司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 峠(中)

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    ネタバレ

    上巻ではいけ好かない頭でっかち野郎だった河井継之助だけど、中巻になるとちょっと趣が変わる。
    「幕府なんてもはや不要。
    長岡藩は自立してやっていけるような経済力を身につけねばならない。」
    と言っていたかと思うと、
    「殿には、忠臣であるという筋を通させてやりたい」(つまり幕府のために忠義を尽くさせたい)
    と言い、さらには
    「殿がまず死んで見せなければ、藩の意見は一つにならない」
    とまで言い出す。
    どうしたいのだ、河井継之助。

    幕府をあてにせず経済立国を目指すのだったら、さっさと薩長に付けばよかったのだ。
    殿の心情を汲んで幕府に忠義を立てるというのなら、もっと早くから薩長の主張の矛盾を突いて論破し

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    2021年07月07日
  • 国盗り物語(四)

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    まさに歴史の教科書。 明智光秀が謀反を起こさざるを得なくなるプロセスが克明のされている。
    あわよくば、最後の浅井攻めをもう少し詳細に記載して貰いたかった。

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    2021年07月06日
  • 峠(上)

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    ネタバレ

    私、この人嫌いです。

    まだ上巻しか読んでいないので、もしかしたらこの先好きになることがあるかもしれないけれど、今現在の正直な気持ちを言うと、嫌い。

    まず、この人は他人を尊重することがない。
    他人の才を見切っては、多くは見下して切り捨てる。
    傲岸不遜とはこのことか。

    そして、武芸を習うにあたっても、基礎も奥義も興味ない。
    ただ、本質だけを教えろと言い、あげく師匠から破門されるので、どれもどれも未熟なままで終わっている。

    なのに本人だけが、自分は大きなことを成し遂げる男だと思っている。
    佐久間象山の塾に通ったこともあるが、その人となりが気にくわなくてやめているけれど、私からしたら鼻持ちなら

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    2021年07月03日
  • 坂の上の雲(七)

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    奉天会戦の顛末、そしてバルチック艦隊にいよいよ出会う。
    指導者が臆病であったり、自分以外を信じない自己中心的な判断しか持ち合わせていなかったり、ロシアに勝てたのは日本の強さではなくロシアの内的な弱さであったにもかかわらず、日本はその勝利を過信してしまったことがのちの太平洋戦争に繋がるのか…と思うと、報道やら情報操作の責任は重いなと感じる。

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    2021年06月26日
  • 燃えよ剣

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    映画化ということで作られた「新装版」
    土方歳三という人も、名前くらいしか知らなかったので読んでみました。

    激動の時代と言ってしまえばそれだけですが、何が良くて何が悪いのか、今日正しかったのが、明日は悪になるというのは、辛い時代だと感じます。
    そんな中で土方は、自分の生き方を貫いた人なのかなと、戦国時代に生まれていたら、すごい武将になったのではなかろうかと思いました。

    映画を観るのが楽しみです。

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    2021年06月24日
  • 功名が辻(一)

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    賢妻が戦国武将を影で支えて出世させた話。どの戦国武将に仕えるかが武士の一生を左右すると言っても過言ではない世の中で、武士の立ち回りを現代の会社選びになぞらえて表現している部分が面白かった。

    大体のストーリーがわかったので、とりあえず2巻目は読まなくてもいいかなー。

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    2021年06月20日
  • 国盗り物語(三)

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    信長編とは言いつつも、後半は明智光秀編って感じです。 NHK大河ドラマで違和感のあった歴史考証を本書で確認できた感じで、大変役に立った。

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    2021年06月14日
  • 「明治」という国家[新装版]

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    ネタバレ

    第一章 ブロードウエイの行進
    遣米使節(1860年2月~11月)は、正使・新見豊前守正興、副使・村垣淡路守範正、目付・小栗豊後守忠順をはじめ、総勢77人。
    当時のアメリカ人は、日本人の挙手動作、品の良さ、毅然とした態度の未知の民族に、大変上質なものを感じたという。「明治は多くの欠点をもちつつ、偉大としかいいようがない」。透き通った格調の高い精神で支えられたリアリズムであった。それに対して昭和―昭和20年まで―はリアリズムがなかった、と評する。
    第二章 徳川国家からの遺産
    小栗忠順(ただまさ)は外国奉行にあり、金がない中で日本で最初の横須賀造船所(現、在日米軍横須賀海軍施設)を造った。施工監督を

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    2021年06月13日
  • 世に棲む日日(二)

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    松蔭の死に方がもったいない。もう少し何か策があればっと思ってしまう。
    今の死という考えと昔は違うから仕方がないかもしれないが。

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    2021年06月05日
  • 峠(中)

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    継之助、長岡に戻る。人材不足の長岡藩、継之助は家老に祭り上げられる。世は、大政奉還から鳥羽・伏見の戦い、そして江戸無血開城へ。今(2021年5月末)のNHK大河の「青天を衝け」で、ちょうど同じ頃をやってるが、長岡藩にこんな世界を分かっていた人がいたなんて全然知らなかったわ。福沢諭吉との対話なんて最高!

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    2021年05月31日
  • 新選組血風録 新装版

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    新選組の評価や隊士のイメージなどは、様々な作家や伝記などから総合的に作られてきたものなのだろう。2021年において、司馬さんという超有名作家の1962年の作品がこのイメージ作りにどの程度関与したのかは正直分からない。沖田の天真爛漫イメージなどはもっと昔からあったっぽいが。
    自分は特に三谷大河史観に毒されているので、どうしても大河ベースで読んでしまうのだが、それはそれとして、新選組という集団の中の様々な面々を魅力的に(井上あたりは大河史観から見るとアレだが)描いたのは、画期的なことなのだと思う。三谷大河史観とのズレに若干苦しみつつも、楽しく読めた。自分のお気に入りは「沖田総司の恋」。

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    2021年05月30日
  • 新史 太閤記(下)

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    以前、読んだものを再読。
    やっぱり面白い。上巻から読んできて、藤吉郎が皆がイメージする秀吉になっていくように感じた。

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    2021年05月24日
  • 坂の上の雲(七)

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    心に残ったところ。
    ・児玉と大山の思い「日本がいかにもろいものであるかを知っているし、~これ以上冒険を続ければ日本国は崩れ去るだろうという危機感」
    ・ロシア帝国のもろさ「彼らはつねに体内的な関心のみをもち、その専制者の意向や機嫌を損なうことのみを恐れ、~専制の弊害はここにあり、ロシアが敗戦する理由もここにあり。」
    ・日本においては新聞は必ずしも叡智と良心を代表しない。むしろ流行を代表するものであり~」

    いまの時代を生きる日本人が過去から学ぶことは、本当に多い。

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    2021年05月23日
  • 国盗り物語(四)

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    四巻で織田信長がついに京都に登ります!
    その一助を担ったのが明智光秀。
    越前の朝倉家に見切りをつけてついに光秀が信長の臣下になり、将軍との橋渡しをする。

    そして信長が京都に登ってからも、ほんと苦難につぐ苦難!
    もう今度こそダメだという場面が何度もありながらも、信長は思いもよらぬ作戦や行動をとったり、運にも恵まれピンチを脱する。
    逆境のときこそ行動して、運を引き寄せチャンスを掴む
    そして天下布武の理想を現実にしていく。

    一方で、信長と光秀の間には埋められない溝がどんどん出てくる。
    お互いに能力を認め合い、必要としつつも、どうしてもそりが合わない。
    どうしようもないこともある。

    そして本能寺

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    2021年05月21日
  • 国盗り物語(二)

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    二巻では、いよいよ斎藤道三の国盗り。
    そして、ライバルと言える織田信秀とその子織田信長も出てきます。

    美濃の執事と言える地位まで登り詰めた斎藤道三が次に目指すは、国主、つまり美濃の大名になること。そのためには国主の地位に据えた土岐頼芸からの信頼を固めつつ、時期を見て自分が国主になる。
    この過程はかなりすさまじく、一難あってまた一難のことばかり。

    やはり何か新しいことをしようと思うと逆風は吹くもの。
    一時は、美濃内の豪族からの妬み、恨みを買いすぎて、城を囲まれ自害するしかないとまで追い込まれたりもする。
    そのときに斎藤道三がとったのが、出家をして頭を丸めるということ(斎藤道三という名もこのと

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    2021年05月21日
  • 項羽と劉邦(中)

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    教科書でやったのを途中で思い出した!
    劉邦はなんにもないけど、だからこそいい仲間に恵まれてるな。でも仲間そこまで大事にしないのに、みんなついてくるのには、なんかおもしろいと感じた。可愛らしさがあるんだろうなと思う。

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    2021年05月17日
  • 坂の上の雲(六)

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    ネタバレ

    明石元二郎の諜報活動にページが割かれているのだけども、これが面白い!
    人物も魅力的であるし、真正面からの戦いだけでなくロシア内部から切り崩すためにどのようなストーリーがあったのかが詳しく描かれます。

    歴史は、結果でしか捉えることしかできないから割と無機質な印象を持ちがちだったけど、小説を読むことで人柄が結果を左右してたんだなぁと人間味を感じることができるのがよい。

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    2021年05月17日
  • 韃靼疾風録 (下)

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    久しぶりに司馬遼太郎の本を読み終わる。もう少し周辺を読んでもいいかな。結構うんちく話が挿入されているので、そう言う興味の広がりが出る作家だな。明末から清への移行期の話だった。少数民族である清が広大な中国を支配するというのは確かに面白い話だ。当時の日本にも多くの中国人が帰化して来ていて鎖国ながら人との交流はあったんだな。大分血も混じるし民族って何なんだと考えさせられる。後書きがまた長い。しかもこの後書きを書いた時の中国の情勢と今はかなり違うように見える。特にウイグルあたり。司馬遼太郎は中国や大陸的なものに好意的だが、今の状況を目にしたらどう言う反応を示すのだろう。モンゴルや元についての本も読みた

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    2021年05月14日
  • 韃靼疾風録 (下)

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    満洲八旗という言葉は知っていたが小説で生き生きと描かれる騎馬民族・放牧生活の迫力、対称的な明の(長城と都市城壁の内部での)繁栄。「もし人生の敵が退屈であるならば、都の一日は草原の十年にまさる」、しかし明は滅び、儒教秩序を満州皇族が引き継いだ。天下を取る為には「民を食わせること」、そして当り前だが「己が生き延びること」それには我身の周囲は去勢された者で固めるに限る。宦官も科挙も引き継ぎ結局は滅びることになった。一方、江戸時代を通じゆるやかに貨幣経済を発展させた日本は対照的に人間を開発し近代化を準備していた。

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    2021年05月13日
  • 世に棲む日日(四)

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    わたしにとって、初めての司馬遼太郎であり、初めての歴史小説でした。

    「長州の人間のことを書きたいと思う」

    で始まるこの小説は、必然的に
    「明治維新前夜のことを書きたいと思う」
    となり、それはまた
    「日本の近代化前夜のことを書きたいと思う」
    ということになるのでしょう。

    高校生の修学旅行は萩にいったのですけど、その時は歴史に興味がなくてSLしか覚えてないのです。
    もう一度行ったら色々と感慨深いんだろうと思います。

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    2021年05月09日