阿部智里のレビュー一覧
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八咫烏シリーズの外伝1巻。
短編が6作収録されている。
本編のキリキリとした緊迫感ある情景とは違った、本編からこぼれ落ちた恋愛に関する短編たちー。
ますほの薄と澄尾の話が最初と最後にあって、ふたりの関係が印象に残ると思いきや、『まつばちりて』と『ふゆきにおもう』は別格だった。
どちらの主人公も、本編では誰?あ、そういえばそんな人いたなくらいの印象だったけれど、とても凛とした素敵な女性の生きざまに心がふるえた。
その重い話の後の『ゆきやのせみ』も最高だった。
雪哉の冴え渡るツッコミと、若宮のせいでやっぱりまあまあ酷い目に遭う雪哉の様子が可笑しくて、思いきり笑えた。
順番も練られた構成にな -
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ネタバレ八咫烏シリーズ短編集パート2、再読完了!
ついに「追憶の烏」に進める。一体どうなることやら。楽園の烏で衝撃を受けてから、何があったのか気になるところ、その前に、と与えられた白百合の章。本編のキャラの再描写に、あらら、こんな人だったのか、と思い直すことシバシバ。
とくに、やっぱり雪哉さん。茂丸さんのこと以降、やっぱりというか闇が生じてる様子はみれるけど、真っ直ぐな姿もまた垣間見れる。いや、これから何があったのよ、あんた。このまま紫苑様と仲良くしてくれよ〜。信じてるぞ。ダークな状況はやめろ!
自分はポジティブが好きなんだ!
それにしても、結ちゃんと明留氏のポジティブさはいいですね。だから自分は「ち -
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ネタバレ第2部突入。
時代も変わって、雪哉もおっさんに。
いやはや気分が悪いことこの上ない。自分の周り以外、いや、自分も含めて全てクズって言ってる。
ここは地獄だと諦めて、したくもないことを仕方ないと続けるしかない。いや、それが必要だからするしかない。それで思惑通りにあんなことを。茂丸のこともあっさり切り捨てる雪哉は狂ったとしか思えん。あ〜あ、ここまでくると可哀想だよね。誰か止めてよ。若宮様どした〜。山神様はどした〜。大天狗さんはもう少し活躍しないのか〜。
一方、少しでも楽園に近づくために、できることを精一杯。これがポジティブで、はじめさんに救われた一冊。
今後がとても気になるけど、もう一つ気になるの -
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ネタバレ第二部、3作目。
前回の衝撃の展開のその後かと思いきや、ちょっとサイドストーリーな感じだった。
その後じゃないのかと…残念に思っていたけど、読み始めたら引き込まれた!
長束、路近、清賢、翠寛の話。
長束を中心とした話かと思いきや、 中心は路近だった。
路近、前から怖いと思ってけど…酷すぎる!
いや、路近の章を読むと、ただ知りたいだけだったのか…と同情しちゃったけど、いや、やっぱり酷いやつだよ(;・∀・)
長束、しっかりしたお兄さんと思ってたらこんなんだったのか…(-_-;)
そしてあのシーン…わかってることだけど辛い。
終章では、これは!帰ってきた!って歓喜!続きが気になる! -
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ネタバレこの巻では、凄惨な事件が起こる。これまでのどこか優雅な雰囲気から流れが見事に変わった。
これをサスペンスというのかな?主人公達の外敵も出てきて、今後の波乱は必至。終わり方も不安を煽る…
さて、2作目の感想で雪哉が捻くれてると言ったけど、勘違いだった。大事なものを真っ直ぐに守ろうとする姿は清々しい。捻くれてるのは父親など、立場に追われて、守るべきものを必死に守ろうとしない、少し頼りないものに対してのよう。逆に、芯の通った人物に対しては素直に認める。自分の過ちも気づいた時点で、すぐに改めようとする。とても頼りになる少年だ。
この雪哉の心の成長が描かれた本巻は、その一点でこれまでの巻と比べ、ポジテ