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雨のじんちょうげ 児童公園殺人事件
東京の高級住宅街・広尾。雨あがりの児童公園で、地下鉄工事従事者の他殺体が発見された。東北から出稼ぎで上京していた初老の男性は、なぜ殺されなければいけなかったのか。渋谷署の新米刑事・清水は、現場に残された車輪の跡を手掛かりに、営団地下鉄の協力を得て捜査を開始。その直後、同じ広尾でまたもや殺人事件が発生した。そして被害者にまつわる意外な証言が、二つの事件を関連づけてきて……。長篇ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。 -
六月のカラス 地下廃駅ホーム殺人事件
東京の原宿、午前四時。始発直前の地下鉄・表参道駅の線路上で、カラスについばまれた無惨な男の刺殺体が発見された。前夜終電後、シャッターに閉ざされて完全密室となった駅構内での殺人事件だった。地下鉄開業以来六十余年、前代未聞の出来事に、営団首脳部はエリート広報課員・藤林を警察に派遣、捜査の協力にあたらせた。地下の鉄道網に精通する藤林は、構内に入り込んで死体に群がり、そして忽然と消えたカラスに着目、事件解明の突破口をつかむ。だがその矢先、地下鉄・日本橋駅で第二の殺人が……。長篇ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。 -
消えて、戻り橋
杜の都・仙台で、幼い頃別れた母との再会を果たした西尾えりかは、勧められるままに、近郊の温泉への小旅行に参加した。しかし、料理に混入した毒草で会社社長が命を落とし、彼女も軽症ながら中毒するという事態となった。誰が、何のために? えりかを心配して東京から駆けつけるハリー。錯綜した人間関係を探り始めたふたりを嘲笑うかのように、また死体がひとつ見つかって……。 長篇ミステリ。『泣けば、花嫁人形』の続編的内容。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。 -
泣けば、花嫁人形
新宿・歌舞伎町の路上で、元バーテンが刺殺され、続いて同棲していた女が惨殺された。ゴールデン街のバーの主人ハリーは、母を訪ねて盛岡から上京して来た少女・西尾えりかに反感を持ちながらも、共に事件を探り始めた。一方、老練な刑事・岩田も本来の警察捜査とは別に、独自の手がかりをたどっていた。大都会の裏町から離れられないままに生きてゆく人々の姿が交錯するうちに、殺人事件の謎は深まってゆく……。長篇ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。 -
冬かもめ心中
四年前、旭川市で起きた二千万円の詐取事件。犯人の平野精一は六歳歳上の愛人・柚木千恵子と共に逃走、そのまま蒸発した。この事件が引き金となり愛する娘の命を失った刑事・大杉善四郎は、警察を辞めた後も、事件関係者である二人の行方を執念深く追い続けていた。やがて彼の元に「身元不明の心中死体が見つかった」と連絡が入る。女は千恵子らしいのだが、男は全くの別人。さらに死因が「衰弱による自然死」だという。凍てついた海峡の町に起きた奇妙な心中事件。謎を追う大杉が葛藤の末、辿り着いたものは……。 北海道、青森を舞台に繰り広げられる長篇サスペンス。1986年には「木曜ゴールデン劇場」(日本テレビ系列)にてTVドラマ化(監督:降旗康男/出演:いしだあゆみ、三浦友和、池部良)された。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。 -
花のもとにて
林田吾郎とよし子は幼な馴染であった。そしてよし子には、忘れられない男でもあった。だが、夏休みに帰郷して、両親に結婚の許可を得ようという手紙を最後に、彼は消息を絶った。……そして三十年。京都の老舗旅館『あや乃』の庭の片隅で、毎年ひっそりと花を咲かせるニドザクラ。一本の木に一重、八重、二段咲きと三通りの花が咲く、伝説の桜に隠された謎とは?(「花のもとにて」) 四つの短篇と五つのショートショートからなる作品集。 Ⅰ(短篇) ロビニア通り三番地 道に迷ったアリス 花のもとにて 乾杯! Ⅱ(ショートショート) われてもすえに はなぞむかしの とおきにありて あつきちしおに うつつに思いて ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。 -
夜明けの・晩・に
弟の洋一は本当に死んでしまったのか、それともどこかで生きているのか? 二日前、洋一は切迫した様子で、代田やすかに連絡してきたばかりだ。そして追いかけるようにかかってきた謎の男からの脅迫電話。日光戦場ケ原で発見された焼死体が洋一らしい、との報せで遺体確認に出向き、憔悴して戻ってきたやすかは、留守中何者かに荒らされた自室で一人不安におののくのだった……。長篇サスペンス。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。 -
赤いランドセル
毛糸の焦げるような厭な臭いに、女は一台だけ動いている乾燥機の方へ近づいていった。洗濯物に混ざってゴム手袋のようなものが見える。それにしては小さすぎた。不意に背筋が震えた。キナ臭いにおい。喉の奥がむかつく。血が引いてゆく。それでもガラスドアから目を離すことができない。どう見てもそれは人間の手だ。それも、子供の手だ……。 東京・田園調布。高級マンションのコインランドリーから女児の死体が見つかった。誰がこんな残虐なことを? ワイドショー番組の特派記者である浅見恭介は、次第に事件取材にのめりこんでゆく。長篇サスペンス。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。 -
この子の七つのお祝いに
お腹がすいたでしょ。寒いでしょ。でも、なんにも買えないの。みんなおとうさんが持っていっちゃったからよ。悪いおとうさんでしょう。だからマーちゃんが大きくなったら、おかあさんと二人でおとうさんに復讐してやりましょうね。おとうさんをウンといじめてやろうね。ネ、二人の約束よ……。 池畑良子という女が惨殺された。次期首相候補と噂される大物議員の秘書・秦一毅の家政婦だった。ルポライターの母田耕一は、政界を影で操っていると評判の女占い師・青蛾が事件に関係していると見て、新聞記者時代の後輩・須藤洋史と共に事件の真相を追うが……。 第1回横溝正史賞を受賞した傑作長篇サスペンス。1982年には同名で映画化(監督:増村保造/出演:岩下志麻、岸田今日子、根津甚八/配給:松竹)されている。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。 -
未知の界へ
複雑な家族の末子として生まれた桂。兄の友人で新聞社勤めの安彦を家庭教師として大学進学を目指すが、社長令息の透との縁談が持ち込まれる。子を産んだあと赤線に売られていった幼な友達、同じ年頃の温泉芸者との触れ合い、東大受験、そして透と安彦の狭間で、桂は次々と未知の世界を覗いてゆく。病と闘い、離婚を乗り越えて書き続けた北畠八穂の人生観が表れた長編小説。 -
忍法相伝73
安サラリーマン伊賀大馬が、トランクの中より探し出せし一巻の巻物、これぞ伊賀忍者の太祖、風忍斎が遺したる忍法相伝書である。大馬が早速、忍法「墨消し」を実験すれば、おお魔天の感応か、その鼻息を受け、あらゆる活字が消失するではないか! かくて、伊賀大馬は現代の忍者と化した。老残の硯学、松中半兵衛先生と肉体美女、鳥羽壺子嬢に支援されて忍法を発動すれば、「鳥の死声」は実力政治家をして「民衆から収奪する喜び」を天下に告白せしめ、「諸行無常」は男女の交りを索漠たる灰色の世界に墜し、セックス万能の時流を排す。辛辣にして軽妙、世人の意表を衝く珍騒動! まさに風太郎ワールド全開! -
赤い椿の花
椿の名所、菅多峠の観光路線は、急勾配の隘路続きで事故が絶えないため、トンネル工事の完成が待たれていた。麓の漁港、佐土浜にあるS交通バスの三崎義実は、運転手仲間も舌をまくほどの腕達者だが、黙々とハンドルを握る孤児の彼には、暗い過去の影がつきまとう。忘れ得ぬ女、市枝の面影を空しく追い求める彼の心に再生の灯をともしたのは、若い車掌、加江子の純愛だった。が、港祭りの日に市枝の姿を見かけたときから、彼の運転はすさんでいった。…… 田宮文学独自の冴えた抒情のうちに、生きることの真意を求めて描く長編力作。 -
女の踏絵
東洋映画を背負って立つ、一枚看板の大女優・草壁三樹子は日本でも指折りの大富豪、一井男爵を父に、新劇女優・水田三重子を母にして生まれた。彼女は生まれつき淫奔で、志村プロデューサーと関係し、カメラ助手・白石次郎の子を生み、多くの男と浮名を流すのだった。しかし、二枚目スター・林光哉を知るや、三樹子は全身全霊で彼を愛し、同棲するようになった。そんな三樹子を、彼女の幼時からの忠実な下僕――「カシモド」は嫉妬の炎を燃やし、冷たく見つめるのだった。……。強烈な欲望に生きる奔放な女性を描いた問題作「白い炎の女」他3編を収録。 -
火口湖
甲州に葡萄園と葡萄酒工場をもつ千倉家には、二人の美しい娘がいた。東京の直売所、千倉洋酒店を切り盛りしている姉の一枝と、近郷の雑貨屋に嫁いだ妹のしげ実である。一枝は薬剤師の西竜一と愛し合っていたが、勝気な彼女と消極的な西との間は、一向に進まない。詐欺事件の後始末に大阪へ出向いた一枝は、叔父の自動車販売会社に働く妻子持ちのセールスマン、染谷の行動的な性格に魅かれていく。一方、封建的な婚家を逃げ出したしげ実は、姉の店で暮らすうち西と知り合い……。 あかね色の夕映えに輝く葡萄園、そこに育った姉妹の人生行路を描き感動をよぶ長篇恋愛小説。 -
おぼろ忍法帖
心をこの世に残しつつ死の際に立った男が愛する女と交る――と、ひと月後にその女胎を裂いて男は再誕する。妖異凄絶の忍法「魔界転生」! 血風の中に甦る剣鬼たちは天草四郎を筆頭に、曰く宮本武蔵、荒木又右衛門、柳生宗矩、柳生兵庫、宝蔵院胤舜、田宮坊太郎。背後でこれを操るは天草の乱に敗れた森宗意軒と、そして由比正雪。 彼等は紀伊大納言頼宣を唆かし、徳川の天下を潰乱に導くべく、魔人と化した「転生七人衆」を紀州に送り込んだ。これに対決しうるは隻眼の剣手、柳生十兵衛あるのみ。妖雲は腥気をはらみ、十兵衛を窺って紀州から柳生の庄に迫った。全3巻、痛快忍法小説。 -
福を呼ぶ四季の習慣 小さな日本の行事
【電子版のご注意事項】 ※一部の記事、画像、広告、付録が含まれていない、または画像が修正されている場合があります。 ※応募券、ハガキなどはご利用いただけません。 ※掲載時の商品やサービスは、時間の経過にともない提供が終了している場合があります。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。 また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 以上、あらかじめご了承の上お楽しみください。 四季折々の行事を普段の暮らしでもっと気軽に楽しむ方法を紹介した本。楽しくておいしくて福を呼ぶ生活をはじめましょう 日本の四季を彩る旧暦と二十四節気ゆかりの行事を、気軽に楽しんでみませんか。 開運、良縁などを呼び、邪気や病を祓い、家族や自分に福を招きます。 どれも特別な道具などは不要、家庭で簡単に行えるものばかりをTODOリストとして紹介。 また開運プラスワン!としておいしい和菓子を食べる行事や、え?これもご利益?という行事も紹介。 日々が楽しく豊かになることでしょう。 作家は、日本の伝統行事に詳しく著書も多い、本間美加子さん。 立春、針供養、花祭り、入梅、夏越の祓、重陽、小正月など38の行事と、ご利益は下記の約30を紹介。 悪縁切り、疫病除け、延命長寿、夏バテ除け、火災除け、開運招福、害虫除け、金運上昇、金銀融通、健康祈願、五穀豊穣、裁縫上達、子孫繁栄、邪気払い、収穫祝い、出世開運、諸願成就、除災招福、商売繁盛、身体頑強、先祖供養、疲労回復、婦人病除け、風難除け、無病息災、厄払い、良縁成就、穢れを祓うなど。 本間 美加子(ホンマミカコ):1979年山形県生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、編集プロダクション勤務を経てフリーライター。和の伝統、日本文化を中心に執筆や編集を行なっている。著者に『神社の解剖図鑑2』(エクスナレッジ)『日本の365日を愛おしむ―季節を感じる暮らしの暦―』(飛鳥新社)、執筆協力に『神様が宿る家の清め方』(大和書房)など。 -
鬼女の顔
能面打ち師が拾ってきた顔に傷がある女。その女の素性を調べていくと、京の都に巣くう「鬼」の姿が浮かび上がる(「鬼女の顔」)。都で名高い桜の木を愛でる老貴族を襲った厄災。その背後には南朝の残党が……(「桜供養」)。京の街で土倉(高利貸し)が襲われる事件が続発する。都を騒がす事件の真相とは!?(「去にし時よりの訪人」)。応仁の乱前夜の京の都で観世座の能楽師と訳ありの弟子が人々の心に棲む鬼が起こした難事件に立ち向かう、第36回小説推理新人賞受賞作家、圧巻のデビュー連作集。 ※本作品は2019年4月に小社より刊行された『去にし時よりの訪人』を文庫化に際し改題し、加筆・修正したものです。 -
P+D BOOKS 暗い夜の私
昭和10年代~戦後の文壇の舞台裏を描く。 ――個々の作品が独立した短編であることはいうまでもないが、連続性を意図して執筆したことも事実であった。いわゆる連作であるが、変則的な長編といえるかもしれない。(あとがきより)―― 文芸雑誌「行動」の編集者だった時代を描いた「浮きつつ遠く」、二・二六事件前後の作家たちとの交流を扱った「そのとき私は」、戦時中の文人たちの姿を活写した「暗い夜の私」、戦後の雑誌界や日本文芸家協会について触れる「真暗な朝」など、年代ごとの文壇の様子や作家の生の姿が垣間見える秀作短篇集。 他に「ほとりの私」「深い海の底で」「彼と」の計7篇を収録。 -
乳と蜜の流るゝ郷
『乳と蜜の流るゝ郷』は昭和9年から10年にかけて農村雑誌『家の光』に連載され、多くの読者の共感と涙を呼んだ名作です。協同組合の育成とその活動をつうじて社会的課題の解決をはかり、相互扶助にもとづく協同組合社会をめざした自伝的フィクション。 社会の安定・安心が大きく揺らいでいる現在、賀川豊彦がめざした社会とはどのようなものであったのか。協同組合の相互扶助精神を中心にドラマ仕立で展開する本書は、これからの社会のあり方を考える大きな道標となる。 (※本書は2009/9/1に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました) -
小説 子規
NHK歴史ドラマ「坂の上の雲」の第2部。その主人公のひとりが俳人正岡子規。流れるような達意の文章で、まだ江戸の残る東京の子規を追った、唯一の長編小説。 (※本書は2010/10/5に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました) -
叙情句集 言葉の水彩画
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 言葉で描く叙情の風景。 目次 自句自賛 叙情句私論ー序にかえて/菅野国春叙情句集(春/夏/秋/冬/新年)/処女出版『言葉の水彩画』-抜粋(春/夏/秋/冬)/各俳句のドラマ性と鑑賞 (※本書は2019/12/1に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました) -
抹茶ミルク
コロナ禍で発足したZoomを使ったオンラインの「YAMI大学」。その中の「深呼吸学部」(橘川幸夫・学部長)では、さまざまな活動と交流を産み、「深呼吸BOOKS」として、オリジナル出版を開始した。 第一弾となる『抹茶ミルク』は、滝和子による書き下ろし小説。描かれる家族との不条理な出来事と、愛すべき人々の織りなす掌小説は、多くのサポーターに支援され、見事にクラウドファンディングを成立させ、より幅広い読者が手にする機会を得た。 推薦の言葉 これは、機能不全家族の物語だ。核家族の闇が噴出してくる。健全な家族と機能不全家族との境界は限りなくあいまいだから、読者は封印していた家族問題を掘り起こされ、痛みと癒しのプロセスを進めることになる。 田原真人(参加型社会学会会長 社会活動家) 滝和子さんがご家族や僕ら友だちのことも思い、手紙のような気持ちで小説を書いていることはかねてより知っていた。ある日「平野さんのために最終章を書き足した。書かなければならないと思ったから。」と最終稿が送られてきた。その瞬間から僕の中で小説を書く・読むという行為の意味が根本的に変わってしまった。商品でも文学でもない、全く新しい参加型小説なるジャンルが突然目の前に現れたことに、僕は心底驚いたのだった。であれば次に来るのは返歌であり、アンサーソングだ。僕もこの「抹茶ミルク」を機に小説を書くことになるのだろう。これはそういうムーブメントの始まりだと思うので、何だか少しピンときた人はぜひ参加されたし。 平野友康(情報経営イノベーション専門職大学 超客員教授 ZoomとVR 旅芸人の一座 座長) 滝さんとは、お仕事経由で知り合いました。イラストレーターとしてご指名してくださり、ご縁が続いております。 とても気さくな印象の方でとてもリラックスしてご一緒に仕事させてもらっていますが、小説は実体験が元になってることも相まって、ギャップがすごいです! 和遥キナ(イラストレーター) (※本書は2021/10/5に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました) -
伊曾保物語―天草本
1593(文禄2)年にイエズス会天草学林にて刊行されたローマ字綴の日本文イソップ物語を新村出氏の手によって漢字仮名交り文に翻刻したもの.伊曾保物語は西洋文学を日本語に移した最初のものであり,桃山時代京阪地方の口語を基調とした文体,語法,語彙,発音など,国語史・国語学研究の上で貴重な資料となっている. (※本書は1997/11/1に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました) -
生命の樹
ふとしたことから知り合った銀座のバーの女・由美子との情事。由美子は不思議な魅力を持つ女だが、その私生活にはどこか謎めいたところがあった。「先生、私、顔を切られちゃった」由美子からの電話だった…。親子ほども齢のはなれた女に惑溺する小説家の生命の渇き。透徹した文書で描く高見文学の傑作長篇。(※本書は1990/3/1に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました) -
今ひとたびの
あらざらん此の世の外の思ひ出に今ひとたびの逢ふこともがな――。 運命的に出逢い、魅かれ、かりそめでない慕情を胸に秘めつつ、左翼運動に破れ投獄、そのひとの結婚、徴兵……うち続く転変の波にさいなまれながらも、ただひたすらそのひとの面影を抱き続け、ついに再会の街頭に立った『私』の瞳に映じるそのひとの姿は……。 美しくもはかない至高の恋愛小説の決定版。 (※本書は2005/1/1に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました) -
柔
美空ひばりが主題歌を歌ったテレビドラマ「柔」の原作である、長編柔道小説上巻。 (※本書は1989/9/1に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました) -
定本ベストセラー昭和史
昭和は“円本”に始まり『ノルウェイの森』に終わった。激動の64年を彩った「あの本」の誕生物語。 (※本書は2002/7/1に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました) -
恋の手ほどきはひとつ屋根の下
帽子店で働くテッサは、店頭でカーリン公爵が娘の家庭教師を探しているといううわさ話を聞く。家庭教師になれたなら、自分のお店の開店資金を貯金して、父親探しもできるかもしれないと空想をするテッサ。彼女の母はメイドで、かつて貴族と恋におちてテッサが生まれたのだ。母が上流階級の話し方を教えてくれたので、テッサはそれらしくふるまうことができたが、教育は最低限しかうけていない。 ある日、店主の横暴に耐えかねて店を飛び出した彼女は、やぶれかぶれでカーリン家の家庭教師の面接を受けに行く。娘が暴れんぼうであるため家庭教師が居つかないことに困りはてていた公爵ガイは、テッサが資格について嘘をついているのではないかと不信に思いつつも彼女を採用する。こうして館での同居生活が始まったが…… -
郊外のフェアリーテール キャサリン・マンスフィールド短篇集
薔薇、お茶、リボン、焼き菓子……。 完璧な幸福の中にひそむ死、誘拐、心変わりや別離。 ――外から来た少女は、世界の裂け目を覗き込む。 ニュージーランドに生まれたマンスフィールドは、ヨーロッパに暮らす人々の優雅な幸福を活写する。同時に日常の翳に見え隠れする、死、階級差、裏切り、別離なども、彼女の眼は射抜いていく。 小さなお菓子のような短篇には、毒や皮肉も混ざっていて、人間社会の普遍を描く。 ヴァージニア・ウルフのよきライバルで、短篇の革新者。 マンスフィールドの比類なきコレクション。 -------------------------------------- 【目次】 ■風が吹く……The Wind Blows ■ガーデンパーティー……The Garden Party ■少女……The Young Girl ■幸福……Bliss ■見知らぬ人……The Stranger ■パール・ボタンはどんなふうにさらわれたか……How Pearl Button Was Kidnapped ■ミス・ブリル……Miss Brill ■ある上流婦人のメイド……The Lady’s Maid ■父親と娘たち……Father and the Girls ■郊外のフェアリーテール……A Suburban Fairy Tale ■一杯のお茶……A Cup of Tea ■人形の家……The Doll’s House ■風味のピクルス……A Dill Pickle ■船の旅……The Voyage ■入江にて……At the Bay ■解説 キャサリン・マンスフィールドという事象――西崎憲 -
黒風に流されて
毎日のように男の怒鳴る声と何かが割れる音が響き、その後には必ず女の悲鳴や泣き声が聞こえてくる大きな屋敷。 地元でも有数の名家として知られているその屋敷で、真矢は当主である父親の機嫌を損ねないように生活していた。 父親の暴力と暴言に耐え切れなくなった真矢はひとり家を逃げ出し、とある割烹で偽名を使い働くようになった。 真矢が仕事に慣れた頃、割烹で政治家同士の密談があるという。 一緒に連れられてきた秘書の沢田達二は控えの間に通され、真矢がお茶を運ぶことになった。 それを機にふたりは仲を深めていくが、ある日のこと、達二は満州へ行くと真矢に告げるのだった。 その後、真矢のもとへ電報が届き……。 さら・シリウス:あらすじ 妖精社:文章 -
遊太郎巷談
総髪、無精髭、古着を着流した姿でも、その品位を隠せぬ謎の浪人。腰には香木刀を帯び、えもいわれぬ芳香をまとうその男、巷では遊太郎と呼ばれている。上州で女親分お葉を助けた縁で、一家に身を寄せた遊太郎。身の回りの世話をしてくれるお夕に思慕の念を抱くものの、心中からは病める剣鬼、平手造酒の妖気を帯びた気魄が消えず……。1959年市川雷蔵主演映画の原作、長編時代小説上下巻。 -
遊戯の報酬
耐性皮革研究所という名の奇怪な洋館には、ときどき上流階級とおぼしき数人の客がやってきた。館の主人は、美貌の女性である。が、ある日、欧風のサロンにも見えたこの邸で、殺人事件がおきる。しかも、被害者は志村千恵――女主人であった。千恵の弟・達夫は、姉の死に不審を抱く。彼は、自分の学資を出すためにコールガールまでしていた、姉の過去を知っていたのだ。何かが隠されている! 達夫の調査は、次々に洋館の正体を暴いてゆく。耐性皮革研究所は、実は皮具を用いて、サディストやマゾヒストが快楽をむさぼる隠れみのだった。そして、姉の本当の死因とは……。 -
虹を掴む
敗戦の時、20歳になったばかりの安心院傑四(あじみ・たけし)は、巡回映画で大金を掴んだ。ついでGIを利用したヤミ商売で大アナを当てる。「よっしゃ、これからはアイデアの世の中だ」。彼の夢は、まるで虹のような華やかに彩られた。妻の英子には大阪に、愛人の咲子には広島にバーをもたせると、目指すは東京進出! 「大金持ちになったるで」と、日本一のクラブ『ラール』をオープン。マダムに初恋の女・秋子をすえると、彼が考えたのは、花のパリからのPR新戦法。これも大いに当たって……。戦後派のシンボル「英雄豪傑」の、野心と商才と色の道を、快調なテンポで描き出す梶山文学の面白さ! -
中国美女譚
紂王に愛された「妲己」、項羽と生きた「虞美人」、高祖劉邦の亡き後、呂太后に責め殺された「戚夫人」、処女のまま花神となった「張淑君」、辺境に嫁いだ「王昭君」、中国史上唯一の女帝「則天武后」、玄宗皇帝の寵姫「楊貴妃」、復讐と恋の狭間で苦しんだ「凝香児」、芳艶な10代の少女「費美人」、紫禁城で権力をほしいままにした「西太后」。愛欲と陰謀と怪奇渦巻くロマンス。10人の中国美女の伝説。 -
太陽はまた昇る 公爵近衛文麿
公爵・近衛文麿は、昭和15年7月に組閣の大命をうけ、第二次近衛内閣を組織した。陸相は東条英機、外相は松岡洋右であった。この時から、近衛文麿の悲劇が始まる。三国軍事同盟の締結で大陸戦線は膠着し、日米交渉は暗礁にのりあげ、近衛はグルー大使と会見する。それは近衛個人の悲劇にとどまらず、日本の悲劇に他ならない。日本近代史における近衛の演じた役割はあまりにも大きかった……。この「太陽はまた昇る」は、戦争か平和かの岐路に立って悩む近衛を中心にして、しだいに軍閥の掌中におどらされてゆく日本の姿――第二次大戦を軸とした日本の近代史――を描いた、上下2巻の長編歴史小説である。 -
小雪―続・絶唱
最愛の妻・小雪を失って、孤独感と追憶の感情にとらわれている園田順吉だったが、皮肉なことに、彼の小説が映画化され、まわりは華やいだ。小雪の父親・正造は、そんな順吉をみて、もう小雪の残像を捨てて、早く後妻をめとってくれ、と頼む。事実、後妻を彼に、という周囲の努力があったし、娘たちから順吉に接近するというケースもあった。しかし、小雪への思慕は、はるかに大きくて強いのだ。そんな折、順吉は、ユキという女性に出会った。容貌も、そして名もそっくりではないか。順吉はときめく。亡妻・小雪との愛の残光をふり払うため、順吉は、ユキとの新しい愛に生きようとする。小雪に瓜二つのユキだったが、彼女のなかには、小雪と対照的な「女」があった。話題の名作「絶唱」の姉妹篇にあたる書き下ろし長編小説。 -
十三角関係
遊郭のマダムが、むごたらしいバラバラの死体で発見された。店の女たちにも慕われる評判のいいマダムが、なぜ殺されたのか。事件直前に訪れた客たちを調べても、いずれも犯人には辿り着けない。その謎を、風太郎現代ミステリー唯一のシリーズ探偵の「飲んだくれ産科医」荊木歓喜が解き明かす! -
悪人志願
生まれながらの巧みな弁舌で、郵便局の養子に収った番匠銀之助は、家付きの姉妹をものにすると、もう次の悪事に想いを走らせる。代議士の姪・路子の征服――この娘を俺の出世に利用しないわけにはいかぬ……。悪事のプランは夜床の中で、塩煎餅を齧りながら思案する。やがて、銀行を舞台に籠抜け詐欺で得た大金で、汽船会社を乗取り、ボロ船で保険金を搾取し……。20歳を過ぎたばかりで、もう一流実業家気取りの彼は、関東大震災すら、自らの色と欲に悪用した。市内の用地略取に始まる軽井沢と箱根の土地買占めである。欺瞞に満ちた銀之助の半生を描く長編悪漢小説、上下2巻。 -
えろぐろ軟扇子
子供のころ、女体のグロテスクなことにびっくりしたあたいは、女よりも男が好きになっちゃった。学徒出陣をしているとき、ホモっ気のある中隊長につかまったのが、ゲイ道に入るきっかけよ。中隊長は権力であたいの処女性を奪ったの。戦後はGI相手に稼いだりした。外国人の囲われ者になったこともあるわ。そのうち、日本人の素敵なパトロンにめぐり合った。彼のおかげでいまあたいはゲイバーのマダムだけど……。と、その奇妙な人生を味のある独白調で語る標題作の他に、「やったぜベイビー」「あとの二人が損をする」「密造酒」など、全5編を収録する短編小説集。 -
十津川警部捜査行 東海特急殺しのダイヤ
犯行時刻、容疑者は飯田線に乗っていた!? 十津川警部が崩す、鉄壁のアリバイ! 名古屋、静岡、浜松、伊勢路…傑作トラベル・ミステリー集! 名古屋のホテルで殺人事件。 容疑者の女にはアリバイが… 被害者は寝間着姿のまま、背後から十カ所以上刺されていた。現場の状況から犯人は女性ではないかと推定された。捜査の過程で浮かび上がってきたのは二人のOL。しかし、彼女たちには飯田線の列車内にいたという鉄壁のアリバイがあった。十津川警部は二人のアリバイを崩そうと執拗な捜査を続けるが…東海地方が舞台の傑作トラベル・ミステリー集! 〈収録作〉 「愛と死の飯田線」 「見知らぬ時刻表」 「幻の特急を見た」 「イベント列車を狙え」 「恨みの浜松防風林」 -
夢に罪あり
江上医院の美人三姉妹が、それぞれに辿る愛の軌跡。長女に一夜の契りを残して出征していった男、世界を放浪の末に巨額の宝石を手に帰国した男、妻を亡くして愛娘と暮らす美貌の仏文学者などが辿る、それぞれの人生の軌跡。三姉妹と男たちの軌跡が交わる時、愛と憎しみ、希望と絶望とが交差する。 -
飛騨忍法帖
女人禁制の誓いを破るとき、飛騨忍法は破滅する――乗鞍丞馬は、天人の如きお美也の美貌に触れたとき、奔り湧く恋情に忘却すべからざるこの戒めを忘れた。彼の幻法は瞬時にして枯死し、宗像主水正の豪剣に左腕を断ち落とされた。以来、宗像家の忠僕となった丞馬が、再び忍者として立ったのは、主水正が闇を縫う銃弾に斃れしゆえ。いま、飛騨忍法は甦った! 夫の仇討ちに京へ旅立つお美也を助け、丞馬は飛騨伝来の「五幻の術」で銃口の前に身を挺する。――かくて4年、最後の敵に対したとき、死を賭けた彼が、お美也への愛慕を籠めた秘法「死恋幻法」の凄まじき美しさ。 -
度胸時代
桑名藩十万石・松平下総守直正(ただまさ)の世子に生まれながら、生後まもなく怪盗百夜の弥吉の反抗的悪戯から、身投げ女の赤ん坊とすりかえられて育った左右吉は、生来の利発さと度胸のよさで、思いもうけぬ人生経験を豊富にする。日光東照宮の修築をめぐって、苦境に立つ桑名藩の側頭役・奥町丹左衛門の苦衷と、世子誘拐を策する公儀目付・竜道寺源五郎の執拗な魔手と、公儀隠密群の暗躍。市井の浪人・太郎左と名のる若年寄・小笠原相模守の隠密・武四郎は、怪盗百夜の弥吉から左右吉の出生の秘密を打ち明けられて庇護するが……。意表を衝く結末にいたる奇想天外な左右吉の度胸っぷりを描く巨篇。 -
大将
大きな耳にダンゴ鼻、茫洋としたなかに、強烈な個性を秘めた、130キロの巨漢――野呂内大太郎が、本篇の主人公である。 日本の敗戦で、ソ連の抑留生活から故郷の松山に還った大太郎は、340万円の遺産と、10ヵ条からなる亡父の遺書を胸に秘めて、松山市内での映画館経営を皮切りに、莫大な負債で倒産寸前の造船所を再建し、奥道後の温泉発掘に半生の運命を賭ける……。奥道後に万里の長城にみたてた巨大なホテルと純金の金閣寺を真似て建て、理想の大レジャーランドを建設した夢想の実業家=「四国の大将」をモデルに、波乱に富んだ半生を描いた、痛快な長編小説。 -
魚たちと眠れ
週刊誌記者の矢島が、ファニ―化粧品主催の洋上大学の取材をひきうけたのは、ハワイへ行ける楽しみより、生徒として参加する平均22歳半という100人の美女たちに惹かれた、といったほうがいい。4月中旬、豪華船セントルイス号は、5人の講師、カメラマンなどを加えた114人を乗せて横浜を出航した。しかし、生徒中1、2を争う美女・水島陽子の突然の失踪が、船内の華やいだ空気を一変させることになる。つづいて、講師のファッション・デザイナー及川弥生の変死……。華やかな雰囲気の陰の醜い愛憎の葛藤と意外な真相を、巧妙緻密な推理で解き明かしていく長篇推理小説。 -
奇妙な人たち
小池サクが女性実業家として異能を発揮しはじめたのは、彼女が中年の未亡人になってからである。彼女は生前、夫の放蕩に泣かされていたが、頭脳は男以上に良かった。サクが着目したのは、当時珍らしいコンドームの製造。だが、昭和初めである。苦労して作ったものの、販売と宣伝がむずかしい商品だった。彼女は自ら薬局をまわる。だが、反応は思わしくない。サクは、軍隊に目をつけた。うまく当り、海軍省ご用達に。さあ、急に大量注文がきた――。コンドーム産業の創成期に活躍した女傑を描いた「さっく一代」ほか、奇人伝6篇を収める異色小説集。 -
奇蹟の武将
南総の名家・里見家の二男・弥九郎時蕘(ときたか)は、生来の非力で、うつけ者とそしられたが、14歳で、里見家十三将の筆頭・正木氏を継いで、安房南条の鳥山城主となるや、突然変異で、鬼神のごとき膂力(りょりょく)を発揮して勇名を駛せるが、神通力を喪失したときは、元の非力者に還ってしまい、大正16年、土岐頼春との合戦にはぶざまな敗戦をしてしまう。だが、翌年の合戦には鬼神のごとき膂力を恢復して、一人で50余人を斬って捨て、天下に剛勇ぶりを知られる。……秀吉小田原攻めのかげに盛名を失った里見一族の狂い咲き、正木大膳亮時蕘の数奇な半生を描いた「奇蹟の武将」ほか、珠玉の時代小説集。 -
花ひらく森
美也子が書いた「秘書日記」が思いがけず爆発的なベストセラーに。彼女が勤める大手出版社の社長、ライバル会社の社長、悪徳映画プロデューサー、映画監督、文芸記者、地方の良心的実業家たちが入り乱れて演じる、映画化権を巡るドタバタ劇と愛の綾。明朗軽快なタッチで描く傑作ヒューマン小説。 -
チャンスは三度ある
一度は倒産した社長・修一郎、デザイナー志望の美貌の青年・五郎、老フィクサー・相馬、実業家たち、ライバル社の専務、創始者の孫・宏……などの葛藤と、彼らにまつわる多彩な女性たちの存在。廻る糸車のように絡んではほどける人間模様と、ターミナル駅・池袋に繰り広げられるデパート業界の戦い。<上下巻> -
転入 ─河川敷に集う─
人が紡ぐ不思議な縁が、忘れかけた大切な誰かと私を繋いでいく 夫からのDVにより心に傷を負い、昔の記憶を失っていためぐみは、2人の娘と共にT市に転入する。そこで関わる人たちは、それぞれの事情を抱えながらも優しく温かくめぐみ達に接してくれる。そして彼女達の心の深い傷は徐々に癒されていきーー。人の優しさ、繋がりを巧みに描いた心温まる物語。 <目次> 第一章 「新しい街」 第二章 「視界不良」 第三章 「それぞれの夏休み」 第四章 「重き過去たち」 第五章 「かすかな光」 第六章 「決断」 <著者紹介> 熊谷栄子(くまがいえいこ) 還暦を過ぎた私ですが、手芸が好きで、時間があればミシンを動かし不細工な作品を作っています。傍らで呆れている長年連れ添った夫と二人暮らしです。時々子ども達が遊びに来ます。平凡な暮らしの中で、今回、自分の「物語」を一つの作品として配信できる機会をいただき、感慨深い思いです。長年の夢でしたから。楽しませてくださりありがとうございました。 -
日本政府へのSignpost 「2050年編」
『2030年編』に続く、日本の未来に向けた新たなメッセージ。 北欧外遊から帰国した総理大臣の橘は、伊豆大島で起きた大学生五人による飲酒運転事故の記事を目にした。(この学生たちは何を学ぶ為大学へ通っていたんだろう?)と素朴な疑問が湧き、若者たちの未来を案じた。そこで、内閣調査室長の角谷に事故後の処遇について追跡調査を依頼する。調査対象は事故を起こした今泉亜希子、その親友の瀧内由美、男子学生の古橋亘、荒谷裕貴、大林信虎。なぜ橘がこの件に力を入れるのか理解できない角谷だったが、後に思いも掛けない事件を引き起こすことに――。事故後の五人を追う一方で、さらなる課題に対峙する政府。「必ずこの国の教育を立て直すんだ」。橘の揺るぎない姿勢が物語を熱くする、渾身の政治小説第2弾。 〈著者紹介〉 利根川尊徳(とねがわ・たかのり) 1955年新潟県生まれ。大学卒業後衆議院議員秘書を経験した後、生命保険会社へ入社勤続25年目、早期退職して地元新潟へ帰り、20代の頃から書いていた執筆活動に専念し、政治小説を始めとして、恋愛小説、推理小説、業界物、近未来ホラー小説等ジャンルを問わず執筆中で作品数は50作を超える。 -
くれない艦隊
謎に包まれたゆうれい船。『くれない艦隊』の正体とは――。 大日本帝国海軍連合艦隊とアメリカ太平洋艦隊の激戦中、突如として謎の艦隊が出現した。人影の見当たらないその船は、姿を現すやいなや周囲の戦艦を次々と沈め、いずこともなく消えたという。わずかに生き残った者たちは、この信じがたい怪奇現象を目の前に、ただ茫然としていた――。幾度ともなく目撃され、しかし未だ正体不明のゆうれい船を科学的視点から分析。ミステリー事例や昨今の社会情勢を織り交ぜながら、「くれない艦隊」の謎に迫った超短編SF小説。 松島正欣(まつしま まさよし)1962年生まれ。広島県崇徳高校卒。農林水産省水産大学校漁業学科卒。東京商船大学大学院修了(商船学修士)。平成3年国土交通省(旧運輸省)造船職採用、船舶検査官、船舶測度官、海上技術安全研究所企画室専門官、科学技術庁原子力安全局放射線安全課係長、港湾局技術課係長など国家公務員として23年間勤務。その後、民間会社を2つ経て、現在は無職。「人生に一度は本を書いてみたい」と言う夢を持って幻冬舎に応募。現在に至る。広島市在住。 -
濡羽色の朝
これは、有り得るかもしれない未来--。 目を離せないパニックホラー・エンタテインメントがここに結実。 月城市内で起こったカラス事件を契機に、人間を襲う「害鳥」駆除の任を負うことになった吾郷貴之。しかし対策と調査を進めるうちに見えてきたのは、月城市市政と自然破壊の黒いつながりだった-ー。 開発による森林濫伐と、それに伴う鳥害に翻弄される人々。賢いがゆえに人間を識別して復讐する能力をも持つ鳥、カラスによる、自然界の逆襲。 〈著者紹介〉 夏目ゆきお(なつめ ゆきお) ペンネームは夏目漱石と三島由紀夫にあやかる。サラリーマン生活リタイヤ前後から創作に取り組み、文学賞受賞を機に大きく変わる二人の若き作家の友情と家族愛を描いた『流行作家』(幻冬舎刊)を出版。本作は、二作目となる長編小説。庭に迷い込んだカラスのヒナを見たことが執筆動機。創作信条は、「小説は読まれなければただの紙」。ジャンルを問わず面白い小説を目指す。長男は将棋プロ棋士の杉本和陽五段。いつか将棋を題材にした作品も書く予定。 -
京子+宇宙×あんどろいど
アンドロイドと一緒に宇宙旅行!? 都内の大学に通う大学院生の京子。ある日突然、『宇宙プロジェクト』に巻き込まれることに――。海外旅行もしたことのない京子が宇宙船で旅に出る。宇宙では何度もトラブル発生!一緒に旅をしているアンドロイドが暴走、最大のピンチが。京子の家族、研究室の教授、宇宙船の乗組員など豊かな登場人物とキャラクターにクスッと笑える、エンタメSF小説。 <著者紹介> 鏡龍太郎(かがみ・りゅうたろう) 夢とロマンとファンタジーを愛する、スィーツ好き男子。(笑)私の作品を通じて、読者の皆様の日常に、少しでも"彩り"を与えることができれば、私としても幸いでございます。 -
水の苺
現代農業の最先端である植物工場に魅せられた拓郎とひとみは、北海道の片田舎で苺の水耕栽培をスタートさせた。二人が就農した豊咲町は、土で育てる土耕栽培によるブランド苺『豊咲苺』の言わずと知れた産地で、対極の栽培法に当たる水耕栽培は、周囲に受け入れられるはずはなかった。 苺部会、青年部長の順一が二人をののしった。 「豊咲の苺は土で育った苺でブランドを築き上げてきた。土でなければ本当の苺の味がしない。水の苺なんて苺じゃない!」 二人の苺は『ニセ豊咲苺』と揶揄され出荷先は見付からず、苺農家との溝は深まる一方だった。 そしていよいよ収穫を迎えようとしていた直前の事、初物苺を食べたひとみが病院に運ばれた。何者かが水耕栽培の水に毒物を混入させたに違いない。汚染された水はビニールハウスを循環していたので、苺は全量廃棄を命じられ、今後の経営に暗雲が垂れこめる。そればかりか風評が飛び交い、歴史ある豊咲のブランド苺までが窮地に立たされるのだった。 一体誰が……何故…… -
信州怪談 鬼哭編
体験者を取材! 長野県限定、今も起きている心霊ガイドブック! 飯田市の大火のあと、桜の根に女の黒髪が… 軽井沢のテニスコートに出没する影だけの女 長野市の映画館。白い手だけが肘掛の上に! 諏訪湖の花火大会で亡き友に会った 小諸大橋から黒い影が飛び降りる! 天狗岳の遭難者が夢に出てくる 松本在住の著者が長野県で起きた怖い話を蒐集、徹底取材して綴った郷土愛と恐怖溢れる一冊。 ・具合の悪い息子を連れて夜間に訪れたとある病院。そのまま入院することになったのだが…「郊外の病院」(松本市) ・ビジネスホテルの窓ガラス清掃作業中、カーテンの隙間から目撃した恐怖…「ブランコ作業」(上田市) ・雲ノ平の山小屋周辺で起こる怪異の数々…「見つかった白骨」(飛騨山脈) ・須坂村の塚から鬼の髑髏が出た!現代にまで受け継がれる恐怖譚の数々…「怪奇な民話」(信州各地) ・出張先で見た夢は台風19号の大災害…「回避した者たち」など。 -
煙鳥怪奇録 机と海
稀代の怪談蒐集家(ジャンキー)・煙鳥。 決して表舞台に出ない彼のネタ帳を 二人の手練れが再取材して世に出す、実話怪談界待望の書! 実話怪談の配信者としてネット界で長年暗躍し続けてきた男、煙鳥。 その圧倒的な取材力はマニアの間でも評価が高く、彼の語る怪談は文句なしに面白い。 一方、決して業界の表舞台に出てこない謎めいた存在でもあった。 今回、彼の怪談を本という形に残すべく二人の作家が手を挙げた。 吉田悠軌と高田公太。二人が伝説の怪談を再取材、事件のあらましを再検証の上、綴り上げた。 中古で緑の机を買ってから見舞われる不幸、逃れるには…「机と海」 猿を撃てないマタギが語った奇妙な理由…「生活」 新興宗教の信者6人が惨殺された家の怪…「食い違い」 酒で苦しむ男に幽霊がくれた不思議な水…「一杯」 廃屋に泊まってから見る悪夢。それは舟にぎっしり積まれた手首…「白色の蓋」 特養老人ホームの入居者だけに見える魔の子供…「みどりさん」 全部屋が回廊で繋がる奇怪な古民家の恐怖…「回廊の家」 墓参りで白い服を着た女を見たら死期が近い。一族に伝わる因縁とは…「白い服の女」 他、全28話収録。 実物の煙鳥取材ノートも公開! 消えない伝説となった恐怖の数々をぜひご堪能あれ。 -
お化けのそばづえ
おれのせいで人が死ぬ。それでも生きたかった――。 生まれてこの方、須磨軒人(すま・のきひと)に安心できる場所はなかった。 どこにいてもお化けに苛まれる。人に憑りつき、人を殺す“真っ黒なお化け”に。 そのために友達もできず、お化けに対して理解を示そうともしない父親とも縁を切るはめに。 しかし、結婚し、家族を持った軒人はもう逃げるわけにはいかない。 なぜ自分にばかりお化けが出てくるのか? 父は本当にお化けが見えなかったのか? お化けとは一体何なのか? 謎を抱えたまま、軒人はある霊能者を頼ることになるが――。 ――次はおれが、殺される。 Twitterで話題の新星が放つ本格オカルトホラー。 -
永遠の家
推理小説?シリアス?ユーモア? 虚構に潜む陰の真実。独特の語り口が読むものを霧の彼方へと誘いこむ。 芸術の破壊と再創造をめざすスペイン文学の奇才が綴る〈虚空への新たな跳躍〉を試みる腹話術師の悲しくも可笑しい幻想的連作短編集。 【目次】 ぼくには敵がいた 別の怪物 お払い箱 底流 古い連れ合い ぼくが願っている死に方 カルメン 展望台の塔 お話の効果 師のもとを訪れる 下着のままの逃走 永遠の家 解説 【著者】 エンリーケ・ビラ=マタス 1948年バルセロナ生まれ。1985年『ポータブル文学小史』がヨーロッパ諸国で翻訳され、2000年『バートルビーと仲間たち』、次いで2003年『パリに終わりはこない』で世界的に評価される。 木村榮一 1943 年、大阪市生まれ。神戸市外国語大学名誉教授。著書に『ラテンアメリカ十大小説』ほか、訳書にバルガス= リョサ『緑の家』、コルタサル『遊戯の終わり』、リャマサーレス『黄色い雨』ほか。 野村竜仁 1967 年、群馬県生まれ。現在、神戸市外国語大学イスパニア学科教授。おもな訳書に、ビオイ=カサーレス『 パウリーナの思い出に』(共訳)、セルバンテス『戯曲集』(共訳)がある。 -
夜もすがら青春噺し
「千駄ヶ谷くん。私、卒業したら東堂くんと結婚するんです」 22歳の誕生日に僕、千駄ヶ谷勝は7年間秘めていた初恋を打ち砕かれてしまった。 しかも相手は自分が引き合わせてしまった友人・東堂だという。 現実から逃れるように飲み屋で酔っ払っていると、店先で揉めている女に強引に飲み代を肩代わりさせられてしまう。 今日は厄日だと落ちこむ僕に、自称神様というその女は「オレを助けてくれた礼にお前の願いをなんでもひとつ、叶えてやろう」と彼女との関係を過去に戻ってやり直せようとするけれど――。 もどかしくもじれったい主人公・千駄ヶ谷勝をきっとあなたも応援したくなる。青春恋愛「やり直し」ストーリー、開演。 -
介護員日詩 語り継ぎ
「介護職員をひとからげにしないでよ。」 日常詩からはじまる介護員と管理者との誌上相談と45のショートライフストーリー。 介護員の生きざまを見つめてきた元介護施設長から届いたフィクション日詩物語、新展開。 ◆お悩みレター(このお悩みは著者によるフィクションです) 「高齢者介護をしているのですが、ちっとも優しい気持ちになれません。」 「改革を実践してきましたが、次々に問題が生じています。」 「聞いてくれないナースに不満がたまる。」 「会社には慣れましたが、職場の楽しさが薄れていくばかりです。」 「施設長に、わずかでも威厳みたいなもんを欲しいのに。」 ※本文より一部抜粋 -
名探偵・浅見光彦セット
1982年に登場して以来、爽やかな人柄、魅力的な風貌、そして鮮やかな名推理で多くの読者を魅了し続けてきた探偵・浅見光彦。ベストセラー作家・内田康夫が生み出したこの名探偵の登場40周年を記念して、浅見光彦の活躍を一挙にまとめた合本が登場! 札幌・小樽・伊香保・日光・横浜・萩・長崎……。旅情たっぷりに描きながら、社会派の重厚さも持ち合わせた名作ミステリー23作品の醍醐味を、ぜひお楽しみください。 【収録作品】 『津和野殺人事件』『白鳥殺人事件』『天城峠殺人事件』『小樽殺人事件』『長崎殺人事件』『日光殺人事件』『津軽殺人事件』『横浜殺人事件』『神戸殺人事件』『伊香保殺人事件』『博多殺人事件』『若狭殺人事件』『鬼首殺人事件』『札幌殺人事件(上)』『札幌殺人事件(下)』『姫島殺人事件』『秋田殺人事件』『しまなみ幻想』『長野殺人事件』『萩殺人事件』『浅見光彦のミステリー紀行 総集編Ⅰ』『浅見光彦のミステリー紀行 総集編Ⅱ』『浅見光彦のミステリー紀行 総集編Ⅲ』
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