司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 酔って候

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    司馬遼太郎さんの幕末短編集
    収録作品
    ①酔って候 
    土佐藩の山内豊信を主人公
    ②きつね馬
    薩摩藩島津久光が主人公で、倒幕論者でなかったにもかかわらず、下級藩士の急進的な運動により討幕維新に向かわらざるを得なかった。「酔って候」と同じく『翔ぶが如く』原作の一部になった。
    ③伊達の黒船
    宇和島藩の伊達宗城と、彼に命じられて蒸気船を開発した前原巧山(嘉蔵)を描いた。1977年の大河ドラマ『花神』の原作のひとつ。
    ④肥前の妖怪
    近代化に邁進する肥前藩の鍋島直正を描く。

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    2020年05月05日
  • 新装版 歳月(上)

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    「三国一の何々」という「三国」とは(近隣国では)
    「唐天竺(中国インド)」と日本の中で一番だということで
    「韓」というものがふくまれていないのだった
    と、司馬ワールドではいう

    古来、朝鮮という半島は国家については地理的位置が近接しすぎており、
    しかも人種までが類似し、このため厳密な外国意識をもたずに数千年経てきている。
    から
    含まれなかったのはあまりにも近縁で他国視できなかったのであろう。


    今読んでいる司馬遼太郎『歳月』(江藤新平栄光と転落の生涯)にある文章で

    これ、わたしは「ははーん」と思ったことだった
    おもしろいものだ
    いまではとても同じ人種と思えない気質なのにね
    でも

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    2020年05月04日
  • 新装版 歳月(下)

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    江藤新平という法律立法における天才といわれた人物と
    大久保利通という日本初の宰相(松本清張の『史観宰相論』より)
    のことがよくかわかる小説であった

    江藤と大久保は似た気質であるという
    司馬さんの文章にこうある
    「人間の才能は、大別すればつくる才能と処理する才能のふたつにわけられるにちがいない。」
    明治期、このつくる才能に恵まれたふたり
    他の維新の面々が封建制を倒したのはいいが
    日本国創造の抱負も実際の構想も持たなかった時
    ふたりは才能を発揮し、がちんこしたのである

    江藤新平には政治力がなく、うかつな性格、うぶな一面
    大久保利通には冷たいまでの狡猾な理知があったという

    こういうスタンス

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    2020年05月04日
  • 「明治」という国家

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    明治国家の歴史は実はまだまだ学術的にアンタッチャブルな領域だが、英国の歴史学者が英国の文脈で日本の明治史を研究されている方が増えているので、そろそろ明治とは政治的、文化的な革命(しかも流血を伴わない名誉的な)だとする視点を受領してさらに明治国家の全体像を再定義して頂きたい。

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    2020年05月02日
  • 竜馬がゆく(六)

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    【感想】
    ついに倒幕の大きな推進力となる薩長同盟を実現させるに至った坂本竜馬。
    坂本竜馬ひとりの力で功が成ったとはさすがに言い過ぎだが、やはり坂本竜馬なしでは同盟の締結なんて無理だったんだろうな~

    温故知新というか、功を焦らず機が熟すまでじっくりと待つことの大切さ。
    あと、それぞれが持つ背景をきちんと捉えた上で、「理」だけでなく各々の「情」も汲んで事を進める点は、現在にも通じる交渉術だなぁと思いました。

    面白い本ではありますが、前巻同様で、おりょうとのラブストーリーの箇所が要らないなと個人的には思います(笑)


    【あらすじ】
    幕府を倒すには薩摩と長州が力を合せれば可能であろう。
    しかし互

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    2020年04月30日
  • 城塞(下)

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    徳川家康の悪役扱いは皆様も書かれている通りです。
    ただ、落城後の家康の描写には考えさせられるところがありました。数百年の太平のために徳川家康という人間を守り、表現しなければならなかったのか、という感想を抱きました。
    また、豊臣家の自害を迫るシーン、あれは徳川のせめてもの温情なのでしょうか。それとも武士たちの憐憫の想いからでしょうか。何よりあの豊臣家を憐んでいたのは著者ではないかなと思います。
    各陣営の心境にここまで丁寧な描写があるのはさすが司馬遼太郎氏です。本多忠朝や松平忠直の逸話もしっかり加えており、昔の大河ドラマで言われていた毛利勝永陣営の暴発についても丁寧に記述されていました。ただ、彼特

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    2021年01月28日
  • 酔って候

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    ネタバレ

    幕末の雄藩・薩長土肥のうちの長州を除く薩土肥の藩主、山内容堂・島津久光・鍋島閑叟を取り上げた司馬遼太郎の三作品。幕末ものは名維持維新後に活躍した志士達を主人公にしたものが多いので異色だが、視点を変えれば見える風景も違うことが分かる。真ん中に挟まれた島津久光のバカっぷりが際立つのが面白い。

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    2020年04月26日
  • この国のかたち(一)

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    儒教は諸悪の根源として描かれる。特に朱子学。汚染されなかったのが日本のラッキーなところという。たしかに、宦官や衣装、男尊女卑すぎる世界に汚職は少ない日本。そうかもしれない。では、儒教とは、朱子学とはなんなのだろう。まるで邪教ではないか。
    戦前、戦中を鬼胎の時代とした。完全にミッシングリンクの時代と。それは司馬さんの願いでもあるのかもしれない。現代も、とても戦時中の国家に似ているからだ。誰もが肌で感じている政府の無能さ。

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    2020年04月20日
  • 国盗り物語(三)

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     文庫本での最初の二巻は斎藤道三が主人公だったが、この第三巻の前半では主人公は織田信長に移る。斎藤道三はむしろのし上がってきた悲劇の老体となる。斎藤道三と比べて、織田信長は最初からお城の若様として生まれたので、一からの立身出世ではなないので、道三編とはまた違った物語の進み方になる。そして後半の主人公は明智光秀に移り、この実力を持った武将が何を考えて戦国の世で活躍してゆこうとしているのかが描かれる。今まで明智光秀は、最後の織田信長を裏切るところばかりしか知らなかったから、こうして織田信長に使える前の様子を知ることで、本能寺の変も違ったように見ることができそうに思う。

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    2020年04月13日
  • 新史 太閤記(下)

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    この時代に生き、名を馳せていく人間達の凄さを感じた。
    死をこれほどまでに近いものとして見ているのは本当に凄い事だと思う。

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    2020年04月01日
  • 功名が辻(一)

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    ‪子ができぬなら側女を旦那様に勧めるのが貞女とされていた、もちろん戦国の話ではある。‬麒麟がくるに触発されて戦国関連の古書を再読中

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    2020年03月09日
  • 功名が辻(二)

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    ‪子ができぬなら側女を旦那様に勧めるのが貞女とされていた、もちろん戦国の話ではある。‬麒麟がくるに触発されて戦国関連の古書を再読中。

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    2020年03月09日
  • 花神(中)

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    ネタバレ

    堪えることの意味や内容、あるいは理屈などはない。元来、人間の行為や行動に、どれほどの意味や内容、あるいは理屈が求められるであろう。なぜ親に孝であり、なぜ君に忠であるのか、と問われたところで、事々しい内容などはない。うつくしい丹塗りの椀の中に、水を満たそうと飯を盛ろうと、また空でそこに置こうと、丹塗りの椀の美しさにはかわりがないのである。孝や忠は丹塗りの椀であり、内容ではない。蔵六は堪えしのぶことによって、自分のなかに丹塗りの椀をつくりあげている。丹塗りの椀の意味などは考えておらず、ただ自分は丹塗りの椀でありたいとおもっているだけである。

    「学問は、したくてするものです。学問であれ遊芸であれ、

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    2020年03月08日
  • 酔って候

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    幕末のお殿様の生活を垣間見ることができる。特に、山内容堂と島津久光について、幕末の志士達との行動を照らし合わせると、よく整合されており面白かった。

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    2020年03月08日
  • 国盗り物語(二)

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     斎藤道三編の後編にあたる巻。斎藤道三が美濃の国の守護を追ってその国の頂点にぼり詰めて行くところを描いている。後半ではライバルとして織田信虎が登場して、それまでの商人としての活躍から、大名としての戦略に話が変わってくる。本当に出世物語が楽しめる。

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    2020年03月07日
  • 城塞(下)

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    夏の陣における徳川側・豊臣側の内幕が生々しく描かれている。総じて徳川側の戦略勝ちだが、大阪城で死に花を咲かせるために自らの生き様を貫いた武士達(真田幸村、後藤又兵衛など)にも心を揺さぶられた。

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    2020年02月25日
  • 殉死

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    ネタバレ

    作者が乃木希典を題材にここまでの長編を書くからには興味をそそる要素があったからであって、それはやはり明治天皇の後追い自死があったからであり、しかも妻も含めてとなるとその人間性を詳しく探求したくなったのでしょう。
    第一部は「坂の上の雲」でも詳細に描かれた旅順攻略を中心とした、司令官として害をなすほどの極まる無能さで、作者も憤りを隠さず描いており、読み手にもその悪手に憤りを感じる。犠牲になった当時の兵員達のことを思うと悲痛です。
    第二部は割腹自殺にいたる動機を作者の想像を交えて描かれる。昭和初期の人物、山鹿素行を崇拝し、その図書「中朝事実」を将来の昭和天皇に強要するほどの熱の入れよう、それはやはり

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    2020年02月24日
  • この国のかたち(五)

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    この巻では、神道について、もしくはそのほか日本における宗教について丁寧に描かれている。
    自分の身の周りにある、お寺と神社の違いなど、何となく日常で疑問に思っていたことや、生活習慣の中に溶けていた様々なことがらを、朧げながら時系列に沿って体系的に理解することができた。

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    2020年02月18日
  • 歴史を紀行する

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    この本が書かれた(連載された)のが昭和43年なので「街道をゆく」が始まる3年前にあたるようです。「私自身は小説さえ書いていればいいという簡単明瞭な暮らしを愛する者」だと司馬さんは後書きに記しているように、この頃はこうした紀行文は滅多に書かなかったようです。これがきっかけとなって「街道をゆく」シリーズに繋がったのかな…と感じました。いわば「街道をゆく」の第0巻の趣がありました。

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    2020年02月14日
  • 坂の上の雲(六)

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    司馬さんの名著「坂の上の雲」もいよいよ後半へ。戦況が段々と複雑になってくるなか、黒溝台会戦でのロシア軍の攻勢、それを防ぐ秋山好古の豪胆な態度。いよいよバルチック艦隊との対峙が...。

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    2020年02月13日