司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 覇王の家(下)

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    ネタバレ

    小牧・長久手の戦いがメインになっていて、大阪夏の陣や関ヶ原についてはほとんど触れていないことに驚いた。ただ、その分、家臣の裏切りなどの反応など、人間臭さを感じる部分が多く、本当にこうだったのかもしれないというリアルな小説だった。

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    2023年03月08日
  • 国盗り物語(一)

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    斎藤道三という名前は聞き覚えがあったが、具体的な人物像は知らないままであった。

    アニメ、ラノベが流行り始めた辺りから日本史の戦国時代を対象としたものが広がり始め、ゲームとしても確立されているため、人物としての名前は知っていてもふんわりとしたものしから知らなかった。

    司馬遼太郎の作品は人、それを取り巻く時代の流れを丁寧な描きと共に読むことができるため、物語として純粋に楽しむだけでなく勉強としても読むことができるのではないか。
    (実際学生時代『項羽と劉邦』を課題図書として読んだ、、、)

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    2023年03月07日
  • 街道をゆく 42

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    司馬遼太郎が1971年に「週刊朝日」にて連載を開始した「街道をゆく」シリーズの「42.三浦半島記」。2022年NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を観て、手に取りました。鎌倉時代について司馬遼太郎独自の視点で書かれており興味深く読みました。また海軍に関する記載についても陸軍だった筆者からの視点は面白い。どちらかというと三浦半島の付け根の話が多いのはご愛敬か。

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    2023年03月03日
  • 新装版 軍師二人

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    表題作の「軍師二人」の表現がとても好きです。

    まだ芝居の幕はあがるべきでなかった。
    が、あがった。

    たった二行で、坂道を転がり落ちるような破滅を予感させてくれました。

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    2023年03月02日
  • 街道をゆく 6

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    朝日文芸文庫
    司馬遼太郎
    街道をゆく 「沖縄 先島への道」


    重厚な紀行文。面白い。琉球文化の深さなのか、著者のような識者が掘れば掘るほど 面白さが出てくる感じ


    著者の目線は 近代の超克
    沖縄史を研究し、足を運び 現地の人と話しながら、国家を超えるものを探しているように思う


    明快な結論はないが「倭人」という言葉を近代超克のヒントにしている
    *倭人=日本という国家の規制を受けず、村落共同体に生きる人
    *国家ではなく、村落共同体で人を捉えるという意味だと思う


    沖縄に行くなら
    沖縄戦、琉球処分、人頭税、柳田国男ら沖縄文化論、池間栄三 「 与那国の歴史 」を 理解してから行きたい。

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    2023年02月28日
  • 竜馬がゆく(三)

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    龍馬はかっこいい。
    女、金に執着せず、自分のなすべき事をまっすぐにしている姿は今の時代の誰にも当てはまらない。
    だから亡くなってこんなに経つのにまだ英雄なんだろう。
    これは乙女姉さんの力だな。

    さぁ、4に進もう!

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    2023年02月27日
  • 覇王の家(上)

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    大河ドラマの主人公を時代小説で読むことを続けている。司馬史観などと言われたりもするけれども、それはやはり文章が重しろいからなのだと思う。ひょっとしたらこうかもしれないなと思わせる書きぶりは見事。後半も楽しみ。

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    2023年02月24日
  • 十一番目の志士(上)

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    ネタバレ

     唯一人の長州人、という異常な緊張感と寂寥感が、どう屈折してそうなるか、晋助に自由を与えた。
     自由とは、こうである。
     晋助の隣りに、他家の娘が臥ている。その娘の脛を晋助は白々とめくった。
    (おれは何をしようとしているのだ)
    と、驚いて自問したときには、自分の中に皮膜を破りちらして別の自分が誕生していることを知った。
    (かまわぬ)
     傲然と答える自分が、である。浮世の道徳法律(とりきめ)などはなんであろう。法律的には自分は朝敵であり、道徳的にはすでに殺人者であり、しかもなおその殺人は主義で正当化され、道徳的な罪悪感はない。さらに、
    (この焼け跡の都で、おれ一人が人間の外だ。おれはただひとりで

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    2023年02月23日
  • 十一番目の志士(下)

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    ネタバレ

    「わからないけど」
     と、つぶやいた。おのうが言うところでは生きる甲斐もなくきていて、たまたま晋助という男を知り、ごく自然に身をまかせた。いずれは離れてゆく男だということはわかっているが、こうして一緒にいるあいだだけでも亭主だと思いたい。幻覚かもしれないが、この幻覚を自分は楽しんでいる。亭主が長州の間者ならばそれはそれでおもしろく、自分も間者の女房としてあぶない瀬を踏んでみた。やってみると結構たのしくもある。この幻覚のなかでたとえそのために死んでも自分に悔いはない。というのである。
    (そういうことかな)
     と、晋助は自分の身に引きかえておのうという女と、その言葉を想った。この女は幻覚こそ生き甲

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    2023年02月23日
  • 峠(下)

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    精神的な美しさを体現した幕末の武士、河井継之助は公益のためにのみ自信を操り正義を貫く。新政府側と佐幕派が和解に漕ぎ着けていたら、歴史は少し変わったのかもしれない。

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    2023年02月20日
  • 義経(下)

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    1000年経っても残る判官贔屓の言葉、その人物と影響力の大きさは、日本史上の傑出した人物の一人であることを理解することができた。

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    2023年02月19日
  • 義経(上)

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    1000年経っても残る判官贔屓の言葉、その人物と影響力の大きさは、日本史上の傑出した人物の一人であることを理解することができた。

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    2023年02月19日
  • 竜馬がゆく(二)

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    歴史の授業を司馬遼太郎さんがしてくれていたら、今頃私は歴史大好き人間になってただろう。

    歴史上の有名人がいっぱい出てきてやっぱり幕末は面白い!

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    2023年02月25日
  • 幕末

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    幕末に起こった暗殺事件を題材にした短編小説集。
    ワザワザ小説集と言うような書き方をするのは、事件自体は本当に起こった出来事であり、歴史的検証や登場人物の後日談等も丹念に綴られている為うっかりすると史実かと思ってしまう程臨場感タップリのお話ばかりである。
    もっとも幕末の諸藩の立場や個々の事件に関しての予備知識が無いと読んでいてもつらいかもしれないマニアックな事件が多い。

    筆者自らあとがきで「歴史書ではないから、数説ある事柄は、筆者が、この方が真実を語りやすいと思う説をとり、それによって書いた。だから、小説である。」とあるので史実とは多少違うところも有るだろうし、登場人物の人間関係や心の動きなど

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    2023年02月18日
  • ロシアについて 北方の原形

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    こんな時期だから読んでみた。ロシアを巨人の左腕と右腕に例えていた。そこに生きている人と牽制者はきっと違う。

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    2023年02月18日
  • 梟の城

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    純粋にエンタメとして楽しめる。構えたところもないし、だらだらと無意味に長くもない。「坂の上の雲」に比べて読むのに疲れない。

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    2023年02月16日
  • 翔ぶが如く(一)

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    読めばきっと大久保利通を好きになる作品。
    司馬遼太郎の良いところは、好きな登場人物を持ち上げ過ぎないところじゃないかと思う。長州人のこと好きだよね?・・・ね?

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    2023年02月13日
  • 覇王の家(下)

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     小牧・長久手の戦いで秀吉を事実上破った家康から晩年の家康までを描き、家康の本質に迫る。

     信長や秀吉に比べると、英雄的な魅力が感じられない家康ですが、この作品を読んでその理由がさらにわかった気がします。

     同時に自分に置き換えてみると、家康のようにあるべきなのではないかと思う自分がいました。

     司馬史観でとらえた家康像のように、自分を客観視しながら自分をあるべき姿に行動させること、それはそれで人としての大きな力になるのではないかと考えさせられました。

     また、家康の配下の武将の運命からは、人生の岐路でどう歩むのかが大切であることも感じました。

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    2023年02月12日
  • 峠(下)

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    河井継之助、やはりおさえておかねばならないよね。
    このひとに対する評価は分かれるのだろうけど、嫌いじゃないですよ。

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    2023年02月12日
  • 坂の上の雲(八)

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    秋山兄弟を中心として、日露戦争を描いた長編小説のフィナーレ。読むのに時間がかかったが、非常に面白い作品だった。やはり司馬遼太郎作品はここの人物の人となりや当時の状況を大量の資料をもとに丁寧に描写していて、第三者的な視点で描かれているため臨場感はそれほどないものの、当時の状況が生き生きと想像できて面白い

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    2023年02月11日