司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 項羽と劉邦(下)

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    【感想】
    大好きな『キングダム 』後の中国がどうなっていくのか知りたい。漢の成り立ちの部分について勉強したい。という思いがあった中で、どうせなら、面白く勉強したいと思い、司馬遼太郎さんの『項羽と劉邦』を手に取った。

    司馬遼太郎さんの作品は読み切ったものでいえばこれが3作目で、これまでに『太閤記』と『最後の将軍』を読んいてその史実を踏まえ面白く物語をつくる才能に今回も大の期待をして読んだ。上・中・下を約1週間でら読めたのは、挫折しやすい僕からすると希少であり、この作品の面白さから来るのであろうと感じた。

    本作で私が注目して読んでいた点は大きく二つあり、一つが「秦の衰退と漢の勃興」、もう一つが

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    2020年12月15日
  • 関ヶ原(中)

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    関ケ原の前哨戦がメイン。

    『功名が辻』にも出てくる有名な評定や、こちらもよく知られている「犬伏の別れ」などのエピソードが登場する。

    ここでも三成は知恵者だが肝心なところが抜けている、言わば「策士、策に溺れる」さまが描かれている。

    さらに黒田官兵衛の九州での進撃も。

    これらが全て「関ケ原」なのだろう。

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    2020年12月14日
  • 大盗禅師

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    鄭成功や由井正雪が生きた時代、徳川幕府が完全に安定する前の微妙な時代を描く。
    馴染みの薄い時代なので新鮮なのと、幻術渦巻くファンタジー全開の世界観が楽しくて一気読み。
    「浪人は生きていること自体が悪いのだ」「小役人ですら傲慢な政権は勢いがある」というセリフが印象に残りました。
    尻切れトンボの結末は、まぁしょうがないか…

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    2020年12月14日
  • 項羽と劉邦(中)

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    ネタバレ

    【感想】
    「上」に続く筆者の常套構成方法として、パートを大きく2つに分け、それぞれに役割を持たせているように思う。

    1つが物語を進めるパートで、もう1つが新しい人物が登場するパートである。そして、どちらもそれぞれの良さがある。

    物語を進めるパートでは、無論話が進むため内容は濃ゆく、地図を確認しながら話を追ってゆくことになる。それだけ、ゆっくり読む必要もある。
    人物が登場するパートでは、新たに登場人物が登場するのであるが、登場するキャラ1人1人が非常に濃厚でノンフィクションではと思ってしまうほどだ。著者も本書内にて記しているが、それだけ当時の中国では様々な個性が認められていたのであろう。

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    2020年12月05日
  • 街道をゆく 38

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    旅の目的地に合わせて読むことにしているシリーズ。少し冗長だがアイヌの歴史や言葉に深く触れていて面白い。

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    2020年11月25日
  • 新装版 箱根の坂(下)

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    司馬遼太郎といえば一番好きなのはやはり『燃えよ剣』。司馬遼は古い文献から破片を集めそこから人となりやストーリーを想像し気持ちが盛り上がったところで一気に書くそうだ。あとがきにそんなことが書いてある。そして謎に包まれた北条早雲の人生を取り上げた。人生40年の時代に早雲が歴史に現れるのは応仁の乱後の45歳。そして88歳まで駆け抜ける。早雲の凄さは農民の幸せを考えて統治した初めての政治家ということ。室町末期の公家崩れや田舎侍を倒しまくるのは正直迫力がない。そして人生の全盛期が50歳以降だから戦に燃える若き血も恋も冒険もあまりない。本当はもっと弾けて欲しいのだが司馬遼太郎はいつものように抑えて書く。そ

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    2020年11月22日
  • 項羽と劉邦(上)

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    横山光輝氏の漫画版を読んでいたので物語視点では
    違いのない感じだが、秦帝国、陳勝の乱についての
    歴史的視点で深く改めてで楽しめました。

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    2020年11月16日
  • 風神の門(上)

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    本棚に著者の作品が自然と増えている、独特の歴史背景や歴史観に引き込まれてきたが、著書は作風が違うこれはこれで非常に面白い、ワクワクしながら冒険活劇を読んでいるよう、子供の頃NHKでの人形劇「真田十勇士」を観ているような懐かしさに引き込まれた。

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    2020年11月13日
  • 覇王の家(上)

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    こういった歴史小説はあまり読まないので、読みきれるか不安だったが、読んでみると家康の新たな一面が次々と露わになってきて、あっという間に読み終えていた。
    力強い肉体や、天才的な頭脳があったわけではなく、幼少期から人質生活を強いられ、常に誰かの顔色を伺いながら生きるようなその姿に、親近感が湧いた。
    そんな彼が、300年続いた江戸時代を作り上げたのだと思うと、私にも何かできるのではないかと根拠のない自信が湧いてきて、仕事を頑張れた。

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    2020年11月07日
  • 功名が辻(四)

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    功名の形は人それぞれ。
    現代でも通じる生き方。
    必死にがむしゃらに武功だけを求めていくだけじゃ、限界も見えるし、先が閉ざされることもある。
    細く?長く生きた成功例。ただ、成功してもまたその先は沼。

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    2020年11月03日
  • 竜馬がゆく(二)

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    竜馬を通した幕末史

    自らの生き方を模索する竜馬と、彼を取り巻く土佐藩士、国家変革の遠因となった土佐藩の階級体制などが生き生きと描かれています。

    竜馬自身の物語だけでも大変面白いのですが、動乱の時代に生きた人々の様子を通して、様々なことを考えさせられます。

    学生時代にこの本を読んでいれば、もっと歴史が好きになれたかも。

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    2020年11月01日
  • 坂の上の雲(二)

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    明治維新から数年で、諸外国と肩を並べられたのはなぜだろう?
    今同じことを成し遂げるだけのエネルギーは存在するだろうか。

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    2020年10月26日
  • 「明治」という国家[新装版]

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    司馬遼太郎の明治国家論なのであるが、明治国家そのものというよりも江戸時代からの継承について冒頭の多くを割いて述べており、実はその部分が面白かった。江戸の知識階級とそれ以外の二極分化、補佐政治、江戸時代に培われた多様性と薩長土肥のお国柄、慶喜と勝の精神構造、維新後の西郷の虚無など。その後の国造りの話はそこまで真新しくも面白い訳でもない。

    なお、講義調であるため、全般に脱線が多くやや論旨を見失いがちになるきらいあり。細かい点で、ドイツが第一次大戦に入った理由をドイツの憲法制度に置いているのは浅薄かなとも思う。

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    2020年10月25日
  • 竜馬がゆく(二)

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    二巻では、江戸留学から脱藩までが書かれている。
    全体的に、二巻では登場人物や場所の解説が多く書かれており、史実に基づいた内容が多かった気がする。著者の司馬遼太郎さんが現地を訪れた雰囲気も伝わってきて、実際の土地などの風景を思い浮かべやすかった。
    面白かった箇所は、当時の志士(吉田松陰、西郷隆盛、坂本龍馬など)は、聞いたものを自分の足で伝えて、取材することが多く旅行家と言われていたそうです。このことから、百聞は一見にしかずって感じです。

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    2020年10月22日
  • 竜馬がゆく(三)

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    竜馬がゆくが、面白くなってきた
    今までは半分義務感、勉強感で読んでいた
    感情描写がすごい
    ちょうど京都旅行の前2週間に読んでいたので、なお面白かった
    早く続きが読みたい

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    2020年10月20日
  • 義経(下)

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    現代人がイメージする主従関係、戦術、戦略は、戦国時代のもので、平安末期、鎌倉時代のそれは非常に淡白であるけとがよくわかった。
    結局、最後まで頼朝の考えを理解できなかった義経。
    天才でありながら、鈍感。登場、活躍、栄華、没落が一生のなかで如実に分かれ、最後は悲しみを抱えながら、消えていく。
    作中にもあるように人々を惹きつける魅力が義経には揃っている。
    まさに、諸行無常を体現する人物。


    欲を言えば、義経が平泉で滅亡するまでを詳細に描いてほしかった。それにしても、頼朝、戦に行かなすぎ。

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    2020年10月15日
  • 城塞(下)

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    面白かった。
    家康が細々と布石を打って
    これぐらいやらないと
    安心して死ねないよね。

    大昔、大河ドラマで欣求浄土、厭離穢土
    唱えていて
    子供心にすんごい綺麗事だなと
    思ってました。
    ここまでやってくれると清々しい。

    でも狂言回しの主人公あんまり、
    お夏だって、やっぱり。

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    2020年10月13日
  • 街道をゆく 1

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    久しぶりに読み直しました。書かれてから時間も経っているので今の学説じゃそうではないのだが、とお申し込み箇所もありますが、こういう思索をしながらの旅も良いものだと思います。

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    2020年10月08日
  • 峠(上中下) 合本版

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    神の視点で評価してはならない

    戊辰戦争における「敗者」の立場から描かれた小説。歴史の経緯結果を知っている後世の我々の立場から主人公河合継之助を評価すると、無駄な戦をして 領民を苦しめて ということは容易である。しかし、武士としての男としての 美学を貫き 一縷の逆転に望みをかけたという生き方にはやはり感銘を受ける。 結果を知っている 神の視点で評価してはならない と自戒する。
    この小説のできとして、名作ぞろいの司馬遼太郎としては 少し冗長なところがあったような気がする。

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    2020年09月07日
  • 国盗り物語(三)

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    信長・光秀編のはじまり

    道三のおわり

    史実はどうあれ司馬遼太郎の道三の成り上がりの格好良さに痺れる

    そして信長をそこまで英雄豪傑に書いていない、光秀に偏重しているところが面白い

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    2020年09月01日