司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 峠(中)

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     河合継之助は越後長岡藩の老中となり、幕府が倒れようとする幕末に何とか自分たちが存続できるように考えを巡らせる。この間では徳川慶喜や大政奉還のことなどが描かれるが、今までよくわかっていなかった大政奉還のことが、ようやく少しわかったような気がする。そして薩摩長州のしたたかさと幕末から明治維新のかけての複雑さがちょっとわかった。今までは竜馬がゆくなどの、明治維新を起こした側からの物語しか見たことがなかったからなのだと思う。新しい視点で見ることができた。

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    2022年08月14日
  • 竜馬がゆく(五)

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    臥薪嘗胆の時を知り、腹を据えて時を待つ竜馬が、頼もしく大人びて感じられました。彼が時勢をどう読んでいたのか、無理なく描かれています。

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    2022年08月14日
  • 功名が辻(四)

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    歴史長編小説。
    四巻やっと読めました。

    律儀だけが利点の旦那(この言い回しは何度も出てくるが、作者が結構歴史人物をディスっていて最初驚いた)
    を一国の主へと上手に導いていく千代の賢さが面白かった。
    これは、会社の上司に対しても使えるかも、などと勉強になりました。

    これから先どうなっやって出世していくのだろう、とワクワクしながら読んだ一巻が1番面白かった。


    以前NHK大河ドラマにもなったそうですが見たかったなぁ。

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    2022年08月13日
  • 竜馬がゆく(四)

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    叙述の見事さに惹き付けられます。酒を呑みながら朝日を迎える場面が心に残りました。時の運を待つ雌伏の巻。次巻が楽しみです。

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    2022年08月12日
  • 義経(下)

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    戦での歴戦の雄でも思い浮かべられないような戦略と決断の早さ。一方で政治面の無知さや純粋さ幼さ。昔の英雄ならあたり前ではあっただろう好色さ。やはり切ない。追討の院宣が出て以降の最期は意外にシンプルに書かれているのが、多くのファンがいる義経への敬意なのかなと勝手に納得しました。

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    2022年08月09日
  • 新装版 播磨灘物語(3)

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    手に汗をして働いたことのない人物には通常、倫理感覚は育ちにくい。

    死後このように言われるようにはなりたくないものだ。

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    2022年08月09日
  • 花神(上)

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    村田蔵六が大村益次郎として歴史に必要とされるまでの前日譚。
    中巻以降維新という激動の中に飲み込まれていくに連れて、宇和島での日々がより美しく見えてくるんだろうな。
    伊達宗城の先見の明、横浜で“外国”に触れて衝撃を受ける福沢諭吉、その福沢と蔵六の攘夷に対する考え方の対比など印象的。

    しかしそれにしても蔵六、ちょっと言葉が足りなすぎるだろう。

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    2022年08月04日
  • 新装版 播磨灘物語(2)

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    官兵衛と秀吉が会う。官兵衛は秀吉と信頼関係を築きつつ、秀吉に過ぎたるところは見せない。秀吉も信長に対しては同様。現代にも通じる処世術だな、と感じる。

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    2022年07月30日
  • 峠(上)

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     河井継之助という幕末の長岡藩の武士を描いた歴史小説。実のところ全く聞いたことのない名前だったのだが、この小説が映画化されているとのことで読み始めた。最初から己にずいぶんと自信を持った自分物だったようだが、この上巻の後半でも司馬遼太郎が述べているように、ここまでのところ河井継之助は偉そうにしているだけで何も実際的な成果を上げてはいない。いつかそうするためにひたすら見聞を広めているだけのところ。ただその行動は突拍子もない。小説の前半だが、興味深く読み進める。

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    2022年07月29日
  • 義経(上)

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    邪道かもしれませんが、大河ドラマを見てから読むと、人物に現実味が出て面白い。鎌倉殿の13人、結構忠実にこの流れに乗ってるなと。昔から気になってた木曾義仲やっぱり切ない。勿論義経もだけど。わかっていても後半が楽しみ。

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    2022年07月27日
  • 新装版 軍師二人

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    表題作を含む全8篇の短編集だが、なかでも関ヶ原合戦直前に家康より大阪城に残る側室らの保護を命じられた佐野綱正の不遇を描いた「壁女守り」が秀逸だった。

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    2022年07月23日
  • 峠(上)

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    映画化されるとゆうことで読み始めた。

    まだ序章にすぎないけど、河井継之助とゆう人物がどのようにして作られていったのかが分かるものだった。
    日本全国を師を求めて歩き回って、いろんな情報や知識を得ていったんだな。

    もしこの人が他の地で生まれていたら、この人の人生も、もしかしたら、幕末もまた違ったかもしれないな、と思う。

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    2022年07月23日
  • ロシアについて 北方の原形

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    いつもながら作者の深い洞察力と理路整然とした筆致に唸らされる。近くの大国でありながらその歴史やシベリアへの進出の背景など、知らないことばかりで興味深かった。騎馬民族の盛衰の背景もなるほどと思わせる。

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    2022年07月18日
  • 項羽と劉邦(上中下) 合本版

    購入済み

    人間味が印象的

    項羽、劉邦、その他の人びとの人間味が強く感じられた。後代より、本能や欲望がストレートに出ている。戦い、滅びの悲劇であるが、変に格好をつけていない分だけ後味が悪くないのかもしれない。

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    2022年07月09日
  • 最後の将軍 徳川慶喜

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    徳川慶喜については、文化的な素養があることを聞いたことがあるくらいで、あまり詳しいことは知らなかったけど、
    読んでみて合理的な人ながらも開国と明治維新という時代の過渡期の中でかなり損な立ち位置にいた人だったんだなという印象を受けた。

    人物像としては13章にある松平春獄の
    「つまるところ、あのひとには百の才智が合って、ただ一つの胆力もない。胆力がなければ、智謀も才気もしょせんは猿芝居になるにすぎない」
    という言葉に集約されるような気がする。

    欧米列強の強さを目の当たりにして、鎖国下でもオランダやイギリスと早くから交流のあった薩長と、
    江戸幕府内においても慶喜とその重臣たちは早くから未来を見て

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    2022年07月07日
  • 新史 太閤記(上)

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    勧められてなんとなく読み始めた一冊でした。テンポ良く、描写も伝わりやすくて、読んでいくうちにのめり込んでしまい、最後まで楽しめました。

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    2022年06月23日
  • 新史 太閤記(上)

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    藤吉郎(羽柴秀吉)を主人公に物乞いから信長に使える大将へと成り上がっていく戦国物語。

    出てくる登場人物が本当に濃いキャラクターばかりで戦国時代をリアルに描かれている。
    猿と呼ばれた秀吉がどんな人物であったか、
    信長の事をどれほど思っていたか、
    竹中半兵衛、黒田官兵衛、才覚ある武将を登用し、人の心を掴む人たらしという才能を思う存分発揮し、朝鮮攻略という大志を抱いて激しい時代を生き抜く様をありありと描いた大作。

    下巻への期待も込めて星4つにします。

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    2025年04月28日
  • 世に棲む日日(三)

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    3巻から松陰の跡を継いだ高杉晋作の物語になってくる。松陰とはまた違う幕末の思想家としての人間臭さを感じる。彼らの行為が成功裡に決着させるために、志を起点に多くの人を巻き込み、イノベーションを起こす姿に胸を打たれる。

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    2022年06月16日
  • 世に棲む日日(一)

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    吉田松陰の学びに対する貪欲さと公に尽くす姿勢に敬服する。そうさせたのも玉木文之進の非常な教育があったためでもあろう。5歳で私を捨てることを強いられ、公の奉行者としての自覚を植え付けさせられる教育とは想像もできない。
    また陽明学の「実行のなかにのみ学問がある。行動しなければ学問ではない」という思想には頷ける。アウトプットあってこその学びであることは当時の陽明学がすでに証明している。

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    2022年06月11日
  • 坂の上の雲(八)

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    とても面白かった。
    ロシアという国がなんとなく分かった気がする。
    当時の日本の雰囲気もよく想像できた。

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    2022年06月09日