司馬遼太郎のレビュー一覧
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ネタバレついに日清戦争勃発。
開国から30年ほどしか経っていない日本がなぜ中国やロシアに勝つことができたのか。
それは新興国であり勢いに乗った日本独特の時代の空気感だったんだろうなと。
その渦中にいた若者は、学ぶこと=自分が国を作っていくということにつながることをよく理解していて、
ある意味恵まれた時代でだったのだろうなと思う。
正岡子規や秋山兄弟の思想にも学ぶべきことが多々あった。
今はこの時代のようにシンプルな時代ではないけれど、自分の考えを持ちそれを論じるということは力強く生きるために必要なことと思う。
秋山真之の長旅を続ければ続けるほど船に付着していく牡蠣が戦闘力を弱める、古いものはしっ -
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数年前に読んだ本。
ふと思い出したので目次見つつ投稿。
豊臣秀吉の縁者というのは少なく、多くは義理の繋がりの人間です。小早川秀秋、宇喜多秀家、結城秀康などが世間的に知られている名前でしょうか。
他には北政所などの話も入っています。
司馬殿の考え方はどこか豊臣家に対する愛があるように思います。他の著書の中でもどこか思い遣りを感じました。表現が慮るようなものが多く、それを妨げた人物の行動は痛烈です。
例えば小早川秀秋、彼自体は再評価する動きもありますし、決して暗愚な人物ではないと思います。
ただ、無能レベルまでの表現が使われていたので、おや?と感じました。
ただし、著者の小説ではこのような人物 -
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江藤新平の生涯 極貧から司法卿まで数奇な運命です。世が世なら貧乏武士で生涯を終えるはずだったのでそれ程悔いのない人生だったのではないでしょうか?この本読むまで江藤新平 佐賀の乱おこした唯の権力欲の強い男かと思ってましたが、筋の通ったなかなかの男だったんだなあ。
この本読んで 明治の初期の混乱期 大久保利通が新国家を作る上で現実を冷静に視て、原理原則にとらわれず、批判を恐れず信念に従って行動したのが江藤新平を通して逆に鮮明に感じられました。幕末の混乱をくぐり抜けた大久保と、佐賀のハズレで活きるのに全力を注ぐことしかできなかった江藤のこれも運命だったんでしょう。
司馬遼太郎を通して幕末から明治 -
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近代史において、特に日清戦争を象徴的に、なぜ、日本は近代化に成功したのか?清を凌駕することができたのか?中国の当時の状況と比較しつつ、考えてみることは興味深い。
当然のことながら、これは長い歴史の中の一過性の状況にあり、そこから両国がどのように変わっていったのかを知ることも重要。
以下抜粋
・日本的なものだろうとわれわれが思っているもので、実は中国がもとだというものがいっぱいあるわけですよ。
政治思想として、よく国粋主義的なことを言う人がいますけど、だいたい朱子学みたいなことでしょう。それ以前にはさかのぼらない。本居宣長を政治思想にしようとしてもなかなかなりにくい。朱子学だったら、南宋の思想