司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 韃靼疾風録 (下)

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    5月GW明けから読む。明がヌルハチ率いる女真族に倒されて清が建国される中国史上に、平戸から渡った男の話。
    中国史のここの時代は人気があり、よく題材になるそうだ。
    初めてこの時代の中国の物語を読んだ。
    儒教の影響は今も続いているなあ・・・
    当時の衣服などネットで調べて興味深かった。

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    2022年03月18日
  • 幕末

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    幕末から明治にかけてその変遷に関わった武士と暗殺を描いている。
    著者は暗殺に対して非容認の態度で臨んでいる。
    あとがきでも
    「暗殺者という者が歴史に寄与したかどうかを考えてみた。
    ない。」
    としているが、
    「このましくないが、暗殺者も、その兇手に斃れた死骸も、ともにわれわれの歴史的遺産である。」
    とも書いてある。
    そしてそんな暗殺事件の中で「桜田門外ノ変」のみは
    「暗殺という政治行為は、史上前進的な結局を生んだことは絶無といっていいが、この変だけは、例外といえる。」と述べ、この事件の明治維新への大きな役割を認めている。
    ならばきっかけを作ったといえる井伊直弼も日本の変革の立役者のひとりと

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    2022年03月16日
  • 酔って候

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    面白かった。
    幕末人気は高けれど、なかなか“主役”にはなりにくい四人の藩主を中心とした物語。
    徳川幕府の最後を飾る藩主たちだが、彼らを知ると徳川270年の“罪”が分かり、維新は起こるべくして起こされたのだと感じずにはいられない。

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    2022年03月07日
  • 国盗り物語(一)

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    最初の主人公は斎藤道三。

    人の裏の裏をかくといった道三の才能ぶりとともに、時として強引なやり方が後の道三の人生に影響を与えるであろうと示唆するさまが描かれている。そうした司馬の描写は見事である。

    所々に解説を加えている司馬らしさも健在。

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    2022年03月05日
  • 項羽と劉邦(上)

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    【著者として 同じく司馬と 名乗れども
     人の魅力と 歴史の必然】

    『史記』と言えば司馬遷が有名だが、それを踏まえた上で読むと面白いかと思われる。史記は、個人にクローズアップし、生き生きとその人間の魅力が描かれているが、この著作は歴史現象として描かれている。
    下準備もなく挑戦すると、地名なのか、人名なのか、国名なのか、分からなくなる人もいるだろう。
    項羽と劉邦というタイトルの割には、二人に対してあまり好意的な感じがしない。むしろ自然発生的な現象として祭り上げられたという感じが強くある。これは司馬遼太郎の独特の英雄史観や歴史史観と思われる。
    本当の主役はショウカであり、兵站の大切さを説いている

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    2022年03月01日
  • 坂の上の雲(二)

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    日清戦争勃発。真之の純粋、真面目な勤勉姿勢や正岡子規の死を意識した中での俳句への情熱。今とあまり変わらないロシアの思想、時代の世相を表した街の雰囲気。躍動的な時代を感じます。

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    2022年03月01日
  • 竜馬がゆく(四)

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    薩摩藩の巧みな工作により長州藩は朝廷守護の役目を解かれ京を追われた。土佐の老公は長州過激派のこの失速にのっとり、長州寄りだった土佐の勤皇党の弾圧に踏み出し武市半平太も切腹せしめてしまう。このような情勢変化の中、竜馬の海軍事業はどうにか前進し、ついに幕府所有の軍艦一隻を神戸海軍塾の練習艦用に調達することに成功する…
    という第四巻において最も印象的だったのは千葉家のさな子がいよいよ文字通り決死の覚悟で竜馬に想いを伝える場面である。しかしここで何ともタイミング悪く竜馬を迎えに千葉道場に現れたのが陸奥陽之助である。重要な局面で水を差された苛立ちもあってかさな子は容易に陸奥を通そうとせず、玄関先で押し問

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    2022年02月27日
  • 坂の上の雲(二)

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    正岡子規の従軍について触れられた章では夏目漱石が登場したり、同郷の真之とのやり取りに触れられて良かった。
    真之の渡米の様子はその尋常ではない勤勉さに感心する。戦争と言うものが、真之始め様々な人間によって行われ、当たり前の事ですが、全ては人間の手によってその命運も分かれると言うことを痛感する。

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    2022年02月21日
  • 坂の上の雲(三)

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    この巻序盤で正岡子規が逝ってしまい、子規を理由に読み始めたため少し残念に思うもひたすら読み続けます。
    同じ松山出身の秋山兄弟の人となりは興味深く、日露戦争に突き進んでいく明治の日本を戦争の面から辿っていきます。

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    2022年02月20日
  • 坂の上の雲(七)

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    宮古島の島民が『国家機密』の任命を果たした話は戦闘が続く長編の中において、日本の庶民側の様子を知ることができ興味深いものだった。

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    2022年02月20日
  • 新装版 俄 浪華遊侠伝(下)

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    幕末の頃の本はあまり好きじゃなく
    読んでこなかったのですが殺伐とした場面もあり
    面白い場所もあり楽しめました。

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    2022年02月19日
  • 新装版 俄 浪華遊侠伝(上)

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    大阪在住なので大体のの場所を
    思い浮かべなが読めました。
    初めに銭を稼ぐ方法がどつかれ屋とは笑
    その後も常識では考えられない方法で
    修羅場をくぐり抜けます。
    下巻も楽しみです。

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    2022年02月19日
  • 義経(下)

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    戦の天才は平家を滅亡させて京へ凱旋する。この単純な思考を持つ天才は、なぜ頼朝が上洛しないのか?を理解することは生涯なかった。相手の立場を理解せずただ自分を見て欲しいとせがむ純粋さが悲哀。
    奥州への都落のシーン、弁慶との逸話などが書かれていない。何故?あっさり終わる理由とは?謎に包まれた下巻である。

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    2022年02月19日
  • 最後の将軍 徳川慶喜

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    慶喜の半生が特に大政奉還前後の明治維新を中心に描かれている。
    慶喜の気持ちの機微について細かい描写されており、とても満足の一冊であった。

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    2022年06月26日
  • 竜馬がゆく(三)

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    勝海舟との出会いによって、物語が大きく動き出してきたな、という内容。前巻まではどことなくふわっとした印象の竜馬でしたが、ここにきて具体的な目標を持ち始め、奔走する様子が描かれていて、いよいよ先の展開が楽しみです。
    ただ、気になるのは竜馬がちょっと小汚いこと?(史実なの?だったら仕方ないけど…)身なりだけでなく、振る舞いとかちょっと生理的に受け付けない部分が描かれていて、その部分を読むときだけはちょっと読み飛ばしたくなります(笑)
    とはいえ、のちの奥様のおりょうさんとの出会いもあり、ふたりの今後の展開も楽しみの一つ。

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    2022年02月16日
  • 城塞(下)

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    小幡勘兵衛を主人公にして描かれた物語。大阪落城までのドラマ。家康は細心の注意を払って、全身で演技をし、豊臣家を潰した。
    この大阪の陣こそが、後に260年もの太平の世を築く本当の意味での礎となったのであるが、結局は家康自身が禍根を絶ってしまったことがやはり大きな要因。
    様々な人物の子孫、家への思い、主君への忠誠など、様々なものが知れて良かった。

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    2022年02月14日
  • 義経(上)

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    この著者の文体に引き込まれる。義経と義仲の対峙直前までが描かれている。ようやく表舞台に現れた義経。小さな頃の記憶では僕の中でヒーローだった彼の生い立ちに同情し、頼朝を毛嫌いしていたが、この年になって読み返すと、頼朝の大局観と政治力、そして既得権に左右されない、武家社会の樹立を志した偉大な人物に映る。義経の死生観は復讐心に見えてしまう。

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    2022年02月09日
  • 人斬り以蔵

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    「名プロレスラーはパイプ椅子とでも、名試合ができる」

    記憶は曖昧ですが、いぜんどこかで聞いた言葉です。

    司馬遼太郎に掛かれば、どんな市井の人物でも名ストーリーにできそうです。それこそ、うちの父親でさえも(笑)

    節目がなかったり、上官とそりが合わなかったり、伝え方が下手だったり、人間っていつの時代もコミュニケーション能力が必要なのですね。これは普遍のことなのでしょうね。


    以蔵が拷問されるところ
    郁太郎の応急手術の場面はとても緊迫感があって胸がざわつきました。

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    2022年02月08日
  • 酔って候

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    【司馬遼太郎幕末短編再読月間③】
    2019年に購入してから二度目の再読。
    幕末四賢公や、幕末の藩主、彼らに
    巻き込まれたり、人生を翻弄された人々。

    〈あとがきより〉
    著者はこの幕末という動乱の時期の
    藩主=殿様たちの、巻き込まれ、息を潜め
    取り残された姿に思いをはせ続けていた
    とのこと。

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    2022年02月05日
  • 新装版 尻啖え孫市(上)

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    3.5 ちょっと現実味がないけど、司馬遼太郎ワールド楽しく読めました。村上海賊の娘の孫一とは全く違う明るいキャラ

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    2022年02月05日