福田和代のレビュー一覧
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後輩にも慕われる定年間近の刑事。
時効になった幼女誘拐殺人事件の容疑者だった男が衆院選に立候補する事を知る。
同じ頃、夫の失踪届を出しに警察を訪れた母娘に声をかけたことから、その失踪にも関わる事になる。
失踪した男が最後に訪れた場所は、最先端のゴミ処理場だった。
単なる刑事ものではない。
その刑事の心の動きが物語を深くしていると思う。
携帯に掛って来た旧知のライターからの連絡。それが彼を狂気に向かわせるのは、動機が浅いのではないか。
他にもある選択肢の中で、迷いながら終章を迎えるという終わり方もあったのではないか。
丁寧に書かれた物語の中で、終わりを急いだ感は否めない。残念。 -
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異色の警察小説集。今野敏、誉田哲也、福田和代、貫井徳郎の四人の警察小説を四編収録。いずれも唸らされる出来映えの作品ばかり。
今野敏の『常習犯』は、人情刑事物なのだが、真犯人を推理するという警察ミステリーの面白さも兼ね備えている。解説によると本作の萩尾と秋穂の二人の刑事は『確証』でも活躍しているらしい。
誉田哲也の『三十九番』は、異色の警察小説。主人公の小西逸男は浅草署の留置係員の巡査部長。前半は、ちょっと変わった設定の警察小説だなと思うのだが…後半には驚いた。以前から誉田哲也の作品はまるで二重人格のように陰と陽がはっきりしていると思っていたが、この作品は…
福田和代の『シザーズ』は、正調 -
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「TOKYO BLACKOUT」を読んで、この本があることを知り、東京に行ったら読もうと出張に持参したのはいいけど、小松空港までのバスと待ち時間と飛行機内で一気読みで、東京に着いたら読み終えていた(^^;
六本木ヒルズを思わせる超高層ビル「ウインドシア六本木」がビルジャックされる。地上50階、地下5階、ビルと言うより一つの街のような巨大ビルをどのようにジャックするのか?こうした本の興味は、犯人たちの意図はどのにあるのか、どうやって逃げるのか、そこに集中しますが、なかなか予想外に展開で面白かったです。逃げ道の伏線はあったけど、そんな命がけの方法とは思っていなかったです。一方の犯人たちの意図はう -
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ネタバレ個人的には、初・福田和代。
ミステリに分類したけど、ミステリじゃないです。多分。
いやー面白かった。上にいろいろ考えてしまった。
2008年に書かれたんだけど、要は、発電所テロ。とは言わないのか? 日本の電気系統を狙ったテロ。
今年の3月から夏まで散々、「電気とは」という情報を読んだので、書かれている内容がすんなり頭に入りましたが、そうじゃなければ理解できたか私?
そういう意味では、震災以前に発電所を狙った話を書こうと思った作者さんはすごい!
この話、私はグエンを中心に読んだので、とても悲しかったです。
彼は別に悪意を抱いて日本に来たわけじゃないのに、故郷に帰れず、異国の地で果ててしまう -
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発売されたときから気になっていて買って読もうかなと思っていたけど、当時はハードカバーだったし文庫本になるのを待っていました。東京を襲う未曽有の大停電!発売された時にはその設定に興味がありましたが、3.11を経て読んでみると驚くほどの話でさすがに取材力が素晴らしいというところだろうか。
東北地方を襲った地震の影響で東北からの電力補充ができないところに、送電線のある鉄塔を爆破するテロで東京の電力はひっ迫した状態になってしまいます。輪番停電(震災後本当にあったのですから小説の話と笑っていられない)で対応しようとしたけど、その対応システムに問題があり、東京全体(東京電力管轄の関東一円)が停電に陥るとい -
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アミの会によるアンソロジーを読むのは4冊目ですが、これもどれもじんわり涙するお話が多かったです。特に「猫への遺言」柴田よしき著が良かったです。定年退職した老夫婦の夫がコロナに感染し、急逝してしまう。
その後、妻がみつけた3通の遺言書。妻への遺言書は、読まれるはずのないものだったのに急逝だったために読めてしまう。知らなかった夫の本心。最後に猫への遺言書で、また涙でした。
自分と重ねて何とも言えない気持ちになりました。
「青い封筒」松村比呂美著も良かったです。
あんなお手紙もらってみたい。親子、夫婦もこんなふうに、積み重ねていくものだよなと思いました。
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