司馬遼太郎のレビュー一覧
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人間味が印象的
項羽、劉邦、その他の人びとの人間味が強く感じられた。後代より、本能や欲望がストレートに出ている。戦い、滅びの悲劇であるが、変に格好をつけていない分だけ後味が悪くないのかもしれない。
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Posted by ブクログ
徳川慶喜については、文化的な素養があることを聞いたことがあるくらいで、あまり詳しいことは知らなかったけど、
読んでみて合理的な人ながらも開国と明治維新という時代の過渡期の中でかなり損な立ち位置にいた人だったんだなという印象を受けた。
人物像としては13章にある松平春獄の
「つまるところ、あのひとには百の才智が合って、ただ一つの胆力もない。胆力がなければ、智謀も才気もしょせんは猿芝居になるにすぎない」
という言葉に集約されるような気がする。
欧米列強の強さを目の当たりにして、鎖国下でもオランダやイギリスと早くから交流のあった薩長と、
江戸幕府内においても慶喜とその重臣たちは早くから未来を見て