あらすじ
「我々は、ウインドシア六本木をビルジャックした!」。ビル会社社長を人質にとり、最上階に立てこもる犯人。地上で手をこまねく警察を前に、17階のオフィスにいた船津康介はある奇策を思いつくが……。最先端技術を極めた都市の要塞と、どんな時代も変わらぬ人々の「思い」が交差する、どんでん返し満載の城攻めサスペンス。
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Posted by ブクログ
『ちょっと控えめなビルジャック知能犯の脱出劇』
最新鋭のビルが何者かに占拠された。ビルの最新機能を逆手にとり、目的を達成し、逃げ切れるのか?派手なアクションの裏に隠された人間関係や動機が、伏線を回収しつつ明らかになっていく!
Posted by ブクログ
「TOKYO BLACKOUT」を読んで、この本があることを知り、東京に行ったら読もうと出張に持参したのはいいけど、小松空港までのバスと待ち時間と飛行機内で一気読みで、東京に着いたら読み終えていた(^^;
六本木ヒルズを思わせる超高層ビル「ウインドシア六本木」がビルジャックされる。地上50階、地下5階、ビルと言うより一つの街のような巨大ビルをどのようにジャックするのか?こうした本の興味は、犯人たちの意図はどのにあるのか、どうやって逃げるのか、そこに集中しますが、なかなか予想外に展開で面白かったです。逃げ道の伏線はあったけど、そんな命がけの方法とは思っていなかったです。一方の犯人たちの意図はうすうすわかっているのですが、最後のどんでん返しには想定外のびっくり。「その手で来ましたか」って感じです。
六本木ヒルズの機能を調べて随所に紹介されているけど、それぞれが事件に意味を成すというのも感心した。うますぎる話だったけど、何も考えずに楽しめる作品だった。
Posted by ブクログ
六本木の超高層ビルジャックの話だ。セキュリティなどが高度に設計されたインテリジェントビルなので、通常はありえないと思うが、それでは面白くない。やはりフィクションなので、ありえない事が起きるのが、面白い。しかも福田氏の作品は毎回、よく考えられている。面白い。そして最後は、いつもの大ドンデン返しだ。
Posted by ブクログ
まもなくオリンピックが開催される昭和39年、東京。
三人の少年が、小高い丘の上から東京の夕陽を眺め、
夢を語る場面から物語は始まる。
そして現在、最先端の設備を誇る六本木のタワービルが乗っ取られた。
人質は最上階に住む社長───。
面白かったです。
犯人の動機には少し「ん?」となりましたが…。
最後のどんでん返しのような真相、全く想像しませんでした。
成功者と呼ばれる人が、何かを成し遂げるために、やむを得ず犠牲にしてきたもの。
欲しいものは、何もかも手に入れているかのように見えても、
一番欲しかったものは手に入らなかった。
その孤独がせつない。
「象のお話」と冒頭の東京の夕陽が深く印象に残ります。
余談ですが、重要な役割を担うお掃除ロボットの「ロボタン」。
人気のない暗いビルの中を、一人でエレベーターに乗ってお掃除している姿を想像したら、
なんだか妙にいじらしく思えてしまった。
Posted by ブクログ
福田和代の2冊目。
序盤……、犯行グループのノリの軽さに違和感を感じるも、スピーディーな展開と読みやすい描写に、徐々に気にならなくなっていった。
この規模のクライムノベルにして、死者が一人も出ないまま終盤まで緊張感が持続する点、やや出来すぎではあっても誰も不幸にならない結末という点、気持ちが良い。
★4つ、7ポイント半。
2014.08.13.図。
Posted by 読むコレ
このところの作品が安定した面白さながらも、個人的には
実は贅沢にも何か、物足りなさを感じていた福田作品ですが
今作はその物足りなさを満たしてくれる作品でした。
ボリュームもスピード感も作品の内容も全てがバランスが良くて
読み始めたら止まらない一気読みな高層ビルジャック・サスペンス。
高層50階の複合ビルが丸々乗っ取りされるというサスペンス
なのですが、その動機や余りにも痛快で大胆な犯人達の手口は
痛快さを感じてしまい、ドキドキするというよりは、ワクワク
して犯人達側に自分も立って読んでしまいます。今までの福田作品
には見られなかったのは、思わず笑みが溢れてしまうような
何かユーモアのある部分や、暖かみのあるようなストーリーが
押し付けがましくなく響いてくるところでしょうか?
こういった犯人側の痛快さを描くクライムノベルはやはり面白くて
心躍るのはルパン三世とか...の影響なのかなー。
ラストはやややり過ぎで蛇足感をかんじなくもないけど、
新たな福田作品の一面と思えば何か一皮むけた気がして
ファンとしては嬉しい。
Posted by ブクログ
六本木にそびえ立つランドマーク「ウィンドシア六本木」が、何者かにビルジャックされた。防犯システムは乗っ取られ、身動きが取れなくなった。いったい彼らの目的は何か?
なんか爽快だったなぁ。痛快っていうか。六本木ヒルズのまんまじゃん!って感じだったし、こんなにうまく行く!?っていうのもあるけど、痛快アドベンチャーらしく、スピード感あって。おもしろかった。
Posted by ブクログ
今まで読んだ作品では話を大きくしすぎて結局制御しきれなかった感が大きかったのですが、今回は「ビル・ジャック」という狭い舞台に限定したせいか最後まで落ち着いて読めましたし、そのおかげでおまけも楽しめました。
Posted by ブクログ
前作、「迎撃せよ」ががっかりだったので期待せずに読んだのですが
やはり現代のシステムに関係する描写というか使い方は好きですね。
短くテンポ良く読めました。
もう少し同期やらを語りあるシーンを持つのがセオリーとは思いますが
このへんの溜める所は今後に期待します。
短期間に多くの本を出されてますが、取材不足にならない様に期待したい所です。
Posted by ブクログ
このところの作品が安定した面白さながらも、個人的には
実は贅沢にも何か、物足りなさを感じていた福田作品ですが
今作はその物足りなさを満たしてくれる作品でした。
ボリュームもスピード感も作品の内容も全てがバランスが良くて
読み始めたら止まらない一気読みな高層ビルジャック・サスペンス。
高層50階の複合ビルが丸々乗っ取りされるというサスペンス
なのですが、その動機や余りにも痛快で大胆な犯人達の手口は
痛快さを感じてしまい、ドキドキするというよりは、ワクワク
して犯人達側に自分も立って読んでしまいます。今までの福田作品
には見られなかったのは、思わず笑みが溢れてしまうような
何かユーモアのある部分や、暖かみのあるようなストーリーが
押し付けがましくなく響いてくるところでしょうか?
こういった犯人側の痛快さを描くクライムノベルはやはり面白くて
心躍るのはルパン三世とか...の影響なのかなー。
ラストはやややり過ぎで蛇足感をかんじなくもないけど、
新たな福田作品の一面と思えば何か一皮むけた気がして
ファンとしては嬉しい。
Posted by ブクログ
序盤で犯人がわかった。と思ったらラストで・・・
六本木ヒルズを含め東京の都市開発は庶民おいてきぼりの感じを以前からしていた。便利な社会インフラは嬉しいのだが、子供の頃暮らした街並みも自分にとっては捨てられない思い出である。
Posted by ブクログ
子供の頃の大きな夢。
それを実現した 川村は、さらに大きな野望を持っていた。
ウインドシア六本木。
向かい風に立ち向かう と言う意味を持っている。
一つの事件があった エレベーターのドアで
アタマが 挟まれて 少女が死んだ。
その事件が 一つのタネになって。
旦那 ロッキー 慧 哲 そして 米倉が、
ウインドシア六本木を ビルジャックする。
インテリジェンスビルであり、
耐震性をもち、防火へのさまざまなシステム。
ロボットによる 掃除システム。
エレベーターから きこえる奇妙な音から始まる
ドラマは、淡々として、目的も鮮明のようだが。
ふーむ。
なるほど という感じだが 作りすぎているね。
象と蟻で例えようとする寓話。
Posted by ブクログ
犯人の脱出のワンアイデアで描かれたような作品。
見せ場となるようなシーンもそれなりにあるから、映画化で実際にヒルズで撮影とか面白そう。
本としては、他の作品よりも膨らみみたいなのが欠けている印象が残念でした。
Posted by ブクログ
最新の設備、セキュリティを誇る「ウィンドシア六本木」。地上50階地下5階、ショッピングからビジネス、レジデンス、様々な機能をもつ今や国内で最も有名な高層ビル。その最上階に住む株式会社マーズコーポレーションの川村社長が自宅で何者かに人質にとられた。犯人グループが要求するものとは一体!?
プロローグを読めば、犯行に関わる人間の正体は正直誰でもわかる。だからこそ、何か他にあっと驚くものが隠されているんだろうと思ったのだが、少々期待しすぎたらしい。種明かしをされても、正直それに関しては「ふーん」ぐらいで終わってしまった。ハイジャックされた側の視点はそれなりにハラハラドキドキでおもしろいのだが、犯人側の視点がいまいち消化不良。それぞれに事情があってこの犯行に参加しているのはわかるのだけれど、動機付けがあまりにも弱すぎる。それだけの理由でといってはなんだが、こんな大それた犯行では割に合わないというか、ミスマッチでは?最後も丸くおさまりすぎな気がする。
Posted by ブクログ
いまどきのビルは何でも遠隔コントロールできるという大いなる誤解にたっている小説や映画は結構、よくある。実際は大したことは行っていない。作者もセキュリティについて、人が介在する以上、ざるとなる部分がどうしても発生するということが正しく、その認識に立てば、このようなビルジャックは成立しないのだが、そのあたりは眼をつぶるべきであろう。もっと凄いのは、たしかフィリップカーの殺人摩天楼という作品があったのを記憶しているが、そっちとは別に本作は人の生き死にには関わらず、またコンゲーム的なものもないまま、動機を成立させているものの、その動機とビルジャックという犯罪行為のつり合いが取れていない点も本作に対する違和感が残る点である。また、最後のどんでん返しも無理が多く、無い方が良かっただろう。
Posted by ブクログ
うーん…TOKYO BLACKOUTよりか迫力が欠けたと言いますか…犯行グループが殺意を持ってテロを起こしてないので、ハラハラとかは無く、サラっと読んでしまいました。
結局は行き過ぎた友人の行為を止めるのが犯人の役割だったので、しょうがないですね(^_^;)
テログループの一人のロッキー氏の過去のエピソードは、はっきり言って、こんな理由でテロに加わってしまうのか?!って思いました。ちょっと納得がいきません( ´△`)
まぁ、最後は爽やかなラストに仕上がっている点は、TOKYOBLACKOUT同様、好感が持てます(^^)
Posted by ブクログ
最初の幼馴染の3人組の話から、どう展開していくのかと思い読んでました。犯人側の人物像がよくつかめず、最後になって、もう一度読みかえしてしまいました。
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
地上50階地下5階、まるで一つの街のような巨大ビル。バベルの塔か、人類の理想郷か?朝9時、警報ベルが鳴り響く。「我々は、ウインドシア六本木をジャックした!」人質は最上階に住むビル会社社長。駆けつけた警察はシステムに阻まれ、容易に突入することができない。じりじりと過ぎる時間の中、17階のオフィスに閉じ込められたビル会社の社員、船津康介は、ある奇策を試みる…。非常用井戸、備蓄食、発電所を備えた都市の要塞。そのセキュリティと防災システムが、人々を外界から遮断していく。
→ 冒頭の三人の少年の描写から、この三人がもっと事件にかかわってくるのかと思った。 結局は、『そうしたら俺がとめてやるよ』という、バビルの塔をおりこみたかったのか、という印象。
Posted by ブクログ
東京にあるウインドシア六本木は地上50階、地下5階の巨大ビル。
テナント・オフィス・居住を兼ね備え、便利さはもちろん、
地震や火災に耐え得るように最新の設備を持っている。
その管理は計画から設計建築まですべて行った川村章吾が社長のマーズコーポレーション。
その最新の設備システムを逆に悪用され、社長 川村が人質に取られ、5億円を要求される。
犯人の狙い・マーズコーポレーション社員との攻防を友情・家族愛を織り交ぜた作品。
読んでいる間はサスペンスと思っていたけど、
読み終わった今ではどちらかというと人情ものだったと思う。
犯人や動機が途中でほとんどわかってしまうし、?と思う部分もあるし、
この動機でこの犯罪は無理があると思うけど、全体的には面白く読めた。
最後のある種どんでん返しというか、え!と思わせてくれるけど、
私はどっちかと言うとない方がいいなあと思った。
Posted by ブクログ
福田さんは、
ネタもいいし、下調べもしっかりしてるんですが…、
どぅしても、ラストがぐだぁ~っとなってしまいがちで、
とてももったいないなぁって思ってます…。
今作は、背景や構成もしっかりしていたし、
ラストを、あのような形にしたいのならば、
こぅいう終盤の展開になるんでしょうし、
それも、いぃとは思うんですが…。
福田さんの場合には…、
同じパニック小説でも、『ウィズ・ゼロ』や今作のように、
小さなエリアで物語を展開~完結させる方が、
うまくまとまるような気がします…。
今作は、そぅいう意味ではよかったと思いますが…。
あと、最近…文章力がちと薄ぃような気も…。
期待感が高ぃので、頑張って欲しぃです…。
はい…(^。^)
Posted by ブクログ
うーん。
面白かった♪(゚∀゚)
現代の巨大ビルってこんな風になってるのかと
ちょっと詳しくなった気がします。
登場人物もなんだか憎めない人ばかり。
テンポも良いのでサクサク読めた。
が、動機がちょっと弱いようなー…
Posted by ブクログ
ビルジャック。
「ダイハード」かと思った。
実はいろいろ仕掛けがあるのだが、う~ん、まあ確かにその方が面白さは増えるのだけど、ちょっと無理があったような気がする。
というか、犯人たちの動機も弱いし、人物像もビルジャックの緊迫感もどちらも中途半端な感じ。もっと徹底的にやればよかったのになあ。
それなりには楽しめたけれども。
Posted by ブクログ
地上50階地下5階、まるで一つの街のような巨大ビル。バベルの塔か、人類の理想郷か?朝9時、警報ベルが鳴り響く。「我々は、ウインドシア六本木をジャックした!」人質は最上階に住むビル会社社長。駆けつけた警察はシステムに阻まれ、容易に突入することができない。じりじりと過ぎる時間の中、17階のオフィスに閉じ込められたビル会社の社員、船津康介は、ある奇策を試みる…。非常用井戸、備蓄食、発電所を備えた都市の要塞。そのセキュリティと防災システムが、人々を外界から遮断していく。「タワーリング」という題名で思い出すのは「タワーリング・インフェルノ」という映画。パニック映画の雰囲気を期待して読み始めたのですが・・・。後味がさわやかな作品でした。
Posted by ブクログ
福田和代お得意のテロものだと思い、楽しみに読んだが、結局は美談にまとまり、何だか拍子抜け。
人情に力を入れたせいか、ビルジャックをされている臨場感がいまいち。
Posted by ブクログ
巨大ビルがジャックされ、最上階に住む社長が人質に・・・
巨大ビルの裏側みたいな所は、なるほどな感じでおもしろかった。
でも、ごく私的な動機で他人をこれだけ巻き込んでおいて、この結末って無いよなって思った。
Posted by ブクログ
サスペンスしては弱いような、そんな驚きの展開はなかった。犯人の脱出計画もなんとなく分かったし、最後のサプライズもなんとなくだった。 新しいビルを作るということは、そこにあった物を壊すということ。