ薄々そうじゃないかと予想はしていたけど、『玉依姫』の対になる話でした。
ひたすらに辛い…。『玉依姫』のエピソードの裏で八咫烏たちがどのように思案し、対策を練り、そしてあの悲しい出来事が……。
冒頭、すっかり頼もしく成長した雪哉や、思いがけないラブの予感にまだ気持ちは落ち着いていました。(むしろやや浮足立ってた)
ところがどっこい。
突如として『空棺の烏』でも予告されていた大地震が山内に発生。みるみるうちに山内に甚大な被害が。
きっかけは山神がゴクを喰べたこと。
ここからは『玉依姫』と同様の時間軸で物語は進行していく。目を背けたい事実が刻々と迫りつつ。
そして起こってしまう悲劇。
茂丸嘘でし -
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ネタバレ『空棺の烏』からウッキウキの八咫烏シリーズ第5巻。
どん底もどん底に突き落とされた…。
ひたすらに辛い、ずっと辛い…。
まず、登場人物紹介にお馴染みの面子がほぼいない。うん?と読み進めると舞台は現代(1995年)の日本。
でもどうやら、『空棺の烏』で若宮たちが禁門を開いたあとの話のようなので時系列的には『空棺』の数年後のよう。
まず、最初の印象は「因習村じゃん…」と思った。
ただ、そのまま進むと生贄の少女はそのまま悲しい結末を迎えるはずなのだけれど、この作品はそうはならない。
醜い山神を我が子として育てる生贄の少女。
…って、ちょっと待って…!
山神って八咫烏シリーズで散々出てきた、山内を創 -
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ネタバレ今回から八咫烏シリーズは第2部に突入!
優れた参謀であった(私の大好きな)雪哉は
いけすかないトップへと成り上がっていた。
(すごく悲しい…)
民の為に…と、考えられた地政に
外界から『幽霊』に連れてこられた人間は
違和感を覚える。
花街で働かなくても良くなったとしても自由は奪われている。
家族はバラバラにされている。
しかし当人達は
『この暮らしはとても良い』
と、口を揃えて言う。
何か宗教的に洗脳されているかのよう…。
それにしても『幽霊』は何者?
何で金烏は出てこない?
雪哉達の本当の考えは?
(まだ大好きな雪哉が悪徳政治家になってしまったと
信じたくない私)
正直言って今ま -