すべての高評価レビュー
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Posted by ブクログ
「今から10年後くらい先の話」ではじまる。
自分の事務所に帰れなくなった探偵の話。
仕事、生活が淡々と語られていく。
滞在先の事務所もだけど、自分の国にもある事情から帰れていない。
よくある「探偵モノ」とはちょっと違う。
依頼任務や生活が描かれているが
探偵の仕事である秘匿性から、どこの国の仕事なのかなどが明記はされておらず断片から想像するしかない。
探偵連盟から任務を課され淡々とこなしていく、探偵は一箇所にとどまることはなくどこにいっても異物として存在する自分、帰れない国、自分が帰りたいのかもわからず、仕事も何故今ここで自分がこの仕事をしてるのかも揺らぐ
ずっと旅をしている。漂っている。 -
購入済み
今回もめちゃくちゃ面白かったです。この先どうなるのか、どう事件が解決していくのか全然まだ分かりませんが、すごく気になるところで終わりましたし続きが楽しみです。
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匿名
購入済みき、きつかった…
読んでいてこれまでになく気持ちが重〜くなるお話で。拗れていてドキドキハラハラよりも、気鬱でした。ここから!という所で続く…になって気になります
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Posted by ブクログ
やはりツナグは、辻村さんらしい作品だ。
大切な人の死というショッキングな出来事について語りつつも、最後は温かく希望の見える終わり方で締められている。読者も含めて誰もが経験する出来事だからかもしれない。
毎回尊敬するのは、連作短編という短さで登場人物それぞれのケースについて深く掘り下げて、しっかりと着地していること。
時々うまく行き過ぎてご都合主義的な展開に感じることもあるが、すべて使者に繋がることと同じ「ご縁」によるものだと思えば、本作においては不思議な力が働いたのかもと納得してしまう。
前作の7年後、使者としても社会人としても成長した歩美。
本作を読み終えてから前作を思い出すと、あの頃 -
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Posted by ブクログ
前作の『星くずの殺人』から帰ってきた女子高生にスポットを当てたストーリー。今回は金閣寺を皮切りに京都が大大大炎上し、周(あまね)がその事件を追いかけていく。
本作のスポットライト…テーマも重めだった。
マイノリティを叩くマジョリティという構図。マジョリティはマイノリティを助けるべきだという構図。マイノリティはマジョリティに迷惑をかけないようにすべきだという構図。
この世界は多数派に合わせて成り立っている。
読んでいて、痛いほど感情移入ができたし、有数の観光地でもある京都が炎上する場面は応仁の乱さながらだった。
次回作が出るとしたら周が大学生になった後になるのかな?楽しみ!