【感想・ネタバレ】司馬遼太郎短篇全集 第十二巻のレビュー

あらすじ

司馬文学に新しい光をあてる豊かな短篇小説の世界
1968年から76年に発表された7篇を収める。「木曜島の夜会」を最後に作家は短篇創作から離れ、大長篇作家として記憶されるようになる

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Posted by ブクログ

「重庵の転々」収録

「秩序の安定期に幸福な日常をおくろうとすれな、事なかれの処世以外にない。」

「最大の不幸は有能にうまれつくことであった。
有能であれば、その能力の表現をもとめて新規のことをおこそうとし、おこせばかならず秩序の埒(らち)をふみこえることになり、結局は身をやぶるもとになる。」

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2013年03月09日

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戦国武将で英雄と言われるほどの者は、みな父親を早くに亡くしている、自ら手掛けたものもあるし、伊達政宗のように見殺しもある/『貂の皮』「良い戦士を作るには年少から戦場を体験しておくといい」「武士」は武装農民の進化型で、「正統」が不在の実力主義の戦国時代では、戦闘力がアイデンティティとなっていた。井沢元彦『逆説の日本史』で、徳川家綱の(評価の低い)「生類哀みの令」について考察し、「過激と見られるほど生命尊重の原則を打ち出さなかったなら泰平の世は来なかったろう 」。暴力が一時的にはあまりに有効な手段、にたいして自制を馴致

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2022年03月28日

Posted by ブクログ

「大楽源太郎の生死」が特に好きです。大楽さんの生涯を描いた作品なんですが、長州人にこういう人もいるんだなあ、と。何か不思議な魅力があって大好きな人物です。「木曜島の夜会」は哀愁と海と海風の情景が目に浮かぶようで何ともいえない切ない気持ちになりました。

馬上少年過ぐ/城の怪/貂の皮/重庵の転々/大楽源太郎の生死/有隣は悪形にて/木曜島の夜会

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2012年09月03日

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