あらすじ
少女ナオミは、風の精霊を統べる皇帝から「私の寵姫の座を狙ってみないか?」と突然誘われる。皇帝の後宮には皇后と愛妾がおり、彼の胸には皇后の瞳の色に似ている緑の宝石を選び抜いた首飾り「皇后の碧」が常に輝いていた。訝りつつ己が選ばれた理由を探るうち、ナオミは後宮が大きな秘密を抱えていることに気づくが……。
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想像よりずっと面白く大好きな世界観。火竜に家族を焼かれ孔雀王に拾われ鳥籠の宮で女官として生きるナオミが蜻蛉帝に召されたところから物語が始まる。巣の宮の謎などミステリ要素もあり、ナオミが機転を利かせて動いたりまじないを覚えたり植物を愛でたり、精霊たちの物語に浸り没頭する時間がとても楽しく至福。冷徹で残酷で残虐なはずの蜻蛉帝がナオミに対して見せる優しさもジョウとの鍛錬の時間も好きで円満に感じるこの終わり方で良かったし謎解きも面白かった。表面ではわからないことが多い中でナオミのひたむきさと強さがすてきだった。
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前作 八咫烏シリーズはかなり好きで、ずっと文庫化を待ち、読んでいた
そろそろ完結のはず
テレ東「あの本読みました?」阿部智里さん回を観た後、ついつい文庫まで待てず買ってしまった
「皇后の碧」
ファンタジーが苦手という方もいるでしょう
良質なファンタジーは巻を重ね読み進めてゆく程に
奥が深いと思う
阿部作品は、広大で緻密な世界観が魅力的
主人公の成長物語だった今作
主人公は悩む!
平穏を守るためには、戦い、そして奪う事が、絶対必要なのか?
火の一族はドラゴンを使いこなす
主人公ナオミの両親は、その襲撃により命を落とす
「平穏を愛し、平穏を望んだ、そなたの家族は
その祈りだけで平穏をな暮らしを守れたか?」
「己の身を守るために、何者かに媚びねばならず、
我が身の行く末を決める自由も無く、いつ殺されるか恐れながらただ息をしていることを、生きているとは、決していわない!」
という皇帝シリウスのことば
前半はファンタジーでその世界観
後半は、息もつかせぬミステリー!
この先、どんな展開になってゆくのだろう
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全部読み終わるとなんかちょっと切ないなぁ。
その辺もっと深掘りしてほしかった。
代替わり後も含め。
この作者さんのお話上、多分あるだろうどんでん返しとタネアカシ。と思ってつい読んでしまっていたので、それにいたるまで今回ものすごくおもしろかった分、タネアカシまわりのことをもっと知りたかった。
続き出るかなぁー!
全員魅力的でした。
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八咫烏シリーズから応援している阿部千里先生 新シリーズになる!?
新たなファンタジー世界
凄く面白かった。え〜え〜!!!一人で声を出しながら読み終えました。いろいろ謎が多くて、続編を早く読みたいです。
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土、風、火、水の精霊がいる世界の後宮ミステリファンタジー。あらゆるものが好きすぎる。世界観も、出てくる精霊も、展開も、良すぎてがっつりこの世界にのめり込んだ。どんどん印象が転がって最後でもやっぱり転がりもっと深く知りたくなる。続編、番外編を期待するくらい好き
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風、水、火、土の精霊が暮らす世界。
八咫烏シリーズは和風だけど、こちらは西洋ファンタジー。
宝石や花々が出てきてとても綺麗な世界。
その美しき世界で問われる平和の価値観。
外に出ないとわからないこともある。
だけどもナオミが幸せだと思っていた両親といた世界も、その後の鳥の種族に拾われた世界も尊厳を踏みにじられていたとは。
それに気付いたナオミが切ない。
皮肉全開でノアにやり返したのは爽快だった。
フレイヤとティアが終盤一気に好きになった。
ぜひともシリーズ化してほしい。
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面白かった!
まさか蜻蛉帝がイリスだったとは。
最後ナオミの言った皇后さまの意味がわからなかったけど、ジョウがシリウスの皇后様だったって事かな?
雄同士ってこと?
まあイリスとナオミも雌同士だしね
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八咫烏シリーズを読んでいる途中だけど、こちらも気になって先に読んでしまいました。
読み始めは美しいファンタジーですが、物語が進むにつれて謎だらけのミステリに!
後半の展開が凄まじく、あっという間に読み終えてしまいました。
それぞれの登場人物が抱える「秘密」。
ラストが一番衝撃的でした。
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表紙のイケメンが孔雀王だと思ってた、、良かった…
一冬考えるだけで、そんな賢い考えになるなんて、すごい、違和感も逃さずにいて、成長してるナオミも素敵
アニメ化希望だぁ
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平和の裏に隠された真実とは。謎が謎を呼ぶ、新次元の精霊ファンタジア! 少女ナオミは、風の精霊を統べる皇帝から「私の寵姫の座を狙ってみないか?」と突然誘われる。皇帝の後宮には皇后と愛妾がおり、彼の胸には皇后の瞳の色に似ている緑の宝石を選び抜いた首飾り「皇后の碧」が常に輝いていた。訝りつつ己が選ばれた理由を探るうち、ナオミは後宮が大きな秘密を抱えていることに気づくが……。
大きな秘密の真相にびっくりするお話。
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ツンデレの暴君に見初められる、ありふれたシンデレラストーリーかと思いきや、多層になった真実が明らかになっていく終盤にかけて、尻上がりに面白くなった。
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4つのエレメント、宝石、精霊、ドラゴン、蟲…
ファンタジー好きにはたまらない世界観が堪能できるうえ、種族や性別、身分への見識もかしこまらずに主人公と一緒に考えられる そんな読みやすさも◎。
八咫烏シリーズの作者らしいラストの展開も期待通りで大満足な一冊でした。本棚に面陳したくなる細やかで美しいイラストは新潮社のHPでも見る事が出来きて嬉しい限り。
映像化されそうな予感も…
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田舎で育った少女が宮殿に出て、やがて皇后の候補に・・・という単純なシンデレラストーリーを、阿部智里先生が書くはずもなく、誰が味方か、味方か敵かの、ワクワクする展開です。ぜひ、シリーズ化を
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自分には本当に思い付かない結末。とても面白かった。
"優しい"行為は悪いこととは思いにくいけど、人の尊厳を踏みにじる行為は争いを生んでしまう。どう行動することが正しいのか、本当に難しいと思う。
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「風」「火」「水」「土」という四大元素をもつ精霊たちが主役です。
作者によると「アール・ヌーヴォーを自分なりに解釈した世界に辿り着いた感じ」だそうです。
そう知るとなるほどと思う美しさが全編に散りばめられていて
よく考えられたストーリーであると共に
その場面を頭に描きながら読むのも楽しかったです。
謎を解き明かそうとワクワクしながら読みました。
続編ありかな?
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世界観、それぞれのキャラクターが素敵
ファンタジーなのに、争いの問題点が現代の人種や民族の関わり方に通ずるところもあると思う
ナオミと同じ過程を辿って謎を解くことはできないが、驚きのラストまであっという間
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読書家の友人から「阿部智里の新境地だと思う」と聞かされて読む。
正直、読んでいる間は、さほど・・・
ところが、来るんだな、最後に。
大どんでん返し。
やっぱり阿部智里。
そして友人の言う、新境地の意味も、ようやく腑に落ちる。
ネット上で、作者が「あたりあたりアール・ヌーヴォを意識した」と語っていた。
なるほど、あの「碧」のネックレスは、そんな感じ。
アール・ヌーヴォを掘り下げていくと、こうなるのかと、
友人の言葉と合わせ、あらためて感嘆。
どうやらシリーズ化されるよう。
このキャラと設定なら、いくらだって物語が生まれそうだねw
そういう意味では「十二国記」っぽいかも。
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描写が綺麗。
王道ファンタジーとミステリーのバランスがいい。
ミステリーとして売り出してないにも関わらず、伏線の貼り方や真相が明るみになっていく過程は王道ミステリーそのもの。
ジョウのことをなぜ皇后と呼んだのか分からなくて、ジョウって女性だっけ?って思っちゃったけど、なるほど、、「皇后は子を産むだけじゃなく、支える人」ね。
これ当たり前のこと言ってるかと思ったけど、たしかに「支える人」を別個として考えれば、男性も「皇后」と捉えることもできるね。
最後のページで、本当の気持ちに気づいてしまったシリウスが、自分が1番に受け入れられなくて、皆に横暴な態度をとったと思うとしんどいな、。
イリスに殺されたのもわざとかな?
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概要に【「私の寵姫の座を狙ってみないか?」と突然誘われる。】って書かれていて、てっきり大奥的なドロドロを想像してました…。
阿部智里さんの烏シリーズは大好きなので、これも生き物の精、種族が出てくる、割と閉じた世界、後宮、と好きな要素が詰まってました。
同じような舞台だけど、ルートが違う感じ。主人公がその場その場で気づいて発言する様はなんとなく烏シリーズの主人公にも通じる感じがしました。これはけっこう構成する世界について細かく設定している感じがして、スピンオフもあったら読みたいと思いました。
種族の王様が、なぜ蜻蛉?とも思いましたが、そういえば肉食でしたね…。
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敬遠してたファンタジーでしたが、同じくファンタジー苦手というラジオMCさんが面白いと紹介されてたので読んでみました。面白かったです。特に、後半からの話の展開が。でも実は最初から最終結末につながるヒントがチラチラこぼれてたのが良かったです。
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面白かった!読み進めながら女王蜂が出てくると予想していたけれどまさか蜻蛉帝がイリスだなんてびっくりした。
美しい世界観でワクワクしながら読み進めることができた。阿部智里さんの作品だから一筋縄ではいかないだろうと思いつつ最後に明かされた孔雀王の真実にやっぱり驚かされた。それぞれがそれぞれに守りたいものがあるんだろうけれど、種族が違えばわかりあうことは難しいのかな
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もうファンタジーはいいかなと思っていたけど、この方の書くファンタジーには特別な魅力があって引き込まれますね。色んな要素が散りばめられていて楽しみましたし思わぬ展開に驚いたし、その展開がとても好ましかった。特にイリスの正体や寵姫と思われてた2人との関係が同じ女性としてアツかった。いいですね。久しぶりに一気読みしました。
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精霊世界を舞台にしたお話。精霊たちもそれぞれの思惑や欲望に沿って人間のように争うし、仲間内で序列がある。ファンタジーだけれども、人間社会を投影したようなお話。風の精霊は虫モチーフ結構多いので(基本鳥か虫)、根本的に読みたくない人いるかも。
主人公ナオミは、土の精霊達が住む黒岩山で暮らしていた。土の精霊は宝石や金の細工得意。宝石、金なども城に溜めている。ある日、城は宝を好む火の精霊、火竜に襲われた。その騒ぎで母は亡くなり、城にいた父もおそらく死亡。古い城跡に多くの土の精霊とともに避難していたときに風の精霊である孔雀王ノアに拾われる。拾われた先は鳥籠の宮といい、風の精霊たちが王に支える場所で、土の精霊であるナオミは蔑みを受けることも多かった。しかし、風の精霊全てを束ねる蜻蛉帝シリウスがノアの城、鳥籠の宮にやってきた時、ナオミを選び巣の宮という居城へ寵姫候補として連れ帰る。シリウスはなぜナオミを選んだのか?孔雀王の妻であったイリスはシリウスに連れていかれ、今どうなっているのか?孔雀王と蜻蛉帝の間にどんな契約が交わされたのか?火の精霊や水の精霊の力や生き方の違い、それを一人ずつ妻としている蜻蛉帝の謎、蜻蛉帝に支えるジョウという老いた精霊はナオミに良くしてくれるが、真の目的や姿は?など、この精霊ワールドの全貌を読み解こうとしながら、色々な謎が沸いてきて飽きずに読まされる。
面白く読めたものの、生態が虫っぽいのと、精霊と、政治は人間臭いというのが自分のなかでマッチングしなくて、★1減。この辺は好みだと思います。
結婚や閨ごとなど出てくるものの、全く事が起こらないので小学生でも大丈夫です。ちょっと難しいので基本は中学校以上。
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阿部智里さんの初読み。
皆さんの評価が高かったので読みました。
精霊の種族におけるファンタジーストーリー。個人的になかなか読まないジャンルの本なので、新鮮な感じがしました。始めのほうは、少し世界間が浸透してきませんでしたが、最後のほうは圧巻の内容でラストも◎。面白かったです。
う〜ん……? 成る程。二重三重に層を成す秘密?謎?
ファンタジーだね。そう思いながら読んでいたら、最後はそう来たか。今の時代に即した展開。アイデアは良い。でも、少し展開が力技というか……。もう少し説明があっても……。下手に場面を増やすよりも答えを明示する。敢えてそれを選んだのかも。でも望むなら、この先、少し加筆修正を加えて欲しいな。まだまだ、まだまだ良くなる。失礼を承知で。少しの加筆修正で上質な作品にきっと成る。
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世界観が新鮮で、設定を追うのに駆け足で読んでしまいました 「元素に還る」がしっくりきてお気に入りの表現です 美しいと感じることを、問い直させてもらいました
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ファンタジー過ぎて自分の想像力が追いつかない。挿絵が欲しい。唯一表紙の蜻蛉帝だけで他キャラクターの想像が難しい。
まじないがある世界ならなんでも出来てしまうので、謎解きは成立するのか?
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どんでん返しで私はすらすら〜と読めた。内容は薄いけどサクッと読めるので良かったです‼︎なんか、最初の入りが好きでそーゆーファンダージーかなと思っていたので色んな意味で覆されました。
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最近のファンタジーは兎に角長いので、さくっと終わってくれるのは、それだけで珍しいし、内容は濃いのでそれなにり満足
ただ、どうしても風とか火とかのイメージよりも、虫や鳥のイメージに引っ張られるので、蜻蛉が最強なの?孔雀よりも強いの??としっくりこない部分もある
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八咫烏シリーズの阿部さんによる新作ファンタジー
風の「孔雀王」に仕える、土の精「ナオミ」。彼女はふとしたことにより、悪名高き蟲の皇帝「蜻蛉帝」の第3愛妻へと見初められた。彼女の運命やいかに。
八咫烏は和風ですが、本作は洋風。「指輪物語」みたいな。。
ファンタジーなので世界観を伝えるのが大変です。そのため前半は説明が多くてなかなか進めません。しかし世界に慣れてきた後半は俄然面白くなってきました!これは続きも作れると思うし、将来的にはハリウッドで映画化してくださいませ。