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死神の地図
新光映画のスカウトマン・五代がスカウトした人気女優・由木涼子が、自宅の湯殿で殺害され、ついで五代がスカウトした代役は、カメラ・テストの最中に何者かの手で重傷を負わされた。これに代って登場したニュー・フェイスの小滝春子のイヤリングが、涼子殺害の現場に落ちていたことは、五代だけが知っていた……。スカウトマン・五代探偵の活躍する、スリラー長編。 -
最終都内版
新聞休刊日には大事件が生れる……というジンクス通り、9月23日の昼下り、警視庁桜田クラブの東京日報のデスクへ「女を殺して新宿の北向八幡の境内に埋めた」と、犯人だと称する男から電話が入った。捜査班も各社の記者も急行したが、本当に若い女性の腕が出てきた。バラバラ事件である。捜査一課はもちろん、各社の取材競争が始った……。やがて被害者は、キャバレーのホステスと判明、彼女のアパートからは、客となった者らしい200数十名の名刺が発見された。日報の山崎、タイムスの矢島記者の頭脳作戦! 続いて第2の殺人事件発生! 猟奇とスリル横溢の長編小説。 -
五十両の夢
時代小説の巨匠が、江戸時代庶民の哀歓を、流麗な筆に乗せて描いた短編集。表題作、「女郎ぐも」「貞女」など、12編を収録。 -
孤剣二十六万石
孤剣腰間にあれば天下怖るるものなし――美濃高須館・松平義行の次男・雪丸は、高田二十六万石の養嗣子への縁組と美姫を蹴って、武者修業に立つ。雪丸は、柳生新陰流の達人である。高田藩では後継ぎ争いの家内紛争が続き、江戸表では酒井大老の対藩政策で政情波瀾に満ち、市中には旗本奴町奴が走り、道場には各派の名人達がはびこっていた。男性的な若い剣士を描く大剣豪小説。 -
元禄小源太
五代将軍・綱吉治下の元禄期は、ある意味で暗黒期と言えた。将軍・幕閣のあいだに、女色はもとより男色の風がはびこり、賄賂はなかば公然とまかり通り、お犬様が人間より優遇された。この風潮に敢然と立ち向かった浪人たちがあった。冠小源太と汀十次郎――いずれも、悪政のいけにえとなった由緒ある家筋の血を引いている。ふたりの反抗は、私憤というよりむしろ世直しの気慨であった。しかし、男が志を立て事をかまえる時、そのかげで泣きくずれている美女がいるのは、いつの世も変わらない。元禄期を舞台に、剣と恋、勇気と策謀、正義と悪がからまり合う時代小説。小源太よ、お主どこへ行く? -
でめ金挑戦
静岡県の片田舎に、石川豊太は呱々の声をあげた。生まれたとたん、とりあげ婆に3本の指を突きつけたという大物である。小学校は開校以来の秀才で通し、村の神童を謳われた。そして豊太も今や17才の春を迎え、あり余る野心と精力を、ひたすら牝山羊を相手の自涜で消化していた。しかし或る日、耳よりな話が転がり込んで来た。小学校の代用教員に採用が決まったのである。教員を踏台に、ゆくゆくは東京に出て行こう。豊太の野望はふくらんだ。――金と女と酒に人生を賭け、なりふり構わず世間をのし渡って行く痛快児を描く、異色の長篇小説! <上下巻> -
きんぴら先生青春記
戦後すぐの女子高に赴任した新人教師・金平(きんぴら)が、美人生徒たちにモテ過ぎて、新任の美人教師たちにモテ過ぎて、てんやわんやと……。大人気を博した大衆小説の名作シリーズ。 -
アンハッピーフライデー――闇に蠢く恋物語
母の万年筆に誘われ死者を霊視するツバサ。 襲いかかる悪しき霊たち── 美しすぎる怪談師・脚本家の山口綾子がついにホラー作品を執筆 恋に悩む30代の独身女性である脚本家のツバサ。新たな出逢いを求めて友人たちとともに、月一回、コンパに参加している。今日、参加するコンパの会場は、いかにも隠れた名店然とした、「ブレ・アムール」という名のダイニングバー。会場になかなか現れない男性陣を待つ間の暇つぶしに、それぞれが経験した最悪だった恋の話をしようということになったのだが── 山口綾子・モデル/岡田圭市・写真 -
ふたりかくれんぼ
少女・マキに導かれるまま「島」で目覚め異形の者に惨殺されるボク。 ──ボクの謎を追うホラー作家・宮部七徒は、おそろしい真実に近づいていく。 息を止めると目の前に現れる少女・マキ。彼女に誘われるまま、その手を握ると、廃墟ばかりの「島」で目覚めてしまう。なぜか彼女を救わないといけないという強い責任感に駆られ、彼女の手を引くボク。異形の者たちが潜む「島」を奔走するが、そのたびに異形の者たちに惨殺され、元の世界に戻されてしまう。果たして、マキを救うことはできるのか── もの久保・装画 -
ハイランダー戦士の結婚条件
人違いが恋のはじまりだった 治療師(ヒーラー)の弟とまちがわれた屈強なハイランダーが突然、見知らぬ城で領主の娘に懇願されて…… 〈新ハイランドシリーズ〉待望の最新刊! 優れた治療師として、スコットランドで名高い弟のローリーを手伝い森で薬草を摘んでいたコンラン。滝でひとり水浴びをしていたところ、何者かに襲われ応戦するが、見知らぬ女に頭を殴られて気を失ってしまう。目覚めると見たこともない城の一室に。そこで殴った当の女性、マクレーン領主の娘・エヴィーナに死の淵にいる父親を救ってほしいと懇願される。人違いだと言えず必死に治療にあたり、父親はどうにか回復するが、看病に疲れて眠るエヴィーナに思わずキスすると彼女も熱く応じ…… 原題:The Wrong Highlander -
亜細亜の勲章
あらゆる人が平和に暮らせる世界を築くには?令和に問いかける一冊。 昭和20年8月、長崎に原爆が投下された。妊娠中に被爆した愛子は娘の英子を生み落として力尽きてしまう。後遺症に苦しみながらも懸命に生きる英子だったが、残された時間は僅かであった。彼女に託され、友人のミコはある人物に宛てた手紙を届けるべくアメリカへ向かっていた。その飛行機の中で誠介と出会う。彼は戦争をなくすために、戦時の悲惨さを伝えるべく世界中の戦地を取材するジャーナリストだった。三人の運命が交わり、物語は展開していく。 【著者紹介】 平 瑠美子(たいら るみこ) 1961年生熊本県出身、熊本市在住 熊本県立熊本工業高校卒業 高校在学中に、寿司屋・郵便局などでアルバイト 卒業後障害者施設 書道講師 司法書士事務所 事業者社会奉仕団体事務局 雑誌社など 多種にわたる仕事を経験した後、 2001年独立 開業雑貨店、書道教室、弁当店などを展開し、現在に至る。 なお、2021年11月よりブログを開設予定 -
イジメられっ子の僕が愛を知った真夜中に
「僕は人間がキライだ」 気が弱く、臆病なうえに、勉強も苦手で体臭も臭い僕はクラスでいじめられている。家に帰れば毎日のように両親の喧嘩を目の当たりにし、心は閉ざされるばかり。 そんなある日、家での騒動をきっかけに僕の心に微かな希望が見出されて……。 子供の苦悩を繊細に描いた、自分に隠された本音と向き合う葛藤の物語。 森田亮介(もりた りょうすけ) いつの世にもイジメは存在する。人類の永遠のテーマなのではないだろうか? 昨今はSNSの発達によりさらにイジメは陰湿化している。その原因を自分の体験を通して本著で書いたつもりである。本著に用がないのが一番望ましいが、もし、同じ悩みを抱えている親子がいたら読んでいただきたい。読者の一助になることを心から念ずる。 -
ライオンと鐘鳴らす魔道師
プライドを捨て田舎暮らしになった男が今、人生のゴングを鳴らす――! 会社の倒産危機をきっかけに退職し、田舎暮らしを始めた主人公。 まるでRPGのように自給自足の日々を送っている主人公の元に、都会での同窓会の誘いが来る。 同窓会での初恋の人との再会に盛り上がるが、彼女はバツイチ子持ちで……!? 田舎での新生活、初恋の人との再会、結婚、子育て……。 一人の男の人生をゲーム感覚で描く、新感覚RPG系小説、爆誕。 NuMYasu(ぬみゃす) 宮城県生まれ。幼少期、発達障害かどうかは分からないが、小学校ではあまり喋ることができず、放課後、家に帰るとそのギャップが激しく現れ近所を駆け回っていた。大人へ成長するにつれ、徐々に抜けかけていったが、震災がきっかけで精神障害を患い、通院治療中。リハビリ施設で小説を書き始め、本作を出版。特技は計算。好きな場所は沖縄。 -
Gift~天使からの贈り物~
うら若き乙女なわたしは、ひょんなことからとあるクラスメイトと知り合いになる。 これはとある少年と少女のボーイミーツガール ありきたりな出会いの物語のはずだった………… <著者紹介> 名奈瀬優作(ななせゆうさく) 神奈川県在住。某小説投稿サイトにて他作品掲載中。処女作短編『今日も僕は静かに眠る』、長編連載『学園ラブコメの主人公なんかになりたくない』などがある。登場人物の主観による心情描写を表現した作風が特徴。好きなものは肉とラーメンとブラックコーヒーと摩訶不思議。 <目次> ボーイミーツガール その男 薄幸少女 たまにはいいことがあってもいいよね? 想い 決意 過去、そして真実…… そして、再び繰り返す 神と悪魔 堕天使とともに -
スノードロップの花束
前向きに生きていく女性の姿を、 精緻な筆致で描いた珠玉の短編小説集。 【スノードロップの花束】 地方の建設会社で総務課長として働く穂波は、 カナダから来た10代の姉弟を自宅に2週間ホームステイさせることになった。 彼らと関わるうちに学生時代の記憶がよみがえり、今までの人生の折々を振り返る。 2週間が過ぎて仕事の新しい局面を迎えたとき、穂波は次の選択を迫られていた——。 【マドンナの娘】 若い頃「マドンナ」と呼ばれた美人の母を持つ美琴は、父親似と言われることが悲しかった。 やがて自分のアイデンティティを見つけて社会人になった美琴は、 絵画教室に通い始め、成り行きで誕生祝いをしてもらうことになった。 自分の弱みを告白するというゲームを通してお互いの家庭や経歴を知り、美琴には思いがけない展開となる。 【真夏の落果】 5歳年下の弟の諭が急性骨髄性白血病で入院し、 布由子は自分の生活に追われながらも東京へ度々見舞いに行く。 頼みの骨髄移植はかなわず、別れた妻子との関係性にも苦しむ諭は沙織に支えられて闘病を続ける。 最先端医療の一端に関わる仕事に就いていた諭の運命は希望と失望に揺れ、布由子は奇跡を願うが……。 <著者紹介> 河辺 理埜(かわべ りの) 1959年長野県生まれ。 短大卒業後40年の地方公務員生活を経て、60歳から通信講座で小説の初歩を学んだ。 初めて完成した作品が「スノードロップの花束」。 3作品は少しずつ色合いが違うが、いずれも地方で働く女性が、 出逢いや別れ、迷いや悲しみを経験しながら自分らしく前を向いていく姿を、日常の風景の中に描いた。 -
順番
あの日、たまたま目を通した、新聞の読者投稿欄掲載の短歌によって、私の人生は劇的に変わってしまった。 35歳の竹内淳子は、自らの勝気な性格を活かし、新聞社の編集者として充実した日々を過ごしていた。そんな彼女はある日、読者投稿欄の短歌にたまたま目を通す。なんてことのない短歌だけど、どうしてか心に引っかかる。純粋な興味から投稿者探しをはじめていくうちに、彼女の人生は、大いなる「順番」によって捻じ曲げられていく。不条理に激高し、疲弊する彼女を待ち受けているものとは――。 <著者紹介> 髙木弘司(たかぎ・こうじ) 1963年東京都生まれ。高校卒業後に種々の職を経験し、現在は建設現場の作業員。本作はふと思いついた妄想を作品に仕上げた。海外25か国のひとり旅経験あり。 -
蜜の刃
女子大生の今日子が二人の男に誘拐され、監禁された。全裸され、手錠で繋がれた上に、女二人も加わっての乱交状態で凌辱された。解放された彼女は恋人の慎治に事実を打ち明けるが、精神に破綻をきたしていた。 その後、脅迫の電話が今日子の実家にかかってきた。乱交状態を映したビデオテープと引き換えに、資産家である父親から1億円を脅し取ろうという魂胆だった。 自分が悪くもないのに罪悪感を感じていた今日子は、思いもかけない行動に出てしまう。そこから慎治は激しい復讐の炎を燃やし始めた。小さな手掛かりから男女4人を追い詰める。これぞ本物の復讐ハードバイオレンス! -
教授の恋 彼はいかにして運命の人を探し出したか?
大学の研究室に泊まっていた経営学の湖南大郎教授は、午前2時、高熱にうなされて、あるビジョンと「迎えにきて」という女性の声を聞く。病がいえた彼は、なにかに突き動かされるように「運命の女性」との出逢いを求めて旅に出るが、山の頂上で命を落としてしまう。体を離れた魂は光たちから、ツインソウルを探すことと重要な使命を与えられてこの世に甦る……。本書は、トラベル・ミステリー、歴史小説の要素とともにスピリチュアルな概念がふんだんに盛り込まれており、テンポの良い奇想天外な場面転換、予測不能なストーリーで、ワクワクドキドキさせてくれる。2年前、著者は脳出血をおこし、その際の臨死体験を『ツインソウル』として発表したが、本書はそこで書けなかった真理を小説の形で述べている。「生きがいの創造」シリーズ160万部のベストセラー作家が、構想から完成まで2年、初めて世に問う「スピリチュアル・アドべンチャー・ノベル」。 -
実話怪談 蜃気楼
思考と精神を揺さぶる不穏な怪――。 山小屋で出会った男が見せてくれた、存在しない山の写真。 一月後、不気味な符合が… (「夢ヶ岳」より) 霊妙なる山怪 封印された記憶 得体の知れぬ恐怖に侵される、胸騒ぎの恐怖実話! 人の心に鬼は棲む。 〈怪の釣り人〉が引き上げた34の闇実話! 目の前の現実が朧に霧散していくような不安感。 記憶を奪われ操作されているような違和感。 深遠奇怪な山岳怪談を中心に、胸がざわつく実話を集めた聞き書き恐怖譚。 ・山道を下る途中の森で見たのは、幼い頃の記憶と符合する巨木と鹿の亡骸「鹿の葬式」 ・山小屋で知り会った男が見せてくれた存在しない名前の山写真。一体それはどこなのか…「夢ヶ岳」 ・F1好きの父が夜中に見ていた謎の事故映像。それは人気ドライバーの死を予知したビデオだったのか…「セナ」 ・一家で夜逃げしたと噂の同級生が住んでいた空き家に幽霊が出るという。問題はキッチンに…「瓶のミミズ」 …他、不穏すぎる全38話! -
湘南怪談
暴走族が恐れる霊障・江の島病 茅ヶ崎海岸に漂着する呪いの瓶 異界と繋がる鉄砲通り 湘南モノレールに憑くモノ オチョバンバの石碑の祟り 平塚新港の霊道マンション サーファー、暴走族、恋人達の聖地「湘南」のご当地実話怪談集。 海の聖地の闇スポットと実際に起きた怪事件を茅ヶ崎出身の著者が徹底取材! 本当は怖い湘南怪岸! (目次より抜粋) 第1章 稲村ヶ崎から江の島 「稲村ケ崎公園」」…公園でプロポーズをすると地面から黒い手が… 「江の島病」…湘南を走る暴走族の間で実しやかに語られる謎の霊障 第2章 鵠沼海岸から辻堂海岸 「先輩達の部屋」…鵠沼海岸のサーファー専用アパートに棲みつく女の霊 「駐車場」…辻堂海水浴場近くのスーパーの駐車場に出る溺死者の霊 第3章 茅ヶ崎海岸 「漂着物」…海岸に漂着した呪いの瓶。中にはある女性タレントの名前が 「潮の井戸」…茅ヶ崎海岸の屋敷の古井戸の周りに出現する河童の足跡 第4章 茅ヶ崎市内陸部 「茅ヶ崎駅」…線路にいた子供が忽然と消えた事件と人身事故を招く白い手 「オチョバンバの石碑」…触れる者は祟りに遭うと書かれた供養塔の恐怖 第5章 平塚 「堤防通り」 ランニングをしていると、腕のない子供の霊が背後から… 「平塚のアパート」殺人事件があったというアパートで撮られた恐怖の心霊写真 ほか、戦慄の全45話! -
官能文学電子選集 丸茂ジュン『痴女伝説』
北海道の繁華街・ススキノに次々と男たちを路地などに連れ込んで犯す痴女が現れた。その痴女の正体を追う新聞記者の運命は・・・・・・。 「ススキノに痴女現る」という新聞記事が街中に大反響を呼んだ。記事を書いた記者・北見の行きつけの小料理屋でもその話で持ちきりだった。痴女といっても、電車の中で男の下半身を触るなどという単純なものではない。酔っ払った男を深夜、路地などに連れ込んでホルマリンをかがせて犯すという強烈なものだ。おまけに犯された男は何も覚えていないのだが、目を覚ますと下半身に生えている恥毛が1本残らずそり落とされているのだ。男たちは熱狂した。「自分も犯されてみたい」と・・・・・・。記事が反響を呼んだために、北見は特集を組むことを命じられる。取材を進めてみると、痴女は色白の美人で、サングラスをしている。年齢は30歳前後で襲われる男は決まって10代後半の若い男だ。北見は知り合いである特殊浴場勤務の女の情報を元に取材を進める。そして、ついに警察が動き始める。第5の被害者が持っていた現金を痴女に奪われたというのだ。しかし、その被害者は32歳ということに加え、恥毛も剃られていない。これまでとは違うパターンだ。狂言だったのだ。振り出しに戻ったわけだが、ある夜、北見は背後から声をかけられた。ハスキーな声だった。出た!と思った時には、もう意識がなかった。北見が発見された時、まわりには深夜とは思えないほど人垣ができていて、無残に剃りとられた恥毛の上に口紅が1本と使用済みコンドームが落ちていた。シャツをめくるとお腹には「これから冬眠。春まで待って!」と口紅で書かれていた。痴女は一帯誰なのか!? 表題作「痴女伝説」に加え、「とまどい」「ウエディングベルが鳴る前に」「夜の指」など9作からなる短編集。美人官能作家として時代の寵児となった著者の会心作である。 -
官能文学電子選集 館淳一『背徳の眩暈』
美少女アイドルとその母親の元に悪徳所属事務所社長から命を受けたヤクザたちが向かい、陵辱の限りを尽くすのだが・・・・・・。 暴力組織とも繋がりのある芸能事務所社長の勝山は、手段を選ばない男だ。移籍を画策するアイドルは手下のヤクザを使い、陵辱してその様子をカメラに収めて脅迫。移籍封じするどころか、美少女好きの政治家に抱かせるなど骨の髄までしゃぶり尽くしてきた。今度の標的は、人気アイドルの宇佐美メグだ。まだ男を知らない純情な少女だ。熟れた母親・あき子と写真集撮影のために事務所の社員寮に滞在していた。そこに勝山の息がかかった2人のヤクザが忍び込み、まずは母親に陵辱の限りを尽くす。心ならずも体が反応してしまうあき子。ヤクザに犯されながらも我を忘れ、激しく反応し、よがり超えをまき散らして悶え狂う。その様子を見せつけられるメグも一糸まとわぬ真っ裸にされる。その姿に興奮したチンピラのテツは自らの肉棒をメグの口に押し込もうとするのだが、そこでメグが反撃し、膨張したテツのイチモツを爪切り鋏で思い切り切り刻む。そしてあき子を弄んで風呂に入っていた兄貴分のサブに向かってメグが出刃包丁を突き立てて、黒幕の名前を聞き出す。大どんでん返しの結末は・・・・・・。 この「柔肉の報酬」に加え、「悪女の肉宴」「娼婦母 禁断の約束」「注文の多い人妻モデル」ほか計6編を集めた名手・館淳一の短編集。 -
官能文学電子選集 菅野温子『脱皮』
40歳の行雄は12歳年上の姉に恋い焦がれるシスコンだ。女に甘えることが大好きで、3歳年下の響に身も心も可愛がられて喘ぐ・・・・・・。 37歳の響は、しつこい男や、用もないのに追ってくる男に対しては鉄面を見せる男っぽい性格だ。しかし、ふとしたことで知り合った身長180超えの大男で40歳になる行雄にはなぜか引かれるものがあった。行雄のすることはどこか遠慮がちであり、手慣れなさが垣間見えたからだ。長年にわたって仕事をしている大人の男なのに女の前では少年の部分が顔を覗かせるのだ。じつは行雄は6歳のときに結婚した12歳年上の姉に憧れを持つシスコンだったのだ。だから行雄はことあるごとに響に甘えてくる。響の乳房に頭を埋め、乳首をペロペロ舐め回してくる。響の手首を掴んで、自分の下腹部に持って行く。実際には3歳年上にも拘わらず、目の前の行雄はたまらなくかわいい。さっぱりした性格の響だが、セックスの対象になる男の前では、嘘のように女の部分が増殖してしまう。「体を弄ばれることってなかったから、いろいろなところを触られたい」という行雄に響は欲情する。シャワーも浴びずに絡み合う。髪の毛や腋の下の匂い、性器の匂い・・・・・・汗や体臭さえ燃え上がる女にとってはご馳走になるのだ。密室で男を飼いならしたいという欲望をかなえて、響は満足そうな笑みを浮かべるのだった・・・・・・。今まで著者が書いてきた作品とは一線を画したという自信作「響」に加え、「HUG」「仮面の夜」「冷たい熱帯魚」「脱皮」「ヌードモデル」など9作をまとめた短編集。 -
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行
ロバート・ルイス・スティーヴンソンは『宝島』や『ジキル博士とハイド氏』などの作品で知られる十九世紀イギリスの作家で、晩年(というか、四十四歳で死亡しているので短すぎるその人生の後半)は、転地療養に適した土地を探した末に、南太平洋のサモアに妻と移り住み、その地で没しました。 この紀行は、二十代のスティーヴンソンが友人と二人で大陸(ヨーロッパ)にカヌーを持ちこみ、川や運河づたいに旅をした記録です。 未来の世界的ベストセラー作家がまだ無名だった若き日の、好奇心旺盛で、冒険やキャンプなどのアウトドア大好き青年だったころの、時代の最先端をいくセーリング・カヌー(ロブロイ・カヌー)を用いた川旅で、ヨーロッパの大河を上流に向かって必死に漕いだり、スリル満点の急流下りを楽しんだり、風がよければ帆走したりと、鉄道や馬車など普通の旅行手段ではとうてい味わえないスリルや緊張感や楽しみに満ちています。 本書の後半には、サモアに移住したスティーヴンソンの晩年を描いた中島敦の『光と風と夢』を併載しています。 中島敦も気管支ぜんそくの転地療養をかねて西太平洋パラオの南洋庁に勤務した経験があり、スティーヴンソンには大いに共感するところがあったようです。 『山月記』の虎になった主人公にも、『光と風と夢』のスティーヴンソンにも、三十三歳で夭折することになる中島敦自身の強い自己投影が感じられます。 目次 はじめに スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 現代表記版 光と風と夢(中島敦) 訳者あとがき -
謀略と欲望の伊勢志摩妖鬼
推理作家・吉本紀子の元に、突然の招待状が届いた。真珠宝飾品の販売を全国展開しているミホコ真珠の社長・原田美穂子から、伊勢志摩の高級ホテルへの滞在を呼びかけられたのだ。長年の捜査パートナーである上島透警部が昇進して警視になった今、紀子の特任捜査官の資格は取り上げられ、さらに小説本来の仕事が先細りしている現状では、刺激的でありがたい申し出だった。とはいえ、世の中に甘い話などあるわけがない。いささかの厄介物が待ち構えていることは察しがつく。どんな相談を持ちかけられるやら。そう警戒していたのだが、まさかホテルに到着したその夜に、凄惨な殺人事件が起きるとは……。 美貌の推理作家・吉本紀子が活躍する人気ミステリシリーズ。完全書き下ろしの電子オリジナル作品。 ●石川真介(いしかわ・しんすけ) 1953年、福井県鯖江市生まれ。東京大学法学部卒。トヨタ自動車に40年間勤務。1991年に『不連続線』で第2回鮎川哲也賞を受賞。推理作家・吉本紀子を主人公にして、錯綜したストーリーと堅牢な構成、女性の数奇な運命と斬新な社会テーマ、丹念な現地取材に基づくローカル描写とグルメ、そして奇抜なアリバイ崩しの長編旅情ミステリーを得意にしている。『女と愛とミステリー』(テレビ東京)、『木曜ミステリー』(テレビ朝日)でドラマ化。福井ふるさと大使。鯖江市ふるさと大使。日本推理作家協会会員。 -
メビウス・ストーリー
祖師谷大蔵の駅から十五分ほどのところにあるアンティークショップ〈サムサーラ〉。店内には大小の骨董品が並び、一見、とくに変わった店のようには見えない。だが、そこになにげなく並べられている品物たちは、それぞれ奇妙な“力”を秘めている。生きている絵、霊を視る石、魔性を引き出す能面、他人の心を覗く万華鏡。〈サムサーラ〉のドアが開かれるとき、不思議な物語がはじまる……。 珠玉のミスティック・ホラー・ファンタジー小説。連作短編集。電子版あとがきを追加収録。 *生きている絵 *月の石 *闇の小面 *魔法のランプ *天使時計 *哭き龍 *心の万華鏡 *後戸の空間 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。 -
生きるということ
◆生きるということ 丸山ひとみは高校生の頃、自殺した女の死体を見つけるため友達三人でボートを借りて海に行った。その時、海に落としたオールを取りにいかせたことで友人を死なせてしまった。いくつもの死が幻を見せる追憶のストーリー。 ◆佃煮 製紙会社のOL梶川まさこは金に困っていた。居酒屋の支払いに困ると店主は白いサンプル紙で良いという。鹿肉と佃煮をふるまわれる。そのあと、まさこは居酒屋で食べた料理の正体を知る。 ◆思い込みも恋のうち 角川まゆみは、働いている緑書店の上山純二店長と付き合っている。それなのに書店の飲み会で純二は佐々木ケイと結婚すると報告した。倒錯した悲劇、犯人の主観風サスペンス。 ◆親切な隣人 真山ゆかりは料理が下手で家族は健康を崩してしまう。隣人の美佐子に代わってもらうが、ゆかりだけが死んでしまった。やがて残された家族も狙われる。 ◆キャスティング 井上ゆかりは売れない女優だった。結婚も失敗し、狭いアパートに一人で暮らしている。ある日、隣家の女性が夫を殺したので通報してくれと頼んでくるが。 ◆弁当にはウィンナがつきもの 弁当屋のパート川上ゆりこは、ハンサムな主任と不倫関係になるが、竿主任という彼のあだ名を知る。女性のプライドが鈍くギラリと光る喜劇的な物語。 ◆願いが叶った彼 二十年も彼との不倫関係を続けている。若かった彼は老い、定年後の予定をよく話すようになった。私との二十年は何だったの? 古い洋館を舞台にエリート男への女の復讐劇。 ◆可愛い女 川上可奈子は死んだ娘の良子が残した手紙を見つけた。そこには夫の優への衝撃のメッセージが。真相を求めるミステリー。 -
崋山と長英
幕末に開港論を主張した高野長英と、攘夷の非を鳴らした渡辺崋山が、ともに幕府の忌諱にふれ、鳥居耀蔵の奸計で囚われの身となり非命に死んだ、いわゆる蛮社の獄の経緯を描いた名作。一章「獄中記」は長英の投獄を、二章「檻送記」では崋山の白洲での戦いを、三章「蟄居記」は幽閉された故郷での自害まで。野間文芸奨励賞受賞作品。 -
対談・文学と人生
独自の創作理論を打ち立てた、二大巨人による実践的文学論。文学の<現在>はここから始まる――独自の文学世界を打ち立てた二大巨人=小島信夫&森敦による長篇対談。昭和20年代半ばからの知己である二人が、これまでの交遊を振り返りつつ、創作理論の<現在>を縦横に語り合う。悲劇と喜劇、内部と外部、小説におけるモデル問題、夢と幻想、演劇論など、多岐にわたるテーマを通して、二人の文学の根柢に迫る、スリリングでアットホームな試み。幻の未刊長篇対談、待望の文庫化。 ◎小島信夫「この対話は色々の問題をもってきて、互いに論じるというようなものとは大分ちがう。問題も材料も互い自身である。これは息苦しいものであるし、空を切ることもあるので、ときどき散歩をすることもある。ときには、自分自身をダマす必要もある。(略)今月、悲劇、喜劇という言葉が出現して、私は刺戟をうけた。まどろみかけた目がひらいた思いがした。(略)今回のような談話の中での文脈の中でおどり出たのだから、これは生きた言葉である。生きた言葉であるだけに、今後何度も俎上にのぼり、たのしまなければならない。」<「第四回・追記」より> -
体の中を風が吹く
章子は、ぐうたらな夫と別れ、2人の子供をかかえて働く、婦人記者である。わが子の成長を楽しみに生きる章子にも、女としての心のひもじさに耐えきれぬ夜もあった。彼女には、年下の恋人・省吾がいた。誠実な彼は結婚を迫るが、章子は自分の境遇を負い目として応じられない。愛しあい、逢瀬を重ねながら、章子の心は、かたくなに閉されてしまう。そして、上役の世話で、省吾に若い笹子との縁談が起こるのだが……。年上の女の情熱と哀しみを主題に、定年を迎えた隣りの山崎家、そこに同居する共稼ぎの安川夫妻など、善意をもって生きる人々の生活の哀歓を描く、長編傑作。 -
蒼氷
蒼氷に覆われる厳冬期、富士山気象測候所に勤務する主人公と同僚たちの生活に入り込んでくる、男たちを翻弄する美女との入り組んだ関係を軸に、厳寒の山の凄さ、颱風の凄さなど荒ぶる自然の前に無力な人間を描いた、傑作長編。 -
青い失速
冬の菅平へ、木塚哲男と稲山洋子は、新婚スキー旅行にやって来た。襖1枚の隣室のスキー客の含み笑いに、洋子は初めての夜をこばんでしまう。翌朝、木塚は偶然逢った友人とともに、洋子を残して根子岳に出発、そして吹雪の山で道を失う。救出された木塚の枕元で、洋子はうわごとに「美津子」と呼ぶのを聞いた。……濃霧の高原、寒冷前線の乱流の中に展開する、青春画像を描いた長編力作。 -
青い貝殻
生きているウシロメタサと抑圧された性の欲望、抜き差しならぬ友人や女との関係を、安岡章太郎節とも言うべき苦いユーモアと自在の文体で描いた5つの短篇集。 -
人斬り新兵衛
田中新兵衛は、鹿児島城下の船頭だった。彼を薩摩勤王党に推挙したのも、商人から武士になった森山新蔵である。尊王討幕の気運がみなぎる京にあって、新兵衛は、孤独な末輩でしかなかった。やがて、彼が心から頼った森山新蔵は、寺田屋の変に連座し、あえなく切腹して果てる。佗しく郷愁に身を焦がしていた新兵衛にも、ここで転機が訪れた。酔って中座同心を斬ったのをきっかけに、九条家の諸太夫・島田左近を斬殺、首を三条河原に梟した。旋風のように、人斬り新兵衛の名は、京洛に鳴り響いてゆくのだった。そして、姉小路卿の暗殺……。幕末転変の人生を描いた佳篇「人斬り新兵衛」はじめ、全12篇。 -
振りむいたあなた
それぞれに、妻ある人を愛した姉妹。その人の妻の存在を思うとき、情熱に身を任せることのできない、姉の加代子。家を出てアパートに移り、恋人との愛に生きようとする、妹の美佐子。……妻ある男性との恋愛という、現代に多い愛のケースを主題に、世代と心情を異にする2人の女性の心の明暗を描きつつ、新しい愛のモラルを追究した力作。 -
女の椅子
夫が若い商業デザイナーを愛し、間もなく子供さえ生まれようとしていることを知ったとき、由紀子は、小さな息子の洋を連れて、家を出た。家政婦として働き始めた彼女は、いままで知らなかったさまざまな家庭と、その中に息苦しく耐えている夫婦の姿を見た。それぞれの業を背負った男と女が、お互いに傷つけあっている姿に愕然とするが、それでも彼女は、安らかな「女の椅子」が欲しいと願いつづけた。その間に、夫との溝は、ますます深くなって行くのだった。……新鋭女流が、動揺しやすい夫婦愛の機微を、きめこまかな筆づかいで捉えた、味わい深い佳篇である。 -
嫉妬やつれ
夫がポケットにしのばせていた、女文字の手紙。《夫を愛している女性がいる》……三千代はとまどった。40歳をこして、冬眠した動物のように、枯れきっていた夫に、そんな情熱が、どうして甦ったのだろう……。相手は若い女なのだろうか? 三千代は、夫の後をつけた。そして見た、夫の情熱を呼びさました冴子という女を。突然、三千代は乾きを覚えた。忘れていた性の乾き。雑踏の中で、稲妻のように体を突き抜けた思いに、三千代は戦慄する。《私も夫を裏切ってみたい!》……中年夫婦の愛情の危機を繊細な筆でえがく、『嫉妬やつれ』はじめ、全10篇。 -
算士秘伝
現代での数学=算法を操る者たちの悲喜こもごもを描いた表題作や、超能力である千里眼を持つという女と、そこに群がる者たちを描いた『千里眼』など、時代物の短編集、全7編。 -
銀の庭
京都の名刹・聚閣寺の住職・栂春泉には、貞淑な妻と美しい2人の娘とがあった。ある年の5月、アカ新聞が誤解に満ちた筆で、春泉の私行を暴露した。寺の金を横領して、先斗町の女にバアを経営させているというのである。それは、燈全寺派法類間の政治的な争いの材料にされ、栂一家は蟻地獄に突き落とされた。事件の成り行きを通して、それは次第にあきらかになった。そして「法衣を着たけもの」の爪は、春泉の娘・圭子にも迫った。……慈悲の法燈の影にひそむ俗臭と本能とを執拗に追求し、そこに散る花びらの哀切な美しさを描いたこの連作は、水上文学を象徴する野心作である。 -
兜町狼
三条銀行の頭取・高藤喜七郎は、財閥解体政策によって統制を失っている旧三条財閥を、銀行の主導権の下に復活させることを悲願としている。しかし、三条不動産社長・田淵英造は、高藤に対抗し、不動産の主導権による三条系列再編成を画策する。一方、もと証券取引所守衛・山沢新二郎は、某外国人と組み、三条不動産株の買占め、乗っ取り、さらには東京のド真中・日本橋の租界化を企む。買占めの情報は「とり屋」の栗山に嗅ぎつけられ、事件は影の主役、保守政党政調会長の登場をよぶ。欲望の町・兜町を舞台に、利権を追って浮沈する人間の相をダイナミックに描く長編ロマン! -
海流
遭難した紅洋丸の通信長・豊野道彦を救った密輸船の秘密。沖縄と海の生活を舞台に展開される、波瀾万丈のメロドラマ。海難事故から始まる出だしで、壮大な海洋物の長編と思いきや、ぐいぐい恋愛に引き込まれていく傑作。 -
右京介巡察記
将軍代替りのたびに、各藩へむけて発向せしめられた幕府巡察使は、しだいに初めの意義がうしなわれ、形骸化してきている。各藩が失政をおおいかくすため、巡察使に対して酒色と賄賂の奸策を用い、その口を封じようとしたからだ。だが、その年の3人の正副使のなかに、ひとりの気骨ある武士がいた。瀬名伝右衛門。巡察の古習を守ろうとする正義のふるまいは、各藩にとって、若々しいかぎりであった。しかし、藩の秘密を守ろうとする奸計にはめられた伝右衛門は、腹を切って果てる。その怨念を承けついで日かげに育った一子・紫右京介は……。神変無想流をきわめた虚無的な瞳の美剣士が、父の仇を討つ時が刻々せまる! -
シバテン群像
高知に棲息する天狗の幼虫的存在で、道行く人に相撲を挑み、1000人から勝ちを得ると天狗になれるという、妖怪・シバテンを題材に、江戸時代から明治開花の御世までを舞台に、坂本龍馬なども登場させて、虚実綯い交ぜの民話風味わいの滑稽譚集。 -
トキオ・ウィルス
タクシーの運転手がこんな話をしていた。彼はカラオケバーで会った女から聞いたという。ブティックの試着室で次々と消える少女たち、ガイジンたちの間で有名な古びたコインロッカー、そして、男を去勢する謎のウィルス……。人々から発せられた噂は、耳から入り、やがてウィルスのようにあなたを浸触していく。そこには、あなたの聞いた噂もあるかもしれない。都市に棲息するホラー・ストーリー六十余編。 ●村上政彦(むらかみ・まさひこ) 作家。1987年『純愛』で福武書店(現・ベネッセ)主催の「海燕」新人文学賞を受賞。以後『ドライヴしない?』『ナイスボール』『青空』『量子のベルカント』『分界線』で5回の芥川賞候補に。また『ナイスボール』は相米慎二監督により『あ、春』として映画化、ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞。アジアの物語作家を自任している。近著に『台湾聖母』(コールサック社)。日本文藝家協会常務理事。日本ペンクラブ会員。文化庁国語分科会委員。「脱原発社会をめざす文学者の会」事務局長。 -
水曜の朝、午前3時
玉置が飲んでいた酒だ。彼はここで誰を相手にこの酒を飲んだのだろうか。玉置に対して抱いていた疑念が、今はもう固まりつつあった。ぼくが持っている写真を見せてしまえば、一挙に解決するだろう。玉置はこの女性と一緒だったのでしょう。そう訊けば済むことだ。それをバーテンダーに尋ねるのはまだ早い。ぼくは迷っていたし、心の備えも充分ではなかった。(「恋に墜ちたら」より) 恋愛小説、音楽カルチャーをテーマにした小説など、多彩な筆致で綴られた短篇小説集。電子オリジナル作品。 *ブルースカイ *恋に墜ちたら *水曜の朝、午前3時 *テイク・イット・イージー *コンパス *センチメンタル・バーボン ●斎藤純(さいとう・じゅん) 小説家。1957年、盛岡市生まれ。FM岩手在職中の1988年『テニス、そして殺人者のタンゴ』でデビュー。1994年『ル・ジタン』で第47回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2005年『銀輪の覇者』(早川ミステリ文庫)が「このミステリーがすごい!」のベスト5に選出される。岩手町立石神の丘美術館芸術監督、岩手県立図書館運営協議委員などをつとめている。 -
イーストリバーを渡った女
店の名はライオンといい、表通りに面した雑居ビルを裏にまわりこんだ一階奥にある。陽があたらず、人通りもない。ジャズ喫茶以外には借り手のない場所だ。ライオンという店名の由来は、百獣の王のそれではなく、ブルーノート・レーベルの創始者だったアルフレッド・ライオンからきている。二十年も前から営業しているこの店のオーナーが先年亡くなったとき、私は勤めを辞め、この店の権利を買った。(「ベース・オン・ザ・ヒル」より) ジャズ通が集う老舗店「ライオン」で心を交わす人々、人間模様を描いた短篇小説集。電子オリジナル作品。 *ベース・オン・ザ・ヒル *甘いサキソフォン *イーストリバーを渡った女 *五つのコイン *カウンターの客 *帰ってきた男 ●斎藤純(さいとう・じゅん) 小説家。1957年、盛岡市生まれ。FM岩手在職中の1988年『テニス、そして殺人者のタンゴ』でデビュー。1994年『ル・ジタン』で第47回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2005年『銀輪の覇者』(早川ミステリ文庫)が「このミステリーがすごい!」のベスト5に選出される。岩手町立石神の丘美術館芸術監督、岩手県立図書館運営協議委員などをつとめている。 -
ブルースの聞こえる夜
その場から離れかけたとき、ドライバーの体がグラッと揺らいだ。征司は素早く運転席側に駆けよった。間に合わなかった。ドライバーは肩からドサリと路面に落ちた。同時に金属音が響いた。征司はドライバーといっしょに転がり落ちたものを見て、立ちすくんだ。拳銃だった。スマートな形のオートマチックだ。水銀灯を反射して、ブルーフィニッシュの鉄の肌がぬめっと輝いている。(「ブルースの聞こえる夜」より) オートバイを軸に、ハードボイルドな作風の物語を集めた短篇小説集。電子オリジナル作品。 *ブルースの聞こえる夜 *甘い引金 *ミッドナイト・ライダー *傷ついた魂 *鏡と塩とオートバイと *あの日の海 ●斎藤純(さいとう・じゅん) 小説家。1957年、盛岡市生まれ。FM岩手在職中の1988年『テニス、そして殺人者のタンゴ』でデビュー。1994年『ル・ジタン』で第47回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2005年『銀輪の覇者』(早川ミステリ文庫)が「このミステリーがすごい!」のベスト5に選出される。岩手町立石神の丘美術館芸術監督、岩手県立図書館運営協議委員などをつとめている。 -
フラ・フラダンス
福島県いわき市に暮らす高校生・夏凪日羽(なつなぎ・ひわ)。 卒業後の進路に悩む日羽は、かつて姉・真理が勤めていた「東北のハワイ」こと「スパリゾートハワイアンズ」のポスターを見て衝動的に、新人ダンサー=フラガールの採用試験に応募する。 未経験ながらも採用された日羽は、鎌倉環奈、滝川蘭子、オハナ・カアイフエ、白沢しおんたち同期と共にフラガールへの道を歩み始めるが、 個性豊かすぎる5人の足並みはそろわず、初ステージで、ある大失敗をしてしまう。 「今までで、一番ざんねんな新人たち」と呼ばれ、落ち込む彼女たちだったが、 恋、ダイエット、そしてフラ…と、いいことも辛いことも分かちあいながら、フラフラしながらも絆を深めていく―――。 それぞれの想いを胸に彼女たちは今日もステージへ 笑いあり涙ありの新人フラガール成長物語を完全ノベライズ! 解説「ココにいるわたしたちは、ひまわりのように空を見上げる」――吉田玲子(脚本家) -
自叙伝 キャスリン・ジェインウェイ
デルタ宇宙域から7年をかけて地球へ奇跡の帰還を果したヴォイジャー艦長、キャスリン・ジェインウェイ初の自叙伝! 誰よりも遙かな宇宙を旅した 宇宙艦隊艦長の記録 妹との確執、初恋、愛する父の死、 結婚か退役か――最新鋭艦ヴォイジャー艦長就任、そして遥か75,000光年の彼方へ…… 想像を絶する彼方からへ如何にして地球へと帰還を果したのか―― 〈U.S.S ヴォイジャー〉の艦長として、遥か75,000光年の彼方のデルタ宇宙域から地球へと帰還を果したキャスリン・ジェインウェイ。 惑星連邦でもその名を知らぬ偉大なる女性の人生が、いま初めて自らの手であきらかにされる。 『自叙伝 キャスリン・ジェインウェイ』は、艦隊史上でももっとも困難ともいえる事象に立ち向かった艦長が、宇宙艦隊で築いてきたキャリアを振り返る。 艦隊士官の父と作家である母のもとに生まれたキャスリンは、幼き日から宇宙へと夢を馳せていた。父親似のキャスリンと対照的に母親似の妹との子供時代の確執。愛する父親の突然の訃報。若き日にそりの合わない艦長から受けた屈辱と如何にしてそれを克服したか。プロポーズとと共に訪れた最新鋭艦への艦長就任――伝説的なデルタ宇宙域の旅。故郷から離れ、人跡未踏の宇宙の果てを旅し、未知の世界、未知の種族との出会いを重ねた偉大なる女性の真実がここにある。 宇宙艦隊とマキ双方のクルーをひとつにまとめ、銀河に散らばる様々な種族との同盟を結び、敵意に満ちた最果ての宇宙域にて、宇宙艦隊最大の脅威・ボーグを〈U.S.S.ヴォイジャー〉ただ一隻で打ち破った真相が今、明かされる。セブン・オブ・ナイン、腹心の友トゥヴォック、新参者ニーリックス、副官チャコティら、主要クルーへのジェインウェイの胸の裡が今明かされる。 「コースをセット、故郷へ」 ──キャスリン・ジェインウェイ -
幸福の科学ユートピア文学賞2020 入賞作品集
「幸福の科学ユートピア文学賞2020」で入賞した作品のうち、上位4作品を掲載した作品集です。 【審査員特別賞】 <小説>「LOVE」(一条 幸子) <作品概要>心臓に持病がある小学五年生の周は、亡くなった祖母の影響でビートルズの曲をよく聴いていた。素直な性格の周は思ったことをそのまま口に出してしまうため、誤解を受けやすく、学校ではいじめにあっていた。自らの死期を悟りながらも、それを隠し続け、懸命に生きる少年の姿を描いた心温まるストーリー。 【入選】 <エッセイ>「雑談から講演まで『心』をつかむ話し方教室」(加賀 義) <作品概要>日常の会話レベルから人前での講演に至るまで、さまざまなシチュエーションにおける「話す」ことについて、テクニックと心構えが綴られたエッセイ。多様な事例をあげながら、長年に渡って筆者が研究してきた「話し方のノウハウ」があますところなくわかりやすく紹介されている。 【準入選】 <児童書>「ノペルトンの絵本」(いわさき みき) <作品概要>絵本作家のノペルトンの絵本は、店頭に並ぶとたちまち売り切れてしまうほど子供たちに大人気。しかし、その創作の秘密をだれも知らなかった。ある夜、ノペルトンのもとに一人の男が「絵本の秘密を教えてほしい」と訪ねてくる。ノペルトンは男を家に泊め、彼の睡眠中に夢のなかで「絵本の秘密」を明かす......。 【U-18 優秀賞】 <小説>「三輪外れたトラック」(清島 謙太郎) <作品概要>トラック運転手・マックフィールドは、自分の職業を天職だと感じていたが、不幸な事故に遭い、両脚と左腕を失ってしまった。絶望したマックフィールドは入院中の病院で自殺を試みるが、看護師・エリナの言葉で思いとどまり......。 -
あなたの番です
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 原田知世さん&田中圭さんW主演 西野七瀬さん、横浜流星さんら豪華キャストが熱演! 超人気ドラマ「あな番」を完全書籍化!!! 謎だらけの事件...様々な伏線...... シナリオのセリフを読み解くと 衝撃の事実が見えてきた――― 超難解な連続殺人が起こる マーダー・ミステリーの傑作、ついに登場! ~~~~~~~~~~~~~~~~~ *ネタバレ注意! 手塚菜奈(原田知世)と翔太(田中圭)は、 15歳年の離れた新婚夫婦。 念願のマイホームを購入した2人だが......。 マンションの住民会で菜奈が参加した “交換殺人ゲーム”が すべてのはじまりだった――― ゲームに参加した管理人の 床島(竹中直人)が謎の死を遂げる。 疑心暗鬼になる住人たち。 次々に犠牲者が出る中、 マンションでまたもや 恐ろしい事件が起こってしまう。 悲劇の連鎖は、止められないのか―――? “交換殺人ゲーム”は 、 このまま続いていくのか...!? そして、菜奈には翔太に言えない 秘密があったのだった――― ~~~~~~~~~~~~~~~~~ -
対談 文学の戦後
「戦後文学」をどう評価するか? 敗戦後34年を経て、詩誌「荒地」時代からの友人である典型的な戦中派の二人が、社会と文学の動向を縦横に論じ、戦後文学史に新たな視座を提示した、衝撃の対談集――詩誌「荒地」に拠って、戦後現代詩を主導してきた鮎川信夫。詩人として、また文学と思想の新たな理論を展開し、現代をリードしてきた吉本隆明。戦中派の巨人ふたりが、敗戦の衝撃から、身を以て戦後文学史を生きてきた34年を振り返り、社会と文学の動向を鋭く問う。第一次戦後派の限界、江藤淳批判、ソルジェニツィン『収容所群島』の現代史的問題、現代文学の変質など、白熱の議論を交わした対談集。「戦後文学」との別離を告げた記念碑的作品。 -
童話集 星の花束を
ちりりん••••ちりりん••••ちりりん••••ちりりん•••• よっちゃんの耳に、すずやかな鈴の音が聞こえてきました。 「お母さん、星売りがきたよ」 星売りは、月に一度、月のない暗闇の夜、やってきます。 自転車の荷台に木の箱をつんで、鈴をならしながら、やってくるのです。 荷台につんだ木の箱のなかには、いろんなお星さまがぎっしり入っています。 【星売りのくる町】を含むお星さまにまつわる童話 全6編を収録。 -
TWO IN HIROSHIMA
About the Author: Nobuhiko Hosaka was born in Yamanashi, Japan in 1945 and currently lives in Tokyo. He is a film director known for his stories about humanity. He has also been involved in the creation of many documentaries and animated films. He has a novel visual sense and his works are acclaimed as part of Japan’s Nouvelle Vague genre in the 1980s. Translation:Junko Ishizuka About the Book: This story, “Two in Hiroshima,” was written by Nobuhiko Hosaka, a film director, based on an original script specially written for him by the famous screenplay writer, Ryuzo Kikushima, who wrote a number of scripts for Kurosawa movies. “Two in Hiroshima” is a drama centered around the catastrophic event on August 6, 1945, and portrays the friendship between an American soldier and a Japanese soldier, as well as the tragic experience of the atomic bomb that destroyed the friendship. By taking the viewpoints of two main characters of different nationalities, the author questions the meaning of the tragedy of war and tries to convey the hope that even enemies can understand each other. It’s a “story of humanity transcending both time and nationality,” created to keep the horrific tragedy of war from fading from our memories. -
東北怪談~水辺で魔物が交差する~
与兵衛沼、水窪ダム、大滝神社、十和田湖。 東北6県の、水辺にまつわる怪異がひしめき合う! 【あらすじ】 ●沼(宮城県仙台市) 与兵衛沼で鮒釣りを楽しんでいた男性は、突然右足首を何者かに掴まれて、沼に引きずり込まれた! その時はかろうじて一命を取り留めたが、その場にいた誰も引きずり込んだ者を目撃していないという……。 ●湖(青森県十和田市・秋田県鹿角郡) 彼氏にふられた女性が傷心旅行で十和田湖を訪れた。気分転換にボートに乗って遊覧していたら、何やら背後から水音が……。振り向いたその瞬間彼女が垣間見たのは、湖面に浮かぶ男性の顔だった! ●沸(福島県会津若松市) 大学生の少女は夏休みのある日、冷やしていた麦茶をぐびぐび飲んでいたら、突然麦茶が沸騰! すぐに火傷した手を冷やそうと水道の蛇口を捻ると、何とそこからも熱湯が流れ出してきた! 著者について ●寺井広樹(てらい・ひろき) 怪談蒐集家。文筆業のかたわら、地方創生事業に進出し、企画プロデュースした「お化け屋敷電車」「まずい棒」が話題に。TOブックス「怖い話」シリーズのほか、『日野日出志 トラウマ! 怪奇漫画集』(イカロス出版) 『ようかい でるでるばあ!!』(彩図社)、『南米妖怪図鑑』(ロクリン社)など著書多数。映画『電車を止めるな!』では原作・脚本を務める。 ●正木信太郎(まさき・しんたろう) 怪談師、怪談作家。怪談会を主催し、人前で怪異を語っている。また、取材し蒐集した幽霊話、妖怪譚、奇妙な体験や不思議な見聞をまとめ、書籍として発表している。著書に『岩手の怖い話』(TOブックス)『異職怪談』(彩図社)『宿にまつわる怪異譚』(イカロス出版)、映像作品にDVD『怪奇蒐集者 正木信太郎』(楽創舎)がある。 -
キリンが小説を読んだら
ここから始まる小説を読むという愉しみ 読売新聞の読書面「本よみうり堂」で紹介された約30年分の名著60冊を1冊で網羅。 あなたは何冊読んだことがありますか? 小説を読むと語りたくなる。その連鎖こそがまさに文学なんじゃないか。 (阿部公彦) 読書は出会い。文芸はものを考える具体的な現場、今後ますます必要だ。 (蜂飼耳) 日本語で書かれた現代文学という枠の中で、読者と共有したかった。 (辛島デイヴィッド) 【目次】 はじめに 目次 chapter1 文学と心 chapter2 文学と言葉 chapter3 文学と社会 chapter4 文学と生命 あとがき 【著者】 読売新聞文化部「本よみうり堂」 読売新聞文化部「本よみうり堂」 秋草俊一郎 暁方ミセイ 阿部公彦 上田岳弘 江南亜美子 カニエ・ナハ 辛島デイヴィッド きむ ふな 佐藤康智 澤西祐典 柴崎友香 田中和生 谷口幸代 谷崎由依 中島京子 沼野充義 蜂飼耳 東直子 土方正志 平野啓一郎 松永美穂 李琴峰 おじキリン -
パーティは明日にして
16歳から27歳までの385句を収録した第一句集。 あたらしくって、なつかしい。サイダーから噴き出す、あの夏の虹みたいに、十七音を駆け抜ける、カラフルな言葉たち。ひりひりと光り出す、やさしい記憶。 ─神野紗希(俳人) 【収録句より】 春光にさらして角砂糖かわいい さっきまでピアノの部屋の蝶だった 桜蘂降る自転車は海の色 ラズベリータルト晴天でよかった シェパードのにおいして今日も雷 蛇衣を脱ぐや瞳に爛と艶 コンビニの花火がしょうもなくて笑う 目をほそめ三日月を研ぐペダル漕ぐ 抱けばきみ定形外や藍の花 漫才師去る足揃う三十三才 【目次】 Ⅰ ひかり Ⅱ 水 Ⅲ エナメル Ⅳ 絵の具 Ⅴ たぶん Ⅵ 艶 【著者】 木田智美 1993年大阪府生まれ。2009年、俳句甲子園出場をきっかけに俳句を始める。俳句雑誌「奎」同人。 -
桃太郎は鬼ヶ島をもう一度襲撃することにした
世の中の「グレーゾーン」に切り込む著者が、古今東西の名作物語をパロディ化! ●鬼ヶ島に2度目の“襲撃”を試みる、自称ジャーナリストの桃太郎 ●最近スマホを購入した、「オオカミがでたぞ!」で有名な羊飼いの少年 など。 誰もが知っている15の物語をパロディ化しつつ、いまの日本の闇、問題点を痛烈に浮き彫りにする。 毒と風刺とユーモアが効いた「現代寓話集」。 ―― 読み始めるととまらない――! “視点”が一新される全15話 第1話 鬼ヶ島再襲撃 第2話 石のスープ 第3話 子供たちが屠殺ごっこをした話 第4話 雪女 第5話 ミダス王 第6話 オオカミと少年 第7話 パンドラ 第8話 金の斧 第9話 ハーメルンの笛吹き 第10話 注文の多い料理店 第11話 不思議の国のアリス 第12話 イザナギとイザナミ 第13話 アリとキリギリス 第14話 オオカミと七匹の子ヤギ 第15回 漁師とおかみさん 【著者プロフィール】 森達也 (もり・たつや) 1956年、広島県生まれ。 映画監督・作家・明治大学特任教授。 オウム真理教信者達の日常を映したドキュメンタリー映画「A」を公開。 ベルリン国際映画祭などに正式招待される。 続編「A2」では山形国際ドキュメンタリー映画祭において特別賞・市民賞を受賞。 2016年、作曲家・佐村河内守氏に密着・撮影した「FAKE」も大きな話題に。 「i-新聞記者ドキュメント-」は、キネマ旬報ベストテン(文化映画)1位を獲得。 作家としては、2010年に刊行した『A3』にて第33回講談社ノンフィクション賞を受賞。 他、著書に『放送禁止歌』(知恵の森)、『ニュースの深き欲望』(朝日新聞出版)、『ドキュメンタリーは嘘をつく』『死刑』(ともにKADOKAWA)、『「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい』(講談社)など多数。 -
処女総理
性権交代!? 秘蜜の政策で逆転勝利!! 記者から女性総理を目指せ! 前代未聞のポリティカル・セクシー小説! 続々とトラブル発生! 警護するのは処女刑事!! 中林美香、37歳。 日東テレビ報道記者から転身した、 1回生の民自党参議院議員だ。 彼女のもとに、衆議院小選挙区への鞍替え依頼が舞い込む。 辛くも激戦区で勝利するも、次々とトラブルが押し寄せる。 警護するのはSP真木洋子。 前総理・安藤真太郎、古手川涼子都知事など、 錚々たる政治家が蠢くなか、 美香は女性総理になれるのか!? <目次> プロローグ 第一章 国会議事堂と一発 第二章 勝者不在 第三章 性権交代 第四章 国会議事堂で二発 第五章 政治は芝居 第六章 スケべが国を変える -
あし草に光る雲の塔 (中学生から読む愛の詩集)
風に抱かれてのぼってゆく、風の中にも天への道がある…。朝の光の彼方からやってくる生命の営みを、優しい言葉で紡ぐ詩人・下田喜久美。その愛をうたう40編の書き下ろし詩作品を収録。中学生から読む愛の詩集。 目次 1 雲のみね(風に抱かれて;雲のみね ほか) 2 昔を思い出した時計(昔を思い出した時計;いなくなった青い鳥 ほか) 3 美しい日(美しい日;花そうび ほか) 4 春の魔術師(ゆびきりげんまん;はじめてのおもい ほか) 5 小さな恋のうた(小さな恋のうた;いちべつの力 ほか) -
薔薇の木にバラの花咲く
潔癖で清純な心の持主の黎子は、アルバイトをしながら大学で学んでいた。戦災で両親を失い、肉親は姉ひとり。人の負担になるまいと肩を張って生きている彼女の前に、名門の建築設計士の叶が現われる。叶は黎子を愛し、若い直情から、彼女の肉体に愛の烙印を押した。黎子に静かな愛を寄せていた誠実な鳴海は、事情を知ったとき、男らしく耐えて、黎子と叶が結ばれることを願った。が、それは、黎子を蟻地獄のような苦しみと迷いに追いやるのだった。純粋な処女の心理と、愛情の哀しみと美しさを追究した、清爽な抒情あふれる青春ロマン。
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