己 意味作品一覧

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  • 臨済録のことば 禅の語録を読む
    NEW
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    問「仏とは何ぞや」 答「三斤の麻」  一見ちんぷんかんぷんなこの問答。禅問答とはこのように不可解で、それを考え抜くことこそが修行だと思われてきた。しかし、問答が生まれた唐代の文脈に戻すと、思いがけないほど明晰で合理的なやりとりが立ち上がってくる。「ありのままで仏であり、仏性とともに躍動し、己れの外に何ら求める必要のない自己」を説いた臨済の生きたことばが、今あざやかによみがえる!  唐代の禅僧、臨済義玄(?―866 / 867年)のことばを集めた『臨済録』は、我が国の臨済宗では「録中の王(語録の王)」とも称されてきた。しかし「聖典」となる以前、『臨済録』が本来伝えようとしたものは何だったのか。有名な「仏に逢うては仏を殺し、祖に逢うては祖を殺す」は、何を意味しているのか。  夏目漱石や西田幾多郎、鈴木大拙など明治以降の知識人にも愛好され、欧米社会に輸出されて今やZENとして広く愛好されている禅理解は、いかなる解釈も受けつけぬ問答を旨とする宋代禅を起点としている。活気ある唐代禅から深淵な宋代禅へのダイナミックな転換、さらに日本の近代禅に続く禅問答の思想史を踏まえたうえで原典に向き合ったとき、『臨済録』の世界が了解可能な経験として、その豊かな姿を現し始める――。唐代禅の重要な特徴は「激烈な聖性否定の精神が、平凡な日常性の肯定と表裏一体になっている」ところにあると著者は言う。  いきいきとした現代語訳で、臨済のやりとりが目の前で繰り広げられているかのように、あざやかに描き出される。清新な語録の世界!(原本:『『臨済録』――禅の語録のことばと思想』岩波書店、2008年) 【本書の内容】 プロローグ――古典としての禅語録 第1部 「柏樹子」の思想史――書物の旅路 第一章 唐代の禅 第二章 宋代の禅――圜悟と大慧 第三章 『無門関』から日本近代の禅理解へ 第2部 『臨済録』導読――作品世界を読む 第一章 臨済の説法 第二章 事(じ)已(や)むを得ず――臨済院の説法 第三章 傍家波波地(ぼうけははじ)――自らを信じきれぬ者たち 第四章 未だ見処(けんじょ)有らざりし時――若き日の臨済 第五章 仏法無多子(むたす)――黄檗との因縁 第六章 ふたたび「祖師西来意」――祖仏と別ならず 第七章 無事(ぶじ)是れ貴人(きにん)――修行の否定と平常無事 第八章 無位の真人(しんにん) 第九章 空中の鈴の響き――臨済と普化 エピローグ――鈴木大拙と二〇世紀の禅
  • 【全1-6セット】孤高の魔法使いは初恋の新妻を手放せない【イラスト付】
    完結
    4.7
    全1巻1,320円 (税込)
    「このまま、中で出すから……もう、どこへも行かせないって、決めた」一度は婚約破棄をしたものの、再び元婚約者である第三王子ジークハルトと結婚することになった伯爵令嬢のレーナ。初恋の相手とはいえ、別れた時の彼の安堵した表情がずっと胸に突き刺さっていて……。案の定、再会した彼はレーナに冷たいが、初夜をきっかけに徐々にその冷たい仮面がはがれ始める。そして彼女を突き放す理由となった王家の陰謀が明らかになった時、ジークハルトは長く己を戒めていた箍を外してレーナを激しく愛し始める。本当の意味で初恋の相手と繋がった悦びに、新婚の二人はなかなか自分を抑えられず――? ※こちらは単話1~6話のセット版です。重複購入にご注意ください。
  • 中国 vs. 世界 最終戦争論 そして、ポスト・コロナ世界の「復興」が始まる
    NEW
    3.0
    1巻1,320円 (税込)
    新型コロナウイルスの発生と「マスク外交」、「一帯一路」戦略、 香港を破壊し台湾を脅かす「新中華思想」の危険性…… なぜ、世界は「習近平」を絶対に許さないのか? ……日本が翻弄されない「たったひとつの方法」とは? 史上最悪のファシズム国家中国とのこの戦いの結果によって、 われわれの自由世界は生きるか死ぬかの岐路に立たされるであろう。 自由世界はどうして中国との最後の戦いに挑まなければならないのか、 この戦う相手の中国はいったいどういう国なのか、 われわれは今後この中国とどのように戦うべきなのか、 己を知り彼を知ること、戦いの戦略や方策を考え抜くこと。 それは勝利の前提条件である。(「はじめに」より) これが、われわれの想像を超えた習近平包囲網の「リアルな姿」だ! ●「中国共産党成立100周年演説」に込められた意味 ●トランプの「貿易カード」とバイデンの「人権カード」 ●日本に仕掛けられた中国の「世論工作」 ●習近平は「毛沢東」にはなれない ●学校の必修カリキュラムとなった「習近平思想」 ●「共産党王朝」終焉の予兆 ●習近平は必ず台湾を獲りにくる ●バイデンの「防衛義務」発言の真意 ●欧米の対中姿勢がはらむ矛盾 ●本当は縮小傾向にある中国経済 ●野望のためならタリバンとも手を結ぶ習近平 ●ミャンマーのクーデターでも暗躍した中国 ●習近平の首根っこをつかんでいるアメリカ ●もはや中国は「戦時体制」に入っている ほか

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  • I【アイ】 1
    完結
    4.2
    宮城県の田舎町に生まれ、身寄りのないイサオ。一方、医者の息子である雅彦は、小学生の頃から、自分が生きていることの意味についてひそかに、深く悩んでいた。二人が中学生になったある時、イサオは恩師の臨終の場で、人の魂を己に乗り移らせたかのような不思議な力を見せた。そして、次第にイサオに惹かれいった。雅彦は、高校入試の日に、二人で旅に出ることを決意する。目的は、イサオが産まれた瞬間に目撃したという神様のような存在=トモイを探すこと。これが、二人の長い長い旅の始まりだった。[連載第1話~10話を収録]
  • 瀬織津姫とムー大陸再浮上
    -
    ・なぜ今、シリウスの女神、瀬織津姫が、あなたを全力で応援するのか ・瀬織津姫のオリジナル《シリウスの女神シイラ》とまありんのチャネル(対話)が始まる ・ペルーのマチュピチュ・ウルバンバ川を守っているのは瀬織津姫 ・地底に地下都市の入り口があるチチカカ湖を守っているのが菊理姫 ・イースター島の初代の王様はホツ・マツア、その守護神はニギハヤヒ ・日本神界がペルーの聖地を守るのはおなじ太陽の民だから ・太陽の民とは、宇宙根源の光であるグレートセントラルサン→シリウス→霊的太陽のセントラルサンを通って地球にやって来た魂群のこと ・これから隠されたものの封印が解かれ、その象徴としてムー大陸が再び浮上する ・その時に大きな役割を担うのが日本の女性たち。それを縄文の女神とシリウスの光のネットワークが強力にバックアップする ・アトランティスのエネルギー復活のスイッチも押された ・日本とは二本、その軸はムーとアトランティス ・いま闇極まっているこの日本にいるのは、神聖遺伝子を発動すべくムーとアトランティスから転生してきた魂ばかり ・太陽の民よ、この地球にダイブしてきたその目的を思い出し、太陽のコードと共振共鳴せよ! ・シリウス女神連合が呼びかけるムー×アトランティス和合意識=縄文宇宙文明とは? ・ムー大陸浮上が意味するものは、封印された5次元意識(縄文人の在り方)、闇に葬られた女神たち、鬼扱いされたまつろわぬ神々、その復活である ・かつて鬼として葬られた縄文女神たち、それは超古代から日本をサポートしてきたシリウスの女神たちだった ・大地母神(瀬織津姫/シリウスの女神)と太陽神(霊的太陽神アマテルのエネルギー)は常にコインの表裏の如くセットで存在する ・ホツマツタヱのあわ歌はイサナキ、イサナミの作詞によるもの ・ミクロの人間一人ひとりが己の中の闇を抱き参らせて浄化し光に変えていく時、マクロの闇がオセロのように一斉に光へとひっくり返る――これがミロクの世のこと ・深く闇を知るものこそが、それを大きな光に変えることができる ・縄文の女神である瀬織津姫がなぜシリウスの女神シイラなのか ・シリウスとはギリシャ語で光り輝くもの「セイリオス(セオリツ)」だから ・シリウス「DOG STAR」は「GOD STAR」のアナグラム ・シリウス女神連合が導く縄文宇宙文明へのカウントダウン ・縄文の大地母神が動き出し、古い天地をアラはばく! ・隠されていたもの《女性性、縄文女神やムー大陸、神聖遺伝子》が表に出てきてそれが世界を変えていく ・太陽神・天照大神から託された日本人のDNAが太陽のコードと共鳴共振すると、銀河大宇宙に響き渡る超無限力を発揮する

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  • 眠れなくなるほど面白い 図解 孫子の兵法
    4.0
    1巻825円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 紀元前500年頃、孫武が勝負は運ではなく人為によるとし、その勝利の法則を理論化した兵法書。情報分析や見極め、行動の時機やリーダー論等、現代に通じるものとして今も人気が高い。「名言」を図解でわかりやすく紹介する。 「世界最古の兵法書」といわれ、今なお広く愛読される『孫子』の名言は、決して戦いや争い事での「必勝法」「リーダー論」だけはなく、ビジネスに、生活に、人生すべてに通じ、応用できる珠玉の言葉。「敵を知り、己を知る」「戦わずして勝つ」など、あらためてその意味を味わいたい。 <著者> 島崎晋(しまざき すすむ) 1963年、東京生まれ。歴史作家。立教大学文学部史学科卒業(東洋史学専攻)。大学在学中に中華人民共和国山西大学へ留学。旅行代理店勤務、歴史雑誌の編集者を経て独立。主として歴史・神話関連等の分野で活躍中。著書多数。
  • KESHOW -芳香・名器・人格修正-(1)
    完結
    4.0
    『その女…奇跡の名器を持つ。』謎多き女、名梨盾(ななしじゅん)は無限の顔を化粧で操る。その正体は…政府から法外なギャラで密命を受け、身体ずくでターゲットを「修正(なお)す」、【請負人】。己の欲望に焼かれ道を踏み外したクズ男を、その身が放つ催淫芳香で絡めとり、性技で虜にして彼らに回帰と原罪を悟らせ浄化するという…。人呼んで「化生(けしょう)」。忽然と生ずるもの――また、もう一つの意味は「衆生を救うために神仏が遣わす化身」。名梨は、男を救う女神か?悪魔か?今日もどこかで、その姿は…誰にも知られず男を惑わす。
  • 騎士は午前0時に現れる
    4.5
    『今晩は部屋から出るな』。ヤクザか悪徳政治家の息子かと噂される同級生から受けた意味不明な忠告。その夜、環己の父親の借金を取り立てにきたのはその同級生・御門だった・御門の非常さをなじった環己は「なら悪人らしくしてやる」と手首を掴まれ、痛い程の悦楽を与えられる。究極のサディスティック拘束ラブストーリー!

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  • 名もなき竜に戦場を、穢れなき姫に楽園を
    4.0
    死を喰らう竜騎兵クロト。最新兵器を操る機械の姫ロア。魔導王国と機械帝国が争い続ける戦場で、戦争を終わらせるため戦う二人の運命が、戦場以外の場所で交差するとき、彼らは己が戦う意味、真の願いと向き合う――
  • あなたの才能をお金にかえる49の言葉
    5.0
    同じ人生を生きるなら、大好きなことをやって、本当に意味のある時間の過ごし方をしませんか? 自分の才能を使って生きる素晴らしいところは、才能を使えば使うほど、世界に貢献できること。あなたが幸せになるだけでなく、まわりの人も幸せになるということ。才能を使いはじめると、あなたは、自分自身のことが好きになり、もっと誰かに何かをしてあげたいという気持ちになることでしょう。自分の才能を見つけ、磨き、社会と分かち合うために、著者が実践してきた数々のノウハウを、古今の名言とともに解説する。(本書内容より)◎情熱的に生きる「天職とは、己の情熱をそのまま職業にすることだ」──スタンダール(フランスの小説家)/◎チャンスの前髪をつかむ「偶然は、準備のできていない人を助けない」──ルイ・パスツール(フランスの細菌学者) etc.

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  • あの社長のこの言葉
    -
    激動の昭和・平成を駆け抜け、立派な業績と歴史に足跡を遺した創業者達がいる。筆者も一部同じ時代を走り抜けてきた人間の一人である。 筆者はいつもその創業者達が「どんな想いを抱き」「どんな走り方をしているのか」気になっていた。そしてその企業家達の生きざまに積極的に接するように心がけてきた。 幸いなことに筆者の仕事柄、ここに紹介する創業者の多くの方々と出会い、講演を聞き、面談する機会に恵まれてきた。あの創業者達の肉声が耳の奥に残る人間の一人として、日本を誇る企業家達の思想や生きざま、そして経営のあり方を皆さんに伝えていくことが筆者の使命と思い、本書をつくり込んできた。 ここに百名の創業者の語録を紹介した。語録はことわざ・格言などとは違い、その人の生き方や個性について光を放っているものである。その人物らしい苦闘の中から生まれた宝石のようにキラリと光る言葉である。宝石に好みがあるように百個の金言の中からも自分に合うものと合わないものがあろう。 百個の名言をすべて自分のものにする必要もない。この語録の中からピンと感じたもの、心をひかれたものを自己の魂への応援歌として常に身近に置き、今まで以上に輝かしい人生を送って欲しい。 『想魂錬磨行継承(そうこんれんまぎょうけいしょう)』 これは筆者の千二百日間の修行の悟りの言葉である。想いと魂を磨き、それを行いをもって継承していく、という意味である。ここに示された企業家の想いと魂を己の魂の中に宿し践し、さらにそれを次世代の日本を負う方々に継承していただきたい。 (「まえがき」より)
  • 阿部慎之助の野球道
    3.0
    2024年シーズン、満を持して 監督就任決定!! 阿部慎之助の新体制を知るには まずは本書を読むべきだ! 阿部慎之助本人が初めて語る 巨人軍一筋、野球道の真髄。 安田学園高校の先輩であり 一軍戦略コーチとして リーグ3連覇と 阿部の打棒復活に貢献した 橋上秀樹との対話から紐解く。 現役生活19年に加えて 二軍監督、ヘッドコーチとして 支えてきた常勝軍団は 阿部慎之助にどう映ったのか。 そして球界屈指の名参謀は 後輩の成長をどう見てきたか。 ジャイアンツの至宝の考え、 野球論を知る、ファン必読の書。 <本書の主な内容> ・「キャッチャー目線」で考えた長嶋監督 ・阿部の送りバントと相手ピッチャーの反応 ・巨人での采配を夢見ていた野村監督 ・工藤、桑田……捕手を鍛える投手の思考 ・村田真一を押しのけての一軍起用 ・森友哉のどこに期待をするのか ・巨人の某先輩いわく「フェラーリを買いなさい」 ・古田と正反対「打たれたら引きずるタイプ」 ・大田泰示が日ハムで成功した脱・巨人流 ・内田順三、弘田澄男の鬼コーチからの学び ・球数制限の時代にピッチャーを成長させるために ・練習せずとも結果を出していた天才肌の某選手 ・「余力を持って引退したこと」のメリット ・いい当たりのアウトよりどん詰まりのヒット ・金城龍彦の打棒はまったく読めなかった ・投手となぜか目が合う打席 ・原監督と2人だけしか知らない「あのサイン」 ・常に最悪な状況を考える「マイナス思考」 ・シフトを敷かれるのは好打者の証 ・究極は「オレが投げて打たれたわけじゃない」 ・かつては「ポテンヒットの阿部」だった ・あえてフライを打つ松井秀喜のティー打撃 ・「あの名選手はオレが育てた」と言いたがる者 ・スタメンより代打でホームランが難しい ・内川聖一がチームバッティングをする意味 ・スタンリッジは無条件に苦手なピッチャー ・柳田悠岐のマン振りをマネする者へ ・WBCで見せた中田翔の打撃創意工夫 ・必要なのはチーム打率ではなく得点力だ ・巨人とソフトバンクの差はどこにあるのか ・ひざをかすめた大谷翔平の「162キロ」 ・甲子園における巨人軍と阿部はヒールか ・コロナ禍の異例シーズンで巨人が好調な理由 ・杉内、村田ほかFA移籍組を含むコーチ陣 ・大学生を相手に敗北した巨人二軍 ・二軍全員に「送りバント」のサインを出す! ほか 阿部慎之助の野球人生との交錯 橋上秀樹 第1章 プロフェッショナルとは何か 第2章 巨人の二軍選手をどう鍛えるか 第3章 キャッチャーが背負わされた運命 第4章 バッティングはチームのためか己のためか 第5章 巨人軍と阿部慎之助の未来 野球道を極めるために 阿部慎之助
  • 生きてる意味、わかんねえ~院卒ニートが『存在と時間』を本気で読み解く~
    -
    1巻980円 (税込)
    ニートが『存在と時間』を読み解く。  20世紀を代表する哲学書であるハイデガーの『存在と時間』の哲学的解明と小説という形態を言わばミクスチャーした上で、『存在と時間』というものを徹底的に解き明かそうとする挑戦的な作品である。 東京郊外で一人暮らしをする独身の主人公飯田渉(32歳)は、大学院の後期博士課程まで哲学を学んでいたが、就職もせず、ずるずると生きているうちに、次第に生きる意味を見失い、いわゆるニートになってしまった。そんな彼が、或る時、己が生きている意味を求めて、ニート生活と決別するためにアクションを起こす。その時、彼が出会ったのが、神谷美恵子の『生きがいについて』という本である。そしてその本が、今度は『夜と霧』で有名なフランクルの著作へと彼を導く。  渉は、そうした本を読むなかで、元々彼の中にあった熱い哲学徒としての魂が躍動し始め、ついには、難解な哲学書として知られるハイデガーの『存在と時間』に本気で向き合い、それと格闘する日々を送ることで自分が本当に生きている意味を希求するようになる。生きる意味を求めて奮闘する院卒ニートの生の軌跡を描くことを通じて、ハイデガーの『存在と時間』を小手先ではなく、真正面から徹底的に解き明かそうとする作品である。
  • 火炎藤葛 斎姫繚乱
    4.0
    平安歴史ファンタジー 第2部第3弾! 長和元年(1012年)冬。関院では禁を破って現世に降りた都姫(香久夜)を夜の世界に連れ戻すための追っ手、火鼠が繁殖して、不審火が頻発していた。逆に火鼠を利用して、中宮妍子を襲おうと企む都姫。巨大になった、火鼠を前に成す術がない宮は、己の力不足を思い知らされる。<神の子>であり続ける意味を見失い傷心の宮がとった行動は……!?
  • いまを生きる論語 大人になるために読んでおきたい古典の教え
    3.0
    論語の名文を学校や会社に場面を置いて解説。文章の持つ力強さや意味がリアルに伝わります。 世界はもとより日本でも千年以上敬われ愛され続けてきた論語。読んでみると理想を掲げつつもまず現実的に行動することが善しとされ、それを実践した孔子は多くの弟子に慕われるリーダーだったことがわかります。その論語を現代に生きる書として解説しているのが本書です。現代に場面を置き、中学生でも読めるよう平易に書かれています。 日本の古典に明るい岩崎先生の流麗な日本語も目に優しく、論語の硬質な漢文体と絶妙のバランス。このコントラストもお楽しみください。 【目次】 ◉学而 第一 学んで時に之を習う、亦た説ばしからずや。(1) 朋有り遠方自り来たる、亦た楽しからずや。(1) 人知らずして慍らず、亦た君子ならずや。(1) 君子は本を務む。本立ちて道生ず。(2) 巧言令色、鮮し仁。(3) 学べば則ち固ならず。(8) 過てば則ち改むるに憚ること勿かれ。(8) 事に敏にして、言に慎む。(14) 人の己を知らざるを患えず、人を知らざるを患うる也。(16) 他、全73項目 【著者】 岩崎淳 東京都生まれ。早稲田大学大学院修了。学習院中等科教諭を経て学習院大学文学部教授。 学習院大学・都留文科大学・学習院女子大学・早稲田大学で講師を歴任。 小学校・中学校国語科教科書編集委員(教育出版)   日本語検定委員会研究委員 全国学芸サイエンスコンクール読書感想文部門審査員 単著に『「新しい国語科教育」基本指導の提案』(さくら社)、『言葉の力を育む』『古典に親しむ』『授業改善をめざす』(以上明治図書)の他、共編著に『実践・言語技術入門』(朝日新聞社)他がある。
  • エクスタシーを知らない人妻の大絶頂■極上美女をペロっとひと舐め■涙した29歳独身女性と再び■アラフォー人妻がサプライズ■出会い系の遊び方
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    三度の飯よりクンニが大好きな「トコショー」。 あらゆる出会える系アプリを駆使して女の子と遊びまくる! すさまじい性欲とエロ探求心で、365日ヤリまくる男の壮絶奮闘記!! その日常はまさに「ブスブスときどき美女」 めちゃくちゃ笑えてちょっぴりタメになる。 気分爽快で、女の子と出会えるコツもわかって、 いろんな意味でスッキリできちゃう珠玉のコラム集。 ■目次 ●エクスタシーを知らない高身長人妻が不意の大絶頂【新宿】ホノカ 42歳 ・エクスタシーを知らない女性 ・ホノカちゃんのほうから舌を使ってきたではないか! どうやらヤル気満々のようだ ・シックスナインを始めて30分くらいは経っただろうか ・上下だけじゃなくて前後に動かしたり、円を描くように腰をグイングインってしてごらん ・彼女を初めてイカせた男になれたと言えよう ●極上美女のアナルをペロっとひと舐め!!【池袋】ホナミ 27歳 ・ウホっ! エロい身体してやがんなぁ!! ・筆者の好みにドンピシャ。一目見て愚息の先端から先走り液が滲んでしまった ・ここまで可愛いコだと、緊張してしまう。普段はペラペラとよく動く舌が止まってしまった ・初対面の女性のマンコへのファーストアタックは舌でするというのがトコショー流 ・だ、駄目です! そ、そんなところ ●トコショークンニに涙した29歳独身女性に再び愛情クンニ【新宿】サキコ 29歳 ・エクスタシーを知らずに年をとり、そのまま生涯を終えてしまう女性は不幸だ ・クンニの最中に感動のあまり泣いてしまった女性 ・半年前の己に打ち勝たなければ、三度目のデートは実現しない ・5秒もしないうちにサキコちゃんの舌が筆者の口内に。クックック、相変わらずエロい女だなぁ… ・私もショーイチさんに気持ち良くなってほしいです ●セックスレスのアラフォー人妻がアナル舐めサプライズ!【新宿】サエコ 38歳 ・マンコを舐められない男というのは、人として何かが欠落しているのではなかろうか ・セックスの気持ち良さっていうのがまだ分からないんです ・肉厚の包皮をめくりあげると、中からピンク色のお豆ちゃんがひょっこり ・お、おかしくなっちゃう! だ、駄目っ、だ、駄目えぇぇ! こんな世界、初めて知りました ・アナル舐めと同時に手コキまで繰り出してきた! こ、こんなことされたら惚れてまうやろ!! ■著者 所沢ショーイチ アラウンドフィフティーの独身エロライター。 イメクラ店長、風俗雑誌の編集を経て、現在に至る。 貯金ナシ、人望ナシ、彼女ナシのないない尽くめだが、本人はいたって楽観的。 挿入よりクンニを愛する変態性癖の持ち主でもある。
  • 乙子ちゃん世界一カワイイ 1+2再録本
    完結
    -
    【本作品は同人誌となります】 COMITIAにて発行していた「乙子ちゃん世界一カワイイ」シリーズ1巻と2巻の再録本です。 主人公で教師の猫柳受楠(ねこやなぎじゅなん)が7年の歳月をかけ、 己の美学のすべてを詰め込み作り上げた美少女フィギュア・乙子。 その乙子が命を宿し人となり動き出した! しかし一見美少女の乙子の(股間あたりの)重大な秘密が明かされる…! そんな、男の娘が攻(※BL的な意味で)な挿入ありギャグ漫画です。 全年齢向けですがそういったギャグシーンもありますのでご注意ください。 ページ32P ■総ページ数36:ページ
  • 火定
    3.9
    ――己のために行なったことはみな、己の命とともに消え失せる。(中略)わが身のためだけに用いれば、人の命ほど儚く、むなしいものはない。されどそれを他人のために用いれば、己の生には万金にも値する意味が生じよう。(本文より抜粋)時は天平――。藤原氏が設立した施薬院の仕事に、嫌気が差していた若き官人・蜂田名代だったが、高熱が続いた後、突如熱が下がる不思議な病が次々と発生。それこそが、都を阿鼻叫喚の事態へと陥らせる“疫神(天然痘)”の前兆であった。我が身を顧みず、治療に当たる医師たち。しかし混乱に乗じて、病に効くというお札を民に売りつける者も現われて……。第158回直木賞と第39回吉川英治文学新人賞にWノミネートされた、「天平のパンデミック」を舞台に人間の業を描き切った傑作長編。解説:安部龍太郎。
  • 神に愛されていた
    3.9
    1巻1,870円 (税込)
    小説を書くことに翻弄される二人の女。 どうしようもなく背負ってしまう因果。 無傷ではいられないのに、 それでも私は書き続けるのだ、 という覚悟。 そのすべてを封じ込めた物語を チレンさんは書いてしまった。 ――――窪美澄(作家)  彼女は己の何もかもを削ぎ落しながら、 美しく繊細な物語を紡ぐ。 そうして生まれた作品は眩いばかりの光を放ち、 同時に深い闇を孕む。 この作品は、まさしく木爾チレンそのものだ。     ――――町田そのこ(作家) 窪美澄さん、町田そのこさんも激賞!! 一気読み必至!! 2023年の大本命!! 最旬にして俊豪・木爾チレンの真骨頂、 深き心の闇に愛憎蠢くヒューマンミステリー!! 女にだけわかる、狂気。 過剰な嫉妬は、やがて強大な殺意へ…。 若くして小説家デビューを果たし、その美貌と才能で一躍人気作家となった東山冴理。 しかし冴理は人気絶頂のさなか、突然、筆を断った――。 やがて三十年の時が経ち、冴理のもとに、ひとりの女性編集者が執筆依頼に訪れる。 「私には書く権利がないの」そう断る冴理に、 「それは三十年前―白川天音先生が亡くなったことに関係があるのでしょうか」編集者は問う。 「あなたは、誰かを殺したいと思うほどの絶望を味わったことってあるかしら」 ――そして、この時を待っていたというように、冴理は語り始める。 高校文芸部の後輩、白川天音が「天才小説家」として目の前に現れてから、 全ての運命の歯車が狂ってしまった過去と、その真実を……。 希望と絶望、 羨望と嫉妬…… これは、ふたりの女性作家が、才能を強く信じて生きた物語。 すべてを読み終えたあと、 あなたはタイトルに託された"切ない意味"を知り、 ぎゅっと、胸を締め付けられる。 ヒット作『みんな蛍を殺したかった』の俊英女性作家による、 1年ぶりの書き下ろし長編小説。 満を持して、待望の最高傑作、降臨!!
  • 完全ヒモマニュアル
    -
    ルックスは十人並、どちらかといえばダメ男、そんな著者がなぜ脱サラしてまで“ヒモ”という生き方を選び、現在いかにして複数の女性からのサポートで生活しているかを紹介。本書を読めば「これなら自分にもできる」と、自信と勇気がわいてくるはず!?  1998年に刊行されて話題騒然、雑誌・テレビなど多くのメディアに取り上げられた「伝説のヒモ指南書」が電子化されて復刊! 時代が変わっても男と女の恋愛ハウツーテクニックは不変!? 当時の風俗・世相を知る上で貴重な資料でもある。 第1章 脱サラ転職型の「ヒモ」というお仕事 第2章 女で食う男のナンパ戦術【物色編】 第3章 女で食う男のナンパ戦術【ホテルでエッチ編】 第4章 女(カネ)は街に落ちている!! 最強のナンパ師「トラの穴」 第5章 「貢がれる男」だけが知っている悪魔の恋愛術 第6章 「ダメ男」として金と女をGETせよ!!【ヒモ上級者編】 ●鍵英之(かぎ・ひでゆき) 1966年、神戸市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。ソニー宣伝部にて三年半就労するも「生涯賃金」よりも「生涯人数」を優先すべきと己の人生の目的に目覚め、エリートコースを捨てて脱サラ。以降、常に複数の「ヒモられさん(貢いでくれる女性を意味する)」によって生計を立てながら「ナンパ真剣師」として400人を超える女性たちとのセックスに成功。その中で「ヒモられさん」になってくれて貢がれ続けた末に、一時は銀行口座残高が4000万円を超えたことさえある。トークイベントの他、雑誌・テレビなどへの出演も多数。
  • 外神による近未来予測学 2021年
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 九星ではなく、生まれた年の干支の十干を「外神」(がいしん)として占う、画期的な近未来予測法! 外神別に各月と365日の運気を記載! 奇門方位で吉凶で開運を! 本書は、古代中国の占術で近未来を予測。次の3つの特色があります。 1.運気の流れをつかむのに、「黄帝暦八字占術」の年干外神を使用。 2.月運を求める干支には、現行暦の干支ではなく黄帝暦の干支を使用。 3.方位学は「黄帝暦奇門遁甲」の年盤と月盤を使用。 内神(ないしん)は我を表し、自分の意志や思考を判断する中心です。 外神は他を表し、自分が行動する時の環境運を判断する中心です。 外神と内神を使うと、「敵を知り己を知れば百選危うからず」を実践することができるのです。 人より一歩先に進むには、自分の運気を知ることが大切です。 「まず、外神を解説します。 現在の四柱推命は、紀元1000年頃の中国宋の時代に、除子平が、生日十干(日干)を我とし、それまでの生年、生月、生日の三柱に生時の柱を加え、四柱推命にしたとされています。 なぜ我である自分を中心にした占いにしたのでしょう。 それは宋の時代に庶民による文化が花開いているからです。支配者だけが使用してきた占いが庶民に広まったのです。そうなると、科挙試験に合格するか、いつ結婚するか、病気は回復するかといった個人を中心に占う四柱推命が必要になるわけです。  日干は、自分は何をするか、どうなるかを占う中心星なのです。それに対して統治者は、自分はどうなるかと占う必要はありません。自分がしたいことは、配下に命令すれば良いのですから、自分の好き勝手にできたのです。国のトップに立つ統治者自身は、推命では生年十干(年干)だったわけです。 したがって宋の時代以降、研究されたのは日干を中心星とした四柱推命なのです。 年干は使用されていないだけで、活用できないわけではありません。今の私たちにとって、統治者に変わる者、それは子供の時は親であり、学生時代は教師であり、社会人になれば上司です。つまり、自分の外部から自分に影響を与えるもろもろの環境、それが年干の役割なのです。日干と年干という用語をそのまま中心星の呼び名にしても良かったのですが、人を大宇宙に対して小宇宙と呼ぶことから、年干を外神、日干を内神と呼ぶことにしました。 自分が目標達成のために行動するとき、その環境がどうなっているかを知ることができれば、成功する確率を高めることができるのは当然です。この環境を知る手掛かりが外神なのです。」 「日本で一般的に知られている方位学は、方鑑気学とか九星気学と呼ばれる占いです。平安時代から続く日本独自の占いですが、中国の奇門遁甲の一部でしかありません。それも九宮と呼ぶ一番の基本工具なのです。一白水星、六白金星、八白土星の白は吉という意味でした。しかし、奇門遁甲の理論は難しく、いまだに中国では研究者も多く、たくさんの流派が存在します。本書の奇門遁甲は、現在使われている理論を黄帝暦に応用した占いです。なぜなら、奇門遁甲は黄帝が九天玄女から授かった三式の一つだからです。」 (「まえがき」より) (目次)より抜粋 1、外神の求め方 2、変通星について 3、外神でみる2021年の年運 4、2021年の月運 5、2021年の日運 6、外神変通星の使用例 7、奇門遁甲による方位吉凶 8、外神別日々の運気カレンダー
  • 【合本版】それからの武蔵(全6巻)
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    慶長十七年四月、巌流島の決闘は武蔵の一撃の勝利に終った。だが、小次郎の復讐を誓う鴨甚内とおりんは、執拗に武蔵をつけ狙う。折しも九州路はキリシタン弾圧と南蛮人の暗躍で策謀渦巻き、剣風が吹き荒れていた。果てしなく武蔵を襲う剣と短筒。そして彼を慕う美女お孝……仕官の志を棄て、剣一筋の道に己の生きる意味を求める古今無双の剣豪の物語。
  • キミでもヤれるナンパの本
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    カッコいい男は、いくらでも女のコが寄ってきたり、どんなかたちで会っても恋愛に発展するだろう。しかし、モテない男にはナンパという“奇襲”しかないのだ。いつの時代でも、劣勢の側が勝つには奇襲攻撃だ。フツー以下の魅力をもつキミには、ぜひ僕のナンパ術を身につけてほしい。自信をもってくれ。女のコだって出会いがほしいのだから…。  1999年に刊行された「伝説のナンパ指南書」が電子化されて復刊! 時代が変わっても男と女の恋愛ハウツーテクニックは不変!? 当時の風俗・世相を知る上で貴重な資料でもある。 まえがきにかえて ナンパ師に15の質問 序章 いま、キミがナンパをする理由 1章 モテない男でもデキるのがナンパ! 2章 いきなり傷つかないためにやっておくべきこと 3章 ちゃんと選べば来るコはいっぱいいる! 4章 「ふたりっきり」はこうすればいい 5章 僕のとっておきの口説きテクニック 6章 女のココロはこうして手に入れる ●鍵英之(かぎ・ひでゆき) 1966年、神戸市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。ソニー宣伝部にて三年半就労するも「生涯賃金」よりも「生涯人数」を優先すべきと己の人生の目的に目覚め、エリートコースを捨てて脱サラ。以降、常に複数の「ヒモられさん(貢いでくれる女性を意味する)」によって生計を立てながら「ナンパ真剣師」として400人を超える女性たちとのセックスに成功。その中で「ヒモられさん」になってくれて貢がれ続けた末に、一時は銀行口座残高が4000万円を超えたことさえある。トークイベントの他、雑誌・テレビなどへの出演も多数。
  • 究極の謝罪術
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    完璧な人間などこの世にはいません。人は必ずミスを犯します。そのときにどうリカバリーできるか? 失敗は大きなチャンスでもあるのです。失敗に対して前向きに対処し、かつ、信頼関係までをも築くことができてしまう、そのための技術を大公開! 【目次】 はじめに 第1章 謝罪の必要性と意味 ●謝罪が必要な本当の「ワケ」 ●謝罪とは「敗戦処理」である ●謝罪を渋る不条理 ●雨降って地固まることもある ●己の正当性を過信するな ●過ちは改めなくてはならない ●四段階の行為からなる謝罪 ●謝罪は「調査・分析」からスタートする ●「調査」を邪魔する「保身」と「嘘」 ●「分析」は、自身に批判的な目で行う ●「反省」しないと許されない ●逆効果でしかない「言い訳」 ●告白の禁じ手「隠蔽」 ●己の素直な気持ちを「懺悔」せよ ●「賠償」は避けて通れない ●さまざまな賠償の形と解決策 第2章 懺悔の心理研究 ●必要とされる「伝える技術」 ●「汗」と「涙」の心理効果 ●謝意を「服装」で表現する ●「詫び状」の持つ心理効果 ●「手土産」の心理効果 ●「自虐行為」の心理効果 ●「土下座」の心理効果 ●「アフターフォロー」の心理効果 ●「曖昧な表現」を排除する ●「つい」、「うっかり」の使い方 ●謝罪のための「言葉選び」 ●言葉に気持ちを込めて話す ●相手の心理を四つに分けて対応する ●「怒り」を発散させる技術 ●「困惑」した相手に事実を受け入れさす ●「恨み」を解き「再起」を促す 第3章 個人対個人の謝罪 ●組織活動の中での謝罪 人間関係を維持するための謝罪/謝罪は「転ばぬ先の杖」/スキルアップを補佐する謝罪 ●上司に対する謝罪 上下関係によって生ずる「体面」という要素/個人的なミスの謝罪/それでも許されてしまうわけ/通常の業務を離れた場での謝罪 ●上司としての謝罪 部下のミスの謝罪/部下に謝罪させる困難/謝罪術と指導術 ●クライアントへの謝罪 企業の倫理に基づく謝罪/「報告」、「連絡」、「相談」の徹底 第4章 会社対個人の謝罪 ●企業が苦しむクレーム処理 変化した消費者の意識/対応せざるをえない企業姿勢/プラスに転じるクレーム応対 ●クレーム応対に求められる認識 クレームとはなにか/クレームをポジティブにとらえる/会社ぐるみでの対応が必要不可欠/クレーム対応は、最終的に経験に頼るほかない/クレームごと違う原因を考えて対処する ●接客態度が原因で発生するクレーム ソフト由来のクレーム大半を占める/顧客の心理を読み解いて、効率的に謝罪する/役職が上の者から謝ってもらう/他人の不始末を詫びる注意点 ●商品・サービスの欠陥が原因のクレーム 徹底したヒアリングからスタートする/商品の不備が原因で、顧客に二次的な迷惑をかけた/自分の裁量をわきまえる ●その他が原因のクレーム 顧客の勘違いは会社のせいでもある/感覚的なクレーム/他店との比較から生まれるクレーム ●対面式クレームと非対面式クレーム 誠意の演出が肝要な、対面式クレーム/言葉に頼る非対面式クレーム ●クレーム対応の会話術 謝罪術プラス、独特の技術/第一段階─怒りの原因を確認する/第二段階─怒りを吐き出させる・初期謝罪/第三段階─クレームの実情を把握する/第四段階─解決策を考える/第五段階─感謝と改善/電話では、表現力豊かに謝罪する/メールでクレームに返答する諸注意 ●クレーマーへの備え 悪意のあるクレーマーは、少なからずいる 第5章 組織対社会の謝罪 ●組織の謝罪と、リスクマネージメント 世間に許しを請う謝罪/ワンマン経営の弊害/積もりに積もった隠し事に、押しつぶされる組織/謝罪の基本理念は、個人も組織も変わらない ●マスコミ対策 マスコミの使命/マスコミの追及/記者会見を開くメリット/マスコミの担う「社会的制裁」 ●認識を誤った組織の謝罪 調査・分析を怠った、安易な謝罪(雪印乳業)/罪の本質を見失った謝罪(ヒューザー)/度重なる隠蔽で信頼を失った謝罪(三菱自動車)/安易な賠償が意味を成さなかった謝罪(西友) ●株を上げた組織の謝罪 ファンの心理を掴んだ謝罪(石原プロモーション) おしまいに
  • 「国土」喪失。 なぜ日本は領土を守れないのか
    4.3
    1巻1,100円 (税込)
    尖閣諸島、竹島、北方四島……日本の領土が喪われつつあるいま、初代・内閣安全保障室長が「国家」危機管理のノウハウを説く。「国防力」というと、通常は陸海空の軍事力を指す。その意味では、わが国の国防力は、装備という“ハード=目にみえる国防力”は立派だが、それを運用する“ソフト=目にみえない国防力”は欠陥だらけなのである。「主権意識、情報力、統治能力なき政権に、わが国は守れない! いま求められているのは、愛国心と国防力だ」。にも関わらず腹立たしいのは、中国船による確信犯的な領海侵犯、丹羽宇一郎中国大使の公用車襲撃・国旗奪取……といった事態に際し、怒らないことをもって「大人の対応」と、己の臆病保身を正当化するリーダーの発言が数多見受けられること。日本の国防的威信失墜はとどまるところを知らない。総理をはじめとする政府中枢は、直ちに国際社会と国民に向けて所信表明すべきだ。著者は繰り返しいう、「公憤なき政治家は去れ!」と。

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  • 孤高の魔法使いは初恋の新妻を手放せない【1】
    完結
    -
    全6巻110~550円 (税込)
    「このまま、中で出すから……もう、どこへも行かせないって、決めた」一度は婚約破棄をしたものの、再び元婚約者である第三王子ジークハルトと結婚することになった伯爵令嬢のレーナ。初恋の相手とはいえ、別れた時の彼の安堵した表情がずっと胸に突き刺さっていて……。案の定、再会した彼はレーナに冷たいが、初夜をきっかけに徐々にその冷たい仮面がはがれ始める。そして彼女を突き放す理由となった王家の陰謀が明らかになった時、ジークハルトは長く己を戒めていた箍を外してレーナを激しく愛し始める。本当の意味で初恋の相手と繋がった悦びに、新婚の二人はなかなか自分を抑えられず――? ※セット版との重複購入にご注意ください。
  • 古事記(ふることふみ)と言霊百神(ことたまのもものかみ) すべての謎を解く奥義のすべて
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    1巻2,970円 (税込)
    五十音の一音一音が神である。 するとその五十音を使いこなしている 一人一人とは何者であろうか? この国の文化・精神・歴史の超奥底を 捉えた書物がついに現れた! ◯ 日本精神の超奥底は父韻(ふいん)と母音(ぼおん)から子音(しおん)を産む物語である。 ◯ ヤハウェ、エホバの名は、伊邪那岐大神、天照大御神の五母音の配列のことなのです。 すなわち五母音が神である。日本語は、すべての音に母音を含むゆえに、まさに神の言語なのであります。 ◯ 百音図は「高千穂の久士布流多気」の他に「百敷の大宮」、「霊顕密止」ともいいます。真ん中の「フルフル」を上に引っぱり上げると四角錐の形になります。「霊顕密止」とは、ピラミッドのことです。 ◯ 『九鬼文書』における「艮の金神」は、「宇志採羅根真大神」として更に尊い神であるとされています。宇志採羅根真大神は、「天之御中主神、高御産霊神、神御産霊神、伊弉諾神、伊弉冉神、天照大御神、月夜見神、素戔鳴神」を統合した神であるとされているのです。 ◯ そして、天津神籬とは五十音図のことです。神籬は「霊諸招ぎ」。諸は「すべて」。招ぐは「神霊を招く」という意味です。すなわち神籬(霊諸招ぎ)とは、すべての言霊の神霊を招くということで、すべての言霊である五十音図のことになります。 ◯ 五十音こそが、神が宿る依代なのです。「いろは歌」「ひふみ祝詞」「あわのうた」を唱えるのが良いというのは、五十音(四十八音)のすべてを含むゆえに、神籬だからです。 ◯ 淤能碁呂島とは「己の心の締まり」です。 己の心は「忌柱」で、伊勢神宮にある「心御柱」です。 ◯ 淤能碁呂島は「自転島」の暗号でもあります。 地球は自転し、太陽のまわりを公転します。 ミクロの世界では、原子核のまわりを電子が回るように、マクロの世界もミクロの世界も回転しています。トーラス構造です。 ◯ 淤能碁呂島は、森羅万象の回転運動を表しているのです。 ◯ また淤能碁呂島は、量子論でいう波の状態でもあります。私たちは五十音のすべての音を発し得る可能性の中で、一つの音を選択して発します。淤能碁呂島の可能性の波の中から一音一音を粒として具象化させ、五十音図になるのです。 ◯ 淤能碁呂島の回転運動によって子音を産むのです。 左は男性性(陽)を表します。左は霊垂り(霊足り)で、男性の陰部の構造です。 右は女性性(陰)を表します。右は身切りで、女性の陰部の構造です。 ◯ 「女人を言先だちて良はず」(女が先に言ったのは良くない)というのを、文字通りに男性、女性の意味で受け取らないでください。古事記は言霊の奥義書なのです ◯ 古事記は言霊の書である 五十音の一音一音が神である。このことを記しているのが実は古事記なのです。古事記は「上つ巻」「中つ巻」「下つ巻」より構成されています。「上つ巻」は神話の部分ですが、これが実は言霊の奥義書だったのです。

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  • こんなにも面白い万葉集
    3.3
    1巻1,300円 (税込)
    一度『万葉集』を読んでみたいと思いいざ手にとってみても、冒頭の「籠もよ み籠持ち 堀串もよ……」で挫折してしまう。そこで本書では、現代人の心にも響く歌を抜粋し、歌の前にその現代語訳を掲載。意味がわかってから読むから、和歌の魅力が理解しやすくなるのだ。カルチャースクールでの物語性あふれる語り口が評判の著者が、「宮仕えをさぼって怒られた人の歌」「妻が浮気しないかと心配する防人(さきもり)の歌」「優秀さが仇になり、刑死した大津皇子の歌」などを紹介。 ■本書で紹介している和歌の例 外交の窓口の大宰府の在る筑紫や港町の難波には、匂うような美女が大勢いた。それに魅惑される男は少なくないが、こちらの男は故郷の妻を忘れることができなかった。「難波の人が葦の火を焚く家のように、煤(すす)けているけれども、わが妻こそはいつも可愛いんだよなあ」。難波人 葦火焚く屋の煤してあれど 己が妻こそ常愛づらしき(巻11・2651)
  • 獄中の思索者 殺人犯が罪に向き合うとき
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    プロローグ  第一章 罪と罰について 殺人という罪に本質的な償いはない/弁護人との出会いが私を変えた 更生を期して量刑を軽くするのは誤り/一般市民が刑務所に入るということ 「一〇年、一五年はあっという間」/受刑者は内心で何を考えているか 本当の罰とは何かという模索/時間を剥奪されるということ 「天網恢恢疎にして漏らさず」という真理 第二章 運命について 運命とは変えられるものなのか/得意淡然、失意泰然という態度 自分の強運を信じていた/ヤクザ時代の修羅場/余命宣告から塀の中へ 事件と服役がなければ死んでいた/自分の力で左右できないことは考えない 自分が死刑にならなかった意味/天は自分に妥当な境遇を与えた 人生が終わるまで変えないこと/運命は常に人を試している 第三章 信仰について 日本人独特の宗教観/「神は私自身よりも私の内部にある」 自己修養のプロセスとしての信仰/高校時代に遭遇した霊的な体験 宗教は人間にとって諸刃の剣/刑務所と宗教 自分の罪は赦されたと嘯く極悪受刑者/宗教による安易な働きかけは百害あって一利なし 自分の生き方を貫徹した父への信奉/天と己は欺けない 第四章 父と子について ヤクザが恐れた在日一世の父/親といえども子より大人とは限らない 幼少から酒場で人を見る目を養った/自分を一度も叱らなかった母 「僕が大きくなったら、父さんを殺してやるからね」 常に自分が中心で疑問もなく生きた父/父は孫にも自分の思うがままを求めた 父と子のケミストリについて/加害者としての責任から息子との縁を切った 法廷で被害者遺族を怒鳴りつけた父/「長生きして、おまえの帰りを待つ」 桁外れの「親バカ」 第五章 労働について 高校を中退して就職/史上最速の出世/「資本主義の原動力は人々の羨望」 英会話教材のセールスで一二カ月連続日本一/「金貸しは金借りである」 金貸しのジレンマ/人が動くのは利益、感情、恐怖/自分の人格陶冶には無関心だった ヤクザの世界に足を入れる/単純で退屈な作業ほど、その人間を表わす 己の糧となるように働く 第六章 金銭について 専属運転手付きの「豆紳士」/一切の金を入れなくなった父 「経済的自由」を実感する道具/金銭を遣える自分を望んでいた 己の器量に合った消費しかしない/人がお金で豹変する時/俄成金が酒場でやること 「勤労の裏づけのない富は人間を誤る」/人を変えてしまう魔力 「金銭は肥料のようなもの」 第七章 自由について 社会にいれば自由か/「積極的自由」と「消極的自由」/塀の中のスケジュールと規律 偽りの自由に甘んじている受刑者/自由・不自由の概念が消えた/自由と不自由の境界 限定された中での自由もある エピローグ
  • 極ナンパ術
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    普通に生活していて好みの女性と出逢う確率は、たかが知れています。「出逢いがない!」と思う前に、カワイイ子との出逢いを自ら創り出すテクニックを教えます! 伝説のナンパ師・鍵英之が実戦で培ってきた女性の行動心理&ナンパの極意を大公開。シャイといわれる日本男児改造のための、実戦サバイバル術がここにあります。iPhoneブックランキング1位を獲得、累計35,000ダウンロードを記録した人気アプリの電子書籍版。 ・出逢ったその日に最後まで「ヤル」極意! ・自らのコンプレックスを武器にする出逢い術 ・『デート→親密な会話→セックス』の方程式 ・サラリーマンだからこそ、使えるナンパ手法 ・口下手、上がり症でもデキるお手軽ナンパ PROLOGUE 某月某日ナンパ師の一日 ATTACK-1 意識改革が人生を変える ATTACK-2 習うより慣れろはナンパの極意 ATTACK-3 難しくない初歩的テクニック ATTACK-4 誰もやらないからこそここまでやる ATTACK-5 実践に基づく究極のテクニック ATTACK-6 もう怖いものは何もない ●鍵英之(かぎ・ひでゆき) 1966年、神戸市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。ソニー宣伝部にて三年半就労するも「生涯賃金」よりも「生涯人数」を優先すべきと己の人生の目的に目覚め、エリートコースを捨てて脱サラ。以降、常に複数の「ヒモられさん(貢いでくれる女性を意味する)」によって生計を立てながら「ナンパ真剣師」として400人を超える女性たちとのセックスに成功。その中で「ヒモられさん」になってくれて貢がれ続けた末に、一時は銀行口座残高が4000万円を超えたことさえある。トークイベントの他、雑誌・テレビなどへの出演も多数。
  • 侍ジャパンを世界一にする!戦略思考
    5.0
    どうすれば、 侍ジャパンは再び世界一を 奪還できるのか? 日本球界を救う、ノムラの秘策がここにある! なぜ侍ジャパンはWBCで勝てなかったのか? 国際大会で通用する配球と球種、投手とは? 日本の真のエースはだれか? 小林誠司は侍ジャパンに必要か? なぜプロ野球は監督人材難に陥ってしまったのか? 松井秀喜は日本代表監督の器か? 稲葉新監督は金メダルを獲得できるのか? メジャーの強打者は、 “原点”のアウトローだけでは 攻略できない! 著者はこうも語る。 侍ジャパンの稲葉新監督の使命は、言うまでもなく、 東京五輪で金メダルをとることだ。 そのための「侍ジャパン強化策」を提言することは、 同時に輝きを失いつつあるプロ野球の真の再生を考えることにつながる。 いま、プロ野球は本気で何をするべきか。 そして侍ジャパンが世界一になるにはいかなる戦略を立てるべきか。 私が考えうるそのすべての答えを本書に記させていただいた。 ■目次 第1章 なぜ侍ジャパンは敗れたのか? 敗因は監督の人選にあり/なぜ私は侍ジャパンの監督になれないのか?/稲葉監督は金メダルを獲得できるか?/「外野手出身に名監督なし」をくつがえせ/稲葉監督の隠れたる武器 第2章 侍ジャパンが世界一になるための秘策 侍は敵を知り己を知るべし/優秀なスコアラー起用が必勝の条件/勝負の8割はバッテリーが握っている/国際試合はキャッチャーの頭脳が勝敗を決める/小林誠司は侍ジャパンに必要か?/キャッチャー人材難を吹き飛ばすヒーロー、中村奨成/大卒のキャッチャーが大成しない理由/世界に通用するキャッチャーの条件/ノムラが考える金メダルへの配球/日本のキャッチャーの構えは球種がバレやすい 第3章 メジャーに勝つ日本の武器 オリンピックの舞台に立つ意味/日米の差は縮まったのか?/ノムラの日本代表監督黒歴史/日本代表のモチベーションを上げる第3の方法/国際試合のストライクゾーンを逆手にとる/国際試合のインコースの使い方は要注意/メジャーのキャッチングに差をつけられるな/円城寺 あれがボールか 秋の空/なぜアンダースローが効果的なのか 第4章 監督人材難という大問題 監督人材難の責任はだれにあるのか?/短期契約が監督をダメにする/プロ野球をつまらなくする処世術の横行と仲良し内閣/松井秀喜は日本代表監督の器か?/侍ジャパンの命運を握るヘッドコーチ/落合博満が侍ジャパンの監督になれない理由 第5章 プロ野球を改革する指導者はこう作れ 名選手が名コーチになるための秘訣/「説教力」で優勝した名監督/プロがアマチュアに学ぶべきことがある/いますぐ実行すべき指導者講習会要綱/川淵三郎さんをコミッショナーに/メジャーリーグの名監督を講師にせよ/女性心理とピッチャー心理 第6章 ノムラが選ぶベストオブ侍ジャパン 日本の真のエースはだれか?/第2の千賀を発掘せよ/ノムラが選ぶ東京五輪侍ジャパンのメンバーはこれだ
  • 挫折力 一流になれる50の思考・行動術
    3.8
    否定的なイメージの「挫折」ですが、それを経験した人間だけが、これからの不安定な時代を愉快に生き抜くことができます。なぜなら、「挫折」という極度のストレスにさらされることで、ビジネスで最も必要な「打たれ強さ」を手に入れられるからです。さらに、「挫折」を経験することで、「過去のリセット」「敗因の分析」「己を知ること」ができ、それこそが成長への近道となるからです。本書でいう「挫折力」とは、この「挫折を愛し、乗り越え、活かしていく力」を意味しています。本書は、数々の企業を再生させたプロフェッショナルが若い世代に贈る「希望の書」となっています。

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  • システムトレード 基本と原則【実践編】 ──エビデンスに基づいた売買ルールの徹底研究
    -
    エビデンスに基づいた売買ルールの徹底研究 前著になかったトレンドトレード戦略の分析・検討・選択・開発に焦点 トレンドトレード成功への実践的指南書! 日本で2011年に刊行された『システムトレード 基本と原則』(パンローリング)は、好況時にも不況時にも当てはまるトレード全般のフレームワークを提供して好評を博したが、本書は戦略の分析や開発というトレードで最も興味深い部分に焦点を当てている。そのため、本書はペンフォールドのトレード哲学に基づいた実践例を知りたいという多くの読者の声に応えると同時に、トレンドトレードについて真剣に学びたいトレーダーたちへの実践的指南書になっている。 私たちは現在、変動の激しい不確実な時代に生きている。政治、経済、テクノロジー、気候など、あらゆる分野で先行きが不透明だ。このような不透明さを前にして、多くのトレーダー志願者はおじけづいてトレードをやめてしまう者も多い。しかし、ペンフォールドが本書で示しているように、変化が多ければ多いほど、同じことの繰り返しも多くなる。マーケットには法則があると信じる人には、お金を稼ぐチャンスがあらゆるところに潜んでいる。本書はまさにその方法を教えてくれるだろう。 本書は好況時にも不況時にも使える理にかなったトレード戦略の構築法を紹介している。多くの人がトレンドに沿ったトレードで失敗しているが、本書の指示に従えば、それを避けることは確実だ。 トレードを専業とするペンフォールドは、彼の特徴である率直なスタイルで、トレンドトレードで儲ける才能が自分にあるかどうかを見極める手助けをする。どのトレード戦略にも言えるが、トレンドトレードもリスクが高く、必ず生じる連敗を乗り切るためには強い精神力が必要になる。だが、ペンフォールドの言う戦略を貫くことができれば、大きな利益を得ることができるだろう。 本書は実例を挙げながらトレンドトレードに内在するリスクを詳細に解説しているので、それを理解すれば、世界情勢がどのように変化しようと成功できるだろう。本書には、自分に合ったトレンドトレード戦略を検討・選択・開発するのに役立つツールが満載されている。 ■編集部より 本書は、前著にはなかった読者の方々に最も興味深い部分である、市場の構造や分析、セットアップの基準、仕掛け、損切り、手仕舞いのテクニックについて詳しく書かれています。つまり、トレード戦略の分析、調査、開発、検証、完成というトレードの一番面白い側面に特化して書かれているということです。そういう意味で前著とはまた違ったワクワク感のある本になっていると思います。トレンドトレード(トレンドフォロー)は、戦略自体はそれほど難しいものではありません。どちらかと言えば、かなりやさしい部類に属します。そして、これを長期的に実行すれば、「必ず」利益を上げることができ、それは証明されています(この文言がコンプライアンス的に問題ならないほど明らかです)。ただ、勝率の低さ、ドローダウンの長期化など、己を試されるような事態が頻出するため、ほとんどのトレーダーが「必ず儲かる手法!」を放棄してしまいます。前著で己を変革し、本書で戦略を極めて、トレンドトレーダーデビューを飾ってみてはいかがでしょうか。本書はその有力な味方となってくれるはずです!
  • 指導者のエゴが才能をダメにする ノムラの指導論
    5.0
    間違いだらけの野球観を捨て、『本物の野球』を学べ その教え方が、選手を潰す! 「投球制限」に過敏になるな “褒める”教え、一辺倒への違和感 抽象的なアドバイスは百害あって一利なし 【目次】 序章 間違いだらけの“褒める指導法” 今、「褒める指導者」が増えている!への違和感 「叱る」にもさまざまな方法がある 第1章 指導者が果たすべき役割とは 「愛のムチ」は殴ることではない。対話である。 どんな状況下においても、指導者は全力で選手を教えなくてはならない 指導者だからこそ、常に己を磨き続ける責任がある 「甲子園の優勝投手」の多くがプロで大成せず――選手は過去の栄光を捨てよ 不振の選手に「指導者がかけてあげるべき言葉」 第2章 アマチュア指導者に伝えるべき技術 「基礎」「基本」「応用」の段階で技術を身につけていくこと どんなに有望な選手でも「基礎」から入ることでハイレベルな選手になる 捕手に必要な「5つの能力」とは 探求心を養うことで、野球はさらにうまくなる 打撃向上で必要な「バット選び」と「素振り」 第3章 選手をダメにする指導者 抽象的なアドバイスは、百害あって一利なし 最も大切な「言葉をアレンジする力」 結果論で叱るのは絶対にご法度 人は「育てるもの」ではなく、「育っていくもの」だ 指導者は特訓の意味をはき違えてはならない 第4章 その失敗は何度まで許すべきか 「待つ」姿勢も大切 指導者は選手に対するアドバイスを 指導者が指摘して変わらない選手、変わる選手の末路 失敗を「失敗である」と正しく指摘できることも指導者の務め 「全責任はオレがとる」と指導者が腹を括れば、選手は伸び伸びプレーできる第5章 凡人が天才に勝つために必要なこと 努力する方向性は絶対に間違えるな テーマのない練習は全く意味がない 勝ち試合のなかでもしっかり反省するポイントを見つけよ 技術的な限界がきたら、さらに超える努力をせよ 得意なものだけでなく、苦手なものにも取り組ませるようにするのも指導者の務め 第6章 「勝ちに不思議な勝ちあり」は必ず存在する どんな「勝利」も分析することで未来が変わる 模範がいることで「勝って当然のチーム」が誕生する 監督として「長嶋巨人」が怖くなかったワケ あまりにも正統派すぎた王の野球 エースと本音の会話をどれだけできるかも重要 監督は試合中に喜怒哀楽を出すものではない ミスをどう反省し、生かすかはリーダー次第 第7章 組織で生かすために必要な個の力 その道を極めた者は独特の感性を持っている 脇役を生かしてこそ「勝てるチーム」が作れる 天才型の選手は「感性をくすぐってあげる」ことが大切 「ユーモア」も劣勢のときには必要だ 代打の成功率を上げるための思考法 タイブレーク制度についてモノ申す 「投手の球数制限」に過敏になりすぎるな 終章 「感謝の心」を持つことで、野球の技術は上達する 私が「感謝の気持ち」を持つのが大切だと説くワケ 「家族を大切に思う気持ち」はチーム愛にもつながっていく
  • 四方遊戯 遠藤達哉短編集
    完結
    3.4
    暗く荒んだ砂の大地で賞金稼ぎになると決めた少女は!? 本当の強さの意味を知る物語「西部遊戯」等、己の信じる道を突き進む少女たちの生き様は、力強く美しい。珠玉の読切4作品を収録した待望の短編集登場!! 【収録作品】西部遊戯/月華美刃/WITCH CRAZE/PMG-0
  • 朱花の恋 易学者・新井白蛾奇譚
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    江戸を離れて京都で心学者・石田梅岩の家に寄宿する新井白蛾は、ある日朱色の衣をまとったこの世のものならぬ美しい娘・朱姫と出会う。彼女に導かれた白蛾は奇妙な算木を見つける。以来、易に熱中し「八卦見の白蛾先生」として知られるようになる。彼だけが見え、話ができる朱姫との清らかな恋。だが、凄まじい的中率を持ち、時や場所を超えて求める真実を映像として見せる力を持つ秘易は、手にするものが己のために占えば力を失うという言葉通り、自らの運命は杳として知れなかった。京に相次ぐ火難の謎を追ううち、秘易の意味や出生の秘密等が明らかになり──。実在の人物を主人公に占術と恋を描き、時代小説に新風を吹き込んだ話題作!
  • 小学生おもしろ学習シリーズ まんがとゴロで楽しく覚えて忘れない 小学漢字1026
    -
    1巻1,650円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ●小学漢字1026を網羅 ●筆順、読み、使い方の基本情報に加え、楽しいゴロ合わせとイラスト・まんがで楽しく学べる ・語呂合わせは、つまり漢字の構成要素(部品)を分解すること。難しい漢字も分解することで、覚えやすくなる。 ・さらにイラスト・まんがのビジュアルイメージで、視覚的にも記憶しやすい。 ●漢字の配列に工夫 ・五十音でも画数順でもない、配列。 ・同じ部首や部品を使った「形が似ている漢字」、あるいは自然、動物、体といった「漢字の意味でまとめられる漢字」など、同じ特徴を持つ漢字を近い場所に配置。 ・高学年で習う漢字でも、漢字の部品としてよく出てくる漢字(己、寸、可など)や、同じ特徴を持つ難しい漢字は、学年の壁を越えて先取り学習し、同じページで学習(5復/5複/6腹、4残/4浅/銭など)。 ・同じ特徴を持つ漢字を近い場所に配置することにより、漢字のつながりで数珠つなぎのようにどんどん覚えられる。 ・小学校では習わない漢字の部品(巾、戈、隹)なども解説することで、効率的に漢字を覚える。 【目次】 巻頭 手間がかからず美しい宿根草ガーデンの魅力 第1章 小さなスペースに庭をつくるポイント 第2章 実例に学ぶ小さな庭の宿根草ガーデン 第3章 ガーデンデザイナーが提案する小さな庭 巻末 小さな庭で活躍する植物図鑑 <電子書籍について> ※本電子書籍は同じ書名の出版物を紙版とし電子書籍化したものです。 ※本電子書籍は固定型レイアウトタイプの電子書籍です。 ※本文に記載されている内容は、印刷出版当時の情報に基づき作成されたものです。 ※印刷出版を電子書籍化するにあたり、電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。また、印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。 株式会社西東社/seitosha
  • 小説ビーボーイ 春が来た! さあ、恋をしよう特集(2021年春号)
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    春が来た! さあ、恋をしよう! オール読み切り! 【アルファ王子の愛玩 前編】塔の上のアルファ王子様に叶わない恋しちゃった… 【愛を与える獣達】大人気異世界獣人小説、特別編! 【緑土なす もし西の果ての山で二人が出会っていたら 其の三】超人気シリーズのifスピンオフ! 【翼ある盗賊と攫われた宝石】鎖につながれ生きる意味を見失っていた少年は、突然、風のような男に攫われて…! 【アンブレラ】この恋はたしかに運命ではないかもしれないけれど…オメガバース! 【執筆陣】鈴木あみ&みずかねりょう(挿絵)/茶柱一号&鯨爺じん(挿絵)/みやしろちうこ&user(挿絵)/松梶もとや&キツヲ(挿絵)/幸崎ぱれす&古藤嗣己(挿絵) 【表紙】鯨爺じん/むにお ※本書は「小説ビーボーイ2021年春号」を一部抜粋して電子書籍化したものです。
  • 祥月命日
    -
    1巻1,144円 (税込)
    和木重太郎は、下級武士に生まれた己の存在について悩み、理不尽さを感じていた。 そんな中、剣の腕を見込まれ、「抜け荷」の首謀者を追う任に抜擢される。 藩内の勢力争いに巻き込まれながらも、血の繋がりや人間の本質に触れ、徐々に自分の人生の意味を見出していく。

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  • 新完全ヒモマニュアル
    -
    不況の現在、“ヒモ”以外に生きていく道がどこにある? 「ヒモは男性の生活必須技術である」と言うヒモ歴17年の著者が、ナンパからヒモ生活、そしていい捨てられ方まで全部公開。上級者向けヒモテクニックともいえる、『完全ヒモマニュアル』の続編。  2003年に刊行された「伝説のヒモ指南書」が電子化されて復刊! 時代が変わっても男と女の恋愛ハウツーテクニックは不変!? 当時の風俗・世相を知る上で貴重な資料でもある。 プロローグ 大失業時代はヒモの時代だ 第1段作戦 ファースト・コンタクト〈ナンパ〉 第2段作戦 植民地統治〈ヒモられさん管理〉 第3段作戦 独立運動への対応と連邦制への移行〈いい捨てられ方〉 第4段作戦 鍵英之戦史 ●鍵英之(かぎ・ひでゆき) 1966年、神戸市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。ソニー宣伝部にて三年半就労するも「生涯賃金」よりも「生涯人数」を優先すべきと己の人生の目的に目覚め、エリートコースを捨てて脱サラ。以降、常に複数の「ヒモられさん(貢いでくれる女性を意味する)」によって生計を立てながら「ナンパ真剣師」として400人を超える女性たちとのセックスに成功。その中で「ヒモられさん」になってくれて貢がれ続けた末に、一時は銀行口座残高が4000万円を超えたことさえある。トークイベントの他、雑誌・テレビなどへの出演も多数。
  • 十二支のE話 正編
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 この書籍は、現在の混沌とした世の中を変革し導くユニークな経営学・人間学の書である。その要旨は著者の「はしがき」に明確に述べている。 「はしがき」─“「新しい年を迎えるたびに、来年の“年頭訓示” でなにを話そうか。これが頭痛のタネです。なにかよい知恵はありませんかね」。経営顧問先の社長さんから、そんな相談を、うけたことがある。そのとき、ふと頭をよぎったのが十二支・十二支獣のことであった。 そこで即座に「心配ご無用。“えと” にちなんだ話題をスピーチされては如何でしようか。 十二支は年ごとに去り、新たにめぐり来るので、聴く人たちにも新鮮味があって必ずうけますよ」とアドバイスしたところ、「先生、虎の巻を考えてくださいな」ということになった。 言い出しっぺの私にお鉢がまわってきたものの、咄嗟の思いつきだけに妙案があるはずがない。いろいろ考えた末、次の五点についてE話をひねり出すことにした。 1.十二支・十二支獣の漢字の語源とその意味を解説する。 2.その年の“えと”にまつわる故事・格言・ことわざを引用してE話を導き出す。 3.その年の十二支獣の習性をヒントにE話を創り出す。 4.生まれ年の“えと”から人の性格を浮き彫りにする。 5.その年の十二支の「おもしろ雑学」を付記する。 十二支に関する書も二、三市販されているが、いずれも物語風のものであり、経営的視点からとりあげたものは全くない。故事・格言・ことわざにしても同様である。それだけに、経営コンサルタントのノウハウを披露した本書にはユニーク性があり、経営者ばかりでなく経営幹部にとっても、話の材料としての活用価値は大きく、本書は関係先へのプレゼントにも適している。また、営業マンが得意先を訪問したときにも、十二支を話題にすれば商談がスムーズにいく。“えと”われわれの日常生活と切り離すことができない関係にある。人は誰しも生まれながらに一生身につけた自分の“えと”があり、人一倍関心が強く限りない親しみをおぼえる。 私は申どしで、平成四年に還暦を迎える。一休禅師の狂歌に“還暦も冥土の旅の一里塚、めでたくもありめでたくもなし”というのがあるが、私も還暦を人生の一つ節目として本書を上梓する気になった。その年の“えと”にちなんだ話題集を出し続けて六年経過した。毎年十二月になると、経営者の方がたから心待ちされるようになり、ファックス通信とか情報誌に掲載することによって、年賀状などにも大いに利用していただいた。 十二支にちなんだ話題のファンは年々増え、“えと”が一巡し、過去の十二年分を一冊にまとめればぜひ購読したい、という要望が多くの経営者から寄せられている。 幸か、不幸か、病床に臥す身になったのを機に、療養のつれづれなるままに一気阿成に書き下ろしてみた。限られた情報をもとに創作したため、足らざる点も多いと思うが、年頭訓示なり、その年のE話としてご活用いただければ望外の喜びである。”と。是非、十二支を篤学して頂き、人生や己そして社会を見つめ直して欲しいものである。編集部 山岸豊 拝 大龍堂書店刊
  • ストロベリー・フィールズ
    3.1
    「僕が今、女を感じてるのは、夏子先生だけです」  出版社社長・月川の後妻となった夏子は、夫の連れ子・りえの継母として、そして自らもクリニックを開業する女医として、七年余りの月日を平穏に過ごしてきた。しかし、りえの友人でロック・バーでバイトをする青年・旬と出会い、その危険なまでの若さに触れた夏子は、目を背けてきた己の渇きに気づかされてゆく……。  ひとりの女性の陶酔と孤独を描く傑作長篇。  〈解説〉稲葉真弓 〔著者のことば〕  誰もが、あからさまに「家族」の大切さを叫ぶ時代になって久しい。「家族」は人間にとって、最小単位の砦であり、「家族愛」ほど、愛の深さにおいて意味のある、健全で価値の高いものはないと見なされている。  とてつもなく嬉しいことが起こる。真っ先に誰に知らせたいですか、と聞かれる。誰もが「両親」「夫」もしくは「妻」「子供」と答える。  その健全さは微笑ましく、未来永劫、消えることはないかのように思われて、しかし、同時に、その健全な場所でこそ、人は苛立ったり、憎んだり、絶望したり、孤独の淵をさまよったりするのである。そこに「家族」がはらむ「魔」の部分がある。  (読売新聞2009年1月13日付、連載完結インタビューより抜粋)
  • 墨の魔術師
    -
    養母への思慕 代表作への執着 少女への偏愛 書家が狂おしいまでに求めたものは、 何だったのか!? 「書道界の鬼才」が赤裸々に描く、激動の半生! 齢80を目前に控えた書道家の谷村玄斎は、筆一本で身代を築いたことに誇りを持っていたが、どこか虚しい思いも抱えていた。だがある日、東尋坊で出会った少女が玄斎を変える。裸身に最高の美を描きたいという欲望が芽生えたのだ。それは、赤貧の中で己を育ててくれた亡き養母への弔いの意味も持っていた……。
  • 西方守護伯付き魔女の初陣【電子特典付き】
    4.8
    魔法がうまく使えず引きこもっていた王女ミルレオは、男になる呪いをかけられ、西方守護軍で少年魔女(!?)として修行することに。しかも自力で呪いが解けなきゃ即結婚! ところが西方に、王女が来たとの知らせが――って、ありえない! ミルレオは“女装”して、守護伯ガウェインと己の名を騙る偽王女の正体を暴きに行くが……「お前、女か!?」「きぃあああ!!」 落ちこぼれ魔女が世界を変える、最強ラブコメファンタジー!! 【電子特典短編】 ミルレオが纏う静電気の魔法の意味が進化!? 書き下ろし短編「西方守護伯付き魔女の宿題」を収録!
  • それからの武蔵(一)波浪篇
    4.0
    慶長十七年四月、巌流島の決闘は武蔵の一撃の勝利に終った。だが、小次郎の復讐を誓う鴨甚内とおりんは、執拗に武蔵をつけ狙う。折しも九州路はキリシタン弾圧と南蛮人の暗躍で策謀渦巻き、剣風が吹き荒れていた。果てしなく武蔵を襲う剣と短筒。そして彼を慕う美女お孝……仕官の志を棄て、剣一筋の道に己の生きる意味を求める古今無双の剣豪の物語。
  • 猛き黄金の国 柳生宗矩 一
    完結
    -
    全3巻660円 (税込)
    文禄二年(1593) 23歳になる柳生宗矩は、己の剣の道について悩んでいた。鉄砲という新たな武器の前で、果たして剣がどんな意味を持つのか・・・。そんな折、父・石舟斎のもとに時の人・徳川家康の使者が訪れた。世が動乱の時代を迎える中、宗矩の運命も大きく動き出す。徳川幕府の政府を作りし男・柳生宗則の人生!
  • 大連から
    -
    1巻1,144円 (税込)
    アカシアが美しい中国・大連。終戦ののちほとんどの日本人が引き上げた中、あえてこの地にとどまり中国人の男性と結婚し激動の時代を生き抜いた残留日本人女性がいた。やがて訪れた日中友好の流れの中、彼女は病をおして日本語教師になり、日中の架け橋としてかけがいのない存在となるが、それを支えたのは家族との深い愛情だった。表題作ほか、震災・原発事故の傷がさめやらぬ日本で、高校生二人が中国との往還を経てたくましく成長する様がまぶしい「つなぎ手」、死を前にして己の生の意味を問う武士の姿が印象的な「家路」を収録。生へのいとおしさと人との絆の大切さが心に沁みる感動の小説集。

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  • 地先
    4.0
    日本経済新聞2019年8月15日夕刊で、通常、時代小説の書評を担当されている縄田一男氏が例外的に『地先』を取り上げた。 「今回は破格の一巻として、乙川優三郎の現代もの短編集『地先』を扱う。 表題作の”地先”とはその土地から先へつながっている場所という意味の言葉。 巻頭の「海の縁」と巻末にすえられた表題作は対で、御宿の海岸を舞台に、人生の後半にさしかかった主人公がいま一歩踏み出そうとする姿を描いている。 前者は谷内六郎の生涯を己に投影し、後者は風来坊の画家が海女を思わせる民宿の娘と出会うことでそれは成される。 ……希望や諦観を瑞々しい筆致で描く8つの物語……そこからさざ波のようにわきあがってくるのは真の小説と出会った感動にほかならない」と絶賛。 ブック・ジャーナリスト内田剛氏は「なんと熟成された物語なのだろう…。人生の艱難辛苦を味わい尽くした究極の大人の文学だ!」と絶賛。 圧倒的な筆力で、数々の賞を総なめにしてきた乙川優三郎が到達した地平!  「悲しみ、苦しみのないものを書こうと思わない」という意図のもと、楽しいだけの話ではなく、「苦しみの末のハッピーエンドを予感させる物語」を描く。 *恋人と一緒の南国のリゾート。遊覧飛行の事故で、恋人のみが死亡。 傷ついて故郷の海辺の町に帰ってきた女。 自由な恋と仕事に人生を過ごした女が、海辺の町で、地に足着けて自分の夢を実現しようとする男と再会。ささやかな生きる希望が生まれる。…(「すてきな要素」) *絵描きになる夢をあきらめ、平凡な主婦生活を送っていた幸代。娘の作品が美術展に入賞したため、上野に連れ立って出かけた。 そこで、青春時代、芸術家としての才能を信じ、尽くしていた男が、街頭で絵を売っている姿をみる。 動揺する幸代が帰宅して描いたのは…。(「言葉さえ知っていたら」) 御宿を舞台に描く『海の縁』『地先』など珠玉の8篇!
  • 知識人の生態
    3.2
    知識人はなぜ既成権力の批判しかしないのか? 知識人はなぜ大学やマスコミでの権威にかくも固執するのか? 知識人はなぜ己の発言の過ちにかくも無責任でいられるのか? 感情を強く単純に刺激する言説にしか反応できなくなった大衆と手を携えて、虚無主義の大海に落ちゆかんとする現代の知識人。本書で著者は、自らが知識人であることの意味を絶えず自問しながら、現代社会の権力者たちの実態に鋭く斬り込んでいく。出色の知識人論。
  • 父の文章教室
    4.4
    5歳の頃、放浪癖のあった父親と同居することになり、程なく、花村少年の地獄の日々がはじまった。『モルグ街の殺人事件』を皮切りに、古今東西の古典を読まされる毎日。飽きる素振りをみせれば、すぐさま拳が飛んできた――。4年にわたる狂気の英才教育の結果、岩波文庫の意味を解する異能児へと変貌した小学生は、父の死後は糸の切れた凧となり、非行のすえに児童福祉施設へと収容された。以来、まともに学校に通った記憶がない。本書は、芥川賞作家・花村萬月が、これまでの人生で唯一受けた教育の記憶をたどり、己の身体に刻み込まれた「文章作法」の源泉に向きあった、初の本格的自伝である。巻末に、父の死を描いた掌編『爛斑』を収録。【目次】はじめに/第一章 あなたは父が好きですか/第二章 それは山谷の旅館からはじまった/第四章 父の人柄/第五章 父が現れた! (一)/第六章 父が現れた! (二)/第七章 早期教育/第八章 筮竹/第九章 読書の時間(一)/第十章 読書の時間(二)/第十一章 読書の時間(三)/第十二章 父の芸術教室(一)/第十三章 父の芸術教室(二)/第十四章 課外授業/第十五章 父自身のこと/第十六章 断片的であること/第十七章 父の死後(一)/第十八章 父の死後(二)/第十九章 教育と強制/第二十章 キリスト教/第二十一章 父の愛/第二十二章 母の愛/終章 そして現在/爛斑/花村萬月著作リスト
  • 中原の覇者、胡天の玲麒
    -
    型破りで豪放、だが民思いの聖帝・慶雅は桔丹との戦場近い邑に赴く。そこに呈鶻の王子・涼鸞が、忍び込んできた。唐突に同盟を迫られ驚くが、命に代えてもという強い光を宿す瞳が慶雅を射た。覚悟が本物かを試す意味で褥に押し倒してみる。白絹の肌に愛咬を刻み、下肢に己の楔を穿った。屈辱の悦楽に悶え塗れる涼鸞。それでも俯かない彼は気高くも美しい。慶雅は何とかしてやりたく思うが、聖帝とて勝手はできない。そこで一計を案じ、涼鸞を后妃のように着飾らせたが…!?

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  • 挑戦
    -
    傷ついた戦友自身の依頼により、その戦友の命を断った――消したくても消えることのない、重く暗い記憶。かくて主人公・伊崎は、戦争によって生の流れを中断されてしまった自分の存在に、それでも意味を見つけようと模索する。やがて国際資本の厳しい経済封鎖であえぐ“石油問題”の打開に己れの活路をも見出した彼は、狂気の沙汰と言うべきイラン原油買付けに命を賭けて挑む……。
  • 強く生きるには
    -
    1巻1,320円 (税込)
    「人間の一生とは 己の平凡さを認めること/どうせなら強く生きることだと悟る」(本文より) 生きることを自問自答する『生・老・死』、死ぬことに思いめぐらす『死とは?』、山の変容を嘆く『きのこ採り』、現世にも欲しい『影武者』、人生を定義する『我が人生』、涙もろさの理由を問う『涙』、幼なじみとの出会いを喜ぶ『親しき人々』、老いを謳った『老いても』……「母の話」から「ウクライナ」まで、戦争と世の中を思い、過去と未来を考え、幸福を問い、生と死を、そして老いと人生を、今まで生きてきた自分を振り返る。 やさしくわかりやすく読みやすい、そんな言葉の向こう側にある「生きていくこと」の深淵。昭和平成令和を「強く生きてきた」著者の、人生がすべて詰まった「人生最後の総括詩集」。過去3冊分の詩もすべて収録。 <著者紹介> 畠山隆幸(はたけやま たかゆき) 六歳の頃から詩を書く。詩を書いたきっかけは、六歳の時掘り炬燵で左足首に火傷をした事と、小学生二年生の時担任教諭に詩を褒められた事だ。この内容は詩集にも一部書かれている。火傷は著者の人生に大きな変化を与えた。そして、変化は現在も続いている。原因は、靴擦れによる痛みだ。痛みは死ぬまで続くだろう。 今回の詩集が最後の詩集だと考えている。そんな意味で本詩集が広く読まれる事を期待している。

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  • 天使の代理人(上)
    4.0
    1~2巻495円 (税込)
    生命を誕生させるはずの分娩室で行われた後期妊娠中絶。過去、数百にのぼる胎児の命を奪ってきた助産婦・桐山冬子はある日、無造作に放置された赤ん坊の目に映る醜い己の顔を見た。その時から罪の償いのために半生を捧げる決意をした彼女は、声高に語られることのない“生”を守る挑戦を始める―。胎児の命、そして中絶の意味を問う衝撃作。
  • 二畳で豊かに住む
    3.1
    かつてウサギ小屋などと海外から揶揄されたように、日本の住宅事情は劣悪だとされている。だが夏目漱石や内田百間、高村光太郎など極小の空間を楽しみながら住んだ先人たちをみると、広さのみが豊かさに通じるとは言えないのではないか。本書は、究極の住居の実例を示し、住むことの根源を考えてみようとするものである。狭い住居の工夫を知って身の丈の生活の意味を再検討する。【目次】はじめに――狭いながらも豊かな空間/第一章 内田百間、二畳に夫婦で住む――作家が語る小屋生活/第二章 高村光太郎の山小屋――雪深い里で詩作にはげむ/第三章 永井隆の二畳の如己堂――原爆の町で平和を求めて/第四章 多摩川渡船場二畳の小屋――氾濫したら持ち運ぶ/第五章 夏目漱石・中村是公、二人の二畳の下宿/第六章 正岡子規の病床六尺――ふとん一枚、これが我が世界/第七章 四国、村はずれのお茶堂――遍路たちの一夜の宿/第八章 建築家提案の最小限住居――極小空間の特色/おわりに――狭いながらも楽しい我が家
  • 日本神話の研究
    -
    1巻2,200円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 人は己れの姿に似せて神をつくる。神を知るには,神を生んだ人間社会の集団的祭儀の意味を知らなければならない。東亜諸民族の神話と比較しながら,日本神話の特質を明らかにした先駆的名著の覆刻。

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  • 野村克也、明智光秀を語る――早まるな、光秀よ!
    -
    【内容紹介】 私は自慢ではないが、《野村克也―野球=0》の人間である。その私が本書では、明智光秀について語ることになった。プレジデント社で歴史に詳しい方から明智光秀の話を伺い、その話の感想を書籍にしたのである。 そこで得た私なりの結論は、 「人は皆、明智光秀である」 ということだ。 彼もまた弱者の流儀でのし上がった人間なのである。光秀の心は、気持ちのパノラマのようである。挫折、苦悶、光明、苦渋、貧困、抜擢、期待、羨望、絶頂、すぐその横に苦悩が横たわり、そして最後には謀反、敗北という形で己の生命を終えた。 その意味では、信長、秀吉、家康らの勝者たちよりもドラマチックに生々しく生きた。敗者は、私たちにとって人生の教科書である。私は、勝者になれなかったこの一人の男から多くのことを学べるような気がしている。 「人は皆、明智光秀である」、この言葉を頭の片すみに置きながら、ぜひ本書を読んでいただきたい。 【著者紹介】 [著]野村 克也(のむら・かつや) 1935年京都府生まれ。京都府立峰山高校卒業。1954年、テスト生として南海ホークスに入団。3年目でレギュラーに定着すると、以降、球界を代表する捕手として活躍。1970年からは選手兼任監督となり、その後、選手としてロッテオリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)、西武ライオンズに移籍。1980年に45歳で現役を引退。27年間の現役生活では、1965年に戦後初の三冠王になったのをはじめ、MVP5回、本塁打王9回、打点王7回、首位打者1回、ベストナイン19回、ダイヤモンドグラブ賞1回などのタイトルを多数獲得した。1990年にはヤクルトスワローズの監督に就任し、4度のリーグ優勝、3度の日本一に導く。そのほか、阪神タイガース、東北楽天イーグルスで監督を歴任。楽天ではチームを初のクライマックスシリーズ出場に導く。主な著書に、『弱者の流儀』(ポプラ社)他多数。 【目次抜粋】 まえがき 第1章◆ 「その他」から始まった人生  ●戦国の歴史も、勝負の世界も人間ドラマ  ●「ひもじさ」こそ、光秀と私を結びつける  ●世に出るまでの長い道のり  ●南海テスト生に合格 第2章◆ マルチな才能が開花、ダブル主君  ●信長にその才能を認められた光秀、四十一歳の光明  ●信長の家臣、義昭の近臣  ●葛藤の中で成果をあげる  ●残虐非道の比叡山延暦寺の焼き討ちと光秀  ●義昭追放と光秀の家臣団  ●ライバルは互いの身を助く 第3章◆ 絶頂の四十代、疑心暗鬼の五十代  ●丹波攻略こそ武将としての誇り  ●丹波攻略の五年間で明智家臣団がよいチームに  ●初めての挫折~天正五年の黒井城の戦い~  ●天正七(一五七九)年八月、ついに丹波平定  ●織田軍団の〝近衛師団長〟  ●信長と光秀の蜜月時代  ●光秀の心に忍び寄る「疑心暗鬼」の瞬間  ●本質を知る、原理原則で考える 第4章◆ 「敵は我にあり」  ●虚しき謀反の朝  ●安土城での家康の饗応役  ●本能寺の変  ●六月二日から十二日までの、光秀の十一日間  ●六月二日から十二日までの、秀吉の十一日間  ●心ならずも、山崎の戦い  ●そして、死
  • 灰死神と不死の猫 1巻
    完結
    -
    少年は思い知った。命を奪う意味を。己が不死身となった、その理由を。 死神という概念がまだ存在しない時代、少年・ガットは海上国家「エネティア」で一人前の暗殺官を目指していた。いつも通り人殺しをできずに叱られていたある日、慕っていた先輩の変わり果てた姿と、死神を名乗る奇妙な人物に出会うこととなる──。主従ダークファンタジー、開演!!
  • 春から夏、やがて冬
    3.8
    スーパーの保安責任者の男と万引き犯の女。偶然の出会いは神の思し召しか、悪魔の罠か? ミステリーの限界を超えた“現代の神話” スーパーの保安責任者・平田誠は、ある日、店で万引きを働いた末永ますみを捕まえた。いつもは情け容赦なく警察へ引き渡す平田だったが、免許証の生年月日を見て気が変わった。昭和60年生まれ。それは平田にとって特別な意味があった。平田はますみを見逃すことにした。これがきっかけで二人に交流が生まれ、やがて平田は己の身の上をますみに語り始める――。 偶然の出会いは神の思し召しか、悪魔の罠か? 二人を結ぶ運命の糸は、思いもよらない結末へと繋がっていた!トリックなし。しかし、ラストで世界が反転する! “絶望”と“救済”のミステリー。 解説・榎本正樹
  • ひぐらし剣士道中記 平らかな道
    -
    居合道の奥義を極める旅に出た年老いた武芸者の道中記。―関ヶ原の乱から十三年―居合抜刀術の祖・林崎甚助重信が勝負を超越した真の力を求め、秩父路・甲州裏街道をゆく。「義のために働くとはどういうことなのか」、「武士があるから戦があるのか戦があるから武士があるのか」、己(武士)の存在理由を見出し、居合術を完成させるためにひとり武蔵国から秩父を目指す。その道中で出会った武士や商人、山賊、村人らとの交流を通して、甚助は「相手を生かし、己も生くべく中庸、公正」という居合の心を体感していく。芸事でも功名のためでも出世の道具でもなく、剣士として生きる意味を探ることに残りの人生をかけた男の物語。これは、今を生きる日本人の啓示ともなり得る一冊である。

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  • 「人妻」の研究
    -
    「ヒトヅマ」―既婚女性を意味するこの平凡な単語が、なにゆえ男たちの胸に、かくも狂おしく淫らに響くのであろうか?本書では、近・現代の文学作品や映画、ドラマ、歌謡曲のなかで性的関心の対象として描かれてきた人妻像を手がかりとして、男を惹きつけてやまぬ彼女たちの魅力の核心に肉薄するとともに、彼女らを恋愛や不倫へといざなう「仕掛け」について明らかにする。妻を知り己を知るために必読の一冊。
  • ブサナンパ
    -
    凄まじいばかりのリアルである。「一生、童貞のままで終わりたくない!」ブサイク、モテない、という絶体絶命の境地から、いかに試行錯誤を重ねて“生涯人数”を伸ばしていったのか? 本書はその軌跡であり、世のすべてのモテない男子へのバイブルにふさわしい。「伝説のナンパ師」と呼びならわされる男の「性の自叙伝」にして、次の世代へ向けた「性の伝承」がここに記されている。 ●鍵英之(かぎ・ひでゆき) 1966年、神戸市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。ソニー宣伝部にて三年半就労するも「生涯賃金」よりも「生涯人数」を優先すべきと己の人生の目的に目覚め、エリートコースを捨てて脱サラ。以降、常に複数の「ヒモられさん(貢いでくれる女性を意味する)」によって生計を立てながら「ナンパ真剣師」として400人を超える女性たちとのセックスに成功。その中で「ヒモられさん」になってくれて貢がれ続けた末に、一時は銀行口座残高が4000万円を超えたことさえある。トークイベントの他、雑誌・テレビなどへの出演も多数。
  • 鳳凰皇后【SS付】【イラスト付】 ―王女は嫁いで愛を知る―
    3.5
    山脈を隔てた隣国、西のロンバルディ国と東の朱国は互いの強敵国から身を守るため、秘密の同盟を結んでいた。更なる結束を求めたロンバルディ国王の決意により、王女ブランシュは愛凰と名を改め、皇子・炎鳳へ人質同然で嫁ぐことに。婚儀の夜、炎鳳は己の血でシーツに血痕を残す。「愛の無い行為では意味がない。愛凰を信じて待つ」と言ってくれて…。一つになることを望んだ愛凰は純潔を散らされて…。 愛に包まれながら、立派な皇后へと一歩ずつ成長するラブロマンス。
  • VOMPIRE 1巻
    完結
    -
    かつてこの世に、男にとってこれほどにまで無意味で恥ずかしく、ふくよかで温かみのある呪いをかけられた者はいただろうか——。 元人間である吸血鬼パイは、とある出来事をきっかけに、危険で強力な魔力を持つ赤巾の魔女に呪いをかけられ、巨乳になってしまう。 呪いを解くため、魔女の一族ボードを訪ねるが……。 自らの巨乳に翻弄されるパイと、悲哀に満ちた己の運命と向き合うボードに、希望の光は差すのか? 読むものを窃笑の谷間に挟み込む、悲しくも心踊るボインボイン漫画。 ※作家個人で公開していたWeb漫画作品を電子書籍版として配信。※本商品は過去に他出版社から発行されていた商品になります。収録内容に変更はありませんので、重複購入にご注意ください。
  • マッドマックス 怒りのデス・ロード 口述記録集 血と汗と鉄にまみれた完成までのデス・ロード
    値引きあり
    4.3
    総勢130名の〝証言〟によって炙りだれる衝撃の製作の裏側! アカデミー賞6部門受賞、史上最高のアクション映画と讃えられる 『マッドマックス 怒りのデス・ロード』 だが、本作が劇場公開にこぎつけたのは奇跡だった……  現代の古典たる本作が完成にいたる道のりはほぼ20年におよび、監督のジョージ・ミラーは不測の事態に何度も翻弄されながら、ハリウッドでもまれにみる困難な撮影を達成しようとした。  数度にわたり製作は立ち往生、主演のトム・ハーディとシャーリーズ・セロンは過酷な環境のナミブ砂漠でたびたび衝突し、ミラーのスタッフが繰りだす命知らずのアクションシーンは危険極まりない撮影となった。  著者のカイル・ブキャナンは、映画製作のあらゆるステップを克明かつ臨場感たっぷりに体験させてくれる。 『怒りのデス・ロード』の意外な起源から、奇抜なキャスティングの過程、世紀の傑作を危うく骨抜きにしかけた大手スタジオとのバトル──。  撮影は常軌を逸するあまり、映画の空想世界がキャストとスタッフの実生活を浸食しはじめる。  自分自身の《荒野(ウェイストランド)》で闘い、ぎりぎりで持ちこたえながら前進するには唯一、監督の《マッドな》ヴィジョンを信じる以外に道はない。  とはいえ、すべてが裏目に出るような状況で、ミラーはいかにして己のヴィジョンを貫きとおしたのか?  百数十名もの人々におこなったインタビュー、そして『怒りのデス・ロード』の内幕をつぶさに読んだ読者は、否定しがたい結論に達する。これほど汗みずくになり、炎で鍛えあげ、スケールのでかい映画がつくられたことは、かつてなかったと。 この映画に出演したことがどれほど大きな意味を持つか、 とても言葉にはできない。 もうもとには戻れないほど、ぼくは変わった ──トム・ハーディ 間違いなく、これまででいちばんたいへんな仕事だった。 撮影で負った〝体が覚えている〟レベルのトラウマを、 いまだにぬぐいきれないほどね。 ──シャーリーズ・セロン これは、自己保存についての物語だ。  相手を殺すことがきみに利するならばそうすべきで、 ためらう余地はない。そんな情緒が、俳優たちに影響したんだと思う。 ──ジョージ・ミラー 現場ははっきりいって、カオス状態だった。 ──ニコラス・ホルト 撮影終了間際になって、どれほど深くうさぎ穴を落ちたのか、 みんなやっと実感したんじゃないかな。 ──ゾーイ・クラヴィッツ だけど撮影で味わったつらい体験も演技に生かせたはずよ。 現場が大混乱だったことが、あれほどすばらしい映画になった理由だから。 ──アビー・リー
  • 水霊 ミズチ
    4.1
    『平成日本の百名水』神社の遺跡から湧き出た水を商品化する――。それは過疎村の村興し事業の目玉企画だった。ところが、その計画に携わる者が、人間離れした食欲をしめした後、痩せ衰えて死亡する怪事件が発生する。湧き水と事件の関連性を指摘する民俗学者・杜川己一郎は、遺跡の学術調査を進めるに従い、疑念を確証へと近づけていくのだった。―現代文明の危機に警鐘を鳴らすフォークロア。その想像を絶する、真の意味を紐解く驚天動地のホラー大作。
  • 満つる月の如し 仏師・定朝
    3.9
    藤原氏一族が権勢を誇る平安時代。内供奉(ないぐぶ)に任じられた僧侶隆範(りゅうはん)は、才気溢れた年若き仏師定朝(じょうちょう)の修繕した仏に深く感動し、その後見人となる。道長をはじめとする貴族のみならず、一般庶民も定朝の仏像を心の拠り所としていた。しかし、定朝は煩悶していた。貧困、疫病に苦しむ人々の前で、己の作った仏像にどんな意味があるのか、と。やがて二人は権謀術数の渦中に飲み込まれ……。(第32回新田次郎文学賞受賞作)
  • もうこりた
    -
    1巻990円 (税込)
    息子の結婚相手に会ったときから始まる母親の観察と思考と葛藤を率直に言葉にした。憶測や忍耐も含めて、すべては自分の子育てが終焉を迎えたことに裏付けられた心情であると著者本人もうすうす気が付いている。書名は、自身の欲や執着を離れて相手の利を優先する「忘己利他」の考え方に自分はたどり着けるのかという自問と、彼女との精神的闘いに「もう懲りた」の意味を内包している。
  • モテる男に変わる本
    -
    一流企業のサラリーマンを辞め、17年間ナンパに専念。400人以上の女性と寝て、ヒモ暮らしを続けてきた男というと、どんな人物を想像されるだろうか。世に言うイケメン系のカテゴリーからは程遠い平凡な男が、どのようにして400人にも及ぶ女性を口説き、ベッドインまで持ちこむことができたのか…。本書は、著者の実践からのみ構築された、壮絶なルポルタージュでもある。  2009年に刊行された「伝説のナンパ指南書」が電子化されて復刊! 時代が変わっても男と女の恋愛ハウツーテクニックは不変!? 当時の風俗・世相を知る上で貴重な資料でもある。 第1章 誰でもモテる男になれる 第2章 ローマは一日にしてならず ~リア充くんを目指せ~ 第3章 モテるためのナンパの基本 第4章 ナンパは男を磨く修行の場だ 第5章 ネット・ナンパが草食系を救う 第6章 ベッドインまでの必勝法則 第7章 モテる男の究極の奥義 ●鍵英之(かぎ・ひでゆき) 1966年、神戸市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。ソニー宣伝部にて三年半就労するも「生涯賃金」よりも「生涯人数」を優先すべきと己の人生の目的に目覚め、エリートコースを捨てて脱サラ。以降、常に複数の「ヒモられさん(貢いでくれる女性を意味する)」によって生計を立てながら「ナンパ真剣師」として400人を超える女性たちとのセックスに成功。その中で「ヒモられさん」になってくれて貢がれ続けた末に、一時は銀行口座残高が4000万円を超えたことさえある。トークイベントの他、雑誌・テレビなどへの出演も多数。
  • 野党共闘(泣)。 - 学習しない民進党に待ち受ける真っ暗な未来 -
    -
    したたかに民進党を利用する共産党。少数政党ながら己の信念を曲げない社民党、自由党。そして蓮舫新体制下で分裂の気配が漂う民進党。本書ではこうした各党の実態を探りながら、野党共闘が持つ意味およびこれからの展開について考えたいと思います。 はじめに 野党共闘は民進党に何をもたらしたのか? 序章 野党共闘は民進党に何をもたらすのか? 第1章 蓮舫氏を新代表に選んでしまった民進党 第2章 したたかに民進党を利用する共産党 第3章 組織政党の公明党と共産党の差異 第4章 小沢一郎氏が提唱する「オリーブの木構想」 第5章 野党共闘の女性観が世間とずれている点 最終章 学習しない政党のお先真っ暗な未来
  • 敗れし者なれど
    -
    1巻1,232円 (税込)
    乱世に、闇に光を求めて愚直に生きる武士の姿を描く感涙時代小説「良之三部作」第一部。 「名など惜しまずとも良い、命こそ惜しむべきものだ」 自分がこの世に生きる意味とは? 主君も家も名も捨て、 佐脇良之は修羅の道を歩む。 幼き頃に憧れた武士の夢に敗れ、死を望んで三方ヶ原の戦いに出陣した織田家家臣・佐脇良之。 戦に生き延びた己を恥じる良之は、徳川家康の助言で「一人の自由な武士として生きること」を選び、武田勝頼の首を狙い、甲斐へ向かう。 良之が人との関わりによって気付いた自らの使命とは?

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  • 傭兵の誇り
    値引きあり
    4.0
    命を賭け戦い続ける日本人傭兵の実録体験記。 アフガン、ボスニア、カレン…他国の平和の為に己の命を賭して戦い続ける日本人傭兵の実録体験記。口先だけで平和を語るエセヒューマニストを糺し、戦禍を潜り抜けてきた体験から「戦争」と「平和」の意味を問う! ※【ご注意】この作品には図が含まれており、お使いの端末によっては読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立読みファイルをご確認いただくことをお勧めいたします。
  • 読むことのアレゴリー
    4.5
    批評界に大きな衝撃を与えるとともに、文学批評はもちろん、哲学・思想の領域にも深い影響を与えた巨人ポール・ド・マン(1919-83年)。ド・マンを領袖とする「イェール学派」は、第一世代に属するハロルド・ブルーム、ジェフリー・H・ハートマン、J・ヒリス・ミラー、第二世代に属するバーバラ・ジョンソン、ショシャナ・フェルマンの名とともに無数の輝かしい成果をあげてきた。その原点に位置するのが本書『読むことのアレゴリー』(1979年)であり、そこで全面的に展開されたド・マンの「脱構築批評」は文字どおり世界を震撼させた。 本書の一貫した主題は、言語の「比喩性」の観点から「読むこと」の本質を考察することにある。テクストに普遍的=不変的な意味を見出そうとする「字義性」に基づく発想をド・マンは虚妄として暴き出す。その帰結として高らかに宣言されるのが、言語はすべて比喩的である、というテーゼにほかならなかった。つまり、言語は絶えず自身とずれていく。それゆえ、語りは決定的な終結を迎えることに必ず失敗し、コミュニケーションはディスコミュニケーションとなる。例えば、アメリカのテレビドラマ『All in the Family』の一話で靴紐の結び方を聞かれた男が口にする「What’s the difference?」という言葉に見られるように、言語は常に「字義どおりの意味(literal meaning)」と「比喩的な意味(figurative meaning)」のあいだで宙吊りになり、意味の決定不可能性に直面するわけである。本書は、このことをルソー、ニーチェ、リルケ、プルーストにも見出される本質的な特性として示し、それらのテクストがみずからを脱構築し、さまざまな内部矛盾を遂行してしまうさまを鮮やかに浮かび上がらせる。 ド・マンの主著にして現代批評理論・現代思想の領域に聳え立つ一大金字塔──その定評ある明快な日本語訳を文庫版で手にできる快楽がここに生まれた。 [本書の内容] 序 文 第I部 修辞(学)  第1章 記号学と修辞学  第2章 文 彩(リルケ)  第3章 読むこと(プルースト)  第4章 生成と系譜(ニーチェ)  第5章 文彩のレトリック(ニーチェ)  第6章 説得のレトリック(ニーチェ) 第II部 ルソー  第7章 隠 喩(『第二論文』)  第8章 自 己(『ピュグマリオン』)  第9章 アレゴリー(『ジュリ』)  第10章 読むことのアレゴリー(『サヴォワの助任司祭の信仰告白』)  第11章 約 束(『社会契約論』)  第12章 言い訳(『告白』) 人名・作品名索引
  • 凜

    4.0
    開拓期の北海道。 命が軽んじられる場所で、生き抜こうとする者たちがいた。 騙されてタコ部屋に送られ、過酷な労働を強いられる男。 貧困にあえぎ、子のため身を売る女――。 旅でこの地を訪れた現代の就活生・上原沙矢は、 彼らの人生に触れ、己の道しるべを見いだす。 時代を超え、生きる意味を問う傑作!
  • 『論語』 孔子の言葉はいかにつくられたか
    4.0
    〈「古典」は創造される〉 儒家たちが己の思想の正否を賭けてテキストと格闘し続けた、エキサイティングな二千年の思想史! □「子曰く」……孔子は本当にそう言ったのか?□ 春秋時代の弟子たちが残した師の言行は、口承で、あるいは竹簡や木簡によって紀元後に伝えられた。 それはさらに時を経て、前漢から宋、江戸時代の日本に至るまで、儒教の思想家たちの強い意志と意図とともに編纂、継承され、ついに『論語』は東アジア最大の古典としてつくりあげられた。 鄭玄、何晏から朱子までの儒家、江戸の伊藤仁斎、荻生徂徠らはあるべき聖賢の思想をいかに追い求めたか。 『論語』テキストの系譜を、ひとつの思想史として描き出す! 「本書が扱うものは、『論語』の形成過程と、朱熹の『論語集注』が成立するまでの解釈史である。しかも、そこで明らかになることは、『論語』とは、孔子の「ありがたい」言葉が収められているものではなく、長い歴史の中で、思想家たちの意図のもと孔子の言動は作られてきた、という事実である。それでは、『論語』を読むことに意味はないのか。そうではあるまい。『論語』などの古典は、時代や個人に応じて受け取られ方が異なるからこそ、時代を超えた普遍性を持って読み継がれてきた。『論語』も、それを手にした一人ひとりの思いに基づいて読まれてきた」(本書より)
  • 若きアスリートへの手紙──〈競技する身体〉の哲学
    4.0
    本書サブタイトルの「〈競技する身体〉の哲学」に注目してほしい。昔から今に至るまで、アスリートというのは寡黙な存在だ。 決して多くを語ろうとはしない。だがその裏には、はてしなく深く広大な「経験と叡智の海」が広がっている。 私は、その海を学術という名のコンパスを片手に航海してみたかった。 そして、アスリートによるアスリートのための新しい哲学を立ち上げたいと志し、この手紙を書き始めた。 本書のサブタイトルには、そうした私の挑戦的な意図が込められている――町田 樹 これぞまさに、アスリートの哲学と極意! 何かひとつの物事を極めようと努力するすべての人に捧ぐ、珠玉の21篇。  本書は、スポーツ界で日々活躍するアスリートに向けて、競技人生を実り豊かにするためのさまざまな極意や哲学を提供している。  アスリートの競技人生は、決まって過酷なものである。 ケガなどの身体的問題はもとより、競技成績の浮き沈みや極度の緊張状態を強いられる競技会でのストレスなどが原因となる精神的問題、あるいは競技引退後の人生形成で挫折を味わうセカンドキャリア問題など、挙げればキリがないほど、日々、さまざまな問題と向き合い続けなければならない宿命を背負っている。そうした諸問題を克服しようと、ひたむきに努力を続けるアスリートの人生に寄り添うことを使命とした学術的エッセイ集が、ここに誕生した。  本書は、2部構成となっている。第Ⅰ部では、競技種目を問わず、すべてのアスリートに共通するテーマを取り扱う。 コツをつかむ方法や、スランプの改善策、緊張を緩和させる思考法、パフォーマンスの成功確率を高めるための戦略など、競技の世界を豊かに生き抜くためのノウハウのみならず、ライバルとは誰か、「競技引退」の真の意味、セカンドキャリアの築き方など、若きアスリートの人生そのものに深く関わる話題についても、縦横無尽に論じていく。  第Ⅱ部では、フィギュアスケートや新体操、アーティスティックスイミング、チアダンス、バトントワリングなど、芸術的なスポーツに取り組むアスリートにとって普遍的なテーマを取り上げる。表現力の磨き方や、優れた振り付けを生み出すための創作のあり方、個性を開発する方法など、アスリートとアーティストの二面性を持つがゆえに向き合わなければならない、アーティスティックスポーツならではの諸問題について、新たな知見を示していく。  このように、多種多様なトピックスから構成される本書は、著者のトップアスリートとしての実践経験と、スポーツ科学研究者としての学識の融合が織りなす、従来類例を見ない、まったく新しい独創的なスポーツ書籍であるといえるだろう。  アスリートはもちろんのこと、芸術を志す若きアーティスト、あるいはスポーツ以外の習い事に取り組む方々など、何かひとつの物事を極めようと努力するすべての人に届ける、知的探究の一書である。 ■目次 第Ⅰ部 すべてのアスリートへ 第1信 コツをつかむコツ 第2信 スランプ脱出法――アルゴリズムとヒューリスティックの使い分け 第3信 基礎の正体 第4信 ループ・オブ・ザ・ヴィクトリー ――成功体験繰り返しの法則 第5信 緊張状態制圧戦略 第6信 知識革命への煽動――身体運動の訓練だけが練習ではない 第7信 “1日休めば取り戻すのに3日かかる”の嘘――コロナ禍時代の新発見 第8信 サバイバル・イン・ザ・スポーツワールド――自分国統治論 第9信 ライバルとは誰か? 第10信 スポーツ界解脱論――己の引退時期を見極める 第11信 人生補完計画――アスリートのためのキャリアデザイン論 第Ⅱ部アーティスティックスポーツのアスリートへ 第12信 美的探求の心得――より美しくを目指すための第一歩 第13信 踊るアスリートのための著作権入門その1――あなたは著作物の利用者である 第14信 踊るアスリートのための著作権入門その2――振付師は著作者になれる 第15信 踊るアスリートのための著作権入門その3――あなたは実演家である 第16信 表現力の鍛え方 第17信 スターへの近道――舞踊マスターのすすめ 第18信 マスターピースの条件――優れた振り付けを生み出すために 第19信 音楽選曲からはじまる世界創造 ――二次創作としてのアーティスティックスポーツ 第20信 自分美学への招待――オリジナリティの見つけ方 若きアスリートへ捧ぐ最後の置き手紙 第21信 感動は与えられない ■著者について 町 田  樹 (まちだ たつき) ●1990年生まれ。スポーツ科学研究者。現在、國學院大學人間開発学部助教。2020年3月、博士(スポーツ科学 / 早稲田大学)を取得。 専門は、スポーツ&アーツマネジメント、身体芸術論、スポーツ文化論、文化経済学。 主著は、『アーティスティックスポーツ研究序説』(白水社、2020年)[2020年度日本体育・スポーツ経営学会賞受賞]。 また、かつてフィギュアスケート競技者としても活動し、2014年ソチ五輪個人戦と団体戦ともに5位入賞、同年世界選手権大会で準優勝を収めた。 2014年12月に引退後は早稲田大学大学院に進学すると同時に、プロフェッショナルスケーターとしても自らが振り付けた作品を、アイスショーなどで発表。 2018年10月にプロを完全引退したが、現在も研究活動のかたわら、振付家としても活動中である。

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