あらすじ
累計180万部ファンタジー 珠玉の8編
累計190万部のファンタジー「八咫烏シリーズ」の外伝第二弾!
とんでもない意気地なし、と噂の少年・雪哉に剣の指導を頼まれた
腕に覚えのある市柳は、おびえる雪哉に自信満々で打ち込むが、
まもなく違和感を覚え始める――(「ふゆのことら」)
貴族の少年たちが、父の跡を継いだ職人が、全身全霊で守りたい
ものとは何か。
山内に生きる人々の幸せを誓った彼、そして、権力闘争のはざまに育つ姫君の
心の奥にある思いとは。
読者の胸を刺し貫く魅力でベストセラーとなった異世界ファンタジーシリーズ、
震撼の第二部へと橋をかける必読の8編。
※この電子書籍は2021年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
"苦境から決意をもって立ち上がる"という点が全ての物語に共通していると感じた。山内にはいろんな八咫烏がいて、それぞれにそれぞれの苦難がある。キャラクター達の若さゆえの純粋さも印象に残った。
Posted by ブクログ
既出の個人や出来事の背景だったり、後日談など、
楽しめた。まだ詳しくは描かれてない人物や出来事
については、この先がとても楽しみになった。
『かれのおとない』…雪哉の勁草院時代からの親友・
茂丸の妹・みよしの話
茂丸の家族のこと、そこへ度々訪れてきた雪哉のこと、
そしてあの山神の怒りが爆発した後のこと…雪哉がど
ういう気持ちで過ごしてたかを少しだけ想像できた。
悲しかった。
そして山内を守るという雪哉の覚悟と、楽園の烏で会っ
た雪哉が少し理解できた気がした。
『ふゆのことら』…雪哉が勁草院に入ってきた時に嫌
な顔をした先輩・市柳の話
雪哉とのいざこざと、市柳が勁草院行きを決めるまで。
市柳の雪哉描写に「ひどい!」と思ってしまったw
『ちはやのだんまり』…そのまま、千早のダンマリ。
可愛い妹・結が彼を紹介するが、千早がダンマリを決
め込む。真緒の薄と明留が立ち会うが、明留も千早な
みに結の事を妹のように思って心配するのが伝わって
きて微笑ましい。勁草院を出た後も繋がりがあって嬉
しかった。
だからこそ、雪哉と千早の間に何があったのかが気に
なった。
『あきのあやぎぬ』…夫を亡くした環が幼子二人を
連れて側室に入る話。
真緒の薄と明留の兄・顕彦の側室になるんだけど、そ
の顕彦がかなり面白い。とんでもない数の側室がいて、
どうなの?と思ったけど、真緒の薄と明留に恥ない兄
でした。
『おにびさく』…鬼火灯篭を作る登喜司の話
良かった。温かい気持ちになる良い話だった。
『なつのゆうばえ』…南家の夕蝉の話
大紫の御前の生い立ちを知る。
皆それぞれ、色々なことを経験して、乗り越えてきた
んだとしみじみ思った。
『はるのとこやみ』…楽人の双子・伶と倫の話
東家の浮雲(あせびの母)との話だけど、この母娘は
本当に…
『きんかんをにる』…奈月彦が愛娘と金柑を煮る。
やっと紫苑の宮が堂々と登場。
賢くて、強くて、かわいらしい。
雪哉とのやり取りから、信頼関係の厚さがわかる。
前回の短編集とは異なった読了感をもった今巻もとても心に残る素敵な1冊でした。
特に茂丸の妹とのエピソードや、双子の楽士、最後の書き下ろしが胸にくるものがありました…。
最後の書き下ろしの苦慮の中にある清々しさに、心が洗われるような気持ちになりました。
Posted by ブクログ
大好きな八咫烏シリーズの短編集、第二弾。
今回はいろいろな八咫烏の話が入っていてどれも面白かった!
また時系列をおさらいして今からシリーズ第二部に挑みます。
Posted by ブクログ
一つ一つの短編は短い。しかし、ここまでの関係性やシリーズ二部に繋がる部分を深掘りしているので各編大事に読んだ。以下だらだらと感想。
かれのおとない
訪ひ おみまい、とむらい
茂さんの妹(みよし)の結婚前日に雪哉が訪ねる話。回想の中の雪哉の姿と今のギャップが悲しい。茂さんの死が猿との全面戦争への雪哉の決断に与えた影響の大きさを再確認した。
ラストのみよしの言葉に楽園への決意を固める様子は切ない。
さ百合花の歌、これからも会いたいからこそ今誠実に対応するのですと言う意味らしい。雪哉はみよしを、個人として支えてあげたかったのだと思う。しかし、みよしは自分ではなく民に誠実でいて欲しいと願った。それを受け止めて楽園の烏の描写に行くのは、雪哉も覚悟決まってるなと感じた。
その他短編集多数あり。勁草院の同期が絡む話は関係性が変わらず続いているのを見て嬉しくなった。
あきのあやぎぬ
不穏な始まりからは考えられないほど後味が良かった。
きんかんをにる
紫苑の宮いい子すぎる。もっと雪哉との絡みを見たかった。
Posted by ブクログ
今回は全体的に暖かい話多めでよかった!
「かれのおとない」
雪哉が茂丸の妹を訪ねる話
「ふゆのことら」
市柳の子供時代の話
「ちはやのだんまり」
千早の妹、結に好きな人ができた話
「あきのあやぎぬ」
西家本家の側室達の話
「おにびさく」
鬼火灯篭の作り手の挑戦の話
「なつのゆうばえ」
大紫の御前の過去の話
「はるのとこやみ」
あせびの君の母、浮雲と笛奏者の話
「きんかんをにる」
なつぎひこと紫苑の宮の話
どことなく切なさもあって読んでて楽しかった!
1話あたり30分くらいで読めるのも良いところ。
Posted by ブクログ
外伝第2弾。
2部の雪哉の変わりように少なからずショックを受けてからの短編集だったので、最初の「かれのおとない」がもう泣けて泣けて…ホントしんどかった。茂丸の存在が物語にどれだけ大きな影響を与えていたのかを感じた。
大紫の御前は奈月彦側から見れば悪役だけど、それだけじゃない面が描かれてて興味深かった。
外伝は色んなキャラの視点で八咫烏シリーズを見れるので面白い。
Posted by ブクログ
頸草院時代の友人たちの話は大変可愛らしかった。
明瑠がお兄ちゃんしていて好き!てなった。
後宮の后たちの話は生々しいし、自分本位だがまあ納得できる範囲。
だがしかし浮雲はだめ。
Posted by ブクログ
【かれのおとない】
茂さんがもう居ないというのを再認識して辛い。
茂さんの人柄が凄く良かったと改めて思った。
貴族に良いイメージを持っていないのに茂さんの友人だからと受け入れた。茂さんに対する信頼がある。
【ふゆのことら】
市柳さんが思った以上にやらかしてた。
雪哉の事を知らないとは言え貴族としてまず駄目だった。
垂氷の兄弟仲は良いけど立場の話をしたらやるせない。
【ちはやのだんまり】
結ちゃん強い。
明留とシンさんの決闘はシンさんの思ってる事が分かって良かった。
ただ、終わる直前の叫びは笑ってしまった。
普段笑わない人の笑顔は怖い。
【あきのあやぎぬ】
これもまた一つの幸せ。
実際に助かってる人も居るし愛がある。とやかく言う部分がない。当の本人達が良いと言ってるなら良いじゃない。
【おにびさく】
職人メインの話が読めるとは。
大紫の御前の人らしい部分に触れた気分。
【なつのゆうばえ】
一番複雑なのは南家だと思ってる。
大紫の御前は融の事を自分と同じだと思ったようだけど果たして。
【はるのとこやみ】
恐ろしい女の人。子もまた恐ろしかった。
報われない。
【きんかんをにる】
穏やか。
毒を盛られたというので狙われるような立場の人だと再認識。でも、強い子ですね。
このまま穏やかに過ごせたらいいのに。
面白かった
私の楽しみはその作品がアニメにおいてどう演出されるか、だ。20年以上欧州で暮らして帰国してみると日本のアニメが著しく進化しているのに驚いた。技術ばかりでなく、視聴する対象年齢も大人向けだったりと多様化している。
「烏は主人を選ばない」をNHKのアニメで視聴し、今更ながらこの作品を知った。それぞれの風貌に何か意味があるのかと思っていたが、やはりそうなのか、と小説を読み進めながら納得する。この外伝の一部はすでにアニメ一話に登場していたし、後から出てくるそれぞれキャラの説明も散りばめられている。アニメの制作サイドも頑張っているな、と思う。が、いかにせよ一週間に一度の放送なので今はシリーズを読みはじめ、夢中になっている。
さて、この二つ目の外伝。短編にしておくのはもったいない。
Posted by ブクログ
外伝二作目。
第二部に入って衝撃的な展開が続く八咫烏シリーズ。ホッコリする物語から、表の事情を知っているからこそ裏事情が描かれている物語に、世界観の奥深さを感じる。
若宮、雪哉、その他の魅力的な登場人物の一面が読めるとなれば読むしかない。
おそらく来年には刊行される新作に備えて、外伝だけではなく、せめて第二部は読んでおきたい。
相変わらず面白い…。
Posted by ブクログ
穏やかな状況とその中に潜む影を追っていた第一幕から一変。
厚い緞帳が下ろされたように暗い場面の多い第二幕に引き摺られて落ちていた気分がぱっと明るくなるような短編集だった。
古き良き日の山内の記憶、といったそれは本当にその通りで、電子機器に溢れた現代から昭和、はたまた大正のようなノスタルジックを求める懐古主義の心持ちに似た感覚になった。
八咫烏シリーズの物語が盛り上がっている中、その流れの速さについて行くことに少し疲れた時に小休憩の場所を与えてくれる、心が穏やかになる話が多かった。
お気に入りははるのとこやみ。
Posted by ブクログ
阿部先生のあとがきがすべてでした。
全体的には各四領を主軸にしたオムニバスという感じで、八咫烏シリーズの世界観の奥深さを味わえました。
【ふゆのことら】は先に松崎先生のコミカライズを読んでいたのでここにきて原作が読めてすんごい楽しかったです。いやぁ…雪哉こわ……(笑)
各エピソード、急に聞いたこともない新しいキャラクターがどんどん登場するので、一瞬えっ!?となるのですが、読み進めていくうちに過去のエピソードと繋がっていくので楽しかったです。
これが『追憶の烏』を読んだときにどう影響されるのか今からドキドキしています。
Posted by ブクログ
早く第二章を読み進めたい所を我慢して、作者のオススメ通りに読む。
そーなってあーなったのね、となることはもちろんあるけど、これは誰のこと?というお話もあり。
これはまた読み返してしまう罠なのか、ということを感じて、このシリーズの物語にはまっていることを再認識。
Posted by ブクログ
どの話も面白いけれど、なんといっても「はるのとこやみ」のインパクトが強い!
「烏に単は似合わない」の若宮とあせびのシーンを超えたかもしれません。
浮雲もあせびも怖い女ですね…
Posted by ブクログ
八咫烏シリーズ短編集パート2、再読完了!
ついに「追憶の烏」に進める。一体どうなることやら。楽園の烏で衝撃を受けてから、何があったのか気になるところ、その前に、と与えられた白百合の章。本編のキャラの再描写に、あらら、こんな人だったのか、と思い直すことシバシバ。
とくに、やっぱり雪哉さん。茂丸さんのこと以降、やっぱりというか闇が生じてる様子はみれるけど、真っ直ぐな姿もまた垣間見れる。いや、これから何があったのよ、あんた。このまま紫苑様と仲良くしてくれよ〜。信じてるぞ。ダークな状況はやめろ!
自分はポジティブが好きなんだ!
それにしても、結ちゃんと明留氏のポジティブさはいいですね。だから自分は「ちはやのだんまり」が1番よかった。
Posted by ブクログ
前作の玉依姫は主に人間界視点で物語が進行しましたが、今作は八咫烏視点で物語が進行でした。
若宮の葛藤、大切な仲間を失い、心折れそうになりながらも故郷や国を護ると固く誓う幸哉。それを見守る周りの者たちの複雑な心境。
猿との決着は想像よりあっさりでしたが、若宮の猿に対しての強気な態度がだんだん見られなくなり、八咫烏の長としての責任の重さが随所に感じられました。
殺伐とした内容が多かったですが、終盤に一筋の救いがあって良かったです。
Posted by ブクログ
外伝を読んだあとに本編を読み返すと、この背景があったからあの時こう言ったのか! と気付きが多くて、また本編を読み返したり……。
読むたびに物語の深みが増して、この世界観にどっぷりと浸かってしまっています。
Posted by ブクログ
よかった!!
本編で語られなかった各登場人物のストーリーを読むことによって、より物語に深みが増します。
紫の御前はどうして徹のことを好きになったのか、浮雲はどうして殺されたのか。こういった謎が明らかにされていくのは読んでいて楽しかったです。
個人的には「きんかんをにる」の章が好きでした。
雪哉と姫宮のあたたかく優しい時間が愛おしく感じます。
読めて良かったです。
Posted by ブクログ
お得感が高かったです。
最後のどんでん返しが決まるまで、うかうかできないところは、短編でも同じですね。懐かしさでしみじみする余裕などなく、悲しみを深めたり、未来を憂えたりで、短編の数以上に、感情の起伏が激しくて、疲れました(笑)。
そして、どんな悪辣なやつでも、雪哉は特別に思ってしまいます。
Posted by ブクログ
かれのおとない/ふゆのことら/ちはやのだんまり/
あきのあやぎぬ/おにびさく/なつのゆうばえ/
はるのとこやみ/きんかんをにる
本というものによって著わされた世界には限りがある。
そこからこぼれていた事を時々見せてもらえるのは嬉しい。
私の住む世界にも、この身の回りという小さな世界がまずあって順々と広がっていく。ニュースなどで知る世界も地球上で起きたことのほんの一部でしかない。
知らずに過ぎていくことは、とても、とってもたくさんあると覚えておこう
Posted by ブクログ
待ってました!
八咫烏シリーズ外伝。
スラスラと読める平安絵巻の様な、ミステリーファンタジー。登場人物がいつも魅力的。
会話調の文体が自然で、映像化されたとして、脚本は要らない気がする。
気分転換に読むのに最高!続き発刊待ち遠しい。
Posted by ブクログ
久々に私の中でブームが来まして第2部を追いかけてます。
結の話は男衆が相変わらずで好きです。
東の姫たちは怖すぎる。
紫苑の宮可愛い。
鬼火の話も良かったです。
Posted by ブクログ
またまた先輩にお借りした本。
これまた短編集でした(⌒-⌒; )
読んだそばから忘れていく〜〜〜ε-(´∀`; )
少しは頭の中に残ったのかなぁ??
「かれのおとない」
雪哉の勁草院時代の友達、茂丸の故郷と妹の話。
茂丸が亡くなった後。
「ふゆのことら」
まだ少年だった頃の雪哉と市柳の話。
これは初期のアニメにあったかも。
「ちはやのだんまり」
千早の妹がお相手を紹介してくるお話。
なかなか気骨もあり愛に溢れる青年。
「あきのあやぎぬ」
夫を亡くし二人の子を育てなければならなかったが夫の借金に苦しんでいたところを、西家の若君が側室に迎え入れる。
側室は18人目だった。
「おにびさく」
西家の職人のお話。鬼火灯籠で腕比べ。
「なつのゆうばえ」
大紫の御前の若い頃の話。
「はるのとこやみ」
長琴と竜笛の恋の物語。
「きんかんをにる」
奈月彦と娘が金柑を煮る話。毒を盛られるくらいなら、自分で食事を作ろう。
昨日の飲み会は、4人のおじさまと。全員60オーバーらしく、皆さん上品で落ち着いておられました(*´꒳`*)
枝豆(冷凍ではない)のお通しから始まり、蕎麦うどんのサラダ。焼き物は、つくねと豚。パリっとした生ピーマンの肉詰め。ポテトサラダ。ざる蕎麦。
別のテーブルで同じ会社の飲み会が2箇所行われていて、二人のおじさまがそちらへ行ってしまい、ほぼ3人で飲んでおりました。それについて1人のおじさまがお怒りでしたが、私はビールがあればいつも幸せなので気分は最高でした♪何なら3人で飲んでいる方が楽しかったかも♪
どうだろう?生中7杯くらい飲んだだろうか?もっとだろうか?
浜松駅に着くとちょうど東京に遊びに行っていた娘と同じ時間だったので、娘の車で帰宅できました♪ラッキー (๑˃̵ᴗ˂̵)و
今日は二日酔いかなぁ?と思いましたが、浮腫んでめっちゃブス、見たこともないブスなだけで、二日酔いは無く元気!!!
ってことで帯状疱疹の予防接種1回目行ってきました!
副反応は、腕が痛いくらい??
若干の浜松の補助があっても一回18500円。
高っ((((;゚Д゚)))))))
11月に2回目を受けてきます( ̄^ ̄)ゞ
Posted by ブクログ
八咫烏シリーズ、外伝の2作目。
8編収録されている。
『楽園の烏』の雪哉がとにかく衝撃的だったけれど、雪哉が山内を楽園のような場所にしたいと拘った出来事のひとつが「かれのおとない」の中にあって、この外伝集の中では一番好きな作品。
「はるのとこやみ」は浮雲と倫の関係がどう始まってどんなものだったのか、真相がはっきりとは明かされていない分モヤモヤもするし、浮雲に対しては嫌悪感しかないので、もしもこの作品でこの外伝集が終わっていたら、何とも言えない収まりの悪い心地だっただろうなと思うので、「きんかんをにる」はほっこり出来て良い。
嵐の前の静けさ、なのかもだけど。
Posted by ブクログ
蛍が猿襲撃まで、白百合が追憶の烏まで、といったかんじ。
正直読まなくても差し障りはない。このシリーズが好きなら、作中のキャラクターをより知ることができるようになる、という番外編だと思う。
こちらは暗い話が目立つ。もしくは、本編とあまり関係がない話。ゆくゆくはつながってくるのだろうか?
Posted by ブクログ
短編でも安定感がありますね
雪哉のブラックなところが彼自身にしか分からない覚悟が表現されていて個人的にはいいと思いましたが、多分、賛否両論が出そうですね
お薦めの短編集です!