司馬遼太郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
私は作中後半に出てくる「ヘボン式ローマ字」
という言葉は知っているが、それが、江戸末期に日本へ来た外国人医師「ヘボン」が発明したから、とは知らなかった。
オランダ語を知ることから始めた村田蔵六が英語を学ぶ為に幕府が招へいしたヘボン医師から英語を学ぶ。
この頃の外国人は極東の野蛮国と日本を認識していたが、その野蛮人の日本人が、英語が出来ないくせに、二次方程式を含む代数や平面三角法や球面三角法といったものに良く通じていたことに驚き、ヘボンは「アメリカの大学卒業生でもこれら若い日本人を負かすことは出来ないであろう」と驚いている。
という下りがあるが、江戸時代の日本人には塾などでの、読み書きの素養が有り、勉学の下地は十分にあったのでしょう。明治に成ってみるみるうちに発展を遂げ、遂には日露戦争のように外国を負かしてしまう。その源となるのが村田蔵六、後の大村益次郎であるという。
幕末を村田蔵六という、攘夷志士以外の視点から見た本書は実に面白い。
また、シーボルトの娘のイネとの関係についての記述も面白かった。