司馬遼太郎のレビュー一覧
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ネタバレ『梟の城』司馬遼太郎(新潮文庫)
忍者といえば現代ではショッピングモールで手裏剣教室をやっていたり、城跡でパフォーマンスをしていたりといった存在だけど、実際の忍者はどんなはたらきをしていたのだろうか・・・。
忍の道にいる人の名前が知れ渡ってしまっては忍べないから、歴史の表舞台に出てくることはないんだけど。
本作は忍者小説でありながら、ひじょうに「人間臭い」忍者の物語だ。
忍の道を極めようとする葛籠重蔵と、忍の道を捨てて士官する風間五平、くノ一の小萩と木さるを中心に話が展開する。
冷酷非情が常であるはずの忍者が相手を殺すことに躊躇したり、色恋沙汰に陥ったりする。
信長に伊賀の里を滅ぼされた恨み -
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ネタバレ
「たとえば、軍艦というものはいちど海洋航海に出て帰ってくると、船底にかきがらがいっぱいくっついて船あしがうんと落ちる。
人間もおなじで、経験は必要じゃが、経験によってふえる智恵のとおなじ分量だけのかきがらが頭につく。
智恵だけとってかきがらを捨てるということは人間にとって大切なことじゃが、老人になればなるほどこれができぬ。」
「人間だけではない。国も古びる、海軍も古びる。かきがらだらけになる。」
「山本権兵衛という海軍省の大番頭は、かきがらというものを知っている。日清戦争をはじめるにあたって、戊辰以来の元勲的な海軍幹部のほとんどを首切ってしまった。この大整理は海軍のかきがら落しじ